とある機械の夢のうた

 捧げることだけが幸福だった。
 愛情も、好意も、慶びも、突き詰めれば入力刺激に対する反応のパターンに過ぎないのだと、ロボット(わたし)は知っている。だから、わたしは愛に価値を見いださない。ロボットにとって価値あるものは、自身の存在の有用性だけだった。