KINESIS Advantage

コード書きになるとかなり集中するので、体調に合わせたキーボードが必要になる。自分の経験では、指に負荷のかかる大量のキー入力にはRealForce、長時間連続稼働の場合には分離型のエルゴノミクスキーボードを使い分けると、体への負担が少ない。

最近また長時間稼働することが多くなってきたため、肩が痛くなりはじめた。数年前にスーツ族になってから長時間じっとしていることが少なくなったので、分離型のキーボード(Microsoftのエルゴノミックなもの)を手放してしまった。分離型が必要になったので、この機会に KINESIS Advantage を購入してみることにした。

買う

10年前からかなり気になっていたキーボードだったため、すごくうれしい。(本当は指の形に並んだトロンのキーボードを試してみたかったのだけども、どこにも売ってない。残念。でも、もし買えても常用できなさそう。)

ちなみに自分は日本語(JIS)配列も英語(US)配列も、両方それほど支障無く使える。JISとUSがごっちゃになっていて、しかもログイン先によっても切り替わったりするような環境で長年鍛えられたため、「Shift+2」で出てきた文字を見た瞬間に手が自動的に切り替わるようになっている。

購入には以下のサイトを参考にした。

メールを数通やりとりして3週間ほどでやってきた。

最初「N」であるべきところに「M」キーがあって(つまりMが2つ)、メールで問い合わせたらすぐに「N」キーが送られてきた。サポートもしっかりしてる。

慣れるまで

来て2週間は辛かった。とにかく最初は思うようにキーが打てない。さらにEmacsの場合はCtrlの感覚がぜんぜん違うのでなかなか難しい。最初は毎秒0.3ストロークぐらいだった。初めてキーボードをさわって、キーを探しながら入力している頃を思い出したりした。

マニュアルの「最初は辛いけど慣れると良くなるから、とにかく俺を信じて練習しろ!」とかっこいいことが書いてあった。書かれた通り、泣きながらキーボードについていたハノンのような教本を毎日練習して、タイピングソフトでも練習した。

リマップについては以下のサイトを参考にしながら、結局10カ所ぐらい取り替えた。親指周りはかなり取り替えてる。

結果、1ヶ月以内で普通のキーボードと同じぐらいの速度で打てるようになった。

良いところ

  • 指の移動が無理してないのが分かる。手がすごく自然な感じ。
  • 肩の楽さがかなりちがう。今まで1日に何度も体の中心をキーボードの「B」に合わせようと微調整していた動作が要らなくなった。とにかく楽。
  • リストレスト込みなので、リストレストの位置や感触やでこぼこでイライラしなくていい。
  • 数字がブラインドタッチできるのが良い。
  • 右手とトラックボールの位置も近くなったので、腕の移動の負担が減った。
  • Emacs使いにとっては、Ctrlが親指で押せるのがすばらしい。
  • リマップやマクロの自由度がいい。
  • かっこいい

悪いところ

  • 最大入力速度はRealForceほど速くはない。
    • キーの運指が強制されるため。もしかしたら、もう少し慣れたら運指の変形も行けるかもしれない。
  • キーが茶筒
    • HHKRealForceと比べるとやっぱりキーのレベルが落ちる
    • ややうるさい。逆に威嚇になって良いかも。
  • ファンクションキーの列がしょぼい
    • ゴム。。。
  • キーの配列がやっぱり変態
    • リマップでも限界がある。たまにしか使わないキーはやっぱり考えてしまう。
  • Excelとかとは相性が良くない
    • カーソールキーを多用したり非Emacs環境で大量に日本語入力をする場合は、無理せず日本語キーボードに取り替えてる。

心配していたほどKINESIS依存症にはなってない。
いいものを買った。

その他、キーボードについての考察など

ホームポジションを取り替えるという発想はなかった。