「最後の証言」の変更点

文庫本と単行本でどこが変わっているのか正確に把握するために、読み比べながら違う箇所をメモしていく作業を続けている。
五月の連休中から始めて、昨日三章まで完了した。気が向いたときに数ページ進めるという感じなので、今年中に終わりそうもない。それで、三章までの内容を以下に置いておくことにする。
http://www.geocities.jp/kosako3/shimoyama/saigonosyogen_diff_20120928.sjis.txt


四月に白鳥事件の講演会で渡部富哉の話を聞いたので、「最後の証言」を読み直していくうちに伊藤律に関する記述が気になった。
矢板玄の証言では、伊藤律がスパイ行為をしていたと書かれており、大叔母の寿恵子の証言では、伊藤律(と思われる共産党の大物)が矢板玄から金を貰っていた(昭和22年末から昭和23年の間)と書かれている。
このようなことが実際にあったとは信じられないのだが、そのことについて誰か書いていないのだろうか。
(柴田が矢板玄にインタビューしたのは1992年の早い時期である。渡部富哉「偽りの烙印」の出版は1993年。)