ぐ戒

九時半の起き抜けには、冴えない男がいたんだけど船の免許を取ったらしいのでそれに揺られてバリバリとモーター音を響かせ島に向かうとそこからは飛行機になることになったのでこないだ乗ろうとした飛行機が空中で一階分解して戻ったの何だったんだろうね今回は違うようだねと話し合っていたら手持ちの飛行機のチケットに五百円と書いてあったし異常に安いのでよく見てみたら個人のボロいジェット機でヤバかったし飛んでる最中に既にガタガタと変な音を立てて激しく震える夢を見た。確かに怖いけど、そしたら飛行機が空中で一度分解して戻ってるのもそうとう怖いはずだろ。あと、大雪の日に学校から無理矢理自転車で帰ってたんだけど近所の小さい坂の手前でトラックがスリップして突っ込んできたのでなんとか避けたんだけどそしたらガキにカッケーじゃんと褒められたのでなんだこいつとムカつきながら帰宅したけどそもそもなんで今日自転車だったんだっけと考えたら学校に置きチャリをしていたからだと判明したしおいおい天気予報って明日も雪じゃないだろうなと恐れていたら意外とテレビが近未来のメディアで自由自在に拡大鏡の移動ができる天気予報の画面から明日は大雨だと知る夢を見た。別に拡大できるぐらいじゃ近未来感ないはずなんだがなぜか夢の中ではそう感じていた。あとあと、敵から狙われていたのでエレベーターで二十二階から二十九階に逃げてそこで敵が待ち伏せしてたら死ぬしかないなと思っていたら到着した二十九階のエレベーター内部に既に女の敵がいたんだけどそこから二十九階に出るときに匍匐前進していったのでおれも真似してついていったらそいつらがゲームオタクに勝負を挑んで勝利していたのでおれもやりたいと思ったら外に追い出されたしドアがガチガチに閉まってて再び入ることができなかったので階段の下あたりで待機してたら赤と青の爆弾を投げる霊体の女がその建物の中央に表れ怪しく光る爆弾が夜の闇を照らしていたんだけどその魔力で沼におもりをつけて沈められていたおれの本体が浮上してきたのでこうやって生き返ったことだしまず近所のビルを滅ぼすかとおもりを付けて椅子に座ったまま浮上を開始し完全にビルを見下ろせる位置に来たけど既に避難されてて誰もいないという夢を見た。この夢を一番良く覚えている、やっぱり空を飛ぶ夢は違うな。あとほどよくゲーム要素が入っていることも記憶に残った理由だろうな。起き抜けには、配りすぎたピザを回収してたらこいつら三年生じゃんってなったけどここでデブ芸人がほとんど披露したことない歌をうたうという事になりゲラゲラ笑っていたら横から小突かれたから笑いを我慢してたけどその方が客が笑ってしまうという夢を見た。誘い笑いみたいなの、覚えているような気もするし、そうでない気もする。
元気よく雨が降り続けているけどどうしたらいいんだ? おれは、雑誌を取りに行きたいんだ……。天気予報をチェックしまくる人間なので今日雨が降ることは分かっていたんだけど、絶え間なく降り続けるとは思ってもみなかった。まあどうせダメなんだろうと予測をつけた上で、それでも十五時ぐらいまで待ってみることにした。それでダメならそれからトボトボ徒歩で出かけるつもりで。結果、待っていると、なんと空が暗くなるおまけまでついてきた。ありがとう! しばくぞ。これのどこが降水量ゼロミリなんだよ、めちゃくちゃ降ってるやんけ、などと呪詛を吐き散らしながら、それでも出かけることにした。
で徒歩徒歩(トボトボ)と本屋に向かって予約していた本を受け取る。気分が若干クサクサしていたので、帰りにコーヒー屋へ立ち寄り、少し安くなった高いコーヒーを購入した。コーヒーはすべてをチャラにしてくれるからな。ありがとう黒人! ところでクロカワは、こういう傘を持っていかねばならない日は「万が一傘がパクられて、その現場を取り押さえ、さらに相手が『この傘は俺のだ』と主張したときに備えて、出かける前に玄関で傘の写真を撮影する」ぐらいには人間不信なので、今日も実際そのように行動した。これは思い付きでなく確固たる意志に基づいてやっていることだが、実際思い付いたら試さずにいられない人間でもあるので、帰宅してコーヒーをいれるときに、手持ちのモカブレンド豆をベトナムコーヒーばりに細かく挽いてベトナムコーヒーメーカーに突っ込んでみるという決断を下した。いわば実験というもので、この行動は昨日、メリタのドリッパーで早く抽出してしまった反省から来ている。結果すごい苦みがやってきたけど、嫌いな味ではなかったので、もうちょっと工夫してみようかなという気持ちになった。ただ、豆のゴミ捨てようとしたら予想以上にヘドロ状だったので、あと一目盛り粗くてもいいのかもしれんとも思った。夜中にはヤングガンガンを読んだ、相変わらず感想はナシだ。ただ、どんな作品でも楽しく読むんだけど、しっかりしなきゃ! みたいな展開の作品を見るとついつい「しっかりしなくてもいいだろ」とツッコんでしまうんだよね。実際そうだから。