「バガボンド」復活

http://news.mixi.jp/view_news.pl?id=1951958&media_id=86 より転載
バガボンド」復活!井上雄彦インタビュー集も発売決定


約1年半休載が続いていた井上雄彦バガボンド」の連載が、本日3月15日発売のモーニング16号(講談社)より再開された。


今号の「バガボンド」は表紙と巻頭カラーに登場。今後は毎月第3木曜の発売号に掲載される月イチ連載となり、ページ数は週刊連載時に比べ増量される。次回の302話は、4月19日発売のモーニング21号に登場する。
なお井上は連載再開に合わせ、公式サイトにて「バガボンド」の今後に関する声明を発表している。物語の展開については「これはまだ最終章ではないかも知れませんし、あるとき突然終わるかも知れません」とコメント。その発言の理由として「以前『終わる時期』について、自分にとっての年始のひとつの目標として、ここに書いたことがありましたが、それは巡り巡って自分に強い圧をかけてくるようになりました。良くない感じの圧でした」と語り、終幕を見据えたことがかえって枷になっていたと告白した。最後には「目の前の一つ一つの回を楽しみつつ味わいつつ描いていこうと思っております」と締めくくっている。
このほかカルチャー誌・SWITCHを発行するスイッチ・パブリッシングより、井上のインタビュー集「空白」が4月下旬に発売されることが発表された。同書には「バガボンド」を休載していた約500日の間、全8回にわたり行われた未公開のインタビューを収録。休載中、井上にあらわれた意識の変化や、このタイミングで「バガボンド」が再開された理由などが語り下ろされた、ファン必携の1冊だ。

オヤジ漫画

http://news.mixi.jp/view_news.pl?id=1951662&media_id=128&m=1&ref=news%3Aright%3Aaccess より転載
ヘタレなのになぜかときめく オヤジの恋愛に特化した電子漫画誌オヤジズム」の魅力


 オヤジが主人公の恋愛漫画だけを集めた電子コミック誌がある。エヌ・ティ・ティ・ソルマーレが昨年12月に創刊した「オヤジズム」だ。メインターゲットは20〜30代の女性。作品では色々なオヤジと、読者と同世代の女性が恋に落ちていく。これを読めば、スタイリッシュな大人の男性――“OYAJI”と呼んでいる――に心がトクンとしたり、おどける一瞬の表情にキュンとしたりできるらしい。
 例えば恋仲の男女が言い争うシーンを想像して欲しい。女性は怒って部屋を飛び出してしまう。ここで王道の恋愛漫画なら、男性が走って女性を追いかけ、ガシッと抱きしめたりするものだろう。だが、金壮勲副編集長によると、オヤジズムの場合こうはいかない。大概のオヤジは、青春真っ只中の男子のように全力ダッシュはできないからだ。
 オヤジズムで描くオヤジは女性になんとか追いつき「『おっさんを走らせるんじゃないよ』とやさしく声をかけるんですよ」と金副編集長。恋愛漫画の主人公とは思えないヘタレっぷりだが、リアルで良い。きっと息は上がってぜぇぜぇ言っているんだろう。それでも無理して追いかけてくれるなんて! 結構萌えると思ったのは記者(♀、27歳)だけではないはずだ。
 配信は月1回。クラブで出会った最年長DJとの恋を描く「いちばん長い夜をよろしく」や、金持ちで色気むんむんなオヤジが活躍する「吉祥寺紳士倶楽部」など7作品前後をラインアップしている。同社が運営する電子書籍ストア「地球書店」「コミックシーモア」で販売しており、地球書店では作品ごとに単品購入する仕組み。コミックシーモアでは雑誌形式のパック購入か単品購入かを選べる。
 “OYAJI”に目を付けたのは、数多くの作品を取り扱う電子書籍ストアで「既存のものに埋もれず光る」企画を求めていたから。ドラマ「相棒」のように中年男性が主人公の作品がヒットしたり、芸能界で歳の差婚が話題になっていたりするのにヒントを得た。編集部は6人おり、山田雅一編集長と金副編集長以外は女性。もちろん中年男子である2人の「オヤジはこうあって欲しい」という願望も作品に盛り込んである。
 見所は「オヤジの隙とふと見せる優しさ」(山田編集長)という。金銭的な余裕ではなく、心の余裕が売り。若い男性キャラも登場するが「最終的にはオヤジっていいよね」(副編集長)となる。恋愛は“ギラギラ”“ガンガン”燃え上がらず、さり気なく押していく。成就しなくてもオヤジらしさが出ればそれで良いのだという(もちろん作品によっていろんなオヤジがいるのでこの限りではない)。読者のサブターゲットに20〜30代の男性を据えており「若いときには出せない何かをオヤジから感じてもらえるはず」と、山田編集長は自信を見せる。
 創刊後の滑り出しは上々だ。実際の販売数は明かせないとのことだが、4万タイトルをそろえるコミックシーモアで販売ランキングのトップ50に入った作品がいくつもある。創刊号で反響が大きかった読み切り作品は連載化を決めた。「出す前は不安があったが、意外と受け入れられた」と山田編集長は胸をなでおろす。
 編集部では「常に新しいものを。読者に喜んでもらえるものを。さらには楽しんで作れるものを」(山田編集長)と、意識している。2月にはソーシャルメディアで集めた読者の声をストーリーに反映させる育成型電子コミックを始めた。主人公である41歳オヤジの初恋が成就するかは読者次第だ。ここでは画面をひたすら縦にスクロールして1コマずつ読ませる電子コミックならではの見せ方にも挑戦している。「これから漫画の可能性がもっと広がると思っている」と金副編集長は語る。
 今後は、ミステリーなど“恋愛”の軸にはとらわれないオヤジ漫画を増やしていく計画だ。「サブカルの新しい楽しみ方を提供できる編集部でありたい」と山田編集長は意気込んでいる。