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熊おやじの日記 このページをアンテナに追加 RSSフィード

2017-03-04

オウム真理教と山折哲雄氏

 オウム真理教事件裁判で私が注目していることのひとつは、麻原こと松本智津夫死刑囚に、裁判所がどの宗教教団の教誨師をつけるかということです。浄土真宗ならば、麻原も前非を心から懺悔して念仏三昧の獄中生活を送れば、死刑後極楽往生できるはずです。自称・宗教学者の山折哲雄氏が、「麻原みたいな奴は地獄に落ちます」と断言していましたが、教義をねじ曲げないでいただきたい。かつて麻原と対談して、非合法活動を勧めるようなことをいっていたくせに(Wikipedia山折哲雄)、よくいうよ、と思います。

2015-06-27

ホッファーとオウム真理教事件

 無為を余儀なくされた有能な人間の集団ほど爆発しやすいものはない。そのような集団は過激主義や不寛容の温床となりやすく、いかに不合理で邪悪であろうとも、壮大な行動を約束してくれるならどんなイデオロギー的改宗でも受け容れてしまいやすいのだ(エリック・ホッファー『現代という時代の気質』(ちくま学芸文庫、2015年(初出1965年)、p36)。


*たとえば、オウム真理教の高学歴幹部に見られたような、現代世界のさまざまな宗教的過激主義が連想されます。 

2014-01-28

中川死刑囚の巫病

「最初は出家は考えていなかったです。(松本死刑囚は)いかがわしいと思っていた」。中川死刑囚は記憶をたどりつつ、淡々と、だが饒舌に証言した。入信のきっかけは、現世に幻滅したからでも、教祖に魅せられたからでもなかった。

「教団をのぞいたことがあるんです。すると光が上っていく、この世のものとは思えない不思議な体験をした。犬の声が人間の声に聞こえ、目の前に光の粒が浮くようなこともあった」

 自身の頭を疑った中川死刑囚は精神科へ通う一方、教団へ相談の電話を入れた。

 これが運命の分かれ目だった。応対したのは平田被告。「丁寧に、まじめに話をしてくれる印象でした。むしろ平田君も困っていて『支部に来てくれ』と。その1年半後の89年、出家した(「封印された“狂気”の裏面史」『サンデー毎日』2014年2月9日号、pp.146-147)。


*元東大教授の精神科医にしてシャーマニズム研究者である佐々木雄司氏が精神鑑定したように、中川死刑囚は入信時に「巫病」だったのであり、情状酌量が必要で、死刑は無期懲役に減刑されるべきだと思います。

PS.友人の精神科医に、「巫病」は精神医学の診断概念ではない、と注意していただきました。統合失調感情障害(非定型精神病)が疑われるのかもしれません。

2012-07-21

オウム真理教とジェンダー

 このころ(熊田註;幼稚園のころ)には私の心に、「女の子に生まれて失敗した」という強い思いが芽生えていて、「男の子は自由に旅ができるのに、女の子は不自由でよくない」と思って悔しがっていました。この思いはどこかでずっと続き、小学校の学芸会ではハムレットの創作劇のシナリオを書いて、男役のハムレットをやったりしていました。男の子として生まれた弟のほうが、両親にとって価値があると思い込んでいたことも影響していたのかもしれません。

 この強い思いが、のちにオウムに出家した後、「女性はカルマ(業)が悪いから、グルにすがって救済してもらうしかない」などという麻原の単純な男尊女卑的支配体制に従ってしまう土壌を作っていたのかもしれません(宗形真紀子『二十歳からの20年間ー“オウムの青春”の魔境を超えてー』三五館、2010年;pp.17-18)。


オウム真理教の女性信者の脱会カウンセリングには、フェミニズムでいうエンパワーメントも必要なのではないでしょうか?

2012-07-20

オウム真理教とグノーシス主義

 そのうち、同じような人が周りのどこにもいないらしいことに悲観し、わたしはこの世の幸福や楽しみといったすべてのことから見放されてしまった、みんなと違う存在だとしか思えなくなり、「わたしは、この世界に何かの間違いで生まれてきた宇宙人なのかもしれない」などと美しい夜空の星を見上げながら真剣に考えることもよくありました(宗形真紀子『二十歳からの20年間ー“オウムの青春”の魔境を超えてー』三五館、2010年、p.34)


*「オウム的なるもの」の背後に「グノーシス的なるもの」がより広く浸透していることをよく示している文章です。

2012-06-30

オウム真理教と<欲>

 私が昔診てもらった全盲のマッサージ師さんのお話。「麻原のおかげで、盲学校のイメージが悪くなった。親が欲しいか視力が欲しいか、本音を言えば、俺は親が死んでもいいから視力が欲しかった。麻原は、親に捨てられたって視力が残っていたんだから、いいじゃないか。俺は、麻原はぜいたくな奴だと思う。」


*ごもっともです。


オウム真理教のニヒリズム」

http://d.hatena.ne.jp/kkumata/20100626/p2

2012-06-16

神秘体験の罠

 高橋克也容疑者は、松本智津夫死刑囚の写真と著書を所持していたということです。おそらく、まだ「マインドコントロール」が完全には解けていません。彼のような古参の信者は、ヨーガの修行(松本死刑囚は、ヨーガに関しては天才的な才能をもっていました)によって神秘体験を重ねているので、「マンドコントロール」が解けにくいのです。「神秘体験の罠」は、オウム真理教事件の教訓として、日本社会にもう少し広く知られてもよかったことだと思います。