「アルテノのパン」@赤坂RED/THEATER

ジェットラグプロデュース『アルテノのパン』
作:成島秀和(こゆび侍)
演出:瀬戸山美咲(ミナモザ)

出演:
矢崎広 小橋めぐみ 坂口辰平(ハイバイ) 野呂佳代 吉田大輝
山本真由美 荒弓倫(江古田のガールズ) 加藤道子 伊藤総(サスペンデッズ) 関寛之 藤一平
三浦浩一
櫻井麻樹 β(WAHAHA本舗) 西岡ゆん 薬丸翔 明季 林亜沙子(劇団昴) 村上綺香 毛利悟巳

矢崎くんがレッドシアターに!本人も言ってたけどこんな小劇場でのお仕事なんてすごく良かった…チケット取るのちょっと大変だったけれども。うーんもっとこういう演劇でも見てみたい。

アルテノはもちろん、どのキャラクターもみんなかわいらしくて愛すべき人たちでした。思っていたよりずっとかわいい脚本だった。主要な人物が大勢いるなか、2者間のやりとりに重きが置かれていたのも個人的にはとても好印象。途中、セリフや演出上では「??」となる部分もあって(絵が増えたり入れ換わったりするところとか…)、うーんと思う部分もなきにしもあらずだったけど、予想できる程度でめでたしめでたしな展開のなか、トトとオーロラお嬢様が若さと勢いで手と手を取り合って行ったとき、パパが「若いっていいなあ」って言ってたのがすごくツボでした。あの言葉があったから幸せを感じられる。
警備員シスターズのアポロとパピコがビジュアルから何から可愛すぎて萌え萌え〜でした。あとセブンがめっちゃかわいいやないか。人生設計!w

矢崎くんのアルテノは若々しくて青くて本当にかわいらしかったよー。父親に対して感情的になるところがだだっ子のようで、舞台上でだらだらと泣いている様がとても良かったよ…。私が観に行った回の「一発芸」も良かったし(笑)。表現の原動力を問うセリフが多くて、あれを舞台上で彼が言うことにものすごく意味があり魅力があるのであって、だからこそ役者って良いなと思う。
3回目のカーテンコールで、「適当にしゃべってって言われたんですけど、どうしよう、何も、出てこない」とおろおろしてたのも、すごく矢崎くんらしく…テンパると瞳孔が開くからか目がずっとうるうるしていた。舞台監督さんに袖からグッズについてしゃべってとヘルプされたのに、全然把握してなくてますますテンパり、後ろから小橋さんに「パンフレット!」「DVD!」「ポスター!」と教えられたのを順にそのまんまリピートしていたw
大勢が出るにぎやかで楽しい作品の座長をしている姿はとても新鮮で、ファンになってまだ日浅いけれどもいろんな姿が観られて嬉しいなあと思う。比べるものをあまり知らないけれど、マクベス以降の矢崎くんは、穏やかで柔軟になったというか、役に化けるというより、役を自分に引き寄せているような余裕を感じます。