5周年どんどんひゅーひゅーぱふぱふ〜♪

2002年の今日にサイトを開設しましたので、今日で5周年。
いやはや、続くものですね。
あまりヒット数は気にしていないとはいえ、やはり見てくれる人がいないと
寂しいですし、これからも見放されないように、けれどマイペースで
更新していきたいものですね。


いろいろと考えていたのですが、予定は未定という言葉通りになってしまい、
けっきょくいつものようにSSを書こうと思います。
完成までもうしばらくお待ちください。


それでは、明日もエステルマジカルがんばります♪

「ふたつき遅れの……」(Canvas2)(竹内 麻巳)

 桜の花も散り始め、葉桜がぽつぽつと出始めた頃のある日。
 あたたかな日差しをまぶしく感じながら、キッチンに私は立っていた。
「よし。これなら……」
 ひとりごとを呟きながら慎重に慎重に作業を進めて、ついにそれは
完成した。
 あとは、これを渡すだけだ。むしろ問題は、こちらのほうにあるのかも
しれない。
 閉じようとする目蓋を、父特製のコーヒーで強制的に開けて、私は
撫子学園に向かって歩いた。


 なんとか遅刻することなく学園に着くことができて、私は安堵のためいきを
ついた。
「ふう……」
「お、珍しいな。竹内がためいきなんて」
「か、上倉先生っ!?」
 突然の声に振り向くと、そこには撫子学園の美術教師であり、我が美術部の
顧問でもある上倉浩樹先生が立っていた。
「いや、なんでそんなに驚いてるんだ? と思うが、とりあえずおはようと
言っておこうか」
「あ、お、おはようございます」
「ああ、おはよう」
「……」
「……」
 どのように渡そうか、とここに来るまでの間にいろいろと考えていたけど、
いきなり目の前に現れるとどうしたらいいのだろう。
 ペースを乱された私にはどうすることも出来ず、かと言ってこのままでは
先生に不審に思われてしまうかもしれない。
 とりあえず言い訳をしようと口を開きかけた時、救いの神はやはり唐突に
現れた。
「おっはよーー、セーンセーーーーっっ!!」
「ぐはっ」
 奇妙なうめき声を出して、上倉先生がうずくまった。
「だーかーら〜、オマエは俺にタックルするのをやめろといつも言ってる
だろーが〜、萩野」
「もー、やだなあセンセー。これはちょっとした愛情表現なんだから」
 いつものようにあっけらかんと笑う萩野さん。
 この撫子では見慣れた風景のひとつだ。
 先生にはお気の毒だけど、私にとっては救いの神。
 ありがたくその恩恵を受け取り、私はそそくさとその場を離れた。



つづく


うわー、二場面しか書けなかった。
明日には続きを書きます。予定ですが。