No.3 『 SUMMER SCENE 』

kneedrop72010-08-29

           
 『 SUMMER SCENE 』 作詩:小沢幸一


長い長い休みも 始まったばかり
窓の外には ナィーブな風が吹いている
ぼくの部屋は とても一日でうめられない
何も言わずギターは立っている
疲れも知らず
暗い部屋で 机の上だけ
サーチライトの丸い灯り
蚊取線香の灰は 不思議に
丸い形を作っている
コーヒーサイフォン 沸いている
暑さのせいじゃないのさ


陽の光り 朝を知らせ
君の紅おしろいの香りで 始まる一日
嘘さえつけたら君は 最高の女なのに
レモンのような朝に
こうして窓辺に 腰をおろすと
昔の君を想い出す
スローモーションで ひとつ ひとつ
うなづいては消え またひとつ
”昼食はまたいつもと同じかい”と
文句を言っても
君は”スランプ””スランプ”と
スルリと逃げる

               
夏なんだよ! 叫びたい程に
夏なんだよ! 狂おしい程に
夏なんだよ! いまのうちさ!!
                  1978年作品























































”The Poetic Works Of kouichi Ozawa ”