国民投票のすすめ

 ああ、それにしても、まったくデタラメな世の中だ。独裁者が好き勝手放題振る舞ってるのに、誰もそれを止めることが出来ない。かなりの人々が現状はおかしいと声を上げ、デモを行い、良心的メディアは政権を批判してるにも関わらず(わずかだが)、結局は国会の数の力で悪事が次々と進められて行く。

 つくづく虚しい。何をやってもダメだという気持ちに陥る。本当にどうすればいいのだろう。このまま私たちは一方的に流されてしまうのか。

 たった一人ではあまりに非力だし、大勢集まっても変えることは難しい。雰囲気だ、雰囲気が変われば流れは逆転する。どうしたら現状の雰囲気を変えることができるだろうか。方法はあるはず…。

 日本人論など私は好きじゃないが、あえて日本人の悪い側面を指摘するならそれは「無責任体質」だ。とにかく日本人は責任から回避したがる。なぜそうなのか分析すれば、それは何事も自ら決断することを怠ってきたからだ。

 AとBという二つの道があり、どちらを進むべきかを決めなければならないとき、日本人は他者から指示された道を進み、そこで面白くないことが起きると、これは自分が決めた道ではなく奴等が指示した道だから奴等が悪い、と他者に責任転嫁するわけである。日本人はこれを繰り返して来たのではなかったか。

 もうそろそろ自ら決断し、自ら責任を負う生き方をしなければ。その為の有効なひとつの方法として「国民投票」がある。これは国民全員で決断を下すシステムだから、結果はそのまま一人ひとりに跳ね返り責任から逃れるわけにはいかない。そういう意味から国民投票は、無責任体質にどっぷり浸かった現状の日本の雰囲気を変える有効な手段になりうる。

 国民投票で間違った方向へ進んだら大変と心配する「偉ぶる」人たちがいるが、とんでもない、もうとっくに日本は間違った方向に驀進してるではないか。間違ってもいい、とにかく自分で決断し、責任を負い、目覚めること。

 これまで「自己責任」だと他者を批判し、安全地帯で安穏としてきた無責任な人たちも、国民投票を通して嫌でも責任を背負わざるを得なくなるだろう。