本日読んだ1冊

 「私のいない高校」

私のいない高校

私のいない高校

 留学生を受け入れた高校の数ヶ月を描いた作品。しかし、なんとそこには物語が一切無いのだ。
 タイトルは主人公がいないという意味のようで、一応は担任の目線で、ただ学校の日常が淡々と記録されていく。何か事件が起こる予兆があっても、結局はすべて尻切れで終わり、物語に発展することはない。
 それが延々と続いてもページをめくってしまうのは、僕の場合、覗き見な感覚を刺激されるからであります。
 小説のあり方を覆す実験性と、物語無しでも読ませる筆力は凄いと思いましたが、でもやっぱ正直言うと「退屈」だったよ。