2ペンスの希望

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映画:ながすぎる

J・ルナール『博物誌』の「蛇:ながすぎる」じゃないが、 「映画:ながすぎる」。
最近の映画は2時間を超えるものが増えているように思う。
長くても面白ければ、いくらでも付き合うし我慢もできるが、冗長冗漫ダラダラもたもた、どこに連れて行ってくれるわけでもないぐだぐだに付き合わされるのはゴメンだ。
勘弁願いたい。
作り手としては、あれも言いたい、これも残したい、切るに忍びない、ということなのだろうが、見る側にすればそんなことは知ったこっちゃない。昔のプログラムピクチャー時代、鳴り物入りの大作映画の陰で作られた添え物映画は70分台か80分そこそこの長さだった。もちろんどうしようもない駄作もあったが、意外な拾い物も少なくなかった。
濃密なのにあっさりさっぱり味、そんな短くすっきりスマートな映画を観てみたい。
もっとも、長くするより短くする方が格段に難しい。それは確かだ。腕がなければ無理。「名前」や「恰好」だけではつとまらない。
映画:ながすぎる。
長すぎる とともに、名が過ぎる。
有名性・知名度に引かれて、長時間映画を大作・力作だと持ち上げるのも止めるべし。
おっと、余計なとこにはみ出し脱輪しそうなので、ここでカット。