2年ぶりくらいの出来事
今日から始まる日記。
2、3年前によく遊んでいた子供がいる。
当時は幼稚園〜小学1年生。
名前はニジタ。虹に太いと書く。
どういう関係かはそんなに重要ではないので省くが、とにかくことあるごとに、彼を遊びに連れ歩いた。バーベキューやキャンプ、花火大会やら、ディズニーランド。
そんな彼と2年前の夏からぱたっと会わなくなった。
厳密に言えば会えなくなった。
なぜそうなったかはそんなに重要ではないので省くが、それはそれは寂しいことで。デジタルカメラで撮った彼の姿を眺めては、どんなに大きくなったか想像した。そんなに時間が経っていないのに、自分のことを忘れちゃったんだろうな、なんて酔って一人ごちたり。
そんな彼と2年ぶりに電話で話した、今日。
どんなきっかけかはそんなに重要ではないので省くが、とにかく自分の携帯電話で彼が持たされた携帯電話に電話をかけた。知らない番号からかかった電話にドキドキしている彼を想像しながら出るのを待った。
「もしもし」
「おお、ニジタか。Tだけど覚えてる?」
「(一瞬沈黙)あー、覚えてるよ。けど、なんで知ってるの?」
久々に会話することよりも、まだ手に入れたばかりの携帯電話に知らない番号から電話がかかってきて。それが、2年ぶりの俺だったことが、すごく不思議みたいで。すこし大人びた透き通った声が聞けて、嬉しかった。その後は、少しはにかみながら挨拶の延長のような話をして、この夏、久々に遊ぼうと約束して電話を切ったんだ。
text by 小林“こばーん”朋寛