中之条ビエンナーレ2011はじまりました
2年に一度、群馬県吾妻郡中之条町で開催される芸術祭「中之条ビエンナーレ」。
3回目となる今年も8月20日に開幕しました。
自然に恵まれた里山で行われるこの芸術祭に、前回に引き続き奥さんが「ジョンソンの森食堂」という食堂で参加することもあって、毎週末現地に通って手伝っている次第でございます。
7月の会期前から、制作するために訪れる参加作家さんのために、朝晩まかないを作ることから始まり、会期中は週末のみ来場される一般のお客さんのためにレストランを開いています。
会期中ジョンソンの森食堂として息吹を上げるふれあいの森。
ジョンソンの森食堂公式Twitterアカウント
食堂で参加することの楽しみは、何と言っても作家さんとの交流です。
もともと芸術系の活動をしている友だちは多いですが、こと芸術祭に参加するような作家さんは軒並み人間味が“おいしい”方々が多くて。
皆さん、確かな思いをもって自分たちの制作活動を里山に持ち込み、中之条に暮らす人たちと交流しながら、そこに吹く風、流れる水、目に眩しい緑、燦々と照りつける太陽とともに、集中して作品に没頭しています。
そんなわけで、日中に酷使した身体や頭が少しでも柔らかくなるよう、食堂では「おかえりー!」という言葉で皆さんを迎えました。
ときには演奏会で大いに盛り上がったり。
内なる思いを、芸術作品というカタチで外に表現していく作家さんとの対話は、折りにふれ中之条ビエンナーレを盛り上げたいという思いに膨らんでいき、時に「人生のスパイス 酒」(※)も手伝いながら、濃密な時間となりました。※渋川方面から中之条に車で向かうときにこう書いてある看板を見かける方も多いはず。
もちろん真面目な話だけではなく、時にくだらない話を大笑いしながらするわけで、それはそれは皆さんとの触れ合いをこちらも楽しんでしまったわけです。
そんな中、ある時、気づいたんです。
食堂で初めて会う作家の皆さんの作品を当初われわれは実際に観ていません。
最初に“作家さん自身”を知ってしまうわけです。
これ、普通はあんまりないです。
まずは、作品を観ます。
その後、機会があればそれを生み出す作家さんを知ることはあっても、直接会って話をするようなことは、なかなか多くあることじゃない。
なので、実際に後から作品を観て、ああ、あの人はこんな作品を作っていたんだなあ、ととっても奥ゆかしい気持ちになるんです。
おそらくわれわれのように食堂をやっていたり、事前にスタッフとして関わっている人たちの言わば特権です。
けど、ご安心ください。
会期中、何人かの作家さんは中之条に来て、それぞれの作品のことを直接話してくれます。
作品もさることながら、人間的にも興味深い方々がいっぱいです。
ぜひ、足を運んで、作品を観るだけでなく、作家さんとの触れ合いも楽しんでみてください。
中之条ビエンナーレの詳細はリーフレットで。
野菜たっぷりのメニューでお待ちしております。
text by 小林“こばーん”朋寛
Tweet