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2005-08-31

[]スクウェア・エニックスタイトーがくっつくの件 スクウェア・エニックスとタイトーがくっつくの件を含むブックマーク スクウェア・エニックスとタイトーがくっつくの件のブックマークコメント

・今さらですが。

 GAME Watch記事 http://www.watch.impress.co.jp/game/docs/20050822/sqex_t.htm

 『電車でGO!』以来話題作を聞かないタイトーさんも上手いこと生き延びた形。

 

・あと大手で残っているのはカプコンくらい。

 一度大きくなれば戻ることが許されないのが株式会社という仕組みであれば

 年々開発費高騰大作化、いずれどこぞかとくっかざるを得ないところ。

 それとも製作会社として生き残るか。

 いっそアルゼの軍門に下ってみるとか。


・罰記。 タイトーの信じられない対応 http://d.hatena.ne.jp/baddy/20050820#p2

 コメント欄の罰帝さんによる「アリカ的なこだわり」についてが興味深いです。

・『テクニク』の初心者お断り設計(参照;http://d.hatena.ne.jp/ABA/20040121#p3)、

 『ナイトメア』の悪夢的ばらばらぶりと

 『テトリスグランドマスター』やケイブSTGのこだわり移植リメイク

 同居するアリカ

・どうすれば売れるのか、面白ければ売れるのか、面白いってなんだろう、

 真面目に考えるほどぐるぐるまわり。

 売れるゲームを作れば売れるのだとコナミバンダイのように開き直るのが正しいのか。

 数出せば名作も出てくるかもしれないし。

 誰もが任天堂になれるわけでもなく、『ドラクエ』を持っているわけでもなし。


・そこでマニアとしてはセガに期待してみるわけです。

 「龍が如く」制作発表 http://www.watch.impress.co.jp/game/docs/20050823/ryu.htm

 良いじゃないですかいまさら『シェンムー』。岡村取締役の吹きっぷりのすがすがしいこと。

 タイトーへたれても、70億円ドブに捨ててもセガが回っていけるのは

 アーケードをしっかり押さえているから。だから家庭用機でブランド宣伝もできる。


ゲームを買うひとはどこにいるのでしょう。

 STGマニアではない。ギャルゲーでもない。ネットを見ても当てにならない。

 オンラインゲームアーケードゲーム

 継続して顧客になってくれる層を確実に掴んでいく生き残り方もある。

 パチンコパチスロサミーアルゼ

カプコンが生き残ってくれること、お祈り致します。

 

[]『Ever17ネタバレなし。 『Ever17』ネタバレなし。を含むブックマーク 『Ever17』ネタバレなし。のブックマークコメント

 公式サイト http://www.kid-game.co.jp/kid/game/game_galkid/infinity/index/index.html

 ASIN:B0002YC55C

・涼しくなってきました。学校も始まりました。

 夏休みの課題。読書感想文。

 ゲーマー変換すると「ノベルゲームを読んで感想を書こう」。

中古DCワゴンに\500で売っていたので買ってみた次第。

 下手な小説より安くて読むのに20時間はかかる。

 充分。\500分以上何倍もに楽しめました。


・「ノベルゲームゲームか」問題は以前『ひぐらし』で書きましたので省略。

 http://d.hatena.ne.jp/kodamatsukimi/20050113#p2

 http://d.hatena.ne.jp/kodamatsukimi/20050119

ゲーム感想文というより読書感想文にしようかと思うところですが書ではないし。

 デジタルデータで小説を「読む」のは「読書」と言えるのか問題。

 どうでもよいですな。読んで遊んで楽しめればそれで良いのです。



・この『エバー セブンティーン』、有名なのは最期の大どんでん返し(by「新・巨人の星」だぜ)。

 ミステリー調に各シナリオで残った謎が最後の最後ひとつに収束するしくみ。

 これがきれい見事にきまっていると評判。


・このネタが、なるほど、割ったらばまずい内容であります。

 良くできています。例えば『マ』とか『パ』の付くゲームエンディングとか、

 クリスティでいえば「、

 と思わず例を挙げたくなるほど、ゲームならではの視点を活かした見事なネタ。

 ハンニンハヤスとか気軽に書けない。

・ただ、誰かが1度使ったならば、定番となって

 2度と使えないか2番煎じか、そういうジャンル作品と呼ばれざるを得ない種のもので

 続編はさぞかし難しかろうと思います。微妙に評判が悪いのもそれゆえなのでしょうか。

・また、ネタのトリック構成はお世辞にも良いとはいえません。

 無理ありすぎ。系統としては『イブ バーストエラー』(ASIN:B00008WD6E)。

 ミステリーかSFか。アシモフを1通り読むのをお勧めしたくなります。


・文章はかなり丁寧に書かれていて引っかかるところは少ない。良い出来です。

・ノベルゲームは、見た目や涙々の感動ストーリー以前に

 まず読み終えさせるために最低限の文章がなければ途中で投げられます。

 大多数私もそれで挫折します。

・興味ないこと書かれているのを読み下すのは実に難儀。

 マンガならまず絵。絵が下手で見難ければ読んでもらえない。

 文章で表現するなら、正確に伝えるとか感情を揺さぶる前に、まず読めなければならない。

 法律書や哲学書やお役所の文章とは違い、読んでもらわなければ話にならない。

・読みやすい文章であるかどうかという取っ掛かりに難がある作品の多い中、

 20時間眠気につまづかず読み通すことができたという意味で、良い文章だと思います。



・ということで、さすが絶賛されているだけのことはあり、とても良い作品でした。

 読んだ価値はありました。

・なんといっても、ゲームならではの視点の置き方。

 こここそがこのゲームの今までにない新しく素晴らしいところ。

・けれどそれをネタバレなしで表すのはまことに難しい。

 バラして全体構造に解説する方が簡単すっきりきますのですが

 このサイトは「ネタバレなし」が基本。

 なので以下、あえて「ネタバレなし」で、つらつらそれについて書いてみます。







・『Ever17』、ジャンルAVG。そのジャンル名に関わるのかどうか存じませんが

 この手には、画面全体に文字が出るか、画面下に3〜4行出るか、その2種があるようです。

 前者がAVG、後者がノベルゲームと呼ばれている模様。

 この違いは何か。なぜ違うものが並立するのか。

 そこから見てみます。



AVGやノベルゲームの見た目に分る特徴は、絵と音がつくこと。

 細かくは、キャラクターが画面に表示されて

 タバコに火をつけたり「フク ヌゲ」とかしたりするところ。

 BGMが流れて効果音がついて雰囲気を盛り上げます。最近はセリフも音声付き。

・眺めている分には演劇を観劇するのよう。

 ひとつところに舞台が用意され、右から左へ左から右へ、

 上から下へと繰り広げられる人生絵巻。

 文字で、ことばで描かれる物語。

・けれど、観客席に座っていながら

 なぜか、次に進むタイミングの制御権を持っている状態。

 つまりDVDを借りてきてリモコンを構えながら見ているに同じ。


・演劇と違うのは字幕が出てくるところです。

 ノベルゲームは字幕どころか台本、いや登場人物が心の内に考えていること、

 演劇では独白として処理されるものも書かれている。

・逆に言えば、ノベルゲームが演劇よりも小説寄りとするならば

 AVGは戯曲を読むのに近いです。


・戯曲は小説と違い、舞台設定と台詞だけが書かれたもの。

 戯曲が小説、ゲームに違うのは、演出が読み取り手の自由にあること。

・小説は著者が演出します。人物の心象、情景、世界の森羅万象を描いて

 真実と呼びたくなるものを浮かび挙げる技術が小説作法。

 対し戯曲は、それを劇にするなら演出家次第。戯曲のままなら読み手次第に

 自由に解釈が許される仕組みです。

 シェイクスピアの意図はいざ知らず、同じ作品が喜劇にも悲劇にも成り得るもの。

・音楽の楽譜と同じです。正確忠実に弾くだけなら機械で充分。

 心震わせる旋律は、読み手聞き手の解釈次第であるのです。


・ノベルゲームは、文字が主体で絵付き音つき声付き演出つき。

 見た目映画か演劇。

 しかし、観てく味わう過程は行きつ戻りつ小説のように自由である。

 立ち止まって咀嚼して先を思い描く楽しみも持てる。

 けれど観劇速度制御権が演出のため奪われることもある。

・マイム演劇字幕付きリモコン付き。

 選択肢とそれに関わる「ゲーム性」問題を脇にのけて

 「ノベルゲーム」の仕組みを既存のもので表すならば、こう言えるでしょう。


AVGの表示文字数。その違いは

 文章が、主体となって物語を語るのか、舞台の台本の役を果たすのかの違い。

 大きな違いがあります。

・3行で一区切りでは長尺台詞不可。何より小説のように情景描写ができない。

 その世界を文字で描くのか、それとも背景の一枚の絵と、登場人物の台詞で描くのか。

 それはまさに小説に対する演劇、そして映画との違いです。

・彼は彼女についてこう思っている。

 そう小説で文章に書いたならば、嘘では成り立たない。

 直截に書かずにいかに読者に誤読させず誤解させるか。曖昧を文学技術で修飾するか。

 けれど劇では、この台詞を表す第三者が存在しない。

 ナレーションも舞台装置であって地の文を演出はしない。

 映画であれば、映像で全てを演ずることができる。

 狭い舞台、限られた観客の想像の枠から離れて、画で音で演出できる。


・小説を表示して絵と音で盛り上げるのと

 3行表示の台本と、絵と音と台詞が作り上げるもの。

 2つはやり方が違うものです。

ギャルゲー、つまりキャラクターを主体としたゲーム

 画面に広く絵が出るからという見た目によるのでなく

 文字が主体でなくキャラクターの演技が主体であるという演出のために

 AVG方式、画面下部に文章を表示する形式を採っている。といえるでしょう。

 たぶん。

 たぶんそこまで考えていない。

 もともとそうだったからそうしてるだけ、

 というようなことはなかろうかと。思いたいですけれど。

 (関連;ギャルゲー周辺に関するまとめメモ http://d.hatena.ne.jp/kodamatsukimi/20050516



・また、先の、読みやすさの問題も

 そこを意識している如何によって変わってきます。

 画面全体に文字を表示するのか、それとも数行なのか、

 小説なのか台本なのか。

 その違いで、文章も当然違ってこなければならないもの。

・演出の仕方が違うのだから文章表現も異ならなければならない。

 まして3行しか表示されず、キャラクター演技で表現される形式であれば

 まったく異なる書き方をしなければ、まるで読めるものではない。

・という当たり前のことすらできていないゲーム不思議なことに存在するのは

 やはりゲームが個人製作芸術作品ではなく、大量生産工業製品であるからでしょうか。




閑話休題るろうに剣心。


・『Ever17』の特徴は、画面下部に書かれていく文章を誰が書いているかという点です。

 

・もちろん遊び手です。

 コントローラーの送りボタンを押すたびに出てくる文章は

 それを読んでいる人が感じることに同じくなるよう演出されて、書かれている。


・けれど多くの作品がそうであるように

 かならずしも全編が同じ人物の目から見たものではない。

 そのころ別の場所ではこのようなことが起きていた。

 話の世界に広がり奥行きを与えるための視点転換は、殆どの作品で使われます。

 

・逆に、あえてひとり主人公の視点だけ、主人公が知らないことはプレイヤー

 まったく知ることができない、というやりかたを採るものもある。

 それは作品への没入感を高め、広く全体を見渡せない視点に立たせるしかた。

 ファンタジーやミステリー、世界の謎が鍵となる作品では効果的に働くやりかたです。



・さてゲームの場合どうか。

 小説や映画、ノベルゲームAVGにみてみて、遊び手の視点は

 どこにあるように操られ演出されているか。

 ゲームの非ゲームに違う点は、選択肢があることです。

 小説とゲームの違い、映画とゲームの違い、レンタルDVDとゲームの違い、

 選択肢だけがその違い。



・『Ever17』の特徴、視点の新しい置き方は、小説にあるいは映画にできるかどうか。

 同じようにはできないでしょう。

 選択肢があって、それを能動的に選ぶ、誰の視点で物語を見ていくかを自ら選択する、

 その選択行為こそが、小説でも映画でも果たせない

 ゲーム独自、『Ever17』独自の価値を持つものです。

 

2005-08-22

・何度か紹介させていただいた「極限攻略研究会」で期間限定発行物通販を26日まで行っています。

 http://www.geocities.jp/dqmaniac/ultimate/index.html

 関連;『ドラゴンクエストリアルタイムアタック観戦記 http://d.hatena.ne.jp/kodamatsukimi/20050528

    「ドラゴンクエストリアルタイムアタック観戦記 http://d.hatena.ne.jp/kodamatsukimi/20041122

    「アルティマガーデンへの招待 http://d.hatena.ne.jp/kodamatsukimi/20040519#p1

・アルティマガーデンも存続が決まった用で何よりでございます。

 「やり込み」というゲームの楽しみ方に、終わりはありませんよ。

[][]ゲームを評価することについて ゲームを評価することについてを含むブックマーク ゲームを評価することについてのブックマークコメント


・前回のように、これは面白くない駄目なゲームだだめだめだめだといいつのるのは

 気分がよろしくありません。

 書いていて。そして読んでいただいている方々にもよろしからずよと思います。



・駄目なゲームは駄目である。

 他の誰かとか、それを評価する自分以外の全ての評価に関係なく

 自分が自分に駄目で価値がないと思うこと。

 ゲームは娯楽です。楽しむためにあるものです。



社会人ゲーマーである身にとって

 やるべきことはやって

 その日自分の好きなように使える時間にすることは

 自分がやるべきことではなく、やりたいこと、好きなこと。

・テレビを見たり本を読んだりネットを見たり、映画を借りてきてみたり。

 何もせずに頭をふやけさせるのも、いつもより長い睡眠時間に代えるのも

 それが自分のやりたいことだからすること。

・そして私はいちおうゲーマー、たぶんじゅうぶんゲーム好き。

 だから私はゲーム機を引っ張り出して、おもむろゲームを遊びます。

 それがもっとも楽しいことだから。


・けれど、

 どんなものにも質の高低と好みのばらつきがあって

 楽しみたいのに楽しめないこともある。

人生を変えるほどの1冊に出会うこともあれば

 感激のあまり流れるスタッフクレジットに関連情報を求めてみても

 翌日には忘れるようなものもあり、

 そしていらつきを誰もが読むことができるネットに書き連ねたくなるものもある。


・駄目なものを掴んだとき、それに気付いた時。

 そうした時に、それは楽しいことではなく

 見返したくもない無駄で駄目な時間と人生の浪費のように感じます。

 つまらないゲームは、ゲームを遊ぶこと自体をつまらなくする。

 尾を引いて何をするのにも空回りして疲労する。

 会社に行って帰って食べて寝るだけの生活が全部になってしまう。




・どうすればよいのか。

 無駄を省くにはどうすれば良いのか。

 無駄で駄目なものを除いて自分に価値あるもので限りある自分の人生を満たして

 それを価値あるものにするためには。



・良いゲームとは何か。

 それは自分にとって価値あるもの。

・収入に対し、例えば飲食に比してみれば、社会人にとって多くのゲームは高価でありません。

 子供も遊べるように考えられているもの。

・その価値は、時間に対すること。

 掛けた時間分楽しめるか。何度でも楽しめるか。

 周辺関連に、例えば皆と話題を共有して楽しめるものなのか。

 そしてそれだけでなく、その日1日、空いた余暇の時間に満足できるものであるかどうか。

ゲームの価値を決めるもの。

 私にとってのゲームの評価基準はそこにあります。

 何度でもクリアしていても知っていても、短時間でも実を感じて充たされて、楽しめるもの。


・以前「VIDEOGAME BATON」の項(http://d.hatena.ne.jp/kodamatsukimi/20050623)で挙げた

 よく遊ぶゲーム5つはこれらを満たしています。

 『罪と罰』。クリアするだけなら簡単で、展開にメリハリがあり短時間で満足できる。

 アクションゲームとは自分でないものを操るもどかしさと楽しさです。

 『レイディアントシルバーガン』。良いSTGほど短時間で長く飽きずに遊べるものはない。

 撃つと避ける、非現実の見下ろし戦闘空間のつくる麻薬のような楽しさ。

 『外伝アスカ』。パターンランダムが綾なすゲームらしいゲーム

 最善手はあっても、それで勝てるわけではない。運もまた人生ゲームの内。

 『パワースマッシュ』。やることは最初期のビデオゲームと同じ。来た弾を打ち返す。

 やることはひとつ。究極に不自由なゲーム。不自由の中の自由。それが面白さ。

 『大悪司無駄を省いてゲームとわりきってつくられたルールの中での陣取りゲーム

 構造は複雑でなく単純を尊びます。そのほうが堅牢で、そして自由であるから。


・何度遊んでも楽しめる。短時間でも満足できる。

 駄目なゲームを遊んだ後にも、いつ遊んでも、何度もでも楽しめるこれらのゲーム

 ゲームに楽しさがあることを思い出させてくれます。

 これは駄目だ、ゲームは駄目だと空回りする自分に、自分が忘れていたことを気付かせてくれる。



ゲームは面白い。

 小説も面白い。映画も面白い。

 会社の仕事人生ゲームも一度きり。

 自分に意識があると感じられるということだけは確かに奇跡と呼べる事実であることを

 思い出させてくれる。明日にはそれが消滅してしまうかもしれないことも。

 

・そうして、私は、無駄なものとレッテルを貼って人生に価値を満たそうとして

 無駄を受け入れられなくなる。

 長いゲームを楽しめなくなる。

 わかっている振りをして無視して通り過ぎる。

 『タクティクスオウガ』も『グランディア』も『ドラクエ3』も

 果たして、今の自分が遊んで、心から面白い、素晴らしいゲームといえるだろうか。

 わからない。そのゲームをはじめてあそぶことに二度目はないのだから。



ゲームは面白い。

 「他の様々な娯楽と比して時間を割く価値がある」、そんなことを考えず

 ただ『東方妖々夢』をなんとなく惰性で立ち上げた先にも、それは確かに感じることができる。

 信じられる。

・けれど、駄目として、無駄として、切り捨てた中にも「面白さ」はあったのではないか。

 なかったのだろうか。

 わからず、振り向いて、空回りする。


・駄目なものは駄目。無駄なものは無駄。価値あることこそ価値があるということ。

 私がゲームに求めているものは

 ゲームが教えてくれた、そしていまも楽しませてくれる「面白さ」とは

 そういうものだけではないということを、知りたいからに他なりません。

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2005-08-12

kodamatsukimi2005-08-12

・新城カズマ『サマー/タイム/トラベラー』上下巻(ISBN:4150307458ISBN:4150308039)を

 読んでみました。早川書房地元産。

・夏への扉、未来希望を象徴する純真さがSF

 後は「設定;天才、頭が良い」は逆にしか取れない、

 携帯電話が象徴するこの新世紀初頭にも普遍青春物語。

 空も山も川もとても青いでございます。

・言葉のこだわり、全体の構成そつなく

 けれど、話を転がすに値する人物造形をこの現代といういまに着地させるのは

 鶴田謙二さんに赤リボンと縦巻きロールを描かせるくらいに難しいのかもしれない。

・広がりはないけれど、出涸らし「星界」よりこちら方向を持って期待意向なのかしら早川。

 ハインラインよりもブラッドベリにリリカル

 かつ、青々しいまぶしくさにサングラスを掛ける余裕のあるオトナにはおすすめでございます。

[][][]ゲームアーツスクウェア・エニックスと『グランディア3』 ゲームアーツとスクウェア・エニックスと『グランディア3』を含むブックマーク ゲームアーツとスクウェア・エニックスと『グランディア3』のブックマークコメント


 公式サイト http://www.gamearts.jp/grandia3/ ASIN:B0009MZ1VW

・『グランディア』はゲームアーツhttp://www.gamearts.co.jp/)製作のRPG

 ゲームアーツは古くから活躍するメーカー

 特にメガCDの3DSTG『シルフィード』、RPG『ルナ』、

 サターンでロボットアクションガングリフォン』、

 AM2と組んで戦略SLG『ギレン』等々を出した絶頂期には

 トレジャーと並びセガハードを支える第一級のメーカーでありました。マニアにとっては。

・けれどおそらくESP関連まで巻きこんで社運を賭けたであろう、

 サターンでの大作RPGグランディア』がその評価ほどにも売れず

 以降衰退の一途。今や駄目メーカーの一員というほかありません。マニアにとっては、ですが。



・『グランディアシリーズはその、かってマニアに支持されたゲームアーツ看板RPG

 メガCD版『ルナ』も多分に懐古趣味混じりながらファンが多いですが

 なんといっても初代『グランディア』。さすがはゲームアーツというべき作品でした。

・『ルナ』もそうですが、前向きなだけがとりえの主人公がヒロインを救い、

 それがついでに世界をも救う。というまっとうまともに王道こてこてのお話。

 『ドラクエ』文法に沿ってよくあるゲームシステム

 独自要素は戦闘時の先読み、魔法属性に括られた成長システムなど。

 どれもが良くまとまっており、特に話の見せ方の上手さは見事。

 RPGに印象の大を占める要素をしっかりと押さえています。


・けれどもちろん最大の特徴は、万年2位のセガハードにおいて

 それを代表させて恥ずかしくない、

 『ドラクエ』と比べても胸を張れる大作RPGであることです。

 PCエンジンにおける『天外2』、XBOXにおける『トゥルーファンタジー ライブオンライン』。

 日本でもっとも人気あるゲームジャンルRPG。そのハードの看板となるゲームであること。

・初代『グランディア』はその期待に恥じない作品でした。

 戦闘後の読み込み短縮、後半のお話のだれといった瑕疵をすこし直せば

 完璧といって良いできばえ。

 まさに名作。時代の期待を担った名を残す作品です。



・そして3年後、ハードをDCに移して『2』が発売されます。

 この作品は賛否両論。

 おはなしは間違いなく駄目になっています。ボリュームも大作といえるほどなし。

 けれど戦闘、成長システムは『1』を踏まえて明確に進歩

 アクション要素のないRPGバトルシステムにおいて屈指のもの。


・『タクティクスオウガ』のWTのように、各ユニットごとの行動力にあわせ

 行動順が決まり、それが視覚化して確認できます。

 次行動決定時から行動開始時までにタイムラグがあり、

 行動決定時、敵ユニットが次に何をしてくるかがある程度わかる仕掛けが肝。

・されてこまる手である場合、行動決定から開始までの間であれば

 通常攻撃よりも威力が低いけれども確実に決まる行動キャンセルをかけることができます。

 これはボス敵にも等しく有効。

・また防御コマンド効果が際立って高いのも特徴。

 敵の次手に合わせ

 コマンドごとに異なるあちらとこちらの決定から開始までのタイムラグを図りながら

 通常武器攻撃か武器攻撃キャンセルか術攻撃か術回復かアイテム攻撃かアイテム回復か

 防御か回避か通常必殺技かキャンセル必殺技かを

 敵ユニットそれぞれの次とその次とその次の次を読んで判断する。

・一瞬の判断が積もって戦局全体の帰趨を左右するこの仕組みは

 タクティカルSLGよりアクティブ

 戦闘の積み重ねがそれより遥かに重層的である、

 すなわち個々の影響が少ないことが求められるRPGというゲーム

 これ以上なく合って優れた戦術的戦闘システムと思います。

・そしてそれを補う要素。

 ボス戦手前に必ず回復、セーブポイントがあって

 その1戦闘の工夫だけに専念させる割り切り。

 これは、ここからなら何度でも戻りやり直せる、

 敵と違い無限に味方ユニットは成長できるという、RPG文法を解った丁寧な仕方です。


・『2』は、今から見ればゲームアーツ最期の意地を感じる作品です。

 バランスは調整されていない。普通に進めると何も考えなくともクリアできる。

 おはなしは稚拙。キャラクターたちはヒロインを除いて薄っぺらという他ない。

 けれどこれは工数の都合からか、明らかに当初規模より削られた容量の問題の故である、

 と思い込み、いやフォローを、できなくもない程度には収まっていると言い得ます。

・低レベルで進んでいけば工夫の余地と甲斐が存分に感じられるボス戦闘。

 成長要素も『1』から不可欠で無駄な稼ぎと必然に伴うレベルアップの形から

 上手く転換を図り、最上とはいえなくも良くまとまっています。


・『1』が名作。『2』はその名を継いで冠するに決して恥ずかしい作品ではない。

 中途半端ではあるものの、今遊んで面白いのは間違いなく『1』よりも『2』であり

 名作でなく傑作ではなくとも、秀作佳作として次におおく期待できる作品といえるでしょう。




・1年半後、早くも沈没したDCから移りPS2で『エクストリーム』が発売されました。

 エニックス(当時)から。

 駄作です。

 ますます退化したおはなし。

 戦闘システムはそのままながら成長要素が簡略、ランダム化。

・駄目なゲームに多くは書きません。

 『2』と比べ、どこが良くなったといえるところがない。

サターン時代からは信じられぬ、魂の抜けた作品。

 ゲームの面白さ、『グランディア』の持つ価値を

 解っていないひとがつくったとしか思えない。

 製作者は、過去の作品と比べて少しでもましであるか

 せめて同等のものができたと思えているのでしょうか。


・『グランディア』は『1』のPSへの忠実移植が受け入れられなかったことからもわかるように

 ハードの看板を背負って、その時、その場所だからこそ大作RPGとして存在し得た作品。

 『2』もまた同様。DCででたからこそであり

 はじめからPS2ででていれば、多くの埋もれた良作のひとつでしかありません。

 そしてハードの看板を背負わず、またナンバーすら背負わぬ『エクストリーム』。

 期待するほうがおかしいのか。


・それともこれがゲームアーツの、そして「古き良き」RPGの末路なのか。

 エニックスの「新しい」RPGとはどういうものなのか。

 スクウェア・エニックスはその過去の実績から日本のRPGを代表するメーカー

 これからのRPGを作っていくメーカーです。

 果たして次のRPGとはどういうものなのか。そう不安にならずは居れません。



・『キングダムハーツ』『FF11』『トルネコ3』『アンリミテッドサガ

 『スターオーシャン3』『FF10-2』『半熟英雄対3D』『ドラッグオンドラグーン

 『フロントミッションフォース』『ドラゴンクエスト8』『ラジアータストーリーズ』。

 スクウェアはかつてほど作品数を出さなくなりました。

 オンラインにも深く注力。

 そして生まれていくRPGたち。

 果たして面白いのか。続編は昔と比べて面白いのか。

 これからのRPGとはどのようなものなのか。




・『2』から丁度5年。『エクストリーム』から3年半。

 ゲームアーツの動向を見ても、もはや続編は作られないだろうと思われていましたが

 今年、『グランディア3』が発売されました。

 スクウェア・エニックスより。

 開発はゲームアーツ

 クリアしました。


・まったくもって駄目なゲームです。

 ますます、ますます退化したおはなし。『FF8』と良い勝負です。

 すばらしく上滑りな演出。『FF10』同様思わず自らを抱きしめたくなるほど背筋が寒くなる。

 ストーリーが流れていくたびに

 これはゲームなのだ、テレビ画面を見つめてコントローラーボタンを押しているのだ、

 と現実を再認識させてくれる出来栄えです。

・戦闘システム

 なぜ退化する。

 成長システム

 なぜ簡略化しようとする。

 武器攻撃は弱く魔法エフェクトは長くレベル基準で絶対強さが決まり工夫のしようがない。

 視界が悪い視点変更が遅いダンジョンが通過点でしかないアイテムのバリエーションが少ない。

・そして短い。

 もはや大作RPGですらない。


ゲームアーツに期待するのは金輪際無駄なことはよくわかりました。

 しかしこれではスクウェア・エニックスの能力も疑います。

 なぜこれで良しとする。

 なぜ以前に比べて悪くなっているものを発売するのか。

 悪くなっているのが判らないのか。

・戦闘は面白い。

 けれどRPGにおいての、すくなくとも『ドラクエ』型のRPGにおいては

 時間にして大多数を占める雑魚戦闘を飽きさせない、価値を持たせるため

 個々の戦術性の高さ、つまり戦闘ごと頭を使わなければ勝てない煩雑さ、よりも

 キャラクター個性に結びついた成長システムの組み合わせによる快感の積み重ねこそが

 第1に優先されるくらいのことが分らないのか。

 すくなくとも『ドラクエ』がそうして作られていることが判らないのか。

・20年もRPG看板としてきてそれくらいのことも解っていないのか。

 日本を代表するRPGメーカーなのに、このゲームが面白いと、

 『グランディア』という名前を背負うに値すると言い得るのか。

・いえるのでしょう。これは『ドラクエ』でも『FF』でもないのだから。



ゲームアーツが悪いのではない。

 『グランディア1』より『センチメンタルグラフティ』を客は選んだのです。

 スクウェア・エニックスが悪いのではない。

 ゲームアーツにはもう期待に応える力がなかっただけなのです。

 そして『グランディア』は看板となる作品ではない。

 ブランドにぶら下がるいくつかのひとつでしかないのだから。


・かくてゲームアーツにかつて描いた夢は潰えたのです。

 『ドラゴンクエスト』と『FF』。残っていくのはそのふたつだけ。

 そして10年後も果たして、そうで在り続けることが出来るのか。




・駄目なゲームには絶望します。陰々滅々。

・けれど、シオドア・スタージョンが正しく、あらゆるものの90%がクズであるならば 

 つまり残り10%はそうではない。

 そう、だけれども、頂点に立つものが常にそうであるとも言えないのです。

 それほどに、世界は、単純ではない。

 ただ、当たり前に面白いゲームを遊ぶということの前にも、壁があるのが現実なのです。 

 

・けれど未来希望を見るならば、純真に未来をただ夢見るのではなく

 現実を見なければならない。

 面白いものを良いとする。駄目なものを駄目とする。

 そして新しいものに期待する。

 次の『FF』と、次の『ドラクエ』は果たしてどのような作品でしょうか。楽しみです。

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2005-08-09

kodamatsukimi2005-08-09

・ようやく「一緒に遭難したいひと」2巻 (ISBN:4063375625)の存在に気付く。

 ようやく8年前に書かれた話が読めるわけ。なんと気の長い話。携帯電話も作中になし。

・いや、やはり面白い。これほど笑える本はございません。

 「ガールズブラボー」より「散弾銃」好きの私にとっては最高です。

 素晴らしい。

 さすが小池一夫先生門下だぜい。


・今日の新聞読売が面白かったです。

 読者投書欄の空気を考えるとそうなりますよね読売政治部さん。

 ジャイアンツは嫌いですけれど。

[][][]『サルゲッチュ3』 『サルゲッチュ3』を含むブックマーク 『サルゲッチュ3』のブックマークコメント

 ピポサルドットコム http://www.piposaru.com/(『3』公式サイトは音でます)

 ASIN:B0009Q0DMU

 プロデューサーインタビュー http://www.watch.impress.co.jp/game/docs/20050727/saru.htm

・この夏はゲーマーとしても注目作が大量に出るなかで

 『地球防衛軍2』も『虫姫さま』もむしして遊んでいたのがこちらでございます。

・このシリーズ、良作という評判は聞いていたもののいままで手を付けず。

 ソニーだし。『ラチェット&クランク』とか『ジャック&ダグスター』なども

 安いからと買っても積んだまま。なぜならソニーだし。

・大量のゲームから何を選んで買ってシュリンクを解いてディスクトレイに入れるかの

 生存競争

 それこそ時の運とその日の気分。

 『サルゲッチュ3』を遊んだのもたまたまです。

 もちろん買うか買わないかの逡巡には良作であろうという憶測や評判が必要ですけれども。



・『サルゲッチュ』は3Dフィールドに散らばって隠れていたりするサルたちを

 網で捕まえるゲーム。鬼ごっこです。

・特徴は3Dスティック2本を使ったその操作。

 通常左が移動、右が視点変更が3Dアクションゲームお約束ですが

 キャラクター後方へのカメラ戻しをL1にして

 右は網を振り下ろす動きに当てているのが独特。

・○×■△のボタンは振り下ろすアイテムの選択。

 棒でひっぱたいてピヨらせてから網。

 ジャンプ一番空中でお縄、でなくお網。

 背後からほふく前進、忍び寄って「ゲッチュ」。スネークも絶賛。


・操作はプロデュサーインタビューからうかがえるように練られていて軽快快適、

 とてもよくできています。

 ステージ構成、カメラ追尾もストレスを感じない優れたデザイン。

 複雑な操作、余計な要素を入れずに

 ただ網を振り回してサルを捕まえるだけのゲームとして割り切った仕様。

 ステージを分けてただそれだけを繰り返して飽きさせない。

 背景ステージキャラクター演出も丁寧、バリエーションも豊富。

・1日1ステージ

 そういうように遊んでいくゲーム

 コナミが作っているかのようにそつがなく

 昔の任天堂が作っているかのようにシンプルゲームです。



・アイテム要素も注目。

 『ゼルダ』を踏まえたパチンコやタケトンボでのステージ踏破あたりは当然として

 ラジコンカーが面白い。

 左スティックでキャラクターを動かし、右スティックでラジコンを動かす。

 なるほど、当たり前のようながら遊んでみると実にしっくりきます。

 ラジコンを走らせるジオラマの上に透明板を置いて

 キャラクターがその上を追いながら操作するステージがあり

 これはこれだけで一本作れる楽しさです。

・『Gunroar』もそうですけれど

 『ファミリーサーキット』はアナログスティック対応で

 まったく違うゲームになりましょうよと感じ入り。

 10年早かったのだなあ。


・変身要素もアクセントが効いていて良いです。

 やること、目的が単純明快なだけに『ムジュラ』よりもその効果が際立っていて

 使わなければならないのではなく、テンポよく使い分けていく楽しみがあります。

・いくつかのステージごとにボス戦が挟まるのですが

 敵のHPゲージが非表示なように、とにかくひっぱたいていれば勝ち。

 変身は使わなくても倒せるけれど、使ってみると楽ですよ、という

 明示的でないけれど親切なチュートリアルになっています。 

 いや良くできている。



・逃げ回るサルを網で捕まえるゲーム。簡単なルールのゲーム

 主人公キャラクターが小学4年生というところからして

 小学校低学年を主要顧客と定めたゲームなのでしょう。

 カメラの回りこみの遅さもそれを踏まえた調整。

 3D酔いしやすいひとにもかなり優しいと思います。


・けれど見事です。

 奥は深くない。クリアしたあとも続けて楽しめるゲームではない。

 そう割り切って

 子供が1度だけ遊ぶという体験にだけ最高に楽しめるよう丁寧に作られたゲーム

 任天堂アクションゲーム、昔の『マリオ』が持っていた単純な楽しさを

 作り直したゲーム

 『マリオ』のように、いつまでも遊べる名作ではないけれど

 複雑になって、

 3Dとなった以降の『マリオ』がなくした明快な楽しさを持ったアクションゲームです。

[]難易度という山を登る 難易度という山を登るを含むブックマーク 難易度という山を登るのブックマークコメント


ゲームの難しさはいろいろです。

 ひとによっても感じ方は違います。

 最適の、誰もが楽しめる難易度、そんなものが本当にあるのだろうか。

 麓から見えない頂点の世界を仰ぎ見ても遠く霞んで見えません。


・何度ものぼって、のぼり方を知っていればより容易。

 もとから体力があれば、難所もそれに任せて踏破してショートカットもできたりします。

 アクション、音感、反応速度。好きか嫌いか興味のあるなし要素はいろいろ。

・先が見えない山を登るにあたり、何よりわからないのが自分の実力。

 自分はどれくらいゲームがうまくて、この山を登るのに充分なのか。

 高さがわからない上に自分の実力も解らない。


・難しさを感じるとき、それは自分の力が足りないのかゲームのほうが悪いのか。

 難しいからクリアできないのか自分の苦労が足りないのか。

 

・それはどちらでもあるしどちらともいえない。

 苦労しなければならないものが悪いわけではない、それだけ喜びも大きいのだし。

 苦労せずに済むものが悪いわけでもない、それだって気持ちよいのだし。



ゲームにはルールがあり、それに挑戦しているのだから答えがあるはず。

 RPGにもSTGにも対戦格闘にもボードゲームにもじゃんけんにも

 競うということに、「必ず」はなくとも、「最適」がある。

 けれどその答え、方法、やりかた、登る道順はもちろんひとつとは限らない。

 ひとつよりたくさんあったほうが良い。何度も楽しめるという価値観においてのみは。


ゲームに面白さを感じるとき。

 それは答えを見つけたと思うときでもあるし、それを探す過程にもあるし

 それだけでなく、知っていて労せず頂上に立ってあたりを見回すときにもまた、ある。

・だから山は高くなくとも良い。ゲームは難しくなくとも良い。

 高い方が達成感があり、登るのは難い。だから高い山もあっても良い。

 登りきれなくとも、ただ途中まで登っただけで自画自賛しても満足できるのだから。

・それに山は一生かけても絶対に味わいつくせないほどたくさんあるのだし。

 必要なのは自分の登る力にあった山を選ぶこと。

 それこそが難しい。

 面白いかどうか楽しめるかどうか、

 ことの本質、ゲームの質だけでなく自分の実力にもある。

 それはそういうものなのだ。何もかもきっとそうなのだ。


・誰にも最適に楽しめる難しさはない。ただ自分にとってその時その場で最適がある。

 小学生ならそれなりの。年齢に関係なくそれなりの。

・けれど誰もが楽しめるゲームもある。入り口は広く、中は高く奥深く。

 そのどこで諦めても、その過程で満足できるのが優れたゲーム

 マニアは最高最適を夢見、けれど入り口を除いて、理解していなくとも楽しめるもの。

 自分の到達できた位置に価値があるのでない。それに満足を与えられるかどうか。 


ゲームを遊ぶことは面白いものを楽しむこと。

 登りたいのだから。

 楽しみたいのだから。

 頂上から眺めるだけでなく

 登ること、ただ画面の中にもうひとりの自分を操ること、それ自体を。

 それも現実のひとつ。そこに価値を見出せる。

2005-08-07

kodamatsukimi2005-08-07

・とても暑い。

 もともとない脳みそが干上りからから音を立てているので

 さくさくさくといきますよ。

[]『ユーゲー No.20』 『ユーゲー No.20』 を含むブックマーク 『ユーゲー No.20』 のブックマークコメント

 発行:マイクロマガジン社 7月3日発売 ¥860

 公式サイト http://www.microgroup.co.jp/ug/

・「ユーゲー」も今号で20冊。

 旧「ユーズドゲームズ」「ナイスゲーズム」も合わせると50冊。

 おめでとうございます。過去の記事を読み返すのも一興かな。



・1特集「語り継がれるゲームがある 〜ファルコムの世界」。

 ファルコム公式サイト http://www.falcom.co.jp/

・懐かしい。

 初めてファルコムのサイトを見たほどに「懐かしの」ゲームブランド

 『イース』はPCエンジン版『4』、『英雄伝説』98版『3』まで。

 『イース3』がもっとも好きです。

 『ドラゴンスレイヤー』シリーズはいま遊ぶには辛く、他は単純すぎる。

 『イース3』も簡単でしたけれど。


・いろいろサイトを眺めてみると

 売上年間ほぼ5億。

 ライセンシー、移植作品の売上割合4から5割。

 『イース6』12万本、シリーズ累計9本で66万本、移植含めて270万本。

・総じて手堅い商売。

 『イース』本数、『6』だけで12万なのに9本で66万という所が

 PC98当時のコピー氾濫を思い出ださせます。

 木屋善夫さんは今何をされているのでしょうか。

 (追記;サイト発見 http://www.kiya.org/


・今回の内容、良くまとまっていて遊びたくなる効果覿面、

 久しぶりにアダルトの隅、洋ゲーのさらに角の国産PCゲームコーナーを眺めたのですが

 なんというか、買う気が削がれる。

 5インチFDから変わらぬ意味のないパッケージの大きさも然りながら

 いまだ10年前のゲーム、例えば『英雄伝説3』などが新品で並んでいる現状。

 大丈夫なのかPCゲーム



・むかし、家庭用ゲーム機、すなわち「ファミコン」よりも

 何十倍も値段の高いパソコンのほうが「えらい」時代がありました。

 それは凄いとか高性能だとか、ゲームとして面白いかどうかではなく

 「えらい」かどうか、としか表現できない差。

・何十倍高くても何十倍も面白いわけではないのであり

 それは、極一部に大成した「パソコン少年」を除いて

 ファミコンはだめでもパソコンなら勉強になるから、という

 大義名分が自分に付いた嘘であったでしょう。


・システムソフト『大戦略』。T&E『ハイドライド』。

 光栄工画堂アートディンクらのSLG。理不尽に難しいAVGRPG

 そしてファルコム

 ファミコンからスーパーファミコンに切り替わる'90年過ぎまでが

 これらゲームの全盛期。

 '96年のSSPS登場以降、PCゲームは完全に時代遅れになりました。

 ウインドウズ登場、パソコン自体も安くなり、普及拡大したにもかかわらず。

・それはなぜか。

 私の世代にとっては、高い値段、巨大パッケージと専門雑誌、売り場の情報囲い込み、

 それらの壁が作っていた「大人のゲーム」というメッキが剥がれたからです。

 誰にでも買える、どの家にもあるゲーム機はもはや「えらく」ない。

 そしてそれだけにしか結局、パソコンゲームには価値がなかったから。

18禁ゲームばかりになるのは当然。

 唯一の違い、表示画面の解像度がHDで解消されるならば

 その意義はさらに薄くなるのかもしれません。


・『ザナドゥ』『ソーサリアン』『イース』。

 どれも独自の魅力を持っています。焼直し続けて今に続く魅力を持っています。

 それがファルコムゲームファルコムにしか作れないゲーム

・けれど、それらに後継作はなく、今に続く主流ではない。

 そのように評価する一因に思うのは

 なぜファルコムPCゲームを出し続けるのか、ということです。

 PCで、マニア相手でなければ売れない程度のゲームなのではないか、

 だから主戦場である家庭用ゲームに自ら打って出ようとしないのではないか。

 自ら枠外に留まろうとするメーカー。その印象が

 ファルコム、ひいては国産PCゲームを手に取ることが少なくなった理由です。


ファルコムゲームは面白いのか。

 例えば『イース6』のPS2版。

 PlayStation mk2 http://kyoichi.mods.jp/ps2/soft_05/arpg/ys-na.html

 他にもだいたいの市場評価を眺めてみれば

 悪くはないけれど古く、単純で量が少ない、というような総評のようです。

 昔のファルコムゲームを思い出してみるに

 良くも悪くも変わっていないように感じます。


・『ドラゴンスレイヤー』シリーズ5作は、どれも独特のゲームでした。

 その魅力を書き連ねるとキリがありませんが

 当時のパソコンAVGRPGの魅力といえるもの、良い点を集めたといえる作品群です。

 『ザナドゥ』はゲーム全体を通してパズルのように頭を使い、

 『ソーサリアン』はTRPGのように広がりのある世界を持つゲーム

 ただ足踏みさせるための謎を置くのではなく

 それまでの過程全てがパズルの解となっているゲーム

 とても独特。実にオリジナルでオンリーワン、そして類似作がありません。

・パソコンゲームは連日連夜その前に座り込んで画面を見つめ

 雑誌の記事を読み漁っては解法のヒントを探し、あるいは友人と情報を交換し

 そして答えを見つけていくゲームばかりでした。なぜかどれもがそうでした。

・1つのゲームを解くのには時間がかかる。

 けれど答えを探す試行錯誤の苦痛と作業を、忘れさせるだけの新しさがその先にあって

 そしてその謎も独自独特で新しかった『ドラスレ』は

 解く過程に、新しく新しい方法を見つけ出すところこそ、面白かったのです。


・新しさははじめだけ。

 その方法も答えも無限に提示できるSLGであれば、味付けを変えて繰り返し楽しめる。

 けれど、AVGパズルゲームもはじめの1度には2度目は容易に太刀打ちできない。

・パソコンゲームのいきづまりは、古かったからといえるでしょう。

 圧倒的多数のファミコンゲーム、そこから生まれる新しいゲーム

 パソコンゲーム初期にあったゲームが持っている新しさの発見を量で押し流し

 また、その膨大な量は

 ゲームひとつを何ヶ月も遊び続けることを許す時代ではなくしてしまった。

・それが『ドラスレ』が『イース』と『英雄伝説』になった理由ともいえます。

 結果としてみれば『ドラスレ』は、どれもが独自であったけれどアレンジが効かず

 広がり難いものであったのかもしれません。

 けれど『ソーサリアン』のありかたなどは

 思い出してみれば、あるいはオンラインRPGに新しさを与えるものなのかもしれません。


・『イース』と『英雄伝説シリーズは、「優しい」易しい、単純なゲームです。

 クリアするのも簡単です。

 謎解きも簡単。適度なお使い要素。味付けのアクションも『テイルズ』以上に単純。

 緻密に書き込まれた背景と「優しい」物語世界。

・『ゼルダ』ほどでもなく『ドラクエ』ほどでもないゲーム

 けれど名もなく消えていく駄作と違うのは、欠点を丁寧に潰してある点。

 新しくなく、凄くもなく、頭も使わないけれど駄目ではない。

・ようはやりかた。

 ファルコムは一流の、時代を作るメーカーブランドとはなっていないけれども

 浮き沈み激しいゲーム業界で20年、

 その名前を保持することには成功してきた。

 手堅い商売。自社の実力を見極めた仕方。

 新しさを求めずより良くすることだけを心がけるやりかた。

・それが今も、パソコンでだけ自社オリジナルゲームを出し続ける方法で

 ブランドという資産を力にする中小メーカーの手本となるファルコムの姿。

 お見事でございます。


工画堂http://www.kogado.com/)とファルコム

 ついでにシステムソフトアルファhttp://www.ss-alpha.co.jp/)に

 ボーステック(http://www.bothtec.co.jp/game/)も。

 ハード普及台数にかけては並みの家庭用機は目ではないのだから

 より頑張っていただきたいものです。次の時代を作れるほどに。

 同人ゲームに負けないでくさいませ。2ch東方スレッドに勝つのは困難やもしれぬけど。

・とりあえず、まずあの時代錯誤パッケージを止めてくれないと買う気致しません。

 店頭初回限定版のほうが安くなっている理由を考えてみよう。 

・ユーザーにも問題はあります。

 コピー。論外に駄目です。

 18禁ゲームにしてもクリア、フルコンプリートしたという結果のために

 データを埋めていて空しくないのか。

 ないのか。話が通じないひとに何をいっても無駄ですか。


・などと、したり顔で知ったかを振ってばかりいるのも足元寒いので

 文句ばかり言わず最新ゲームも買ってみるべきでございましょう。

 これからについて書くのはそれからにすべきことですことよ。

・とりあえず「Extendead」「罰記。」推奨の『ぐるみん』など。

 4Gamer.ne「ぐるみんレビュー http://www.4gamer.net/news.php?url=/DataContents/game/1827.html

 GAME Watchレビューぐるみん」 http://www.watch.impress.co.jp/game/docs/20041222/guru.htm

 「ぐるみん」動作検証用ベンチマークhttp://www.4gamer.net/jump.php?http://download.bbgames.jp/4gamer/other/grmbench.zip

 なんというか微妙そうな予断。いやいやいやいやよくないよ決め付けは。




・第2特集は「忍びを極める秘伝の書〜忍者ゲーム特集」。

 ニンジャゲーム特集。この切り口が「ユーゲー」らしくて良いです。


・UPL『忍者くん』、タイトー『影の伝説』。ハドソンまぐれ当り『忍者ハットリくん』。

 どれも懐かしゲーム。もうずっと遊んでいませんが良いゲームでした。

 格闘ゲームの3Dカゲ、2D半蔵系が、これら初期アクションの後継。

アクション以外でニンジャといえば、やはり『タクティクスオウガ』。

 『FF4』のエッジから『FF5』の「両手持ち」は忍者よりソードマスター消化の方が納得。

 実際は「ペトロクラウド」マスターですけれど。

 SLGの諜報索敵方から、『オウガ』で焦点が当てられた

 素早さパラメーター特化型という特徴は

 『ウィズ』のクリティカル一撃に変わる

 非アクションでの忍者の新しい活しかたとして影響が大きいです。

・最近のところでは

 『天誅』系、忍者アクションの表現と

 『Shinobi』系、ニンジャアクションの違いも面白いところ。

 どちらも3Dの恩恵を受けてこそという本文の指摘に同意であります。

・『影の伝説』を今作ると『Shinobi』のようになるのでしょう。

 一方で格ゲー忍者後継者が『NINJA GAIDEN』。

 また『NARUTO』系ゲームがなんといっても最新最先端の忍者アクションゲーム

 『NARUTO』は動きの表現が旧来とまた違うリアル忍者らしさがあって良いです。


忍者は何しろ、本物を誰も見たことがないだけに、いかようにも限界に挑戦できる。

 講談調に山田風太郎風に横山光輝系に。

 しかもそれがわれわれ日本人のご先祖様。そこが痺れる憧れるでございます。

・まだまだ活かせる素材といえましょう。

 日本映画に忍者ものの駄目加減を反面教師に、さらに活躍を期待したい所存也。

 カムイ伝2部再開はまだですか白土先生



・他に注目として、今回から読者の最近買って面白かったゲームを紹介する新コーナーが。

 さすが「ユーゲー」読者、極端で面白いです。

 もうちょっと長文でいろいろ読みたいところ、むずかゆい

・巻末マンガも横綱大社長(http://www.yk.rim.or.jp/~okano/graphic/yokozuna.html)と

 セットでの単行本化が決まって祝。相変わらずの暴走振りで素敵です。

 飯野さんは『ドラクエリスペクトワープレベル5のようにしたかったのでしょう。

 時の運もありますが、あそこでセガに付くべきではなかったのかも。

 『エネミーゼロ』がもうすこしましであれば

 「ゲーム批評」をもっとだまくらかせたかもかも。

 とブックオフ¥100で買った「飯野賢治の本」を見ながら思う夏の夜のでした。






・全く関係ないですが「ゲーム批評」編集長は恐ろしい。

 『弾銃フィーバロン』を知っているのは良い。

 『ドラクエ3』未プレイなのも許しましょう。

 けれど『カラス仮面』を読んだことがないなんて……。

 恐ろしい子……!!(顔に縦線目は白目)

 

2005-08-01

kodamatsukimi2005-08-01

・『テイルズシリーズが次々と。一時期のスクウェアのようです。

 『ドラクエ』『FF』の向こうを張る超大作ではなく

 定番安心のブランド創出作戦。

 意外に悪くない方法なのかもかも。

[][][]ジオラマシミュレートパノラマゲーム/『蒼天の白き神の座ジオラマシミュレートパノラマゲーム/『蒼天の白き神の座』を含むブックマーク ジオラマシミュレートパノラマゲーム/『蒼天の白き神の座』のブックマークコメント


・『シーマン』(ASIN:B00005RIWF)で知られるビバリウムhttp://www.vivarium.co.jp/)の

 高層ビルSLG『タワー』シリーズASIN:B0007XQ3YM)。

 (参照;Nintendo iNSIDE Developer's Profile http://www.nintendo-inside.jp/special/developer/10014.html

・『大玉』(http://www.nintendo.co.jp/n10/nwt/gcsoft/ohdama/)の

 開発資金稼ぎなのか何であるのか

 今年4月に任天堂からGBA版が発売されたわけですが

 隔靴掻痒面白くない。

・時間早送りが面倒などの細かい点以上に、携帯機の小さい画面が無理あり過ぎです。

 ビル全体を一望にできなければ、意味がないとは申しませんが

 いかがなものかといいたくなりけるかも。


・『タワー』は最初に与えられた資金をもとに

 一つの土地にビルを建て、賃料で資金を稼ぎ、階を増築して

 さらに高く高くビルを大きくしていくSLG

・エレベーターを導線としたテナント配置のコントロール、それが考えどころで

 逆に言えば後は見ているだけ。

 ビル住人たちの細かな不平不満に対処しながらその日夜の活動を眺め

 それを見ていること眺めていること、愛でていることが楽しいゲーム


・一方で、SLGとしては底が浅すぎ簡単すぎて面白くない。

 どうすればより良く上手く稼げて早く大きくできるか、を目標とするゲームとするならば

 その答えが解りやすすぎ簡単すぎるゲームともいえます。



・前回『蒼天の白き神の座』は攻略本など必要のない簡単なゲーム、と書きました。

 けれどwebをいろいろ見てみる(google:蒼天の白き神の座)と

 どこも難しいと感じ書かれているようです。

・ということで今回のお題。

 その違いは何か。

 SLGの難易度。それはどのようなものか。





・'93年の『タワー』の前にあるのが'89年『シムシティ』。

 言わずと知れた都市育成SLGの傑作。

 SFC任天堂アレンジ版が知られていますけれども

 PCの時点で既に完成されていた素晴らしいゲームです。 

・『シムシティ』を起点として、複雑にして煩雑になったその続編。

 一方でピーター・モリニュー路線『ポピュラス』から『テーマパーク』『ブラック&ホワイト』。

・そして日本国内にもPC市場にアートディンクhttp://www.artdink.co.jp/)が発売した

 『A列車で行こう』があります。

 シリーズ1作目は'85年。ほぼ現在の形となった『3』が'90年です。

 参考;「ZEROHOUR」(http://www.din.or.jp/~delsol/info/)内

     A列車で行こうとは? http://www.din.or.jp/~delsol/a2001/1000.html


・『A列車』は『タワー』とよく似ています。

 鉄道を導線として、定められたマップに与えられた資金をやりくりしながら

 都市を開発し広げて大きくしていくゲーム

・エレベーターの動きの再現に悩んだという、

 『タワー』開発時の斉藤由多加さんによる逸話は

 その内容のなさの割りに不自然なほど有名ですけれども

 こちらはより複雑な列車網。

 けれどエレベーターマニアタイトーにしかいなくとも

 鉄道マニアは、それはもう濃いかたがたくさんいて不自然なほどに、

 いや当の方々には当然でしょうけれども、その原理は緻密に解析されています。


・ひとつのタワーを輪切りにしたゲームと、ひとつの都市を俯瞰するゲーム

 明らかに後者のほうが広がりがあり、面白そうですがけれど

 規模が大きくなるほどそれを再現するのも、また難しい。 

・Google マップ(http://maps.google.co.jp/)で小さい地方都市ひとつを眺めてみても

 そこには山々に影に、張り付くようにして無数の人たちとその生活があって

 それをひとつに、抽象化記号化、ジオラマにしてゲームマップに再現し

 そしてそこにゲーム原理を動かすのは大抵ではありません。


・それを見事成し遂げたのが『シムシティ』のやりかた。

 ブロックごとに都市を管理して、周囲への影響のみを照合する。

 鉄道道路もつながっていなくとも良い。

 インフラストラクチャーは電気のみとする。

・思い切った割り切りを持って辛うじて

 現実の複雑怪奇なる「都市」という生き物をシミュレートし

 そしてゲームとして楽しめるようにつくりあげられています。


・その観点で見ると『A列車』は実に優れたゲームです。

 線路をつなげ、駅を設け、様々な列車ダイヤを組んで走らせてなお

 都市SLGとしても成立している。

・町の発展に関わる影響は駅のみとする。

 何にでも使える「資材」を「工場」から鉄道網で運搬することだけがインフラと割り切る。

 同時に駅と駅との輸送による人の流れが収入源となり、都市を廻し発展させる。

・『A列車3』は、パズルゲームであった『A1』から『シムシティ1』をうまく土台として

 鉄道網を自在に引き、そしてそれを眺めているだけで楽しい、

 ジオラマゲームとして成立している傑作です。



・『A列車』も『タワー』も『シムシティ』も、見ているだけで面白く

 自由自在に自らの掌中で都市を自在に作り上げることができるから面白い。

・より早くより大きく発展させることは、ゲームの答えであっても目的ではない。

 最初に配置されていた緑地をいかにいかして景観に優れた都市とするか。

 鉄道ダイヤグラムは利益効率ではなくて、より複雑玄妙であることに価値がある。

・盆栽ゲームジオラマゲーム

 その価値は大きさでなく「かたちのうつくしさ」にあるのです。



・こち亀で「盆栽ゲーム」が描かれていたのが'94年。

 (参照;こち亀データベース http://www.maxaydar.net/kame/episode/86-90.html#90-5

 技術的には充分可能でありましょうから、アートディンクはこのあたりを狙っては如何。

 盆栽だけではマンネリなので、庭園シミュレーターとして

 品評会とからめ、賞金で資金のやりくりをするとか。地味に面白いかも。





・『シムシティ』の2作目『シムシティ2000』、『A列車4』以降。

 リアルに緻密により現実に近く、と発展していった先。

 それは確かに実際の「都市」により似たものとなっていきましたが

 けれどゲームSLGではなくなっていきました。

・『エースコンバット』ではなく「フライトシミュレーター」。

 どこまでもリアルにできるしマトリックスまで果てしなく際限ないけれども

 要は、それで面白いかどうかです。


・難しくては駄目。自由に思い通りに意のままにならなければならない。

 けれどただ配置するだけ、マップコンストラクション機能をもてあそんでも空しいだけ。

 模型雑誌を見、模型屋に日参してジオラマを作り上げた情熱

 それが仮想でも容易に出来るならば価値を持てなくなってしまう。

 眺めているだけで楽しい、ということは、自ら創り上げてこそ現実に勝るのです。


SLGゲームとしてどうあるべきか。

 現実を夢見る程度にリアルであり

 ひとという無能な存在でも全能の破壊創造神として君臨できる程度に単純であること。 

 そのバランスSLG、シミュレーション・ゲームの難易度です。



・では『蒼天の白き神の座』はどうか。

 シミュレーターとしてどうか。ゲームとしてどうか。 

 難しいとは何が難しいのか。


・『蒼天』は7,000m超の高山登山シミュレーションゲーム

 プレイヤーは登山チームのリーダーとして全員に指揮を執ります。

 最大25人のメンバーをいくつかのパーティにわけ

 ルート探索、登山道工作、キャンプ整備を分担し繰り返して登っていく。

 強風による滑落、落石による負傷、高高度障害と凍傷。

 様々なアクシデントに迅速に対処しながら

 事に置いては臨機応変、五里霧中前人未到の境地を征く。


・実際の登山がどのようなものかは、体験記やテレビカメラを通してしか知らない世界。

 どの程度に現実なのかは判りません。

 けれどゲームとしては実に良くできています。

コントローラーを通しては、登山の苦痛は伝わりはしないけれど

 計画と対処を誤れば、自分の責で、隊員達は山に命を落としていきます。

 登頂に成功、全員の無事帰還を果たせば、栄誉のみを得る隊員以上に

 プレイヤーは自己に満足を得ることができる。

 ゲームの中だけの世界。そこに在らず味わわずただ絶対の命令を出す神としての喜び。

 それを感じることができる。

・上手いです。他に類のないことを差し引いても間違いなく名作と言える作品。

 仮想の登山というシミュレートゲームとして目的どおり楽しめます。



シミュレーションゲームとは、現実を範に取ったゲームです。

 ゲームであること。現実をゲームにすること。

 それはルールを決めて勝負をする形式を用いる、あるいは転用するやりかたです。


・実際にあるものを、そのままゲームにするのではなく

 より単純化し、分りやすくし、結果の差異を明確にして白黒はっきりつける。

・「きまりによる単純化」。

 基底には数学、実際には計算機、すなわちコンピューターという

 文句の付けにくい「きまり」と

 その導かれる結果のゼロかイチか、白か黒かの「単純さ」。

・その仕組みを使って、現実を模倣するのがシミュレート。

 そのルールを使って、現実に勝負するのがゲーム。  


・それが難しいかどうかということは

 問題にルールのもと答えを求める過程についてのこと。

・例えば

 STGアクションの答え、より良い成績でエンディングにたどり着くことは

 その問題について知っていることと同じく

 そのルールを知っているほどにも簡単になる。

 敵の攻撃手段と配置とアイテムパターンを知っているかどうかと

 「めくり」「切り返し」「ランク調整」を知っているかどうか。

アドベンチャーゲームはとくにそれが「お約束」として明確にあります。

 『ゼルダ』ではそのダンジョンで見つけたアイテムが先に進む手段である。

 製作者の考えを推理するよりコマンド総当りのほうが効率的である。


・難しいかどうかは

 ゲームにとってはそのルールを知っているかどうかによるものがそのひとつである。 

 ゲームにとってだけでなく現実もそうであり

 そしてすべからくSLGでも同様です。

・『シムシティ』は必ず50万人の手前で人工増加が止まるようにできている。

 『A列車』は運賃すなわち駅の直線距離であり、だからできるだけ駅間を離すほど効率良い。

 ルールを知っていれば、答えに容易にたどり着ける。



・『蒼天』は簡単なゲームです。

 勝利条件と敗北条件を考える。何が勝ちで、何が負けか。そのためにできることは何か。

 きまりのなかで、できることのなかで、どうすれば勝てるのかの答え。

・とりえる方法は多くない。

 難しいのは失敗がサイコロ判定で起こり絶対に防ぐ方法がないから。

 防げないならば、どうやって起こる確率、そして損害を抑えるか。

・都市育成SLGほど世界は大きくなく、やりかたの自由は広くなく

 底が浅く、だから簡単である。

 『タワー』も同じようにいえるでしょう。

 対象となる世界が狭いほど自由が狭く、方法が狭く選択肢が狭いので答えは簡単。

 


・簡単。底が浅い。

 けれどこれらゲームの目的は何か。

 答えを誰よりも速く見つけて勝利することではありません。

 自ら、自分だけの世界を自由に創ること。それを眺め見て愛でて楽しむこと。

 簡単であることは、シミュレートする楽しみには必ずしも負の要素ではない。

 難しくすること複雑にすることは目的に果たして沿っているのか。


・だから『蒼天の白き神の座』もまた、ゲームとして簡単であるけれど、だからこそ

 世界最高峰から下界のパノラマを眺めることに目的のあるゲームとして

 優れたSLGと言えるのです。

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