Hatena::ブログ(Diary)

子どもと法・21の管理人メモ RSSフィード

2017-05-28

[]「あったものをなかったものにできない。」からもらった勇気 - キッズドア 渡辺由美子 オフィシャルブログ(2017年5月27日)

http://fb.me/5GkKYZeTB

前川前文部科学省事務次官が、加計学園をめぐる文書記者会見をされた。

様々な憶測が流れていて、何が真実か見えづらい。

実は、前川氏は、文部科学省をお辞めになった後、私が運営するNPO法人キッズドアで、低所得の子どもたちのためにボランティアをしてくださっていた。素性を明かさずに、一般の学生や社会人と同じようにHPからボランティア説明会に申し込み、その後ボランティア活動にも参加してくださっていた。

私は現場のスタッフから「この方はもしかしたら、前文部科学省事務次官ではないか」という報告は受けていたが、私が多忙で時間が合わず、また特になんのご連絡もなくご参加されるということは、特別扱いを好まない方なのだろう、という推測の元....

文部科学省次官が会見「文書なかったことにできない」 - NHK(2017年5月25日)

http://www3.nhk.or.jp/news/html/20170525/k10010994791000.html

http://archive.is/2017.05.26-005339/http://www3.nhk.or.jp/news/html/20170525/k10010994791000.html

学校法人加計学園」が愛媛県今治市に設置する計画獣医学部めぐり文部科学省の前川前事務次官記者会見を開き、「総理意向だ」などと記された一連の文書について、「確実に存在していた。あったものをなかったことにできない」と述べたうえで、「極めて薄弱な根拠規制緩和が行われた。公平、公正であるべき行政の在り方がゆがめられた」と訴えました。

国家戦略特区により、学校法人加計学園」が愛媛県今治市に来年4月に設置する計画獣医学部めぐり、先週、国会でその選考の途中に内閣府文部科学省に対して「総理意向だ」などと発言したとする複数の文書の存在が指摘されました。文部科学省は調査した結果、「該当する文書は確認できなかった」と説明しています。

これについて、当時の文部科学省事務次官だった前川喜平氏記者会見を開きました。

この中で、前川前次官は一連の文書について「私が在職中に専門教育課で作成されて受け取り、共有していた文書であり、確実に存在していたものだ」と述べて、文部科学省で作成された文書だと主張しました。そして、「私が発言をすることで文部科学省に混乱が生じることは大変申し訳ないが、あったものをなかったことにはできない」と述べました。

そのうえで、「官邸内閣官房内閣府という政権中枢からの要請に逆らえない状況があると思う。実際にあった文書をなかったことにする、黒を白にしろと言われるようなことがずっと続いていて、職員は本当に気の毒だ」と話しました。

また、特区制度のもと、今治市加計学園が選考されたいきさつについては、「結局押し切られ、事務次官だった私自身が負わねばならない責任は大きい」と発言したうえで、「極めて薄弱な根拠規制緩和が行われた。公平、公正であるべき行政の在り方がゆがめられたと思っている」と述べました。

さらに、「証人喚問があれば参ります」と述べ、国会でも一連の経緯について証言する意向を示しました。

会見は、弁護士が同席して1時間以上続き、前川前次官は、時折、汗を拭いながら、質問に答えていました。

前川前次官は、文部科学省天下り問題の責任をとり、ことし1月、辞任しています。

官房長官 怪文書の認識変わりない

官房長官は、午後の記者会見で、学校法人加計学園」が運営する大学の獣医学部の新設をめぐり民進党が指摘している「総理意向だ」などと書かれた文書の存在について、記者団が、「以前の会見で『怪文書のような文書だ』と言っていたが、前川氏の証言を聞いても認識は変わらないか」と質問したのに対し、「出どころが不明で信ぴょう性も定かではない文書だ。全く変わりはない」と述べました。

また、菅官房長官は、文部科学省による再調査の必要性について、「文部科学省で1回調査し、『文書の存在は確認できなかった』と松野大臣が言っているので、それ以上でもそれ以下でもない」と述べました。

さらに、菅官房長官は、記者団が、「政府としては、文書の存在は無かったということか」と質問したのに対し、「そういうことではないか」と述べました。

松野文科相「会見の様子知らない」

松野文部科学大臣は、25日夕方、総理大臣官邸で記者団に対し、「前川前事務次官記者会見の様子を、会議に出ていて全く存知あげておらず、自分が把握していない内容について無責任に発言することはできない」と述べました。

自民 小此木国対委員長代理国会招致 必要性感じない」

自民党の小此木国会対策委員長代理は、NHKの取材に対し、「文書については政府国会で『確認できない』と答えており、不確定要素のある文書から話が始まっている。野党側から正式な要求が来ているわけではないが、現段階で前川前次官国会招致の必要性は感じていない」と述べました。

公明 大口国対委員長「何らかの意図感じる」

公明党の大口国会対策委員長は記者団に対し、「事務次官だった時は何ら発言していないのに、辞めてから、なぜ今、こうした発言をするのか分からず、何らかの意図が感じられる。問いただすべきは、文部科学大臣文部科学省の責任ある現職の方々であり、説明を求めれば責任を持って答えると思う。前川前次官は、文部科学省を辞めていて、文部科学省を代表する方ではないので、前川氏を呼んで何かを解明するということは違う」と述べました。

民進の調査チームに文科省文書は確認できず」

文部科学省の前川前事務次官記者会見を受けて、民進党は、調査チームの会合を開き、文部科学省に、文書の存在などの事実関係を改めてただしました。

これに対し、文部科学省の担当者は、「前川氏の発言は確認していない。すでに調査したが、文書は確認できなかった。われわれとしては調査したので、それに尽きる」と述べました。

調査チームは今後、前川氏から直接、事実関係について話を聞きたい考えで、会合への出席を求めていくことにしています。

民進 山井国対委員長政府隠蔽明らかに」

民進党山井国会対策委員長は記者団に対し、「当時の文部科学省の事務方のトップが、文書を本物と認め、『行政がゆがめられた』と発言したことは、極めて重大だ。政府が一体となって真実を隠蔽していることが明確になり、言語道断だ。前川前次官は、『証人喚問に応じる』と言ったので、与党は、拒む理由は無く、早急に前川氏の証人喚問を実施すべきだ。また、安倍総理大臣の今までの発言が正しかったのかも問われるので、早急に予算委員会の集中審議を開くべきだ。安倍総理大臣が、身の潔白を証明したいのであれば、正々堂々と、国会の場で説明してほしい」と述べました。

共産 穀田国対委員長文書の信ぴょう性高まった」

共産党の穀田国会対策委員長は、記者会見で、「『総理のご意向』と記された文書の信ぴょう性が、いよいよ高まってきた。真相究明が国会の責務であり、前川前事務次官は『証人喚問には応じる』と述べているので、国会として証人喚問を行うべきだ。森友学園の疑惑の際には、自民党が、わざわざ証人喚問を要求したのだから、今回も当然、応じるべきだ。また、『総理のご意向』という問題が取り沙汰されているわけで、安倍総理大臣に対して真相究明を求めるため、予算委員会の集中審議も当然必要だ」と述べました。

維新 遠藤国対委員長「証人喚問か参考人招致必要」

日本維新の会の遠藤国会対策委員長は、記者会見で「記者会見の内容を見ると、はぐらかしている部分もあるので、明確にするために、与野党ともに合意形成が図れれば、証人喚問なり参考人招致も必要ではないか。一方で、きょうの段階では、完全に一方通行の話なので、本当に真実がどこにあるか確認したうえでないと、何でもかんでも証人喚問すればいいというものでもない。文部科学省自体の自浄作用も、この機会に働かせてもらう必要がある」と述べました。

問題となった文書とは

会見で指摘された文書獣医学部の選考が続いていた去年9月から10月にかけて、文部科学省内閣府の担当者などとのやり取りを記したとされる複数の記録です。

内閣府の回答〜総理のご意向

このうち、「大臣ご確認事項に対する内閣府の回答」と書かれた文書は、今治市獣医学部を設置する時期について、「最短距離で規制改革を前提としたプロセスを踏んでいる状況で、これは総理のご意向だと聞いている」と書かれています。

内閣府からの伝達事項」

別の文書では、内閣府側が、平成30年4月にこの学部を開学するのを前提に文部科学省側に最短のスケジュールを作成するよう求めたと記されています。さらに、内閣府側が「これは官邸の最高レベルが言っていること。山本大臣も『きちんとやりたい』と言っている」などと述べたと書かれています。

内閣幹部メモ」

さらに、内閣官房の幹部からの指示をまとめたとする10月7日の日付のメモには、「四国には獣医学部がないので、その点では必要性に説明がつく」という発言のほか、「加計(かけ)学園が誰も文句が言えないようなよい提案をできるかどうかだ」という発言が記されていました。

「9/26メモ」

去年9月下旬の日付が書かれた文書には、内閣府文部科学省との打ち合わせとされる内容が記されていて、このなかで内閣府の幹部は「平成30年4月にこの学部を開学するのを大前提に、逆算して最短のスケジュールを作成し、共有いただきたい」と文部科学省側に要請しています。これに対し、文部科学省側が、「今治市の構想を実現するのは簡単ではない」と答えると、内閣府側は「できない選択肢はない。やることを早くやらないと責任をとることになる」と述べたと記されています。

「11/8のメール」

メールの画面を印刷したと見られる文書には、文部科学省の担当者が加計学園について省内の関係する部署に一斉にメールを送信したとされる内容が書かれています。この中では、獣医学部の設置場所が決まる前に、担当課の職員が大臣や局長から、「加計学園に対して、文科省としては現時点の構想では不十分だと考えている旨、早急に厳しく伝えるべき」と、特定の学校法人申請内容について指示を受けたと記されています。

これらの文書やメールについて、松野文部科学大臣はいずれも「調査の結果、確認できなかった」としています。

[] 山城議長長期拘束は「人権法上問題」 国連報告者ら是正を求める - 東京新聞(2017年5月28日)

http://www.tokyo-np.co.jp/article/world/list/201705/CK2017052802000117.html

http://archive.is/2017.05.28-011702/http://www.tokyo-np.co.jp/article/world/list/201705/CK2017052802000117.html

ジュネーブ=共同】米軍普天間飛行場沖縄県宜野湾市)の名護市辺野古移設などへの抗議活動に伴い逮捕された沖縄平和運動センター山城博治(やましろひろじ)議長(64)=傷害罪などで公判中=に関し、国連の特別報告者ら四人が二月末、長期拘束などには国際人権法上問題があるとして日本政府に速やかな是正を求めていたことが分かった。国連人権高等弁務官事務所が二十六日、四人の緊急共同アピールを公表した。

山城議長は、米軍北部訓練場のヘリコプター離着陸帯建設の抗議活動に伴って有刺鉄線を切断した器物損壊容疑で昨年十月に逮捕され、約五カ月拘束された後、三月十八日に保釈された。人権団体は「アピールが圧力になった可能性がある」と指摘している。

緊急アピールは二月二十八日付で、国際人権法や国際人道法の専門家であるデービッド・ケイ氏(米国)ら四人の連名。山城議長の活動は人権を守る行為と考えられるとして逮捕や長期勾留、容疑に懸念を示し、日本の表現や平和的な集会の自由への「萎縮」効果も懸念されると指摘した。

また、長期の拘束などに関連して「適切な法的手続きの欠如」を指摘する声があるとし、独立した公正な裁判の前に自由を制限されない権利を保障するべきだと日本政府に訴えている。

一方、日本政府は四月十日にジュネーブ国際機関代表部を通してアピールへの回答を送付。法的手続きは適正で国際人権法上も問題はないと反論していた。

山城議長の支援者らは二十七日、「政府は謙虚に受け止めるべきだ」と主張。弁護人の池宮城紀夫(いけみやぎとしお)氏(77)は「辺野古での抗議は、最低限の抵抗権を行使したもの。弾圧のために微罪で逮捕するのは当然、人権侵害だ」と訴えた。

日本政府の回答について沖縄平和運動センターの大城悟(おおしろさとる)事務局長(53)は「政府はとにかく、主張を正当化しようとする」と批判した。

[] 二つの地獄 若い世代に伝えたい 横浜空襲から72年:神奈川 - 東京新聞(2017年5月28日)

http://www.tokyo-np.co.jp/article/kanagawa/list/201705/CK2017052802000133.html

http://archive.is/2017.05.28-011544/http://www.tokyo-np.co.jp/article/kanagawa/list/201705/CK2017052802000133.html

一九四五(昭和二十)年五月二十九日の横浜空襲から、間もなく七十二年。「空襲は暮らしの場を地獄にした。戦争の実態を知らない若い世代に、そんな記憶を伝えたい」。当時、横浜市南区に住んでいた打木松吾(うちきしょうご)さん(85)=横須賀市長井=は、二十九日午後二時から、横浜市中区横浜にぎわい座で開かれる「5・29横浜空襲祈念のつどい」で、体験を語る。 (梅野光春)

当時十三歳の打木さんの記憶に残る横浜空襲は、二つの「地獄」だ。一つは焼夷弾(しょういだん)による火炎と煙の中を逃げ惑ったこと。「焼夷弾って分かる? 落ちると、中に詰めた油がシューッと出てきて、点火する。木造の家はすぐ燃える」

その日、横浜市内の工業学校に登校するとすぐ、空襲の危険があるからと自宅に帰らされた。乗った電車は空襲が始まると止まり、打木さんは道路脇の小山に掘られた横穴型の防空壕(ごう)に避難。だが十五分ほどで火の手が迫り、壕を出た。

すると晴天の空が煙で覆われ、あたりは暗い。「壕にいた短い間に、夜になったようだった。腰が抜けて自分は今日死ぬと思った」。道には燃えて倒れた木製の電柱が転がる。路上をはう電線をよけて走り、自宅の防空壕に潜った。「防空壕といっても、各家庭のものは床下に穴を掘っただけ。家が焼け、壕の中で蒸し焼きのようになってしまい、亡くなる人もいた」

自宅の近くに焼夷弾が落ち始めると、母親に「逃げなさい」と言われて壕を出て、近くの学校のグラウンドへ近所の人と列を成して走った。前で転んだ年配の女性を、勢いのまま踏んで進んだ。「自分が逃げるので精いっぱい。人の体を踏んだ、ぐにゃっという感覚は今も残っている」

一時間足らずの空襲の後、打木さんが見たのは「第二の地獄」だった。自宅近くの寺の境内に、真っ黒焦げの人や、焼けていないが動かない人、赤ちゃんを背負った女性など、多数の遺体が横たえられていた。「百以上はあったと思う。熱い中を逃げ回ったのに続く、地獄の光景だった」

そこに、顔にやけどをした母親が歩いてきた。近所の人の避難を助けていたという。「地獄」の中、ホッとした瞬間だった。だが自宅は全焼し、その晩は親戚宅に身を寄せた。

死と隣り合わせながらなんとか助かった記憶を、大勢の前で語るのは初めて。「戦争の苦難は、兵隊さんだけに降り掛かるのではない、と伝えたい。それに、いまの核ミサイルなら、一瞬で何十万人も亡くなる。絶対に戦争をやってはならない、というのが結論です」と力を込める。

「つどい」は、資料代五百円。問い合わせは「横浜空襲を記録する会」=電090(8303)7221=へ。

◆資料展示や講演、朗読劇

戦争の悲劇を繰り返さないため、過去を知ろう−。横浜空襲の資料展示や戦争に関する講演などがある「2017平和のための戦争展inよこはま」は六月二〜四日、かながわ県民センター(横浜市神奈川区鶴屋町)で開かれる。

空襲学童疎開横浜市内の戦跡など、戦時の様子を伝える資料など約五百点を展示。三、四日の午前十一時からは横浜空襲体験者らが会場で当時の記憶を振り返る。入場無料。

特別企画として、三、四日の午後一時半から講演会や朗読劇も予定(資料代五百円)。一九七七年九月に横浜市緑区(現在は青葉区)に米軍機が墜落し、母子三人が亡くなるなどした事故から四十年を迎えるため、三日は、俳優の高橋長英さんの朗読とトーク横浜米軍機墜落から四十年−ハトポッポを歌いながら」などを予定。四日は、作家の山崎洋子さんの講演「横浜の光と影」などがある。同展事務局を務める吉沢てい子さん(67)は「戦争で何が起き、戦後、そして今にどうつながっているのかを見つめてほしい」と語る。問い合わせは実行委員会=電045(241)0005=へ。

横浜空襲 1945(昭和20)年5月29日午前9時22分から同10時半にかけ、米軍のB29爆撃機約500機とP51戦闘機約100機が横浜市中心部を襲撃。木造家屋が火災を起こしやすい焼夷弾を約44万個、約2600トン投下した。直後の記録によれば、横浜市内では死者3649人、負傷者1万197人、行方不明者300人の人的被害があり、7万8949戸が焼けるなどした。横浜市は戦時中、ほかに20回以上、空襲を受けた記録がある。

[][] 憲法70年 学問の自由は誰のために - 朝日新聞(2017年5月28日)

http://www.asahi.com/articles/DA3S12959885.html?ref=opinion

http://archive.is/2017.05.28-011352/http://www.asahi.com/articles/DA3S12959885.html?iref=comtop_shasetsu_01

憲法23条は、誰のために「学問の自由」を保障しているのだろうか。

直接には「学問をする人」、つまり学者や研究者を対象にした条文だ。だがその土台には、自由に支えられた学術の進展こそが、広く社会に健全な発展をもたらすという思想がある。

明治憲法には学問の自由の保障はなかった。戦前、時の政権軍部は一部の学説を「危険思想」「不敬」と決めつけ、学者が大学から追われるなどの弾圧が相次ぐなかで日本は戦争への坂道を転げ落ちていった。

■法人化が影を落とす

その歴史への反省が、現行憲法が独立の条文で学問の自由をうたうことにつながった。

具体的な表れが大学の自治である。

教員人事や研究・教育内容の決定、構内への警察立ち入りの制限などで、大学が公権力を含む学外の勢力から独立し、自主・自律を保つ。学問の自由はそれらの自治を保障している。

日本は戦後、科学技術をはじめ学術が花開くにつれ、経済発展を果たした。学問の自由に関しては、憲法理念が実を結んだように見えた時期もあった。

ところがいま、大学、とりわけ税金に頼る割合の高い国立大学が身もだえしている。

発端は、2004年に実施された国立大学の法人化だ。

経営の自由度を高め、時代の変化に対応できる大学への脱皮を促す。文部科学省はそう説明する。

しかし背景に透けて見えるのは、少子高齢化と財政難のなかで、競争強化によって大学のぬるま湯を抜き、お金をかけずに世界と渡り合える研究水準を維持したい。そんな思惑だ。

実際には多くの大学で「改革疲れ」が起きた。

主体的議論し、自ら描いた将来像に向けて改革を着実に進めるというより、文科省意向を探り、それに沿って上乗せ予算を確保しようとする動きが広がった。情報収集などの名目で官僚天下りを受け入れた大学もあった。

■日本発の貢献が低下

国立大学自治は、資金の面からも揺さぶられている。

政府人件費光熱費、研究費などの「運営費交付金」を毎年1%ずつ減らす一方、応募して審査を通れば使える「競争的研究資金」を増やしてきた。

だが、世界の主要学術誌への論文で日本発の貢献は質、量とも減り続けている。中国など新興国が伸び、欧米先進国は地位をほぼ維持している状況でだ。

次々に生まれる新たな学問領域への参入も限られ、貢献分野が狭まりつつある。

運営費交付金削減の矛先は、比較的削りやすい経常的な研究費や若手研究者のポストに向かった。一方で競争的資金の応募倍率は上がり、成果のチェックも厳しくなった。

そのあげく、結果が見通せない野心的な研究や、研究費の配分者に理解されにくい新分野への挑戦が減ったとされる。

他方、政府は政策課題研究への誘導は熱心だ。

端的な例が、大学での軍事研究に道を開く「安全保障技術研究推進制度」の拡充である。

防衛省が15年度に始めたこの制度について、日本学術会議軍事研究に携わるべきではないという観点に加え、「政府による研究への介入が著しい」として学問の自由の面からも各大学に慎重な対応を求めた。

大学と研究者の鼻先に研究費をぶら下げるような政府手法は、学問の自由の基盤を掘り崩すものだ。

研究者の側も「何をしてもいいのが学問の自由」などと考えるとすれば誤りだ。倫理面を含め、その研究が許されるかどうか、常に多角的に吟味することが社会への責任である。

■果実は多様性にこそ

学術会議は05年に「現代社会における学問の自由」という報告をまとめた。

そのなかで、学問研究の世界について、多数決原理が適用できない世界だと指摘している点に注目したい。

真理を探究するうえで、従来の学問にない新たな発見や学説は必ず少数意見として登場するという意味だ。だからこそ学問は公権力と緊張関係をもちやすい。憲法が学問の自由を保障する意味の一つはそこにある。

どんなに民主的政府であっても、学術の世界に過剰に介入すれば、少数意見の誕生を阻害し、真理の探究、ひいては社会の健全な発展を遅らせかねない落とし穴がある。

「文系不要論」に象徴される近視眼的な実利志向は論外だ。たとえ善意に基づく政策課題だとしても、過度に資源を集中させれば学問の命である多様性を損ない、より豊かな果実を失うことにつながる。

学問の自由の重要性を多くの人々が実感できるよう、社会との対話をさらに活発にする。学問の自由負託された学術界には、そうした努力も求めたい。

<<

2017-05-27

[][] 自民党の「9条加憲」論議 空文化を狙っていないか - 毎日新聞(2017年5月27日)

https://mainichi.jp/articles/20170527/ddm/005/070/071000c

http://archive.is/2017.05.26-234825/https://mainichi.jp/articles/20170527/ddm/005/070/071000c

自民党憲法改正推進本部の体制見直し自衛隊の存在を明記する「9条加憲」へ動き始めた。年内に自民党案をまとめるという。

私たちは、戦争放棄を定めた9条1項と戦力不保持を定めた同2項を維持したまま、自衛隊の保持を明文化するという安倍晋三首相の提起をすべて否定はしていない。

しかし、自民党内で取りざたされる条文案を聞くと、加憲の意図に疑念を覚えざるを得ない。

首相に近い党幹部は「9条の2」を新設する案に言及している。それが「前条の規定にかかわらず、自衛隊を設置する」「前条の規定は自衛隊の設置を妨げない」などの表現であれば、自衛隊は9条1、2項の制約を受けないとの解釈につながる。

そうした意図を裏付けるような考え方が昨年の参院選後、右派団体「日本会議」の中から出ている。

日本会議の有力メンバーで、首相のブレーンとされる伊藤哲夫日本政策研究センター代表は同センターの機関誌(昨年9月号)で、9条に第3項を加えて「前項の規定は確立された国際法に基づく自衛のための実力の保持を否定するものではない」とする加憲案を提起した。

国際法に基づく自衛権には集団的自衛権も含まれる。この案の狙いは9条の制約外しにあるのではないか。機関誌(昨年11月号)には「自衛隊を明記した第3項を加えて2項を空文化させるべきである」との主張まで掲載されている。これでは9条の堅持どころか全否定になる。

自衛隊を合憲とする政府憲法解釈は、自国を防衛するための武力行使を合憲とした1954年の政府統一見解で確立している。

他国への攻撃を自国への攻撃とみなして防衛するのが集団的自衛権だ。その行使については、自衛のための必要最小限度を超えるとして、政府は長く違憲と解釈してきた。

安倍政権は2014年にこの憲法解釈を変更し、集団的自衛権の限定的な行使を可能とする閣議決定を行った。9条加憲の狙いが集団的自衛権の制約を解くことにあるのだとすれば、9条の空文化であり、再び国論を二分するだけだ。

自民党は条文案の検討に入る前に9条加憲の目的を明確化すべきだ。議論の順番を間違えている。

[](政界地獄耳)「前川を否定」=官邸人事の失敗 - 日刊スポーツ(2017年5月27日)

http://www.nikkansports.com/general/column/jigokumimi/news/1830341.html

http://archive.is/2017.05.27-005528/http://www.nikkansports.com/general/column/jigokumimi/news/1830341.html

文科省の事務方トップを務めた前文科事務次官・前川喜平。一連のメディアでの発言や記者会見で、官邸圧力が中央官庁を覆うさまの一端を暴露した。日本の政治には建前と本音があるといわれる。また官邸意向という、見えない命令系統が中央官庁を縛ることもあるだろう。前川は「まっとうな行政方針に戻すことができなかった私の責任は大きい。おわびしたい」「職員は気の毒だ。十分な根拠なく規制緩和され、本来、赤信号を青信号にさせられた」。

★前川が“本物”と認めた文書官房長官菅義偉は「怪文書」との位置付けを変えておらず、「地位に恋々としがみつき、最終的にお辞めになった方」と断じた。また前川の一連の発言に対しては、「自身が責任者の時に、そういう事実があったら堂々と言うべきではなかったか」と批判した。

★しかし、各府省の審議官級以上の幹部約600人の人事異動を管理する「内閣人事局」が官邸の中にできたことで、首相官房長官主導で幹部人事が決定することは、官僚が幹部になればなるほど官邸の“顔色”を見たり、忖度(そんたく)する力が要求されることと同じ。また官邸意向に逆らうことは人事の敗北を意味する。その人事権を駆使して権力を掌握する官房長官が、「自身が責任者の時に、そういう事実があったら堂々と言うべきではなかったか」ということには違和感がある。また前川を任命したのは官邸ということを考えれば、前川を否定することは官邸人事の失敗に他ならない。

官僚は国のために尽くすのであって、官邸の家来ではない。今回の前川の“反乱”は、中央官庁職員にいくばくかの動揺を与えただろう。無論、ここぞとばかり官邸にご注進して、すり寄る官僚もいるだろう。だが分かったことは、内閣人事局制度が、官邸に権力を集中させた問題の中心にあるということだ。(K)※敬称略

[](余録)「おれも力が抜け果てた… - 毎日新聞(2017年5月27日)

https://mainichi.jp/articles/20170527/ddm/001/070/173000c

http://archive.is/2017.05.27-011504/https://mainichi.jp/articles/20170527/ddm/001/070/173000c

「おれも力が抜け果てた。これではもう酒ばかりのんで死ぬだろう」。これは鬼平(おにへい)こと長谷川平蔵はせがわへいぞう)が一向に昇進できぬ塩漬け人事を嘆息した言葉だ。このグチ、時の老中松平定信(まつだいらさだのぶ)にひそかに報告されている。

「よしの冊子(ぞうし)」とは定信が家臣の隠密から集めた幕府の役人らの動静や風聞、世相一般の極秘記録である。なかには収賄などの情報や醜聞もあるが、摘発が主な目的ではなく、情報は政治的に利用されて定信の権力を裏側から支えた。

もしや今も似たような冊子があるのか。「総理のご意向文書は実在すると語った前文部科学事務次官の奇怪な醜聞だ。その出会い系バー通いが新聞で唐突(とうとつ)に報じられると、当人はすでに昨秋首相官邸から注意されていたと明かした。

その官邸文書をろくに調べる気配も見せずに官房長官怪文書扱いし、来歴を明かした前次官を口をきわめて攻撃した。文書信頼性を否定したいのだろうが、そうまですれば逆に「なぜ?」との疑問をばらまいているようである。

そもそも政策決定がゆがめられた疑惑に対し、文書が「ない」やら「確認できない」のがありえない。役所の文書主義は意思決定合理性公平性を担保(たんぽ)する大原則で、今ではデータ保管に場所は要らず、削除後も多くは復元できる。

どんな怪しい意思決定も余人が後日検証できる策がなく、役人は政権中枢の意向のそんたくに必死で、逆らう役人は弱みを握られて葬られる……念のため言い添えるが、「よしの冊子」の時代のことである。

[] 岡山加計学園 獣医学部新設手続き「早く」 首相補佐官、前次官要求 昨秋 - 毎日新聞(2017年5月27日)

https://mainichi.jp/articles/20170527/ddm/001/100/186000c

http://archive.is/2017.05.26-233119/https://mainichi.jp/articles/20170527/ddm/001/100/186000c

f:id:kodomo-hou21:20170527095017j:image:left

安倍晋三首相の友人が理事長を務める学校法人加計(かけ)学園(岡山市)が国家戦略特区獣医学部を新設する計画について、文部科学省の前川喜平前事務次官が在職中の昨年秋、首相補佐官に呼ばれて開学の手続きを急ぐよう働きかけられたと省内に伝えていたことが関係者の話で分かった。開学を巡っては内閣府文科省に「総理のご意向」と伝えたことを記録したとされる文書の存在が明らかになっているが、同時期に、首相周辺からも同省に迅速な対応を求めていた可能性が浮上した。

関係者によると、前川氏は昨年秋ごろ、官邸和泉洋人首相補佐官に呼ばれて、特区での獣医学部の新設について協議。文科省は2003年3月に「獣医学部の新設は認めない」との告示を出していたことから新設に慎重な姿勢を示していたことを踏まえ、和泉氏は告示改正の手続きに向けて「(大学を所管する)高等教育局に早くしてもらいたい」と要求したという。前川氏は「(文科)大臣が判断されること」と明言を避けたとされる。こうした経緯は前川氏から文科省の複数の幹部に伝えられた。

一方、松野博一文科相文書の存在が発覚した17日の衆院文部科学委員会で「官邸首相から直接の指示があったのかということであれば、指示は全くない」と官邸側の働きかけを否定し食い違いを見せている。

文科省告示は今年1月に「国家戦略特区で18年4月に開校できる1校に限り認可する」との例外規定を加えて改正された。

前川氏は25日の記者会見で、「文書は真正なもの」と証言。文科省に「総理のご意向」と伝えたとされる内閣府の藤原豊審議官は18日の衆院農林水産委員会で「内閣府として『総理のご意向』などと申し上げたことはない」と否定している。

和泉氏は13年1月、首相補佐官に就任。「地方創生」担当を務める。和泉氏は前川氏への要求について「面会については記録が残っておらず、確認できません」と文書で回答した。【杉本修作】

■ことば

獣医学部新設の規制緩和

政府国家戦略特区諮問会議は2016年11月、「広域的に獣医師系養成大学等の存在しない地域に限り獣医学部の新設を可能とする」との規制緩和を決めた。当時、京都産業大京都市)も学部新設を希望していたが、大阪府内に獣医師養成課程を設ける大学があり、京産大側は「『広域的に存在しない地域』と限定されると関西圏では難しい」として断念。一方、加計学園愛媛県今治市で新設を計画四国には獣医学部がなく、同学園は17年1月、獣医学部を設置する事業者として認定された。

[] 加計学園個人PC調べれば…」文科省調査に強まる疑念 - 毎日新聞(2017年5月26日)

https://mainichi.jp/articles/20170527/k00/00m/040/175000c

http://archive.is/2017.05.26-142903/https://mainichi.jp/articles/20170527/k00/00m/040/175000c

事務次官文書は本物」受け野党から「不十分な調査だ」

安倍晋三首相の友人が理事長を務める学校法人加計(かけ)学園(岡山市)が獣医学部を新設する計画で、内閣府文部科学省に「総理のご意向」などと早期開学を促したことを記録したとされる文書を巡り、「存在を確認できなかった」とする文科省の調査を疑問視する声が強まっている。前川喜平前事務次官が「文書は本物」と断言したことを受け、26日の衆院文部科学委員会野党は「不十分な調査だ」と批判した。

「海に行ってコイが釣れない、『だからコイはいない』という論理だ」。文科省は問題の文書行政文書とは認めていない。にもかかわらず、調査の対象を実質的に行政文書に限定していることを、社民党の吉川元氏は委員会で皮肉った。

文科省高等教育局の幹部ら7人に一連の文書を示して作成・共有したかを聞き取ったほかは、担当部署の職員がパソコン(PC)で利用できる共有フォルダー内に絞って調査を実施。文科省の義本博司総括審議官は吉川氏に「共有フォルダーに入ったものは行政文書と認識している」と答弁し、行政文書しか調べていないことを認めている。

吉川氏は文科省天下りあっせん問題の調査を引き合いに出し、「職員間の引き継ぎメモは行政文書以外から出てきた。個人(PC)のフォルダーを調べるべきだ」と主張した。

一方で、専門家からは一連の文書個人的メモではなく行政文書に該当するとの指摘が出ている。公文書管理法職員が職務上作成し、組織的に用いるものと定義。前川氏は25日、担当課から報告を受けた際に見た文書と同じで幹部間で「共有していた」と述べており、NPO法人情報公開クリアリングハウスの三木由希子理事長は「前川氏の言う通りなら行政文書。日付や作成者の氏名が書かれていなくても関係がない」と指摘する。

ただ、「ファイルに残し、保存期間を決めるなどの行政文書としての管理をしていなかったとみられ、情報公開請求しても出ないだろう」と推測する。【伊澤拓也、青島顕】

[] 加計学園問題 国民に真実を知らせよ - 東京新聞(2017年5月27日)

http://www.tokyo-np.co.jp/article/column/editorial/CK2017052702000157.html

http://archive.is/2017.05.27-011333/http://www.tokyo-np.co.jp/article/column/editorial/CK2017052702000157.html

学校法人加計学園獣医学部新設には、安倍晋三首相意向が働いたのか。文部科学省の前川喜平前次官はそう記載された文書の存在を認めた。政府国会は、国民に真実を知らせねばならない。

加計学園の理事長は、安倍首相の友人が務めている。その系列大学の獣医学部国家戦略特区に新設する計画に絡み、「官邸の最高レベルが言っている」「総理のご意向」などと記された文書の存在が明るみに出た。

先日、前川氏は記者会見し、内閣府から文科省に伝えられたことを示すその記録文書について「確実に存在していた」と証言した。

昨年九月から十月にかけて、獣医学部新設を担当する文科省専門教育課から受け取り、幹部間で共有したと説明した。「あったものをなかったことにはできない」と述べ、文書の信ぴょう性をかたくなに否定する政権批判した。

「公平、公正であるべき行政の在り方がゆがめられたと認識している」とさえ語っている。

国家戦略特区制度を隠れみのにして、加計学園への利益誘導を強いられた。言外にそうした重大な疑義を差しはさんだ形である。

当時の事務方トップの身を賭しての実名証言は極めて重く、文書の存在は裏づけられた。前川氏は、国会での証人喚問の機会があれば応じるという。国民の疑問に対して、政府国会は事実をつまびらかにする責務がある。

二年前に閣議決定された日本再興戦略では、生命科学などの新分野の獣医師が求められ、既存の獣医学部では間に合わない場合に限り、獣医師の需要の動きを考えて新設を検討するとなっていた。

にもかかわらず、どんな獣医師がどの程度必要なのか見通しすら示されないまま、加計学園を前提とした「暗黙の共通理解」のもとで物事が運んだという。前川氏はそうした経緯を証言している。

天下りあっせん問題の責任を取り、辞職した前川氏について、菅義偉官房長官は「地位に恋々としがみついていた」と攻撃し、記録文書を「怪文書」扱いしている。卑劣なレッテル貼りによる問題のすり替えというほかない。

松野博一文科相は、職員七人への聞き取りとパソコンの共有フォルダーの調査だけで文書の存在を否定した。再調査を拒み、明らかに幕引きを図ろうとしている。

森友学園問題に続き、真相を隠ぺいしようとするような政権の姿勢は、国民感覚から懸け離れ、政治不信を深めるばかりである。

[] 特区担当入る庁舎、記者の入館を許可制に 内閣府 - 朝日新聞(2017年5月27日)

http://www.asahi.com/articles/ASK5R4RZZK5RUTFK007.html

http://archive.is/2017.05.27-004359/http://www.asahi.com/articles/ASK5R4RZZK5RUTFK007.html

内閣府地方創生推進事務局などが入る永田町合同庁舎について、内閣府が4月10日から、取材記者の入館を許可制に変更している。同事務局は、安倍晋三首相の友人が理事長を務める加計学園岡山市)の獣医学部新設を認めた国家戦略特区を担当しており、取材規制に専門家から疑問の声が出ている。

この庁舎はこれまで、官庁国会取材する記者が持つ国会記者証があれば許可なしで庁舎内に立ち入ることができた。だが、4月10日以降、庁舎入り口の警備員が取材部署に約束の有無を確認し、ない場合は入館を認めない対応に改めた。対応の変更は週刊誌などが加計学園の問題について「第2の森友疑惑」などと報じ始めた後。事務局は「取材攻勢が原因ではない」と説明し、「記者を含めいろんな人が来るので、いま一度管理を徹底しようと考えた」としている。

安倍政権のもとでは、経産省が庁内執務室を施錠している。瀬川至朗・早稲田大大学院教授(ジャーナリズム論)は「政府が都合のいい記者にだけ取材に応じる可能性もある。特区の問題での情報漏れを念頭にやっているのではないのか。ルールを厳しくするなら、理由を示すべきだ」と指摘する。(関根慎一)

[][] 玄海原発仮処分申し立て 来月判断へ 佐賀地裁 - NHKニュース(2017年5月26日)

http://www3.nhk.or.jp/news/html/20170526/k10010996361000.html

http://archive.is/2017.05.27-004607/http://www3.nhk.or.jp/news/html/20170526/k10010996361000.html

佐賀県にある玄海原子力発電所3号機と4号機の再稼働を認めないよう住民が求めた仮処分の申し立てについて、佐賀地方裁判所は来月13日に判断を示すことになりました。

佐賀県にある玄海原発3号機と4号機の再稼働に反対する佐賀福岡などの住民は、平成23年、再稼働を認めないよう求める仮処分を申し立て、これまでに「大地震によって重大な事故が起きるおそれがある」などと主張しました。

これに対し、九州電力は「想定される最大の地震の大きさを合理的に算出し、原発の安全性は確保されている」などと反論していました。

佐賀地方裁判所は、双方の意見を聞く手続きをことし1月に終え、来月13日に判断を示すことになりました。

玄海原発3号機と4号機は、ことし1月、原子力規制委員会の新しい規制基準に合格したあと、地元玄海町に続いて、先月には佐賀県の山口知事も再稼働に同意し、残る検査などが終わったうえでことしの秋以降に再稼働する見通しです。

仮処分の決定はすぐに効力が生じることがあり、裁判所がどのような判断を示すのか注目されます。

2017-05-26

[][][] 首相自ら辞書引かず「そもそも」答弁で政府 - 東京新聞(2017年5月26日) 

http://www.tokyo-np.co.jp/s/article/2017052601001611.html

https://megalodon.jp/2017-0526-2246-04/www.tokyo-np.co.jp/s/article/2017052601001611.html

政府は26日の閣議で、「共謀罪」の趣旨を盛り込んだ組織犯罪処罰法改正案の国会答弁で安倍晋三首相が引用した「そもそも」の語意について「首相が自ら辞書を引いて意味を調べたものではない」とする答弁書を決定した。首相が「辞書で調べたら『基本的に』という意味もある」と答弁して反論した経緯がある。

民進党初鹿明博衆院議員質問主意書に答えた。

(共同)

[][](政界地獄耳)首相詭弁も限界 - 日刊スポーツ(2017年5月26日)

http://www.nikkansports.com/general/column/jigokumimi/news/1829776.html

http://archive.is/2017.05.26-012624/http://www.nikkansports.com/general/column/jigokumimi/news/1829776.html

★政治部も社会部も政権に沈黙し、メディアのチェック機能が働かなくなっていたのではないかと思っていた。首相安倍晋三憲法改正について「読売新聞を熟読して欲しい」と言ったが、その読売は前文科事務次官・前川喜平が出会い系バーに出入りしていたと報じた。永田町では日本一クオリティーペーパーを「党の機関紙か官報ではないか」とやゆされる始末。読売官邸に利用され、記者もそれで良しと軍門に下ったのかも知れないが、朝日新聞加計学園問題では追及の手を強める。

官房長官菅義偉が「怪文書」と一蹴した内閣府から文科省に「総理のご意向」などと伝えられたと記された文書を前川は自らが担当課から説明を受けた際に示されたと証言。同時に官庁から当時の内部関係文書がいろいろと出始め、官僚たちも官邸意向忖度(そんたく)することを乗り越え、前川に続いた。これが本来の三権分立報道の独立性なのだが、情報と権力を握る官邸に逆らいにくい状況が続いていたのかも知れない。

共謀罪に懸念を示す国連特別報告者・ケナタッチを「個人」のものとはねつけたが、公務員随行を5人も付ける首相夫人は「私人」と閣議決定した。その共謀罪国連などの条約の批准が必要だから法制化が必要と説き、成立しないと「東京五輪が開催できないかも」(首相)と脅かしたが、その詭弁(きべん)も限界に達している。政界では森友学園前理事長・籠池泰典の逮捕説が流れている。誰もが口封じと感じるが、こんな社会がまかり通らぬよう権力と戦うのがメディアの役割だったはず。政界、官界、メディアの正常化を強く求める。(K)※敬称略

[][] 共謀罪は「プライバシー権侵害」 憲法審で委員から「違憲」 - 東京新聞(2017年5月26日)

http://www.tokyo-np.co.jp/article/politics/list/201705/CK2017052602000135.html

http://archive.is/2017.05.26-010007/http://www.tokyo-np.co.jp/article/politics/list/201705/CK2017052602000135.html

衆院憲法審査会は二十五日、「新しい人権」などをテーマに審議を行った。衆院を二十三日に通過した「共謀罪」の趣旨を含む組織犯罪処罰法改正案に対し、野党委員からは「(新しい人権の一つとされる)プライバシー権の侵害で、違憲立法」などの批判が相次いだ。 

民進党山尾志桜里氏は、犯罪の共謀を処罰することは「包括的なプライバシー情報の収集なしには実現できない」と指摘。「共謀罪法案について「プライバシー権の核心を侵しかねない」と訴えた。

共産党の大平喜信氏も、「共謀罪法案について「表現の自由をはじめ、憲法が保障する国民の権利を幾重にも侵害する」と指摘。プライバシー権に関する国連特別報告者ケナタッチ氏が法案に懸念を示したことに触れ「安倍政権は、この指摘を重く受け止めるべきだ」と求めた。

また、民進党辻元清美氏は、学校法人加計学園獣医学部新設を巡る記録文書問題について「(新しい人権の)『知る権利』以前の問題。政府の隠ぺい体質そのもの」などとして、憲法審として調査を求めた。

一方、共産党赤嶺政賢氏は、自民党が年内にも改憲案をまとめる作業を始めたことについて「憲法審査会の議論は無視して、安倍晋三首相主導で改憲案をまとめようとしている」と批判自民党中谷元氏は、憲法審での議論は「首相に縛られるものではない」と強調した。 (北條香子)

[] 教育無償化で各党隔たり 公「慎重に」 民・共・社「改憲しなくても可能」 - 東京新聞(2017年5月26日)

http://www.tokyo-np.co.jp/article/politics/list/201705/CK2017052602000133.html

http://archive.is/2017.05.26-005754/http://www.tokyo-np.co.jp/article/politics/list/201705/CK2017052602000133.html

二十五日の衆院憲法審査会は、安倍晋三首相自民党総裁)が改憲の検討項目に挙げた教育無償化を巡っても議論が交わされた。自民党日本維新の会憲法に明記する意義を強調したのに対し、与党公明党は慎重な意見を表明し、隔たりが浮かび上がった。

教育無償化は、経済的理由で大学に進学できないといった教育格差を解消するため、「義務教育無償とする」とだけ記した現行憲法の規定を見直す案。自民党は年内にもまとめる改憲案で、自衛隊の存在明記、国会議員の任期延長とともに検討対象としている。同党の改憲草案は教育無償化に触れておらず、党内の意見はまとまっていない。

この日の憲法審で、自民党船田元氏は「教育無償化改憲は必要ないという指摘もあるが、無償化を明記することで、政府に実現を促す力になる」と指摘。

維新足立康史氏は、教育無償化は党の改憲原案の柱と説明し「教育費は大学まで国が面倒をみるという明確なメッセージを発することが、少子化対策の肝だ」と強調した。

これに対して公明党の斉藤鉄夫氏は、大学に進学しない若者も多いことを挙げ「高等教育無償化が適切かどうかは慎重な議論が必要」と話した。改憲発議には衆参両院で三分の二以上の賛成が必要だが、現在の議席数では、公明党の賛成がないと改憲勢力は三分の二に達しない。

民進党山尾志桜里氏は、まず法律での対応で財源などを検討するよう主張。社民党照屋寛徳氏も改憲は不要とし、共産党の大平喜信氏は「改憲ありき」として首相批判した。 (清水俊介)

f:id:kodomo-hou21:20170526100419j:image

[] 加計学園問題「行政ゆがめられた」 前文科次官文書「確実に存在」 - 東京新聞(2017年5月26日)

http://www.tokyo-np.co.jp/article/politics/list/201705/CK2017052602000138.html

http://archive.is/2017.05.26-010115/http://www.tokyo-np.co.jp/article/politics/list/201705/CK2017052602000138.html

f:id:kodomo-hou21:20170526100338j:image:left

安倍晋三首相の友人が理事長を務める学校法人加計(かけ)学園」(岡山市)が系列大学の獣医学部国家戦略特区に新設する計画を巡り、文部科学省の前川喜平前事務次官が二十五日、都内で記者会見し、「総理のご意向だ」などと内閣府から文科省に伝えられたことを示す記録文書について、「確実に存在していた。担当課から説明の際に見せられた」と証言した。獣医学部を新設する特区が認められたことについては、「極めて薄弱な根拠のもとで認められ、行政がゆがめられた」と指摘した。 

安倍首相意向文科省の政策判断に影響を与えた可能性が出ていたが、菅義偉(すがよしひで)官房長官文書の存在を否定し、同省の省内調査でも確認できなかった。当時の同省事務方トップが存在を認めたことで、文書の信ぴょう性が高まった。前川氏は国会への証人喚問について「要請があれば応じる」とも明言した。

前川氏は会見で、民進党が入手した八枚の文書について、「昨年九月から十月に(獣医学部を担当する)専門教育課から報告を受けた際に受け取った。同課で作成し、幹部の間で共有されたことに間違いない」と述べた。

文書の中の「官邸の最高レベルが言っている」との記載について、「一番上なら総理、その次なら官房長官だと思う。もしそうなら気になることだと思った」と、自身の受け止めを振り返った。

獣医学部の新設は、文科省などが「獣医師の人数は足りている」などと反対して五十年以上も見送られてきたが、昨年十一月になって、安倍首相を議長とする国家戦略特区の諮問会議で決まった。

この経緯について「本来なら、農林水産省から獣医の人材需要への明確な見通しが示されるべきなのに、それは示されず特例を認めることになってしまった。極めて薄弱な根拠のもと認められた」と指摘。「大臣(松野博一文科相)からも懸念が示された」と証言した。

[]「加計学園」問題で新証言 もう怪文書とは言えない - 毎日新聞(2017年5月26日)

https://mainichi.jp/articles/20170526/ddm/005/070/126000c

http://archive.is/2017.05.26-005558/https://mainichi.jp/articles/20170526/ddm/005/070/126000c

もはや文書が確認できないという言い訳は通用しなくなった。

文部科学省の前川喜平前事務次官記者会見し、学校法人加計学園」(岡山市)が国家戦略特区獣医学部を新設する計画で、「総理のご意向」などと記された文書が「確実に存在していた」と認めた。

前川氏は今年1月、天下りあっせん問題の責任を取り辞任している。

文書を巡っては、存在が示された17日に菅義偉官房長官が「誰が書いたものか分からない」などと述べ「怪文書」扱いした。さらに「首相から指示は一切ない」と関与も否定している。

文科省での調査を実施した松野博一文科相は「存在が確認できなかった」と発表している。

だが、前川氏の会見で、その主張は崩されたことになる。

前川氏は会見で、文書に関し、昨年秋に獣医学部新設を担当する専門教育課から説明を受けた際に受け取ったと説明した。「あったものをなかったとはできない」と政権の対応を批判した。改めて調査すれば明らかになるとも話している。

文科省の当時の事務方トップの証言で、問題の局面は変わった。

前川氏によると、既存の獣医学部でない構想であることや獣医師の需給動向を踏まえることなどの4条件がもともと閣議決定されていた。

ところが「特区議論するのは(愛媛県今治市加計学園という共通認識で仕事をしていた」と述べ、まっとうな行政に戻すことができずに押し切られ、行政がゆがめられたと指摘した。

文書の存在がはっきりした以上、実際に「総理意向」があったのか、内閣府側の「そんたく」だったのかが焦点になる。

前川氏は会見で、国会での証人喚問があれば応じる意向を示している。野党は、前川氏の国会での参考人招致や証人喚問を求めている。

だが、再調査について、菅官房長官は「文科省が適切に対応されるだろう」と述べるにとどめ、松野文科相は再調査に否定的な考えを繰り返している。与党参考人招致などに反対している。

国会の場で、前川氏に証言してもらい、真相をはっきりさせなければ、疑問は解決しないだろう。

[] 前次官の証言 国会の場で解明せよ - 朝日新聞(2017年5月26日)

http://www.asahi.com/articles/DA3S12956289.html?ref=opinion

http://archive.is/2017.05.26-005346/http://www.asahi.com/articles/DA3S12956289.html?iref=comtop_shasetsu_01

これでもなお否定し続けるのか。政権の姿勢は政治不信を深める以外の何物でもない。

安倍首相の友人が理事長を務める加計(かけ)学園の獣医学部新設をめぐり文部科学省の前事務次官・前川喜平氏朝日新聞取材に、「総理のご意向」などの記載がある一連の文書は本物だと証言した。きのうの記者会見でも同じ説明をした。

ところが菅官房長官怪文書扱いを変えず、さらには、今年発覚した文科省天下り問題を持ちだし、前川氏に対する激しい人格攻撃を始めた。

問題をすり替えてはいけない。事務方トップだった人物が「行政をゆがめられた」「圧力を感じなかったと言えばうそになる」と発言している。国家戦略特区という政権の目玉政策に重大な疑義が生じているのだ。

あの文書は何なのか。「ご意向」「官邸の最高レベルが言っている」とはどういうことか。

解明するのは、政府の、そして国会の責務である。にもかかわらず、野党が求めた前川氏の国会招致を自民党は拒否した。行政府をチェックするという、立法府に課せられた使命を放棄したふるまいだ。

文書信頼性を裏づけるのは前川氏の話だけではない。元自民党衆院議員日本獣医師会顧問の北村直人氏も、自身の発言として記録されている内容について「事実」と述べている。政府はこれにどう答えるのか。

官房長官国家戦略特区を「規制の岩盤にドリルで風穴を開ける制度」だという。その意義はたしかにある。だが、獣医学部設置をめぐっては疑問点がいくつか浮上している。

全国の獣医学系大学の入学定員は40年間、930人に据え置かれてきた。それを160人増やす構想にもかかわらず、獣医師がどの程度不足しているのか、どんな人材が必要なのか、十分なデータも説明も示されないまま認可を求められた。前川氏はそう話している。

応募できる要件を「広域的に獣医師の養成大学がない地域に限る」としたことについても、内閣府には多くの疑問の声が寄せられていた。結果として、応募を検討していた他の大学は撤退を余儀なくされた。

そのときそのときの政権や政策への賛否はある。高度の政治判断が求められる場合も、もちろんあるだろう。しかしそれが人びとに受け入れられるのは、公正・公平な行政のルールが貫徹されていてこそだ。

このままほおかむりを続けることは許されない。国政に対する信頼の根幹がゆらいでいる。

2017-05-25

[]「クラスター弾」企業、日本4社が投融資 NGO報告書 - 東京新聞(2017年5月25日)


http://www.tokyo-np.co.jp/article/economics/list/201705/CK2017052502000139.html

https://megalodon.jp/2017-0525-1011-45/www.tokyo-np.co.jp/article/economics/list/201705/CK2017052502000139.html

非人道兵器として知られる「クラスター弾」の廃絶を目指す国際的な非政府組織グループ「クラスター兵器連合(CMC)」は、世界の金融機関百六十六社が四年間で合計三百十億ドル(約三兆四千億円)を製造企業に投融資していたとする報告書をまとめた。日本からは四社で計約二千百億円を投融資し、製造企業への「援助」などを禁じた国際条約の加盟国の中では社数、金額ともに最多となった。 (渥美龍太)

クラスター弾は無数の子爆弾をばらまいて無差別に殺傷する兵器。不発弾も多く停戦後に民間人の二次被害の事例が頻発している。現在、百カ国以上が禁止条約に加盟している。

CMCの調査は二〇一三年六月〜一七年三月で、米国中国韓国の製造企業へ投融資した額で、一定割合以上だった金融機関を抽出。前回調査(昨年六月公表)から、社数が八、金額は三千億円増えた。大半は米国中国など条約非加盟国の金融機関で、最高額は米国のT.ロウ・プライス社(二千四十億円)だった。

カナダ英国など条約加盟国では十五社が挙がり、日本は三菱UFJフィナンシャル・グループ(千二十億円)、三井住友フィナンシャルグループ(六百七十億円)、オリックス(三百九十億円)、第一生命保険(四十億円)の四社。前回に比べて、社数で一減したものの、金額は三百億円増えた。各社とも「コメントは差し控える」とした。

日本の全国銀行協会は一〇年、クラスター弾の製造を目的とした銀行融資を禁じた。だが、中央大の目加田説子教授は「条約加盟国では、使途に関係なく製造企業への投融資をすべて止めねば対応が不十分との見方をされる」と話す。

報告書をまとめたマイッケ・ベネシュさんらは二十四日、都内で国会議員と面会し「投融資を禁じる法整備が必要だ」と主張。日本の公的年金を運用する「GPIF」も製造企業に投資しており、意見交換した。

[] 前文科次官の招致、民進が要求へ 加計学園問題 - 朝日新聞(2017年5月25日)

http://www.asahi.com/articles/ASK5S6GR1K5SUTFK01K.html

https://megalodon.jp/2017-0525-0909-01/www.asahi.com/articles/ASK5S6GR1K5SUTFK01K.html

安倍晋三首相の友人が理事長を務める学校法人加計(かけ)学園」の獣医学部新設問題をめぐり内閣府文部科学省に「総理意向」などと伝えた文書の存在を認めた前川喜平・前文部科学次官について、民進党安住淳代表代行は24日の記者会見で、国会での参考人招致を求める考えを示した。週刊文春が同日、ネット上で前川氏のインタビューを報じたことを受けて答えた。25日の参院文教科学委員会要求する。

安住氏は「文書はすべて事実だと当時の事務次官が言っている以上、委員会で話してもらった方が良い。菅義偉官房長官が『怪文書だ』というのはウソをついたことになる」として、政府説明との食い違いを批判。その上で「世の中にとって必要性を感じないものを、自分の友人が経営している大学の学部を作ってやろうということで、無理やり制度を利用したことが証言から分かってくると総理として大きな責任問題になるのではないか」と述べ、今後の国会審議で追及を強める考えを示した。

一方、菅官房長官は24日の記者会見で「政府としては出所もわからず、信憑性(しんぴょうせい)もない文書だということに変わりはない」と従来の見解を強調。文書の存在を認めた前川氏については「何を言ったかよく分からないが、文科省の調査では(文書は)ないということになっているから、それに尽きる」と述べた。

[]「加計ありき」深まる疑念 獣医学部新設巡り記録文書次々 - 東京新聞(2017年5月25日)

http://www.tokyo-np.co.jp/article/politics/list/201705/CK2017052502000141.html

https://megalodon.jp/2017-0525-0912-41/www.tokyo-np.co.jp/article/politics/list/201705/CK2017052502000141.html

f:id:kodomo-hou21:20170525093014j:image:left

安倍晋三首相の友人が理事長を務める学校法人加計(かけ)学園」(岡山市)が系列大学の獣医学部国家戦略特区に新設する計画を巡り、文部科学省内閣府の協議を記録したとみられる新たな文書が二十四日、民進党の調査チームの会合で示された。これまでも、早期新設を「総理のご意向」と記した文書などが国会で取り上げられている。特区の協議はこれら文書の内容に沿って進んでおり、「加計学園ありき」の疑念は深まるばかりだ。 (中沢誠)

「日付入りのペーパーを入手した。きちんと調べてほしい」。民進党調査チームの会合で、桜井充参院議員が「内閣府審議官との打合せ概要」と表題が付いた文書((1))を文科省の担当者に手渡した。

文書に記された打ち合わせの日付は昨年九月二十六日。「時間はかけられない。官邸の最高レベルが言っている」と内閣府側の発言が記載されている。

十日前の昨年九月十六日の内閣府ヒアリングまで、学部新設に慎重な姿勢を崩さなかった文科省は態度を一変。昨年十一月九日、安倍首相を議長とする国家戦略特区の諮問会議で、五十年以上規制されてきた獣医学部設置の制度改正が決まった。

同党が十七日に公表した八枚の文書もまた、内閣府が二〇一八年四月開学に向け、安倍首相意向をちらつかせて、文科省に早期対応を迫っている記録((2))がある。菅義偉(よしひで)官房長官は「怪文書みたい」、文科省は「内部調査で確認できなかった」と発表。だが日付入り文書は、八枚の文書の一つと同じやりとりが記されている箇所があり、信ぴょう性を補強する内容だ。

民進党の調査チームの会合で、日付入りの文書について説明を求められた内閣府側は、「((1)のような内容の)議論が話題になった可能性はあるが、詳細な打ち合わせの中身まで確認できなかった」と述べるにとどまった。

共産党が二十二日に公表した四枚の文書は、特区事業者の選定経緯に関わるものだ。獣医学部設置の条件として、「獣医師系養成大学等のない地域」としていた原案((3))に、内閣府が「広域的に」などと書き加えた文書((4))もあった。

この条件追加で、諮問会議の一カ月前に獣医学部を新設する特区構想を提案していた京都府は、道を阻まれた。隣の大阪府内に獣医学部があったためだ。結果として、事業者募集への応募は加計学園だけだった。

◆前文科次官文書本物だ」 週刊文春に証言

二十五日発売の週刊文春が、学校法人加計学園獣医学部新設計画を巡る一連の記録文書について、前川喜平前文部科学省事務次官が「文書は間違いなく本物だ。大臣や自分への説明用として担当の高等教育局専門教育課が作成した」と証言したとの記事を掲載することが二十四日、分かった。

記事では、前川氏が昨年九月二十八日に次官室で職員から文書を受け取ったと説明しているが、専門教育課は取材に「前次官に直接話を聞いたわけではないので、コメントできない」としている。

[]「総理意向文書、担当課が提示 前文科次官が証言 - 朝日新聞(2017年5月25日)

http://www.asahi.com/articles/ASK5S6FHFK5SUTIL04X.html

https://megalodon.jp/2017-0525-0913-06/www.asahi.com/articles/ASK5S6FHFK5SUTIL04X.html

安倍晋三首相の友人が理事長を務める学校法人加計(かけ)学園」が国家戦略特区獣医学部を新設する計画について、今年1月まで文部科学事務次官だった前川喜平氏(62)が23日、東京都内で朝日新聞取材に応じた。内閣府から文科省に「総理のご意向」などと伝えられたと記された文書について、前川氏は自らが担当課から説明を受けた際に示されたと証言。獣医学部の新設については、加計学園を前提に検討が進んだとして、「行政がゆがめられた」と語った。

前川氏が証言した文書民進党国会で示し、文科省に調査を求めたA4判の8枚。この中には、文科省が最短のスケジュールで獣医学部新設を実現するよう、内閣府から「官邸の最高レベルが言っている」「総理のご意向だと聞いている」などと言われたと記された部分がある。朝日新聞も同じ文書を入手している。

前川氏はこの文書について「獣医学部の新設について、自分が昨年秋に、担当の専門教育課から説明を受けた際、示された」と証言した。同氏によると、昨年9月9日〜10月31日に計6回、専門教育課の課長や課長補佐らと事務次官室で獣医学部の新設について打ち合わせをした。9月28日の打ち合わせでは、「『獣医学部新設に係る内閣府からの伝達事項』との文書を示されたと記憶している」という。

また「総理のご意向」「官邸の最高レベル」などの文言について「誰だって気にする。(文科省側が)圧力を感じなかったといえば、うそになる」と述べた。

獣医学部の新設予定地の愛媛県今治市や同県は加計学園とともに、小泉政権が始めた「構造改革特区」での獣医学部新設を15回提案したが、文科省がすべて却下。安倍政権が設けた国家戦略特区で、2015年に県と市が獣医学部新設を提案した。

獣医学部新設を認める際は、獣医師の需要見通しなどを検討することが前提となる。しかし今回は、需給をつかさどる農林水産省公衆衛生を担当する厚生労働省から、獣医師が足りないとの需給見通しや、新分野での必要な人材ニーズなどが示されない中で、内閣府から新設を認めるよう求められていたとして、「内閣府の言い分は『トップダウンで決めるから文科省は心配するな』ということだと受け止めた」と振り返った。

さらに「踏むべきステップを踏めず、筋を通せなかった。『こんなことは認められない』と私が内閣府に対して強く主張して筋を通すべきだった。反省している」と語った。

一方、8枚の文書について、菅義偉官房長官は17日の記者会見で「怪文書みたいな文書じゃないか」と述べ、松野博一文科相も19日、「該当する文書の存在は確認できなかった」とする調査結果を発表した。前川氏は「あるものが、ないことにされてはならないと思った」と語った。

朝日新聞は24日、文科省に対し、文書について?専門教育課が当時の事務次官への説明で示したのか?同課で作成したのか――などについて書面で質問したが、同省は「行政内部のことで、回答すべきものではないので、お答えできません」と書面で答えた。

前川氏は事務次官だった今年1月、文科省の違法な「天下り」問題に自ら関与していたとして減給処分を受け、引責辞任した。

     ◇

加計学園獣医学部新設計画〉 地域限定で規制緩和を認める「国家戦略特区」の事業として、学校法人加計学園」が運営する岡山理科大獣医学部愛媛県今治市につくることが今年1月に認められた。予定通り来年4月に開学すれば、1966年の北里大以来、52年ぶりの獣医学部の新設になる。今治市は16・8ヘクタールの土地を建設用地として無償譲渡したほか、愛媛県今治市で96億円の建設費を補助する予定。獣医師養成向けの入学定員は160人で、国内では最大規模。現在、文部科学省が設置を認可するか審査中。学園理事長の加計孝太郎氏が安倍晋三首相の長年の友人で、異例のスピードで特区での新設が認められたことなどから、野党が「特別な便宜が図られたのではないか」と追及している。

[][] 田原総一朗取材ノート「憲法記念日のビデオメッセージ」 - 週刊読書人(2017年5月12日)

http://dokushojin.com/article.html?i=1321

http://archive.is/2017.05.25-003938/http://dokushojin.com/article.html?i=1321

安倍晋三首相が、憲法発布七〇周年の記念日に、憲法改正を求める集会にビデオメッセージを寄せて「二〇二〇年に新しい憲法を施行したい」と明言した。

実は、去年の秋に、官邸安倍首相と二人だけで話したことがある。たまには、田原氏の意見を聞きたい、といわれたからだ。

そのとき、私が、自民党公明党を加えて、衆議院ではすでに三分の二議席を確保している。そして参議院も三分の二議席獲得した。いよいよ憲法改正に取り組みますかと、問うと、安倍首相は一寸間を置いて、「大きな声ではいえないけど」と声を落としていった。オフレコということである。だから、本当は、書いてはいけないことなのだが、今となっては書いてもよいだろう。

「実は、憲法改正をする必要がなくなったのです」

意外な話である。安倍首相第一安倍内閣のときから、一貫して憲法改正を主張しつづけて来たのである。

「それが、実は集団的自衛権行使を決めるまでは、アメリカがやいのやいのと煩かった。ところが、行使を決めたら、何もいわなくなった。だから改正の必要はない。ただ日本の憲法学者の七割近くが、自衛隊憲法違反だと主張しているので、憲法九条の三項に自衛隊を認めると書き込んではどうか、と考えています」

憲法記念日のビデオメッセージでは、「九条の一項、二項は残しながら、自衛隊の存在を明文化する」となっていて、去年の秋に私に話した通りの内容である。 二〇一二年の自民党憲法草案は、九条一項、二項を大きく変えるとなっていたのだが、それは取り止めた。安倍首相は、私に正直に話したのだな、とあらためて思う。

ただし、問題はある。現在、憲法をどうするかについて、与野党憲法審査会で審議している最中である。そんなときに、首相がいきなり「二〇二〇年に施行する」と期限をきめたり、九条の内容を具体的にいうのは、野党ばかりではなく、自民党委員たちに対しても裏切り、ということになるのではないか。安倍首相は、そのことをどう捉えているのだろうか。

[][] 自民党「9条の2」新設案を検討 自衛隊明記 - 毎日新聞(2017年5月25日)

https://mainichi.jp/articles/20170525/k00/00m/010/180000c

http://archive.is/2017.05.25-001024/https://mainichi.jp/articles/20170525/k00/00m/010/180000c

f:id:kodomo-hou21:20170525093129j:image:left

自民党は24日、安倍晋三首相が提起した自衛隊憲法に明記する憲法改正について、「9条の2」を新設する案の検討に入った。9条3項ではなく、別条とすることで、現行9条を「堅持」する姿勢を示し、9条解釈の変更や自衛隊の役割拡大を懸念する公明党の理解を得たい考えだ。自民党は年末までの改正案取りまとめを目指すと同時に、与党内の調整も進める。

「9条の2」の策定にあたっては、戦力不保持を定めた2項との整合性が最大の焦点となる。与党内では「前条の規定にかかわらず、自衛隊を設置する」や「前条の規定は自衛隊の設置を妨げない」などの条文案が取りざたされる。いずれも戦力不保持と自衛隊設置を両立させるのが狙いだ。

しかし、「前条の規定にかかわらず」や「妨げない」は、自衛隊が戦力不保持の制約を受けないとも読め、武力行使の拡大につながりかねないとの指摘も出そうだ。自衛隊の役割を現状にとどめるため、「自衛のための組織」などと明記する案も検討される見通しだ。

自民党下村博文幹事長代行は12日、民放のテレビ番組で「私は『9条の2』として別条項をつくる意見だ。解釈が拡大されるような加憲ではない、との位置づけになる」と表明した。憲法改正推進本部(保岡興治本部長)の事務局長・上川陽子衆院議員も、同じ派閥岸田文雄外相に「9条の2」案を伝えた。9条改正に懐疑的な見方を示していた岸田氏も「それならばいい」と応じており、党内もまとまるとみられる。

首相の提起は、公明が発案した「加憲」を意識しており、「9条の2」には同党も正面からは反論しにくい。関係者によると、首相は昨年夏ごろから公明党幹部と水面下で協議しており、「9条の2」が浮上したという。

ただ、公明党幹部は「(加憲は)自衛隊の役割と関連する。書き方によっては自衛隊の活動範囲が拡大する」と警戒しており、自民内の議論の行方に神経をとがらせている。

一方、自民党憲法改正推進本部は24日、体制拡充を発表し、改憲案の検討を本格化させた。新たに二階俊博幹事長茂木敏充政調会長ら党4役を本部顧問に据え、ナンバー2となる本部長補佐には首相側近の下村氏を起用した。

保岡氏は、推進本部の会合で「衆参両院の憲法審査会でも一層活発な議論が行われるよう、そして一日も早く改憲国民投票にこぎ着けられるよう頑張る」とあいさつした。

また、会合終了後、保岡氏は記者団に「十数年にわたって憲法改正議論をやってきた。具体的に明確な形で案を国民に示す時期が近づいている」と語った。【小田中大、朝日弘行】

[][] 熱血!与良政談 狙いは9条の空文化か - 毎日新聞(2017年5月17日)

https://mainichi.jp/articles/20170517/dde/012/070/014000c?inb=ys

http://archive.is/2017.05.25-001232/https://mainichi.jp/articles/20170517/dde/012/070/014000c?inb=ys

安倍晋三首相が「憲法9条の1、2項を維持して自衛隊を明記する文言を追加する」と従来の自民党の考えと異なる改憲案を突如、提起して2週間たった。

その実現に向けた動きが驚くほどのスピードで進む。自民党内には年内に党の考えをまとめ、来年の通常国会(1年後!)で改正国会発議を目指すとの声まで出ている。

石破茂地方創生担当相は、首相総裁の一言で長年の党内議論がひっくり返るのは「組織政党ではない」と批判するが、少数派だ。

今回、はっきりしたのは、首相自民公明日本維新の会の3党だけの合意でも発議したいと考えていることだろう。

憲法改正は少なくとも与党野党第1党の合意で国民に提案すべきだと私は思ってきたし、衆参両院の憲法審査会も幅広い合意を前提に議論してきたはずだ。ところが、それはあっさり覆されようとしている。

しかも首相側近は「高村正彦自民党総裁公明党北側一雄副代表と調整するのがいい」と言っている。安保法制と同様、水面下で話し合い、国会の表舞台に出てきた時には、他の意見を排して数で押し切るといういつもの手法なのだろう。

読売新聞を熟読して」の答弁に象徴されるように、首相国会軽視は今に始まった話ではない。野党議員選挙で選ばれた国民の代表であることを首相は忘れていると思う。

「では、自衛隊をどんな形で明記するのか」に関しても早くも発言があった。首相に近い下村博文幹事長代行は「前条(9条)の規定は自衛隊を置くことを妨げるものではない」との文章を追加する案を示した。

既に安倍政権憲法解釈を大きく変更して、限定的とはいえ集団的自衛権行使を認めた安保法制を施行している。それに加えて9条の1、2項は自衛隊の設置を妨げないと念押しするというのだ。

これも一瞬、穏当で常識的に聞こえるが、前条に妨げられずに設置できるとは、自衛隊は何をしてもいいとも解釈できて、追加どころか1、2項が空文化される恐れが大きい。

最終的には国民投票に委ねられるからいいではないかと言うのかもしれない。だが既に手法も中身も、憲法そして民主政治の基盤を壊そうとしていると思う。(専門編集委員

[][] 安倍首相改憲提案 憲法学者ら「不透明な、お粗末な提案」 - 毎日新聞(2017年5月22日)

https://mainichi.jp/articles/20170523/k00/00m/010/026000c?inb=ys

http://archive.is/2017.05.25-001503/https://mainichi.jp/articles/20170523/k00/00m/010/026000c?inb=ys

「立憲デモクラシーの会」が批判見解を明らかに

安倍晋三首相憲法9条への自衛隊明記を唱えた改憲提案について、憲法学者らでつくる「立憲デモクラシーの会」は22日、東京都内で記者会見し、「理由も必要性も不透明な、お粗末な提案」と批判する見解を明らかにした。

見解は「自衛隊は既に国民に広く受け入れられた存在で、憲法への明記に意味はない。不必要な改正」とした上で「改憲自体が目的であるかのように、憲法を軽んじる言辞を繰り返すことは、責任ある政治家のとるべき態度ではない」とした。

会見した東京大石川健治教授(憲法学)は「9条があったからこそ、自衛隊を持つことの正当性が常に問われ続け、軍拡競争にブレーキをかけてきた」と意義を強調。

立教大の西谷修特任教授(哲学)は、2014年の集団的自衛権行使容認の閣議決定を念頭に「現内閣閣議決定憲法をも変えられると思っている。こういう政権改憲をさせてはならない」と訴えた。

安倍首相憲法施行70年の3日、改憲派団体の会合に寄せたビデオメッセージで「(戦争放棄の)1項、(戦力不保持の)2項を残しつつ、自衛隊を明文で書き込む」ことが国民的議論に値すると述べた。(共同)

[][][]「共謀罪」「9条改憲」… 首相の政策、五輪に便乗 - 東京新聞(2017年5月25日)

http://www.tokyo-np.co.jp/article/politics/list/201705/CK2017052502000147.html

https://megalodon.jp/2017-0525-0910-11/www.tokyo-np.co.jp/article/politics/list/201705/CK2017052502000147.html

f:id:kodomo-hou21:20170525093249j:image:left

安倍政権が実現を目指す主要政策に、二〇二〇年を目標や節目にするものが目立つ。二十三日に衆院通過した「共謀罪」の趣旨を含む組織犯罪処罰法改正案は二十年東京五輪パラリンピックに向けたテロ対策と位置付けており、その代表例といえる。ただ、その年にこだわる根拠は乏しい。(古田哲也)

安倍晋三首相は「共謀罪法案衆院通過を受け、二十六日からイタリアで開幕する先進七カ国首脳会議(G7タオルミナサミット)でも、法案を成立させて東京五輪に向けたテロ対策強化を進めると各国に説明する機会をうかがう。

首相は今国会の冒頭から、二〇年の東京五輪を「必ず成功させる」と強調。テロなど組織犯罪への対策を強化すると表明した。〇〇年に国連が採択した国際組織犯罪防止条約を締結すれば、他国から情報を得やすくなるとして、三月に提出したのが「共謀罪法案だ。

だが、条約マフィア資金洗浄防止などが主な目的で、テロ対策が主眼ではない。五輪に便乗し、条約を拡大解釈したと野党などから批判されている。

首相戦争放棄・戦力不保持をうたう憲法九条自衛隊の存在を明記した条文を新たに追加するとした「九条改憲」でも、東京五輪を持ち出した。

首相は「私はかねがね、五輪が開催される二〇年を、未来を見据えながら日本が新しく生まれ変わる大きなきっかけにすべきだと申し上げてきた」として、改憲して二〇年施行を目指すと表明した。ただ、五輪改憲は関係ない。

ほかにも、財政健全化に向けた基礎的財政収支プライマリーバランス)の黒字化も、二〇年度達成を目標にする。しかし、赤字幅の拡大で実現は難しい。

一億総活躍社会を目指すアベノミクス「新三本の矢」でも、名目国内総生産(GDP)六百兆円、希望出生率一・八、介護離職ゼロの目標は、一五年九月の発表当初に「節目は二〇年」とした。ただ、昨年六月に示した具体的な工程表では、実現時期を二一年度や二五年度にした。

共謀罪改憲に比べて、首相は最近、プライマリーバランスと新三本の矢については積極的に言及しているようにみえない。

[][] 自民改憲本部 首相意向くむ体制に 9条巡る議論開始 - 東京新聞(2017年5月25日)

http://www.tokyo-np.co.jp/article/politics/list/201705/CK2017052502000146.html

https://megalodon.jp/2017-0525-0910-39/www.tokyo-np.co.jp/article/politics/list/201705/CK2017052502000146.html

自民党憲法改正推進本部(保岡興治本部長)は二十四日、全体会合を開き、下村博文幹事長代行を本部長補佐に、西村康稔総裁特別補佐を事務局長補佐とし、二階俊博幹事長党三役全員を顧問に追加するなど新役員体制を発表した。下村、西村両氏はともに安倍晋三首相(党総裁)の側近で、改憲論議に首相意向を直接反映させる体制となり、早速、議論を開始した。

保岡氏は会合で、九条などを改憲し二〇二〇年施行を主張した首相発言について「深化した議論を進めるため時宜を得たものだ」と指摘。「挙党態勢で一日も早く憲法改正国民投票実施にこぎ着けられるように頑張りたい」と強調した。会合終了後、記者団に「具体的に案を国民に示す時期が近づいている」と年内にも新たな党の案をまとめる考えを示した。

同本部の役員体制強化は、首相と保岡氏が十二日に会談し合意。下村氏ら十人を追加したほか、首相発言に異論や苦言を唱えた石破茂氏(顧問)、船田元氏(本部長代行)らを留任させ、五十三体制となった。

二十四日の会合では東京大大学院の森肇志(ただし)教授(国際法)が「国際法上の自衛権」を議題に講演。出席議員からは、九条と自衛隊の関係について質問が多く出た。なかには首相提案のように戦力不保持を明記した九条二項を残し自衛隊を明記した場合「実態との間にギャップが出るのではないか」などの疑問も出された。

石破氏は会合後、記者団に「全議員に発言機会が保障されなければおかしい。総裁が勝手に決めているというのはフェアな議論と思わない」と主張、首相主導で党の改憲案をまとめることをけん制した。(金杉貴雄)

[][] 河野統幕長 軽率すぎる改憲発言 - 朝日新聞(2017年5月25日)

http://www.asahi.com/articles/DA3S12954447.html?iref=comtop_shasetsu_02

https://megalodon.jp/2017-0525-0911-16/www.asahi.com/articles/DA3S12954447.html?iref=comtop_shasetsu_02

自衛隊制服組トップとして、軽率すぎる発言である。

「一自衛官として申し上げるなら、自衛隊根拠規定が憲法に明記されるのであれば非常にありがたいと思う」

河野克俊統合幕僚長が、安倍首相自衛隊の存在を憲法に明記する改正に言及したことについて問われ、そう語った。

河野氏は「憲法という非常に高度な政治問題なので、統幕長という立場から言うのは適当でない」とも述べていた。菅官房長官個人の見解であり、問題ないというが、同意できない。

自衛隊法は隊員の政治的行為を制限している。同法施行令はその具体例として、政治の方向に影響を与える意図で特定の政策を主張したり反対したりすること、などをあげている。

服務の宣誓では、すべての隊員が、憲法順守や政治的活動に関与しないことなどを誓う。

首相のめざす改憲が実現すれば、隊員がより誇りをもって任務を果たせるようになる――。河野氏はそう考えたのかもしれない。だが、それを公の場で発言するのは話が別である。

かりに河野氏が一自衛官だとしても、法令を順守すべきなのは当然だ。一般公務員でも、休日に政党のビラを郵便受けに配っただけで、国家公務員法違反の罪に問われた例もある。

まして同氏は20万人を超える自衛官を率いる統幕長である。首相改憲提案は、与野党にも国民にも複雑な波紋を広げている、極めて政治的なテーマでもある。これに賛意を示すような発言は、政治的な中立性を逸脱すると言われても仕方がない。

9条をどう改めるのか、集団的自衛権の扱いをどうするのか、議論の行方は分からない。

自衛隊の将来像が見通せないなかで、隊員の命を預かる統幕長が、首相政治的主張を後押しすると受け取られる発言をするのは軽はずみのそしりを免れない。

安倍政権は制服組の積極的な活用を進めてきた。河野氏は頻繁に首相と会い、軍事的な助言をする立場だ。そうしたなかで政治との距離感を見失っているとすれば、文民統制観点からも見過ごせない。

河野氏は、南スーダン国連平和維持活動(PKO)に派遣された陸上自衛隊の日報をめぐって事実上、「戦闘」の言葉を使わないよう指導したと語り、批判を浴びたこともある。

災害救援などを通じて、自衛隊は幅広い支持を得てきた。河野氏言動は、長い時間をかけて隊員たちが培ってきた国民の信頼を傷つけかねない。

[][](余録)人を説き伏せようという弁論の一つに… - 毎日新聞(2017年5月25日)

https://mainichi.jp/articles/20170525/ddm/001/070/168000c

http://archive.is/2017.05.25-001720/https://mainichi.jp/articles/20170525/ddm/001/070/168000c

人を説き伏せようという弁論の一つに「すべりやすい坂」論法というのがある。もしも最初の歯止めを失えば、事態は坂をすべり落ちるように極端な行動を次々に誘発し、重大な破綻(はたん)を招くという論法である。

抑止を怠れば相手は歯止めなく勢力を拡大するというドミノ理論もその一つだが、その多くは詭弁(きべん)である。「共謀罪」改め「テロ等準備罪」新設の推進論者は、捜査当局による乱用を心配する反対論もその一種とみなしているようだ。

これに対して実際に坂のすべりやすいことを、戦前の経験から主張してきた反対論である。制定時の内相が「最も極端なる者を取り締まる」と答弁した治安維持法言論一般への抑圧を振り返れば、急坂に油が流れる図も思い浮かぶ。

テロ等準備罪を設ける組織犯罪処罰法改正案が衆院を通過し、来週から参院の審議に入る。それならば衆院の審議で野党のいうすべりやすい坂論は詭弁だと論破されたのか。むしろ明らかになったのは政府説明のあいまいさだろう。

対象を「組織的犯罪集団」に限定し、重大犯罪の「計画」と「実行準備行為」を要件とすることで危ない坂を否定した政府である。だがそのどれもが事実上は捜査権乱用を防ぐ歯止めにならない可能性を示した衆院政府答弁だった。

戦前のような権力乱用はそう容易に国民が許すまい今日だが、すべりやすい坂は階段にしてすべり止めをつけるぐらいの算段はいつの世も必要である。第2院としての存在意義が試されている参院の熟議だ。

2017-05-24

[][] 国連特別報告者の首相宛て書簡 - 中日新聞(2017年5月23日)

http://www.chunichi.co.jp/article/front/list/CK2017052302000228.html

https://megalodon.jp/2017-0524-1001-23/www.chunichi.co.jp/article/front/list/CK2017052302000228.html

◆「プライバシーに悪影響」懸念

国連特別報告者ケナタッチ氏が安倍晋三首相宛てに送った18日付の書簡は、「共謀罪」の趣旨を含む組織犯罪処罰法改正案がプライバシー表現の自由を制約する恐れがあると懸念を示している。国際人権法の規範や基準とどう整合性を取るかなど、政府の回答も求めている。書簡の日本語訳(一部略)は次の通り。

プライバシーの権利に関する特別報告者の任務に基づく照会

2017年5月18日

内閣総理大臣 閣下

私は、人権理事会の決議に基づき、プライバシーに関する権利の特別報告者としての私の権限の範囲において申し述べます。

私は、組織犯罪処罰法の一部を改正するために提案された法案、いわゆる「共謀罪法案に関し私が入手した情報について、閣下の政府にお伝え申し上げたいと思います。もし法案が可決された場合、法律の広範な適用範囲によって、プライバシーに関する権利と表現の自由への過度の制限につながる可能性があります。

私が入手した情報によりますと、次の事実が認められます。(以下、法案説明。略)

安倍晋三首相 閣下

内閣官房日本政府

さらに、この改正案によって、別表4で新たに277種類の犯罪の共謀罪が処罰の対象に加わることになりました。このように法律の重要な部分が別表に委ねられていることは、市民や専門家にとって法の適用の実際の範囲を理解することを一層困難にする懸念があります。

加えて、別表4は、森林保護区域内の林業製品の盗難を処罰する森林法第198条や、許可を受けないで重要な文化財を輸出したり破壊したりすることを禁ずる文化財保護法第193条、195条、196条、著作権侵害を禁ずる著作権法119条など、組織犯罪やテロリズムとは全く関連性のないように見える犯罪に対しても新法が適用を認める可能性があります。

報道によれば、新法案は、国内法を「国境を越えた組織犯罪に関する国連条約」に適合させ、テロとの戦いに取り組む国際社会を支援することを目的として提出されたとされます。しかし、この追加立法の適切性と必要性については疑問があります。

報道によれば、政府は新法案に基づいて捜査されるべき対象は、「テロ集団を含む組織的犯罪集団」が現実的に関与すると予想される犯罪に限定されると主張しています。しかし、「組織的犯罪集団」の定義は漠然としており、テロ組織に明らかに限定されているとはいえません。新たな法案適用範囲が広い点に疑問が呈されていることに対して、政府当局は、新たな法案では捜査を開始するための要件として、リスト化された活動の実行が「計画」されるだけでなく、「準備行為」が行われることを要求していると強調しています。しかしながら、「計画」の具体的な定義について十分な説明がなく、「準備行為」は法案で禁止される行為の範囲を明確にするにはあまりにも曖昧な概念です。

これに追加すべき懸念としては、そのような「計画」と「準備行為」の存在と範囲を立証するためには、論理的には、起訴された者に対して、起訴に先立って事前に相当レベルの監視が行われることになると想定されます。このような監視の強化が予測されるところ、プライバシーと監視に関する日本の法律に定められている保護と救済のあり方が問題になります。

NGO、特に国家安全保障分野に関する機密性の高い分野で働く人々の活動に、法律潜在的影響を与える恐れも懸念されます。政府は、法律適用がこの分野に影響を及ぼさないことを繰り返し述べているとされます。しかし、「組織的犯罪集団」の定義の曖昧さが、国益に反する活動を行っていると考えられるNGOに対する監視などを正当化する口実を作り出す可能性があるとも主張されています。

最後に、法律原案の起草に関する透明性の欠如と、今月中の法案の急速な採択を進める政府圧力によって、十分な国民的議論の促進が損なわれていることが報告で強調されています。

提案された法案は、広範な適用がされる可能性があることから、現状で、また他の法律と組み合わせて、プライバシーに関する権利およびその他の基本的な国民の自由行使に影響を及ぼしかねないという深刻な懸念を表明します。

とりわけ私は、何をもって「計画」と「準備行為」が構成されるのかという点について極めて曖昧な定義になっていること、および法案別表には明らかにテロリズムや組織犯罪とは無関係とみられる過大な範囲の犯罪が含まれていることから、法が恣意(しい)的に適用される危険に懸念を示します。

法的明確性の原則は、刑事的責任が法律の明確で正確な規定により限定されなければならないことを求め、もって何が法律で禁止されている行為なのかについて合理的に認識できるようにし、不必要に禁止される行為の範囲が広がらないようにしています。現在の形の「共謀罪法案は、抽象的かつ主観的な概念が極めて広く解釈され、法的な不透明性を招きかねず、この原則に適合しているようには見えません。

プライバシーの権利は、この法律の幅広い適用の可能性によって特に影響されるように見えます。さらには、法案を速やかに成立させるために立法過程を急いだことで、人権に有害な影響を及ぼす可能性があることにも懸念が示されています。立法の過程を短くすることは、この重大な問題について広範な国民的議論を不当に制限することになります。

私に委任された権限で、特に、プライバシー関連の保護と救済について、以下の5点に着目します。

  1. 新たに提案されているテロ等準備罪においては、犯罪の存在を証明するため監視強化が必要になると考えられるが、新たな法律またはそれに付随する措置は、プライバシーを守る適切な仕組みを確立する特定の条文や規定を新たに取り入れることは想定されていない。これが現時点の法案に対するわれわれの評価です。
  2. 公開されている情報の範囲では、監視活動に対する事前の令状主義の制度化も予定されていないようです。
  3. 国家安全保障を目的とした監視活動を事前に許可するための独立した第三者機関を法令に基づいて設置することも想定されていないようです。このような重要なチェック機関を設立するかどうかは、監視活動を実施する個別の機関の裁量に委ねられることになると思われます。
  4. さらに、捜査当局や安全保障機関、情報の活動の監督について懸念があります。すなわち、これらの機関の活動が適法であるか、または必要でも相当でもない手段によりプライバシーに関する権利を侵害する程度についての監督です。この懸念の中には、警察がGPS捜査や電子機器の使用の監視などの捜査のために監視の許可を求めてきた際の裁判所による監督と検証の質という問題が含まれています。
  5. 嫌疑のかかっている個人の情報を捜索するための令状を警察が求める広範な機会を与えることになることから、新法の適用プライバシーに関する権利に悪影響を及ぼすことが特に懸念されます。入手した情報によると、日本の裁判所はこれまで極めて容易に令状を発付するようです。2015年に行われた通信傍受令状請求のほとんどが認められたようです。(数字によれば、却下された令状請求はわずか3%にとどまります)

改正案に関する情報の正確性や日本におけるプライバシー権への影響の可能性を決めてかかる気はありません。ただ、閣下の政府に対しては、日本が批准した自由権規約(ICCPR)によって課されているプライバシー保護に関する義務について注意したいと思います。ICCPR第17条第1項は、とりわけ個人プライバシー通信に関する恣意的または違法な干渉から保護される権利を認め、誰もがそのような干渉からの法的保護の権利を有することを規定しています。さらに、国連総会決議A/RES/71/199も指摘いたします。そこでは「治安上の懸念により、一定の機密情報の収集と保護は正当化されうるものの、国家は国際人権法に基づく義務に完全に従わなければならない」とうたわれています。

人権理事会から与えられた権限の下、私は担当事件の全てについて事実を解明する職責を有しております。つきましては、次の諸点について回答をいただければ幸いです。

  1. 上記の各主張の正確性に関して、追加情報やご見解をお聞かせください。
  2. 組織犯罪処罰法の改正案の審議状況について情報を提供してください。
  3. 国際人権法の規範および基準と法案との整合性に関して情報を提供してください。
  4. 法案の審議に関して公的な意見参加の機会について、市民社会代表者法案を検討し、意見を述べる機会があるかどうかを含め、その詳細を提供してください。

もし要請があれば、現在審議中の法案やその他の既存の法律を、国際法秩序に沿った適切なものに改善するために、謹んで専門知識と助言を提供して日本政府を支援したいと思います。

最後に、立法過程が相当進んだ段階にあることから、私の見解では、これは即時に公衆の注意を必要とする事項です。したがって、私は閣下の政府に対し、この伝達が一般に公開され、プライバシー権に関する特別報告者の権限のウェブサイトに掲載されることをお知らせしたいと思います。プレス発表を準備し、私の懸念を説明するとともに、論点を明確にするために貴政府と連絡を取っていることを指摘する予定です。

閣下の政府の回答も、上記ウェブサイトに掲載され、人権理事会での討議のために提出される報告書にも掲載されることになります。

閣下に最大の敬意を表します。

ジョセフ・ケナタッチ

プライバシー権に関する特別報告者

<組織犯罪処罰法改正案の別表> 改正案には、別表が第1から第4まで規定され、それぞれ「犯罪収益」「証人等買収」「組織的犯罪集団」などの対象となる犯罪が列挙されている。第4には「共謀罪」の対象犯罪となる277の罪が記載されている。

[][] 国連特別報告者ジョセフ・ケナタッチ氏 共謀罪法案について安倍内閣総理大臣宛の書簡全体の翻訳 - ヒューマンライツ・ナウ(2017年5月23日)

http://hrn.or.jp/news/11053/

国際人権NGOヒューマンライツ・ナウは5月23日(火)の衆議院第1議員会館での緊急記者会見に向けて、

プライバシーに関する権利の国連特別報告者ジョセフ・ケナタッチ氏による共謀罪法案について

安倍内閣総理大臣宛の書簡全体の翻訳を完成させました。

[][]「共謀罪プライバシー置き去り 国連特別報告者「深刻な欠陥ある法案」 - 東京新聞(2017年5月24日)

http://www.tokyo-np.co.jp/article/politics/list/201705/CK2017052402000119.html

https://megalodon.jp/2017-0524-1001-55/www.tokyo-np.co.jp/article/politics/list/201705/CK2017052402000119.html

f:id:kodomo-hou21:20170524101346j:image:left

プライバシー権に関する国連特別報告者ジョセフ・ケナタッチ氏が公開書簡で、「共謀罪」の趣旨を含む組織犯罪処罰法改正案に懸念を示したことを巡り、日本政府が火消しに懸命になっている。法案の問題点の核心を突かれ、国会審議に影響が出かねないからだ。ただ、懸念を払拭(ふっしょく)するために丁寧に説明するというよりも、「国連の立場を反映するものではない」(菅義偉(すがよしひで)官房長官)といった切り捨て型の反論が目立つ。 (生島章弘、宮尾幹成)

ケナタッチ氏は二十三日、書簡に対する日本政府の抗議を受け「拙速に深刻な欠陥のある法案を押し通すことを正当化することは絶対にできない」とする反論文を公表した。二十二日には政府の抗議について「中身のない、ただの怒り」「多々挙げた懸念に一つも言及がなかった」と本紙の取材に回答した。

これに対し、政府も譲る気配はない。野上浩太郎官房副長官は二十三日の記者会見で、ケナタッチ氏の反論について「速やかに説明する用意があると伝達しているにもかかわらず、一方的に報道機関を通じて『懸念に答えていない』と発表したことは極めて不適切だ」と不快感を示した。

野上氏は、書簡に明記された法案の問題点に関しては「プライバシーの権利や表現の自由を不当に制約するなどの指摘は全く当たらない」と重ねて強調。質問には「追って正式に書簡で回答する」と語った。

ケナタッチ氏は安倍晋三首相に宛てた十八日付の公開書簡で、法案に盛り込まれた「計画」や「準備行為」の定義が抽象的なため、恣意(しい)的に適用される恐れがあることや、テロと無関係の罪が対象に含まれていると指摘。プライバシー権侵害を防ぐための措置を回答するよう求めていた。

日本政府はすぐさま国連人権高等弁務官事務所を通じ、ケナタッチ氏に抗議。菅氏は二十二日の記者会見で「書簡の内容は明らかに不適切」と批判していた。

特別報告者は国連人権理事会から任命され、国別、テーマ別に人権侵害の状況を調査し、人権理事会や国連総会への報告書を作成する。報告に法的拘束力はない。国では北朝鮮シリアイランなど、テーマでは表現の自由女性差別貧困などが調査の対象だ。

[](筆洗)PとQに気を付けて - 東京新聞(2017年5月24日)

http://www.tokyo-np.co.jp/article/column/hissen/CK2017052402000134.html

https://megalodon.jp/2017-0524-1002-23/www.tokyo-np.co.jp/article/column/hissen/CK2017052402000134.html

「PとQに気を付けて」。もし、英語圏のお方にそう言われた経験がある人はご自分の態度を少し反省した方がよいかもしれない。英語独特のこの言い方で「自分の言動に気を付けなさい」とか「お行儀よくしなさい」という意味になるという。

語源がおもしろい。かつての活版印刷では左右反転させた鉛の活字を使用したが、問題になるのはPとQの判別である。

「簡単さ」という人は小文字のpとqを頭の中で左右反転させてみてほしい。それで活字を組むとなれば混乱するだろう。若い職人はよく失敗したそうで、そこから注意深く行動しなさいなどの戒めの表現となったそうだ。

さて、この国の「PとQ」の問題である。きのう衆院を通過した組織犯罪処罰法改正案。ある人にはそれが国の安全を守る上で有効なテロ対策に見える。正義の「パンチ」のPである。

しかし、別の人にはプライバシー表現の自由を制約し、国や国民を息苦しくさせてしまうように見える。「クエスチョン」のQかもしれない。

それがPかQかで国民世論は二分している。国民は二つの活字を手にして、どっちなのだろうかと悩んでいる。政府は丁寧な説明議論と、場合によっては大幅な修正でその懸念に答えるべきだが、これしかないと一方的に改正案成立を急ぐその姿勢をおそれる。その態度こそ「PとQに気を付けて」というのだろう。

[][]「対テロ」名目で心も捜査 「共謀罪」の危険な本質 参院で熟議を - 東京新聞(2017年5月24日)

http://www.tokyo-np.co.jp/article/national/list/201705/CK2017052402000121.html

https://megalodon.jp/2017-0524-1003-00/www.tokyo-np.co.jp/article/national/list/201705/CK2017052402000121.html

取材班の目>政府与党の都合で三十時間で打ち切られた衆院の審議では、政府が「心の中」の処罰や一般人の処罰につながるといった共謀罪が抱える本質的な危険を隠そうとするあまり、答弁をはぐらかす姿勢が目立った。

例えば、最大の論点だった「一般人」が捜査や監視の対象になるか、という問題。「組織的犯罪集団」の構成員かどうかを、捜査機関が判断するには捜査してみなければ分からない。しかし金田勝年法相は、一般人とは「何らかの団体に属しない方や、通常の団体に属して通常の社会生活を送っている方」という意味なので「捜査対象になることはあり得ない」と言い続けている。これでは「犯罪に関係ない人は捜査されない」という当たり前のことを言っているに等しい。

「心の中で考えたことが処罰や捜査につながり、言論の萎縮を招く」といった野党の指摘に対し、政府は「準備行為があって初めて処罰の対象とするので内心を処罰するものではない」と答え続けていた。金田氏は、採決が強行された十九日の衆院法務委員会で、「心の中」にある目的が捜査対象になることや、警察が目を付けた人物の知人が捜査対象になることを認めた。

政府は「テロ対策」を強調しているが、その必要性を証明しきれていない。そもそも共謀罪は、意思の合致があったときに成立するもので、心の中に踏み込まなければ証明できない。参院では、政府はそうした危険性を認めた上で熟議をすべきだ。 (西田義洋)

[][]「共謀罪衆院通過 自公維など賛成 - 東京新聞(2017年5月24日)

http://www.tokyo-np.co.jp/article/politics/list/201705/CK2017052402000122.html

http://archive.is/2017.05.24-004531/http://www.tokyo-np.co.jp/article/politics/list/201705/CK2017052402000122.html

f:id:kodomo-hou21:20170524094646j:image:left

犯罪の合意を処罰する「共謀罪」の趣旨を含む組織犯罪処罰法改正案は二十三日の衆院本会議で、自民公明両党と日本維新の会などの賛成多数で可決され、衆院を通過した。審議続行を求めた野党与党が押し切って採決した。民進、共産両党は本会議に出席して反対。自由社民両党は欠席した。与党は二十九日の参院本会議で審議入りさせる方針。今国会での成立を期し、来月十八日までの会期を延長する検討に入った。野党四党は廃案を目指し、引き続き法案の危険性を訴える。

衆院本会議の採決に先立つ討論で、民進党逢坂誠二氏は、国連特別報告者が人権への影響に懸念を示す書簡を公表したことに触れ「立法作業は中断し、再検討すべきだ」と訴えた。共産党藤野保史氏は「審議が尽くされていない。数の力でのごり押し国会の役割の否定だ」と強調した。

自民党平口洋氏は、国連特別報告者の書簡について「法案の内容を正しく理解していない」と反論した。

金田勝年法相は採決後、参院審議に向け「引き続き重要性と必要性を丁寧に説明したい」と語った。民進党山尾志桜里氏は「一般人が捜査対象になるという真実に目をつぶり、うそをついて安心させる議論はやめてほしい」と批判した。

法案は二百七十七の犯罪を計画段階で処罰できるようにする内容。内心の自由の侵害や、一般の人が捜査の対象になる恐れが指摘されている。四月六日に衆院で審議入り。与党は今月十九日の衆院法務委員会で採決を強行した。

[][]「共謀罪衆院通過 戦前の悪法を思わせる - 東京新聞(2017年5月24日)

http://www.tokyo-np.co.jp/article/column/editorial/CK2017052402000136.html

http://archive.is/2017.05.23-235913/http://www.tokyo-np.co.jp/article/column/editorial/CK2017052402000136.html

共謀罪法案衆院を通過した。安倍晋三政権で繰り返される数の力による横暴だ。戦前の治安維持法のような悪法にならないか心配だ。

警察「自然に手を入れる行為自体に反対する人物であることをご存じか」

電力会社子会社「以前、ゴルフ場建設時にも反対派として活動された」

警察「自然破壊につながることに敏感に反対する人物もいるが、ご存じか。東大を中退しており、頭もいい。しゃべりも上手であるから、やっかいになる」

◆監視は通常業務です

岐阜県大垣市での風力発電事業計画をめぐって、岐阜県警が反対派住民を監視し、収集した情報を電力会社子会社に提供していた。二〇一四年に発覚した。

「やっかい」と警察に名指しされた人は、地元で護憲反原発を訴えてもいる。ただ、ゴルフ場反対運動は三十年も前のことだった。つまりは市民運動というだけで警察は、なぜだか監視対象にしていたわけだ。この問題は、国会でも取り上げられたが、警察庁警備局長はこう述べた。

公共の安全と秩序の維持という責務を果たす上で、通常行っている警察業務の一環」−。いつもやっている業務というのだ。

公安調査庁の一九九六年度の内部文書が明らかになったこともある。どんな団体を調査し、実態把握していたか。原発政策批判的な団体。大気汚染やリゾート開発、ごみ問題などの課題に取り組む環境団体。女性の地位向上や消費税引き上げ反対運動などの団体も含まれていた。

日本消費者連盟いじめ・不登校問題の団体。市民オンブズマン死刑廃止人権擁護の団体。言論・出版の自由を求めるマスコミ系団体だ。具体的には日本ペンクラブ日本ジャーナリスト会議が対象として列挙してあった。

◆監視国家がやって来る

警察や公安調査庁は常態的にこんな調査を行っているのだから、表に出たのは氷山の一角にすぎないのだろう。「共謀罪」の審議の中で繰り返し、政府は「一般人は対象にならない」と述べていた。それなのに、現実にはさまざまな市民団体に対しては、既に警察などの調査対象になり、実態把握されている。

監視同然ではないか。なぜ環境団体や人権団体などのメンバーが監視対象にならねばならないのか。「共謀罪」は組織的犯罪集団が対象になるというが、むしろ今までの捜査当局の監視活動にお墨付きを与える結果となろう。

国連の特別報告者から共謀罪法案に「プライバシー表現の自由の制限につながる。恣意(しい)的運用の恐れがある」と首相書簡が送られた。共謀罪は犯罪の実行前に捕まえるから、当然、冤罪(えんざい)が起きる。政府はこれらの問題を軽く考えてはいないか。恐るべき人権侵害を引き起こしかねない。

一九二五年にできた治安維持法国体の変革、私有財産制を否認する目的の結社を防ぐための法律だった。つまり共産党弾圧のためにつくられた。当初はだれも自分には関係のない法律だと思っていたらしい。

ところが法改正され、共産党の活動を支えるあらゆる行為を罰することができるようになった。そして、反戦思想、反政府思想、宗教団体まで幅広く拘束していった。しかも、起訴されるのは少数派。拷問などが横行し、思想弾圧そのものが自己目的化していったのだ。

共謀罪も今は自分には関係がないと思う人がほとんどだろう。だが、今後、法改正など事態が変わることはありうる。一般人、一般の団体なども対象にならないと誰が保証できようか。国会審議でも団体の性質が一変すれば一般人も対象になるとしている。何せ既に警察は一般団体を日常的に調査対象にしているのだ。

少なくとも「内心の自由」に官憲が手を突っ込んだ点は共謀罪治安維持法も同じであろう。

捜査手法も大きく変わる。共謀となる話し合いの場をまずつかむ。現金を下ろすなど準備行為の場もつかむ。そんな場面をつかむには、捜査当局は徹底的に監視を強めるに違いない。政府は「テロ対策」と言い続けたが、それは口実であって、内実は国内の監視の根拠を与えたに等しい。

◆「デモはテロ」なのか

何よりも心配するのが反政府活動などが捜査当局の標的になることだ。「絶叫デモはテロ行為と変わらない」とブログで書いた自民党の大物議員がいた。そのような考え方に基づけば、反政府の立場で発言する団体はテロ組織同然だということになる。共謀罪の対象にもなろう。そんな運用がなされれば、思想の自由表現の自由は息の根を止められる。