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子どもと法・21の管理人メモ RSSフィード

2016-06-20

[][]高浜原発運転延長 40年ルール看板倒れ…一部審査後回し - 毎日新聞(2016年6月20日)

http://mainichi.jp/articles/20160621/k00/00m/040/045000c

http://megalodon.jp/2016-0620-2158-01/mainichi.jp/articles/20160621/k00/00m/040/045000c

「極めて例外的」とされた原発の運転延長が認められた。東京電力福島第1原発事故の教訓から、原発の運転期間は原則40年と定められたが、原子力規制委員会は20日、関西電力高浜原発1、2号機(福井県)について、40年超の運転延長を初めて認可した。一部の審査を認可後に後回しにするなど、「40年ルール」は看板倒れになりかねない。【酒造唯】

「最初から40年という寿命で原発ができているわけではない」。規制委の田中俊一委員長は20日の記者会見でこう述べ、「運転延長は相当困難」(2012年の規制委発足時)との発言を一転させた。

老朽原発の運転延長は、40年ルールの導入当初「極めて例外」(当時の民主党政権)と位置付けられていた。運転延長には新規制基準への適合と工事計画の認可、運転延長の認可の三つをそろえなければならない。特に高浜1、2号機の場合は、期限が今年7月7日と全国の老朽原発で最も早く、間に合わなければ廃炉になる可能性があった。

これに対し、規制委は事実上の「救済措置」に乗り出した。審査のスピードを上げるため、人員をこの2基に集中。さらに、通常なら数年かかるとみられる1次系冷却設備の耐震確認作業を先送りし、期限切れによる廃炉を回避した。

先送り後に確認作業がうまくいかなくても延長の認可は取り消されず、規制委内部からも「確認のやり直しは社会の理解を失う」(伴信彦委員)との批判が出たほどだった。

2基合わせて全長1300キロにも及ぶ可燃性ケーブルの防火対策にも「抜け道」が講じられた。すべて難燃性に交換するには膨大な時間とコストがかかるが、規制委は、交換が難しい場所については防火シートで巻く関電の対策を認めた。同様のケーブルを使っている原発は他に4基あり、「高浜方式」を採用すれば認可される前例を作った。

規制委にとっては、行政上の期限で廃炉になれば関電から訴訟を起こされるリスクがある。関電も、高浜の延長認可をモデルにできれば、すでに延長申請している美浜3号機(福井県)の審査も円滑になり、他社の原発にとっても延長認可されやすい環境が整う。

期限目前の「駆け込み認可」は、両者の思惑が一致した結果だった。「全国で初めてで、後続原発の先駆けになる」。関電は規制委の認可を歓迎するコメントを出した。

[](筆洗)その少年にパン屋のおばさんはパンを売ろうとしない - 東京新聞(2016年6月20日)

http://www.tokyo-np.co.jp/article/column/hissen/CK2016062002000129.html

http://megalodon.jp/2016-0620-1122-11/www.tokyo-np.co.jp/article/column/hissen/CK2016062002000129.html

その少年にパン屋のおばさんはパンを売ろうとしない。「よそのお店行ってよ。いろいろ言われんのやなのよ」。少年が宇宙人だと、うわさになっているからである。「帰ってきたウルトラマン」の第三十三話「怪獣使いと少年」(一九七一年放映)。覚えている方もいるか。

パン屋の娘さんが少年を追い掛けてパンを渡そうとする。「同情なんかしてもらいたくないな」。娘さんがいう。「同情なんかしてないわ。売ってあげるだけよ。だってうちパン屋だもん」

脚本は上原正三さん(79)。関東大震災時の朝鮮人虐殺を題材に差別と群衆の恐ろしさを描いた。パン屋はパンを売る。差別や立場を異にする人間への憎しみが当たり前の営みを忘れさせてしまう。

英国で女性下院議員が殺害された。背景には、英国のEU離脱をめぐる意見対立がある。離脱か残留か。対立の中で憎悪に心を失い、異なる意見の人間を消し去ろうとしたか。それは意見対立の解消とはほど遠い。

わが国にも国民同士で意見対立する問題が山積する。日本だけは大丈夫とは言い切る自信がない。銃規制の厳しい英国でも事件は起きた。

意見は意見であって、違いがあろうと、誰かがこの世から消えてよい理由などに決してならぬ。生きるためのパンは意見とは無関係にお互いに差し出す。意見対立を乗り越えていくためのヒントはそこにしかあるまい。

関連サイト)

沖縄の苦悩込めたウルトラマン 那覇出身の脚本家上原正三さん - 東京新聞(2016年6月12日)

http://d.hatena.ne.jp/kodomo-hou21/20160612#p1

[][]「沖縄変える」 新たな有権者18、19歳動く - 東京新聞(2016年6月20日)

http://www.tokyo-np.co.jp/article/national/list/201606/CK2016062002000116.html

http://megalodon.jp/2016-0620-0957-05/www.tokyo-np.co.jp/article/national/list/201606/CK2016062002000116.html

選挙権を十八歳以上とする改正公職選挙法が施行された十九日、沖縄の女性暴行殺害事件に抗議する県民大会の会場には、新有権者の十八、十九歳の姿もあった。米軍基地が集中し軍関係者による事件事故が絶えない理不尽な現状。「声を上げなきゃ何も変わらない」。初めての選挙への扉を開けた彼らは早速、行動で示した。 (酒井翔平、辻渕智之)

三日前に梅雨明けし、炎天下となった那覇市の会場。琉球大二年の神村叶人(かみむらかなと)さん(19)は帽子もかぶらず「地元で起きた事件だけに、恐怖を感じた」と、ステージを見つめた。二十歳の被害女性が住んでいたうるま市で生まれ育ち、「何で沖縄には米国軍隊がいるんだ」と違和感を感じてきた。

沖縄の十八、十九歳の新有権者は約三万三千人で、県内有権者の3%になる。「一人の力はわずかだけど、今こそ声を上げなきゃ」と抗議集会に初めて参加した。将来は沖縄で教師として働くのが夢だ。「教え子にこんな理不尽な思いを経験させたくない。基地に頼らずとも沖縄は自立できる。参院選では、沖縄民意を本土に伝える候補者を見極めたい」

沖縄国際大二年の具志堅紗英(さえ)さん(19)=南城市=は「事件は人ごととは思えなかった。怖くて夜は出歩けなくなった」と話す。会場では、大学のリポートのため参加者に話を聴いた。基地で働く人、米兵と結婚した人たちの気持ちも無視できないと思う。「候補者の主張を比較して、自分の考えも深めたい」と投票までに自分の答えを探すつもりだ。

島田泰盛(たいせい)さん(19)=沖縄市=が通った高校は、移設問題で揺れる米軍普天間(ふてんま)飛行場宜野湾市)に近く、騒音で授業が中断した。「抗議を重ねても変わらないから、半分あきらめもある。でも選挙に行けば政治を変えられる可能性はきっとある」と海兵隊撤退を求める紙を掲げた。

大学を目指して浪人中の新垣諒(しんがきりょう)さん(18)=那覇市=は、この日の朝六時から会場準備のアルバイトをした。基地が「沖縄に押しつけられている」と思う一方、「身近なのは奨学金の問題」だ。「借りないと進学は難しいけど、何百万円も返せるか怖い。参院選では奨学金のことを考え、安心して就職できる経済状況をつくってくれる政治家を選びたい」

[]沖縄県民大会、6万5千人が追悼 海兵隊の撤退要求 - 沖縄タイムス(2016年6月19日)

http://www.okinawatimes.co.jp/article.php?id=174090

http://megalodon.jp/2016-0619-2020-36/www.okinawatimes.co.jp/article.php?id=174090

「元海兵隊員による残虐な蛮行を糾弾!被害者を追悼し海兵隊の撤退を求める県民大会」(主催・オール沖縄会議)が19日、那覇市奥武山公園陸上競技場をメーン会場に開かれた。6万5千人(主催者発表)が参加し、米軍関係の事件や事故を根絶するため在沖米海兵隊の撤退などを求める決議を採択。会場は被害者への鎮魂の思いと静かな怒りに包まれ、二度と事件を繰り返させない決意を日米両政府に突き付けた。

2016年6月19日・沖縄県民大会(全編)沖縄タイムス公式動画チャンネル

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抗議の沖縄県民大会に6万5000人 海兵隊撤退を決議(16/06/19)ANNnewsCH

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[]沖縄戦22収容所で住民6400人死亡 米軍保護下で栄養失調や感染症 - 東京新聞(2016年6月19日)

http://www.tokyo-np.co.jp/article/national/list/201606/CK2016061902000141.html

http://megalodon.jp/2016-0619-1513-26/www.tokyo-np.co.jp/article/national/list/201606/CK2016061902000141.html

f:id:kodomo-hou21:20160620093921j:image:left

米軍が一九四五年四月に沖縄本島に上陸して以降、占領地域に設けた収容所で計約六千四百人の民間人が死亡していたことが、本紙と沖縄社会経済史研究室主宰の川平(かびら)成雄・元琉球大教授の共同調査で分かった。各地の収容所の総人数はピーク時に三十三万人を超え、栄養失調や感染症による死亡者が続出。米軍の保護下での食糧不足などで、収容された住民に多大な犠牲が出ていた実態が浮き彫りとなった。 (編集委員吉原康和)

米軍沖縄戦で、占領した地域から順に軍政を敷き、民間人収容所を設けた。共同調査では、少なくとも二十二カ所の収容所で計六千四百二十三人の死者が出ていたことが判明。各地の収容所は統廃合の末、四五年十月ごろには十六カ所に集約され、大半が四六年までに閉鎖された。

収容所の所在地を現在の自治体に当てはめると、うるま市以北の名護市宜野座(ぎのざ)村など、沖縄本島北部四自治体にあった十三収容所の死亡者が計約三千四百人に上り、全体の半数以上を占めた。日本軍が四五年五月に南部に撤退した後、米軍は取り残されたりした中南部の住民の大半を北部の収容所に送り、死者数も増えた。

死亡者数が最も多かったのは、南部の知念(ちねん)(現南城市)の収容所で二千四十二人。死因が判明しているのは一部の収容所に限られるが、大川(現名護市)ではマラリア感染で七百人が死亡し、汀間(ていま)(同)の死者二百三十六人のうち、半数近くの九十八人の死因が胃腸病だった。

米軍沖縄戦で、民間人二十四万人に一人当たり一日一・九リットルの水のほか、食糧七万食の調達を計画。だが、民間人収容所の住民は四五年八月に計約三十三万四千人に達し、食糧供給は限界を超えていた。

川平氏は「民間人収容所の設置には、沖縄戦をスムーズに戦う狙いがあった。収容者を米軍施設建設や、沖縄の『戦後』復興に利用しようとした米軍の政策意図も読み取れる」と話す。

◆本紙共同調査の方法

調査は、米軍の民間人収容所で亡くなった住民の死者数を、収容所単位で抽出することに主眼を置いた。

死亡者の氏名、年齢、出身地、死没年月日などが記された古知屋(こちや・現宜野座村)や瀬嵩(せだけ・現名護市)など4カ所の収容所の共同墓地の埋葬者名簿や墓地台帳をはじめ▽住民への聞き取り調査などに基づく収容所に関する市町村史▽収容所に勤務していた米兵の日誌−などに記述がある収容所の死者数を集計。自治体には可能な限りデータの根拠を確認した。

市町村史に出身者の死者数の記録があっても、共同墓地の埋葬者名簿や墓地台帳にその市町村出身の死亡者名がある場合、重複を避けるため集計から除外した。

米軍の民間人収容所 米軍沖縄戦で捕らえたり、投降した日本兵捕虜収容所とは別に、占領した地域の住民向けの民間人収容所を各地に設置した。中には、集落全体を管理下に置き、有刺鉄線に囲まれていない草地にテントを張っただけの所もあった。食糧は米軍からの無償配給で1日数回の配給時には長い列ができた。収容は住民の保護に寄与する一方で、栄養失調やマラリアなどで死亡者が相次いだ。収容所での死亡者総数を示す米軍の記録は見つかっていない。

[]言わねばならないこと(75)基地あるゆえの暴力 沖縄ジャーナリスト山城紀子さん - 東京新聞(2016年6月19日)

http://www.tokyo-np.co.jp/article/feature/himitsuhogo/iwaneba/list/CK2016061902000145.html

http://megalodon.jp/2016-0620-1556-39/www.tokyo-np.co.jp/article/feature/himitsuhogo/iwaneba/list/CK2016061902000145.html

米軍属が逮捕された女性殺害事件に抗議するため、沖縄県できょう県民大会が開かれる。沖縄女性に対する米軍関係者の性暴力は大戦末期の沖縄戦に始まる。終戦によって日本の人々は戦争から解放されたのに、沖縄女性には戦後も米軍占領下で、レイプとの闘いという新たな戦争が始まったんです。

性暴力は長く「沈黙の犯罪」でした。被害を訴えれば女性の人生はより過酷にもなる。周りも傷に触れないのが配慮と黙った。米軍に特権的な権利を与える地位協定が日本側の捜査や裁判の壁になり、事件が繰り返されても「ないこと」にされてきた。

沈黙してきた沖縄が変わり始めたのは一九七五年の「国際婦人年」とその後に続く「国連婦人の十年」です。女たちが社会のさまざまな場で問いました。「女とは何なのか」。家庭で、地域で、職場で、学校で、法の中で。そして男性の目をくぐって自身を見ることに慣れてきたことに気づいた。誰の目でもない「私の目」で考えたとき、女性の尊厳を奪う性暴力に口をつぐんではならないと。

女たちは確信している。被害者を黙らせてきた社会の側が間違っている。加害者を罰せず、真相を究明しないできたことが後の犯罪を許してきたんだと。

米兵らによるレイプは時間や場所、被害者の年代を選ばず、日常のあらゆる状況で起きています。朝昼夜。畑の中や仕事や学校からの帰り道。米兵が家に入り込み、夫や家族の前で暴行した事件もたくさんある。

九一年、五十年の沈黙を破って韓国人の元日本軍慰安婦が名乗りを上げた。身体を突き刺すような彼女らの証言が示したのは、戦争や軍隊というものが女たちに何をもたらすのかということ。沖縄で起きている性暴力はまさにそう。米軍基地があるゆえに生じる構造的犯罪です。沖縄は日本全体の0・6%の面積なのに、在日米軍専用施設の74%が集中する島。基地を撤廃し、このいびつな状況を改めない限り、事件は続く。沖縄の痛みが日本全体の痛みとして共有されるのか。この普遍的な問いを沖縄だけに閉じ込めてはならない。

<やましろ・のりこ> 元沖縄タイムス記者。女性や子ども障害者医療や福祉の問題をテーマに執筆。著書「心病んでも」「人を不幸にしない医療」など。

[]沖縄戦収容所 消えぬ記憶 孤児たち次々衰弱死 - 東京新聞(2016年6月19日)

http://www.tokyo-np.co.jp/article/national/list/201606/CK2016061902000120.html

http://megalodon.jp/2016-0620-0904-53/www.tokyo-np.co.jp/article/national/list/201606/CK2016061902000120.html

沖縄戦では、米軍保護下にあった民間人収容所でも多くの死者を出した。特に犠牲が大きかったのは、米軍の攻撃からの逃避行中に親と死に別れ、戦争孤児となった幼子たちだった。収容所に送られた体験者は「衰弱して死んでいった子どもたちの姿が忘れられない」と語る。

七十一年前の七月、当時二十歳だった本村つるさん(91)=那覇市=は、胡差(こざ)(現沖縄県沖縄市)にあった収容所にいた。その一角にあった孤児院の中の光景が、今も脳裏に浮かぶ。

「瓦ぶきの民家と農作物の倉庫などを改造した孤児院の中は、ベニヤ板に仕切られた狭い部屋がいくつもあり、孤児たちが床に寝かされていました」

陸軍病院の看護要員として学徒動員された本村さんは、その十日ほど前、教師や他の女学生とともに米兵に捕らえられた。別の民間人収容所看護師として一週間ほど働いた後、二十人ほどの戦争孤児たちとともに、トラックで胡差まで運ばれた。

当時、米軍は各地の民間人収容所内に計十三カ所の孤児院を設置し、親を失った子どもを収容していた。胡差の孤児院も、その一つだった。

本村さんは「子どもたちは下痢が続いている状態で、汚れた部屋を水で流すのが最初の仕事でした」と振り返る。

胡差の収容所では、五百四十人の収容者が死亡したが、そのうちの四割近い二百八人は孤児だった。

その胡差の孤児院にいたのが、当時八歳だった神谷洋子さん(79)=同県うるま市。家族との逃避行の途中、潜んでいた壕(ごう)の入り口付近に爆弾が落ち、母と弟を失った。戦場をさまよう中、米兵に保護されトラックで孤児院に送られてきた。

「仏壇の前の狭いスペースに、十歳未満の孤児五〜六人と一緒だったのを覚えている。首から下げたおわんにおかゆやミルクを出されたが、みんな衰弱していた」と神谷さんは当時の記憶をたどった。

本村さんは一九四六年一月まで、孤児院内に開設された小学校の教師も務めた。

「戦争さえなければ、あの子たちは親元で育てられていたはずなのに…。今でも悔しい思いでいっぱいです」 (編集委員吉原康和)

[]「奨学金負担の緩和を」 学生ら都内で訴え 「あすのば」1周年 - 東京新聞(2016年6月19日)

http://www.tokyo-np.co.jp/article/national/list/201606/CK2016061902000116.html

http://megalodon.jp/2016-0620-0906-13/www.tokyo-np.co.jp/article/national/list/201606/CK2016061902000116.html

貧困家庭子どもの就学支援などに取り組む公益財団法人「あすのば」(東京都港区)の設立一周年を記念する集会が十八日、国立オリンピック記念青少年総合センター(渋谷区)で開かれた。奨学金を利用している大学生らが、経済的に厳しい家庭への支援の必要性をあらためて訴えた。

本紙が連載中の「新貧乏物語」で紹介した「あすのば」学生理事の佐藤寛太さん(24)=大学四年生=は集会で「就職活動をしているが、(卒業後の)生活は成り立つのだろうか」と不安感を吐露。自身は卒業後に約一千万円の奨学金の返済が必要で「若者の返還の負担感が和らぐように、奨学金を無利子貸与にして、大学や専門学校の授業料減免制度も大幅拡充してほしい」と訴えた。

集会には、「あすのば」の活動に賛同する学生や市民ら約百六十人が参加した。代表理事の小河光治(おがわこうじ)さん(51)は「日本中の子どもたち一人一人が大きな力を秘めている。困っている人たちに光を届けたい」と語った。活動を応援している女優の東ちづるさん(56)も支援を訴えた。

「あすのば」は、街頭募金などで寄せられた寄付を貧困家庭に届け、貧困対策を提言。また、連載を読んだ読者が本紙に寄せた現金一千万円を活用して小中高生向けの給付金などに充てることを決めている。十九日午前十一時〜午後一時には、JR新宿駅西口募金活動をするほか、継続的に寄付を寄せてくれる「応援団」を募っている。問い合わせは「あすのば」=電03(6277)8199=へ。

[][] 週のはじめに考える 有権者となる君たちへ - 東京新聞(2016年6月19日)

http://www.tokyo-np.co.jp/article/column/editorial/CK2016061902000150.html

http://megalodon.jp/2016-0620-0907-48/www.tokyo-np.co.jp/article/column/editorial/CK2016061902000150.html

投票所に足を運ぶことは面倒でも、その一票で暮らしや未来が決まるとしたら、何だか自分が頼もしく思えてきませんか? きょうからあなたも有権者

二十歳になって初めて投票所に出掛ける自分に、母親が声を掛けたことを思い出しました。

「立会人の人には、きちんと、あいさつしなさいよ」

立会人とは、選挙が公正、確実に行われるよう監視する人たちです。投票所が置かれた地元町内会の役員が務めることが多いようです。母親に言われた通り、ぺこりと頭を下げ、投票用紙を投票箱に入れました。

参院選が初の国政選

三十三年前の参院選です。当時の新聞を読み返すと、全国区に代わって比例代表制が導入され、前年発足した中曽根内閣に対して初めて国民の審判が下される選挙、だったようです。

政治には多少、関心があったはずですが、恥ずかしながら、何が争点だったのか、どの政党候補者に投票したのかさえ、全く記憶にありません。でも、社会の一員として認められたという実感だけは、はっきりと覚えています。

改正公職選挙法がきょう施行され、選挙権年齢が「二十歳以上」から「十八歳以上」に引き下げられました。今月二十二日に公示され、七月十日に投開票される参院選は、十八歳以上が有権者として一票を投じる初めての国政選挙となります。

二十歳になった人に加えて、十八歳と十九歳の約二百四十万人が新たに選挙権を持つことになります。全有権者の2%です。まずは「おめでとう」と言いたい。

実は、若い人たちを頼もしく感じた世論調査があります。共同通信社が、六月末までに十八、十九歳になる千五百人を対象に郵送方式で行ったものです。回収率は55・1%でした。

◆投票こそ変える力に

それによると、参院選の投票に「必ず行く」「行くつもりだ」と答えた人は合わせて56%に上り、「行かないつもりだ」「行かない」は計12%にとどまりました。

高齢者に比べて若い人たちの投票率は低い傾向にあります。二〇一三年の前回参院選で、六十歳代の投票率が67・56%だったのに対し、二十歳代は33・37%にとどまっています。過去の国政選挙も同様です。

若い人も高齢者も年齢に関係なく同じ重みの「一票」です。せっかくの権利ですから、使わないなんてもったいない。

投票に行くであろう56%の人は確実に、行かないつもりの12%の人も、「今はよく分からない」と答えた32%の人も、思い直して投票所に出掛けてみてください。

日本の社会保障政策は、高齢者層重視と指摘されてきました。例えば年金医療介護です。その半面、子育て支援や教育など、若い人たちへの対策が手薄となってきたことは否めません。

高齢者を敬う日本の美徳や、若者は苦労して当たり前という先入観が背景にあるのでしょうが、それだけではありません。

高齢者はもともと人口が多く、投票率も高い。政党候補者が、こうした「票になる」人たちの意見に耳を傾けるのは当然です。若者向けの政策は「票にならない」として軽視されてきたのです。

ですが、投票に行っても何も変わらないとあきらめるのはまだ早い。この調査では「投票することで政治に影響を与えることができると思いますか」との問いに59%の人が「与えることができる」と答えています。その通りです。

若者たちがもっと声を上げ、投票に行くようになれば政党候補者も若者の意見に耳を傾けざるを得なくなるのです。

気になるのは「日本の政治家を信用していない」と答えた人が74%にも達していることです。

大臣室で業者から札束を受け取った国会議員や、政治資金問題で辞職に追い込まれた都知事の話を聞けば、信用できないのも無理はありませんね。大人たちも自戒しなければなりません。

◆先人の苦難に思いを

きょうからは十八歳以上の全員が有権者ですが、ここに至るには長い歴史があります。

当初、選挙権があったのは多額の税金を納めた二十五歳以上の男子だけでした。その後、男子には納税額にかかわらず選挙権が与えられましたが、女子が有権者となったのは戦後のことです。

明治期の自由民権運動をはじめ普通選挙運動、婦人参政権運動などの成果ですが、その道のりは決して平たんではなかった。選挙権は、先人たちが苦難の末に勝ち取ってきた大事な権利なのです。

そのことにも思いをはせて投票所に足を運んでみてください。今も昔も一歩踏み出す勇気こそが、社会を変える原動力なのです。

[][]18歳選挙権 10代の声 アンケート回答 - 毎日新聞(2016年6月11日)

http://mainichi.jp/senkyo/ch160611995i/%EF%BC%91%EF%BC%98%E6%AD%B3%E9%81%B8%E6%8C%99%E6%A8%A9

http://megalodon.jp/2016-0620-0908-50/mainichi.jp/senkyo/ch160611995i/%EF%BC%91%EF%BC%98%E6%AD%B3%E9%81%B8%E6%8C%99%E6%A8%A9

選挙や政治についてどんなことを考えたり話したりしているか

大学生活が始まり、友人とは授業や部活、そのほかの楽しい話ばかり。安保関連法への関心がなくなったわけではないが、政治の話題は突っ込んだ会話にならない。(北海道 大学生 男 18)

大学で先生が「投票できるようになったね」と話すことがある。そのタイミングで、授業中に友達と少し話すようになった。▽選挙に行く・行かない▽投票場所、大学にも設置してくれたら便利――など差し障りのない話。どの候補に入れるとか政策など込み入った話には発展しない。(北海道 大学生 男 19)


消費増税延期をどう考える

(賛否)その他 どちらとも言えない。引き上げは決定事項で遅いか早いかだけの違いしかない。2パーセントの値上げではあまり影響はないと思う。(北海道 公務員 女 18)

(賛否)反対 財源が足らなくなるのは明らかで、これまでずっと引き上げると言ってきたなら、やるべきだ。延期する理由が分からない。(北海道 大学生 男 18)

[][] 参院選へ 18歳選挙権 新しい主権者への期待 - 毎日新聞(2016年6月18日)

http://mainichi.jp/articles/20160618/ddm/005/070/044000c

http://megalodon.jp/2016-0620-0921-35/mainichi.jp/articles/20160618/ddm/005/070/044000c

民主主義の裾野を広げる、記念すべき一歩である。

選挙権年齢を「18歳以上」に引き下げる改正公職選挙法があす施行される。22日の参院選公示からすべての選挙に適用され、約240万人が新たな有権者となる。

若い世代の声はこれまで政治に十分反映されてこなかった。政治と若者の距離を縮める大きなきっかけとなることを期待したい。

選挙権年齢の引き下げは終戦後の1945年に25歳以上から20歳以上に引き下げられて以来だ。この時は女性の参政権も初めて認められた。

18、19歳の新有権者は全体からみれば約2%にとどまる。だが、高校生の一部が投票に参加するように、もたらす影響は比率以上に大きい。

政党も変化に対応し始めている。参院選公約にいくつかの党が経済的に苦しい学生のための給付型奨学金の創設や検討を盛り込んだ。

各党は漫画を活用した若者向けパンフレットを作ったり「女子会」と名付けて若い女性と討論したりしている。いささか付け焼き刃な印象は否めないが、若者の評価をこれまで以上に気にしている表れだろう。

高校は有権者として必要な素養や知識を生徒に教える主権者教育への取り組みを進めている。

文部科学省によると、2015年度に全国の高校の9割以上が選挙の仕組みなどを授業で取り上げ、3割が模擬選挙などを行った。多くの高校や教育委員会はこれまで教育現場に政治や選挙を持ち込むことに慎重だった。評価できる動きだ。

一方で、改革に伴う不安もある。

最近の国政選挙では低投票率傾向が目立つ。とりわけ若い世代の選挙離れは深刻だ。投票率が52・66%だった14年衆院選で、20代は3割台に落ち込んでいる。大学入試世代でもある新有権者が流れを変えていけるのか、危ぶむ声は強い。

社会全体がまだ18歳の若者を主権者として認知していない面もある。

政府は集会など学校外の政治活動への高校生の参加を容認した。にもかかわらず、一部の高校は学校に事前に届け出るよう規制している。

若い世代が政治に主体的に関わり、社会もこれを受容する。「18歳選挙権」で政治を前に動かすためにはそんなサイクルが欠かせない。

参院選に向けて、大学生が候補による討論会の開催を企画しているような動きもある。政治に参加していく方法は多様である。

どの政党や候補が、自分たちの将来を責任を持って考えているのか。新有権者はぜひ、熟慮のうえで初めての1票を投じてほしい。

[][]18歳きょうから有権者 改正公選法施行 - 東京新聞(2016年6月19日)

http://www.tokyo-np.co.jp/article/politics/list/201606/CK2016061902000135.html

http://megalodon.jp/2016-0620-0922-27/www.tokyo-np.co.jp/article/politics/list/201606/CK2016061902000135.html

選挙権年齢を「二十歳以上」から「十八歳以上」に引き下げる改正公選法が十九日午前零時に施行された。十八、十九歳の約二百四十万人が新たに有権者に加わる。初めて適用される国政選挙は七月十日投開票の参院選で、「二十五歳以上」から「二十歳以上」に引き下げて行われた一九四六年の衆院選以来、七十年ぶりの改革となる。若者の意見をより政治に反映させるのが狙いだ。

同時に、自治体の判断で投票日に人の集まりやすい場所に「共通投票所」を設置できる改正も施行。期日前投票の投票時間を現行の原則午前八時半〜午後八時から、自治体の裁量で前後最大二時間拡大できるようになる。

各党は公約被選挙権年齢の引き下げも盛り込んでおり、今後議論される。現行で二十歳の成人年齢や少年法対象年齢を下げるかどうかも検討が始まっている。

参院選で投票できるのは投票日翌日の七月十一日までに十八歳の誕生日を迎える人。十八歳から選挙運動が可能となり、高校生が放課後や休日に校外で行う政治活動や選挙運動文部科学省が容認した。十八、十九歳の未成年者が買収など連座制の適用対象となる重大な選挙違反を犯し、選挙の公正確保に支障を及ぼす場合は原則、刑事処分が相当と判断して検察官送致(逆送)とする規定を改正法の付則に明記した。

選挙権年齢の引き下げは参院選公示日(六月二十二日)以降に告示される地方選にも適用されるため、六月二十六日告示−七月三日投票の福岡県うきは市長選、六月二十八日告示−七月三日投票の滋賀県日野町長選に複数候補が出て選挙戦になった場合、参院選より一足早く、全国で初めての「十八歳選挙」が実施される。

選挙権年齢> 戦前、25歳以上の男子にしか認められなかった選挙権は、戦後の民主化に伴い、1945年から20歳以上の男女すべてに与えられ、翌46年の衆院選で適用された。世界では18歳以上に選挙権を与えている国が多く、日本では改憲に必要な国民投票の投票年齢を「18歳以上」にしたことを受け、2015年6月の公選法改正で「18歳以上」に拡大した。全有権者中、18歳と19歳の占める割合は約2%。今後、成人年齢と少年法の対象年齢引き下げの是非が課題となる。

[][][]改憲与野党9党が語る 大阪で討論会 - 東京新聞(2016年6月19日)

http://www.tokyo-np.co.jp/article/politics/list/201606/CK2016061902000133.html

http://megalodon.jp/2016-0620-0923-19/www.tokyo-np.co.jp/article/politics/list/201606/CK2016061902000133.html

与野党9党の政調会長らは18日、関西プレスクラブ(大阪市)が主催した討論会で、改憲経済政策をテーマに論戦を交わした。主催者側から改憲への賛否を○×で示すよう問われると、自民公明、おおさか維新の会、日本のこころを大切にする党の4党が賛成。民進、共産社民生活新党改革の5党は反対を表明した。 (木谷孝洋)

自民党稲田朋美政調会長は九条について「自衛隊が合憲ということを憲法にしっかり書くべきだ」と強調。「必要最小限度の自衛権の行使はできるというふうに読めるようにすることが、立憲主義空洞化しないことにつながる」と指摘した。

自民党改憲草案では、九条を改憲し、国防軍の設置を盛り込んでいる。参院選公約では、九条改憲に触れていない。

公明党佐藤茂樹政調会長代理は、改憲に○としたが、改憲について言及はしなかった。おおさか維新の馬場伸幸幹事長は「改憲は国民のニーズに応じてやるべきだ」として、憲法裁判所の設置などを主張。こころの中山恭子代表は自主憲法の制定を訴えた。

これに対して、民進党山尾志桜里政調会長参院選について「九条を争点にして、この国の平和の形を議論していきたい」と述べた。

共産党小池晃書記局長は「憲法を読めば軍隊を持てないのははっきりしている。それが海外派兵をしない歯止めになってきた」と主張。社民党福島瑞穂副党首は「参院選憲法を生かすのか殺すのか、それを決める選挙だ」と述べた。生活、改革は言及しなかった。

[][][] 参院選へ 安全保障の国民合意 急ぎ過ぎた法制を問う - 毎日新聞(2016年6月19日)

http://mainichi.jp/articles/20160619/ddm/005/070/002000c

http://megalodon.jp/2016-0619-0533-10/mainichi.jp/articles/20160619/ddm/005/070/002000c

参院選は、昨年9月に安全保障関連法が成立してから初めて全国民の審判を受ける機会となる。安倍晋三首相経済が争点と言うが、安保政策を外すわけにはいかない。

安保関連法は、憲法解釈の変更によって集団的自衛権の行使を認め、他国軍支援を地球規模で可能にした。これにより、平和主義の核心である憲法9条の制約は緩められ、法律違憲の疑いが指摘されている。

論点が多岐にわたる法律を、わずか一会期の国会で急いで成立させた安倍政権の強引な政治手法は、民主主義の行方にも不安を抱かせた。多くの疑問が積み残されたまま、法律は3月に施行された。

丁寧な説明がまだない

首相法律が成立したとき「これから粘り強く丁寧に説明を行っていきたい」と語ったが、必ずしも実行されていない。それでいて参院選が近づくと、にわかに安保関連法に絡めて民進、共産両党などの野党連携を攻撃し始めた。

首相は、参院選に向けた演説で、たいてい次のように語る。「平和安全法制によって、日本と米国は助け合えるようになった。この前、北朝鮮弾道ミサイルを発射したが、今まで以上にしっかり連携できた。共産党民進党はこの法制を廃止すると言っている。廃止すれば日米同盟は根底から覆される」

同盟が覆されるという過剰な表現で国民の不安をあおっている。「気をつけよう、甘い言葉と民進党」と揶揄(やゆ)したこともあった。

国論を二分するテーマで、丁寧なプロセスを踏んで合意形成を図るのではなく、逆に対立を際立たせ、相手を攻撃し、力で押し切ろうとする。安保関連法を審議した昨年の通常国会から、最近の演説まで、首相の姿勢は残念ながら変わっていない。

野党にも責任はある。政府の説明のゆがみを批判したのはいいが、議論の材料を十分に示せたかは疑問が残る。当時の民主党の対案提出が遅れたのも痛かった。

だが、何よりも首相の強引な政治手法が、議論や理解を深める障害となってきたことは否定できない。

幅広い与野党の合意や国民の理解がなければ安全保障政策は機能しない。首相参院選で、安保関連法がはらむリスクを含めて国民に丁寧に語りかけるべきだ。それが政権を担当する与党の責任ではないか。

首相が、日米同盟の強化一辺倒という安全保障政策をとる中で、肝心の米国の行方は不透明だ。米大統領選共和党指名候補に確定した実業家のトランプ氏は米国民の内向き志向を背景に、日本をはじめとする同盟諸国への不満を露骨に語る。

米国だけが対日防衛義務を負う日米安全保障条約は不公平と語り、在日米軍の駐留経費負担を日本が増額しなければ撤退する可能性があるとの考えを示している。いわゆる日本の「安保ただ乗り論」だ。北朝鮮の脅威に対応するため日本の核兵器保有を容認する姿勢まで示した。

日本の保守層の一部からは、これに呼応して自主防衛や憲法改正、核保有の可能性をめぐる議論も出ている。リベラル派の間でも在日米軍の撤退や有事駐留の議論がある。

あるべき同盟の姿とは

トランプ氏が外交安全保障に精通しているわけではなく、日米安保条約をどこまで理解しているかも疑わしい。トランプ氏の発言に過剰反応して極論に走るべきではない。

日本としては、トランプ氏や米国民向けに、日米安保体制を正確に理解してもらう必要がある。

日米安保条約が定める両国の役割は非対称的だが双務的であり、在日米軍基地はアジア太平洋地域での米軍の前方展開拠点として米国の世界戦略を支えている。そのうえ、日本は在日米軍のために毎年約1900億円に上る「思いやり予算」を含め、総額7000億円を超える巨額の経費負担をしている。

ただ、誰が大統領になろうとも、米国が同盟諸国に「応分の負担」を求める圧力が強まる可能性はある。

中東情勢は混迷し、北朝鮮核実験弾道ミサイル発射を強行し、中国は海洋進出を加速化させている。南シナ海では中国人工島の軍事拠点化を進め、日本周辺では中国軍艦が沖縄県尖閣諸島北大東島接続水域鹿児島県沖の領海に入るケースが相次いでいる。

アジア太平洋地域の平和と秩序の維持のため、日本としてどこまで負担すべきか、日本の国力と法秩序に見合った守備範囲を真剣に考える時だ。トランプ氏の発言は、むしろその機会ととらえたほうがいい。

本来なら、自衛隊米軍の役割を定めた日米防衛協力の指針(ガイドライン)の昨春の改定と安保法制の整備にあたって、まず国民レベルで日米同盟のあり方を徹底して議論すべきだった。けれども、安倍政権はそうしなかった。

首相がもし、時間につれて安保関連法の強行成立時の記憶は薄れ、北朝鮮中国の脅威が高まれば国民も納得すると考えているのなら、それは間違いだ。国民の合意を形成する努力を惜しんではならない。

[](余録)「そのこはとおくにいる… - 毎日新聞(2016年6月19日)

http://mainichi.jp/articles/20160619/ddm/001/070/136000c

http://megalodon.jp/2016-0620-0925-30/mainichi.jp/articles/20160619/ddm/001/070/136000c

そのこはとおくにいる

そのこはぼくのともだちじゃない

でもぼくはしってる

ぼくがともだちとあそんでいるとき

そのこがひとりではたらいているのを

谷川俊太郎(たにかわしゅんたろう)さんの詩「そのこ」の書き出しだ。「そのこ」は、西アフリカのガーナで朝から晩まで働いている。チョコレートの原料となるカカオの木に登り、ナタを振るって実を落とす危険な仕事だ。「ぼく」は会ったこともなく、名前も知らない。

児童労働をなくす活動を支援する谷川さんが詩にし、塚本やすしさんが絵をつけて、5年前に絵本(晶文社刊)となった。本の中の「そのこ」は最初から最後まで後ろ姿しか見せない。いつも重い荷物を頭上に掲げている。どんな表情なのか、わからない。

1億6800万人の子どもが働かされているという。世界の5〜17歳の人口の1割以上になる。奴隷状態にある子どもを助け出したり、地域や家庭に子どもを働かす問題や教育の大切さをわかってもらったり、各国のさまざまな団体の地道な活動で少しずつ減ってはいる。だが、歩みは遅い。

詩はこう締めくくられている。

ちきゅうのうえにはりめぐらされた

おかねのくものすにとらえられて

ちょうちょのようにそのこはもがいている

そのこのみらいのためになにができるか

だれかぼくにおしえてほしい

安い労働力に支えられた、安価な製品を求めたがる先進国消費者がクモの正体かもしれない。ならば、できることを「ぼく」に教え、歩みを速めるのは「わたしたち」大人の役目である。国連は、向こう10年で児童労働を根絶させる目標を掲げる。時間は多くない。

そのこ

そのこ