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子どもと法・21の管理人メモ RSSフィード

2018-05-08

[](政界地獄耳)日本の高校生もノーベル平和賞候補 - 日刊スポーツ(2018年5月8日)

https://www.nikkansports.com/general/column/jigokumimi/news/201805080000234.html

http://archive.today/2018.05.08-100028/https://www.nikkansports.com/general/column/jigokumimi/news/201805080000234.html

★今年はノーベル文学賞選考が中止となった。平和賞には南北和平の立役者として米トランプ大統領の名前も挙がる。しかし日本で活動する「高校生平和大使」が今年のノーベル平和賞の候補になっていることをご存じだろうか。98年のインドパキスタン核実験がきっかけに始まった。長崎などから核兵器廃絶を求める署名を毎年全国の高校生大使らが国連を訪問して届けている。

★昨年平和賞を受賞したのは核兵器の非合法化と廃絶を目指す国際NGOで、昨年の核兵器禁止条約成立に貢献した核兵器廃絶キャンペーン(ICAN)だ。そこで広島での被爆体験の証言を続けるカナダ在住の節子・サーロウは、受賞スピーチで「核武装国の政府の皆さんに、そして、『核の傘』なるものの下で共犯者となっている国々の政府の皆さんに申し上げたい。私たちは皆、悪の凡庸さに気づかなければならない」とハンナ・アーレントの言葉を引用した。同NGO関係者が首相安倍晋三に面会を求めたが、多忙を理由に会わずに逃げたことを思い出す。

★一方、自称平和賞候補・トランプは国防総省に対し在韓米軍の規模縮小検討を指示したと報じられた。朝鮮半島は非核化に加え、朝鮮戦争終結に向け確実に動きだしている。連休中には元首相福田康夫がテレビのインタビューに答え「イラク派遣について検証することになれば、知っていることはすべて話す。個人的な立場じゃないんだから。安保法制は拡大解釈すればなんでもできる」。自民党改憲案を見て「日本が何を目指し、どの道を歩むのか、もう少し真剣に議論して欲しい」とした。

★連休中に少しまともな日本の政治的発言や努力が垣間見られた。日常に戻った政界の低レベルにあきれ果てる。(K)※敬称略

関連記事)

高校生平和大使ノーベル賞候補に 長崎の関係者「活動の励みに」 - 西日本新聞(2018年5月3日)

https://www.nishinippon.co.jp/nnp/national/article/413372/

http://archive.today/2018.05.08-102542/https://www.nishinippon.co.jp/nnp/national/article/413372/

被爆地・長崎などから核兵器廃絶を訴える署名を毎年夏に国連欧州本部へ届けている「高校生平和大使」が、今年のノーベル平和賞の正式候補になったことが2日、分かった。高校生を派遣している長崎市広島市市民団体「高校生平和大使派遣委員会」がノルウェーノーベル賞委員会から通知があったことを明らかにした。

高校生平和大使が同賞の候補になるのは初めて。今年1月に超党派国会議員24人が推薦者となり同委員会に推薦状を送付、受理されていた。派遣委の平野伸人共同代表(71)=長崎市=は「20年続けてきた活動が評価されてうれしい。候補になっただけでも活動の励みになる」と喜んだ。

平和大使の活動は1998年、インドパキスタン核実験をきっかけに長崎市で始まり、その後全国に広がった。昨年までに約200人が167万超の署名国連に届けている。

関連サイト)

[] 大川小津波訴訟石巻市が上告へ 市議会承認議案可決 - 朝日新聞(2018年5月8日)

https://www.asahi.com/articles/ASL57733XL57UNHB00Y.html

http://archive.today/2018.05.08-115548/https://www.asahi.com/articles/ASL57733XL57UNHB00Y.html

東日本大震災津波で84人が犠牲となった宮城県石巻市立大川小学校避難誘導などを巡り、原告遺族への損害賠償を市と県に命じた仙台高裁判決について、石巻市議会は8日の臨時議会で、最高裁への上告を承認する議案を賛成多数で可決した。

市とともに敗訴した県も上告の手続きに入る見通し。遺族側は裁判の終結を求めていた。

4月26日の高裁判決は、津波が十分に予見できたとして、具体的な対応を怠った学校や市教育委員会の過失を認定。校長らが組織的な「事前防災」に取り組んでいれば被害を回避できたと結論づけた。その上で、震災当日の避難誘導にのみ過失があったとした地裁判決を変更し、約1千万円増額した約14億4千万円の賠償を市と県に命じた。

亀山紘・石巻市長は7日に上告の意向を示した際、「想定できなかった大災害。校長らが専門家並みの知識を有する必要があるという判断も、学校教育に求めるのは非常に無理がある」と説明していた。

市議会は、2016年10月の一審判決後、控訴する議案について臨時議会で採決。過半数の16人が賛成し、可決した経緯がある。

[]<大川小訴訟判決解釈広がる誤解 津波予見、高裁宮城県沖地震で判断 - 河北新報(2018年5月8日)

https://www.kahoku.co.jp/tohokunews/201805/20180508_13016.html

http://archive.today/2018.05.08-002646/https://www.kahoku.co.jp/tohokunews/201805/20180508_13016.html

f:id:kodomo-hou21:20180508093231j:image:left

石巻市大川小津波訴訟で7日、亀山紘市長が上告方針を表明し、審理の舞台は最高裁に移る可能性が出てきた。8日に開かれる市議会臨時会での関連議案の審議を前に、控訴審で大きな争点となった「震災前に津波の危険を予見できたかどうか」について、高裁判決のポイントを整理する。(大川小事故取材班)

亀山市長は報道各社の取材に「事前に東日本大震災を本当に予見できたのだろうか。皆さんにも聞きたい。われわれには想定できなかった大災害だ」と強調。主な上告理由についても「東日本大震災は想定外だった」との認識を示した。

ただ、判決は「大川小校長らが予見すべき対象は東日本大震災津波ではなく、2004年に想定された『宮城県沖地震』(マグニチュード8.0)で生じる津波」と明言している。予見すべき津波を巡り、亀山市長の認識と判決文には食い違いがあり、インターネット上にも同じような誤解が広がっている。

判決は、宮城県沖地震が起きた場合、近くの北上川堤防が揺れで沈下したり、遡上(そじょう)津波で壊れたりする危険があったと指摘。地震津波で堤防が壊れた事例は震災前にも複数あり、さまざまな文献などでこれまでも紹介されていた。

高裁は「校長らに必要とされる知識や経験は住民の平均よりはるかに高いレベルでなければならない」とした上で、「詳細に検討すれば、大川小が津波浸水予想区域外だとしても、津波の危険を予見することは十分できた」と結論付けた。

判決は、危険を認識できた以上、校長らには宮城県沖地震に備える安全上の義務があったのに、避難場所さえ決めていなかったことを学校の過失と認定した。

亀山市長は8日の市議会本会議で上告理由を説明する。司法が判断の大前提とした「予見すべき地震」は東日本大震災ではなく、高い確率で起きると言われ続けてきた宮城県沖地震であることを改めて確認する必要がありそうだ。

  • 大川小校長らが事前に予見すべきだったのは東日本大震災津波ではなく、2004年に公表された「宮城県沖地震」で発生する津波
  • 宮城県沖地震が発生した場合、北上川堤防は揺れや遡上津波で沈下・損壊し、約200メートルしか離れていない大川小は浸水する危険があった
  • 立地条件や当時の知見を詳細に検討すれば、大川小が浸水予想区域に含まれていなかったとしても、津波の危険を予見することは十分できた

[] 加古里子さん死去 「子ども生きる力を」 戦争体験で決意 - 東京新聞(2018年5月8日)

http://www.tokyo-np.co.jp/article/national/list/201805/CK2018050802000139.html

https://megalodon.jp/2018-0508-1558-40/www.tokyo-np.co.jp/article/national/list/201805/CK2018050802000139.html

<評伝> 「大人に流されず、自分自身で考える力子どもに養ってほしい」。二日に九十二歳で死去した加古里子(かこ・さとし)さんは昨年十月、「だるまちゃんシリーズ」の発行五十年を機に神奈川県藤沢市の自宅で取材した際、作品への思いをこう語った。

十九歳で終戦を迎えるまで、飛行機乗りに憧れた軍国少年。戦後、大人が敗戦の責任をなすり付け合う姿に失望して「子どもの未来のために生きる」と決意した。一九五〇年代、仕事の傍ら川崎市の工業地帯に通い、子どもらに手作りの紙芝居を見せる活動に加わったのもその一環だった。

本人の思いをよそに、子どもたちは紙芝居がつまらないとその場を離れていった。「トンボやザリガニを捕りに行ったりするのが、子ども本来の姿だと思った」。懐かしそうに振り返っていたのが印象に残っている。

その経験が絵本作家としての原点になった。「だるまちゃんシリーズ」の登場人物には、生き生きとした子どもたちの姿を映し出した。友だち思いの「だるまちゃん」、いたずらをして回る「とらのこちゃん」、筋骨隆々のライバル「におうちゃん」。「少しぐらい変わっていても、個性があっていい」との考えからだったという。

作品では、社会問題をたびたび取り上げた。一九八三年に書かれ、一昨年復刻した「こどものとうひょう おとなのせんきょ」では民主主義の大切さを訴えた。今年一月には、だるまちゃんシリーズ最後の三冊を発行。沖縄や東北の伝承に出てくる妖怪をキャラクターにし、米軍基地問題や、東日本大震災原発事故に苦しむ人たちへの思いを、子どもたちに託した。「嫌なこと、つらいことは全部庶民、一番弱いところにいくから」と、作品に込めた思いを語った加古さんはこうも話していた。「子どもたちには戦前の私のような過ちはしてくれるなと訴えたい」。その言葉を胸に刻みたい。 (布施谷航)

[] セクハラ容認許さない 麻生氏「罪ない」に全国で抗議 - 東京新聞(2018年5月8日)

http://www.tokyo-np.co.jp/article/national/list/201805/CK2018050802000140.html

https://megalodon.jp/2018-0508-1600-01/www.tokyo-np.co.jp/article/national/list/201805/CK2018050802000140.html

福田淳一前財務次官セクハラ問題を巡り、「セクハラ罪という罪はない」などと発言した麻生太郎財務相の辞任を求める抗議行動が七日夜、東京霞が関財務省前や札幌市など全国五カ所で行われた。集まった人々は「発言は悲しかった」「セクハラが許されない社会に変えたい」などと訴えた。

財務省

財務省前では、冷たい風雨の中、プラカードを手にした数十人が集まった。女性差別問題に詳しい研究者弁護士ジャーナリストらが呼び掛けた。「財務省によるセクハラ認定を、省のトップが否定した。大臣として不適格だ」「反省して辞任を」などと沿道から声を上げた。

エッセイストでタレントの小島慶子さんはマイクを握り、「テレビ朝日の女性記者だけでなく、セクハラ被害に遭った大勢の女性に共感して参加した。男性も性体験がないことをからかわれたり、職場でパワハラを受けたりする人もいる。身の回りの全てのハラスメントに『もうやめよう』と呼び掛けたい」と語った。 (出田阿生、宮尾幹成)

京都

京都市中心部の交差点では、約八十人が集まり抗議の声を上げた。市内に住む自営業の女性(58)は「私たちとの感覚の違いにがくぜんとした」と怒りをあらわにした。

札幌

札幌市のJR札幌駅前では約二十人が抗議行動に参加し、麻生氏の辞任などを求めた。欧米での性被害を告発する運動にならい、「#MeToo(私も)」と書かれたカードを掲げ、麻生氏の発言に抗議した。

参加した市民団体「女性と人権全国ネットワーク」の近藤恵子共同代表(71)=札幌市中央区=は「麻生氏の発言は加害者を守る態度で許されない。すぐに辞任すべきだ」と強調。同区の団体職員佐々木かおりさん(47)は「セクハラ被害に苦しむ女性を力で抑圧するような発言。このままでは、女性が生きづらい社会になってしまう」と批判した。

[]「セクハラ罪はない」発言 麻生氏の非常識いつまで - 毎日新聞(2018年5月8日)

https://mainichi.jp/articles/20180508/ddm/005/070/172000c

http://archive.today/2018.05.08-001544/https://mainichi.jp/articles/20180508/ddm/005/070/172000c

今なお、セクハラ問題の本質が理解できないのだろうか。常識外れの発言に改めてあぜんとする。

麻生太郎財務相が、辞任した福田淳一財務事務次官セクハラ問題について「セクハラ罪という罪はない」「殺人とか強制わいせつとは違う」などと発言し、依然として福田氏を擁護する姿勢を見せた。

遅きに失したとはいえ、財務省は福田氏の行為をセクハラと認定して処分した。ところが処分の最高責任者である麻生氏が、なぜこうした発言を続けるのだろうか。

被害を受けた女性社員が所属するテレビ朝日が調査継続を求めているにもかかわらず、財務省が調査を打ち切るというのも納得できない。

そもそも今回は、セクハラは犯罪に当たるかどうかが問われているわけではない。無論、セクハラ行為は場合によっては刑法強要罪自治体条例違反に問われる可能性がある。一方では既にセクハラ罪を設けている国もある。しかし、それは今回の本質とは別の話だ。

しかも刑法だけが社会の規範ではない。倫理観やマナー等々もそれに含まれる。例えば文部科学相が「いじめ罪はない」と言って、いじめの加害者を擁護したら許されるだろうか。セクハラは重大な人権問題だ。いじめと同様、セクハラをなくそうとするのが政治家の務めのはずだ。

いずれにしても麻生氏の発言は根本的に間違っていると言っていい。

質問する記者を時に威圧しながら、こうした持論を繰り返す麻生氏に安倍晋三首相が何ら注意をしない点も見逃せない。

ここで麻生氏が辞任すれば、批判の矛先が首相に向かうことを恐れているのか。3選を目指す秋の自民党総裁選を控え、麻生氏の支持が得られなくなる事態を避けたいと考えているのか。政局的な思惑ばかりが優先している。

自民党内では「いつもの麻生氏の乱雑な発言だ」「いずれ麻生氏は森友学園問題での文書改ざんの責任を取って辞任するのではないか」といった反応が大勢で、事態を深刻に受け止める声はほとんど聞こえない。

このまま放置すれば、「女性の活躍をうたいながらセクハラに寛容な安倍首相自民党」という見方が定着するだろう。

[] 刑務所逃走 「塀なし」の意義大切に - 朝日新聞(2018年5月8日)

https://www.asahi.com/articles/DA3S13482943.html

http://archive.today/2018.05.08-065849/https://www.asahi.com/articles/DA3S13482943.html

受刑者の逃走で多くの人が不安を感じた。再発防止策の検討が不可欠だ。ただ、受刑者の自立と円滑な社会復帰を促す試みの積み重ねを大切にしたい。

「塀のない刑務所」として知られる松山刑務所大井造船作業場(愛媛県今治市)から4月上旬、20代の男が逃げ出した事件は、男が広島市内で逮捕されるまで20日余りを要した。その間、今治市しまなみ海道でつながる広島県尾道市向島では厳しい検問が続き、スポーツ大会が中止されるなど、住民の生活に大きな影響が出た。

警察の取り調べに対し、男は逃げた理由として刑務官や他の受刑者との人間関係をあげているという。捜査結果を踏まえつつ、刑務所としてもまずは動機を解明しなければならない。

この作業場は造船会社の一角にある。受刑者は敷地内の寮に寝泊まりしつつ、一般従業員とともに働いて溶接などの技術を身につける。外塀も、寮の窓に鉄格子もない「開放的施設」で、1961年に開設された。

一般社会に近い生活を送り、職業訓練をしつつ復帰に備える。出所後の生計にめどをつけるだけでなく、逃げられるのに逃げないよう自らを律し、自立を支える効果も期待する。

凶悪犯は対象外で模範囚が選ばれるが、この作業場を出た人が再び刑事施設に入る「再入率」は1割程度と全国平均の4割を大きく下回る。更生へ一定の効果があるといえるだろう。

この作業場で起きた逃走は17件目で、今回は02年以来だった。敷地内に監視の死角がないか、対象者の選抜基準や心情の把握、逃走直後の対応などに改善すべき点はないか、しっかり検証してほしい。

法務省は再発防止策を練る委員会を立ち上げた。監視カメラと顔認証システムを組み合わせた仕組みのほか、受刑者本人の同意が得られればGPS(全地球測位システム)の端末を装着させる案も出ているという。

GPSを使えば逃走者の追跡が容易になり、抑止効果もあるだろう。ただ、受刑者の自尊心を傷つけ、更生に逆効果にもなりかねない。施設の意義そのものを損ねてしまう。

作業場の地元では、開放的な施設運営を続けるよう求める声が出ている。受刑者が清掃活動を続けるなど、地域社会に受け入れられてきた証左だろう。

各地の刑務所には、弁護士有識者、住民らからなる第三者委員会が置かれている。松山刑務所の委員会で、地元の意向を尊重しつつ、施設のあり方を多角的に議論してほしい。

[][] 木村草太の憲法の新手(79)憲法への自衛隊明記 自民党案表現は争点隠し - 沖縄タイムズ(2018年5月8日)

http://www.okinawatimes.co.jp/articles/-/247357

https://megalodon.jp/2018-0506-1945-05/www.okinawatimes.co.jp/articles/-/247357

木村 草太(きむら そうた)

憲法学者首都大学東京教授

 1980年横浜市生まれ。2003年東京大学法学部卒業し、同年から同大学法学政治学研究科助手。2006年首都大学東京准教授、16年から教授。法科大学院の講義をまとめた「憲法の急所」(羽鳥書店)は「東京大学生協で最も売れている本」「全法科大学院必読書」と話題となった。主な著書に「憲法の創造力」(NHK出版新書)「テレビが伝えない憲法の話」(PHP新書)「未完の憲法」(奥平康弘氏と共著、潮出版社)など。

ブログは「木村草太の力戦憲法http://blog.goo.ne.jp/kimkimlr

ツイッターは@SotaKimura

5月3日の憲法記念日、今年も昨年に続き、安倍晋三氏は改憲派の集会にビデオメッセージを送った。安倍氏は、「残念ながら近年においても『自衛隊は合憲』と言い切る憲法学者は2割にとどまり、違憲論争が存在します」と述べ、「自衛隊違憲論が存在する最大の原因は、憲法にわが国の防衛に関する規定が全く存在しないことにある」と指摘し、自衛隊明記の必要性を訴えた。

しかし、この主張には看過できない誤りがある。

第一に、「自衛隊は合憲と言い切る憲法学者」は、2割もいるはずがない。もちろん、専守防衛のための自衛隊を合憲と考える憲法学者はかなりいる。しかし、2015年安保法制で、限定的とはいえ、集団的自衛権行使が可能になった(自衛隊法76条1項2号)。各種調査を見る限り、集団的自衛権行使を含む、自衛隊のあらゆる活動を合憲と評価する憲法学者は、1割もいないだろう。

第二に、自衛隊違憲論を払拭(ふっしょく)する方法として、今の自民党案には妥当性がない。違憲論払拭には、「集団的自衛権行使容認」を憲法に明記する必要がある。しかし、安倍氏は、「自衛隊明記」というだけで、「集団的自衛権明記」とは言わない。これは、自衛隊による集団的自衛権行使に、国民の反発が強いことを分かった上で、争点を隠しているとしか思えない。国民をだます表現はあまりに卑怯(ひきょう)だろう。

他方、相当数の憲法学者と多くの国民は、「従来型の専守防衛に徹する自衛隊なら、合憲であり、自衛隊の存在そのものは違憲ではない」と評価している。政府が本気で憲法学者の主張を重視し、「自衛隊の存在そのもの」への違憲の疑義を解消したいと考えるなら、それを違憲とする憲法学者対話すべきだ。

しかし、安倍氏自民党が、違憲論者とコミュニケーションをとったという話は聞かない。3月に発表された自衛隊明記の自民党改憲案が可決されたとしても、違憲論者は、「この条文でも現在の自衛隊の装備は自衛のレベルを超えているから違憲だ」などとして意見を変えない可能性が高い。「自衛隊違憲論をなくしたい」という主張の本気度は疑わしい。

第三に、「国の防衛に関する規定が全く存在しない」との憲法解釈は、これまでの政府解釈に反する。安倍内閣を含む歴代内閣は、日本への武力攻撃が生じた場合の自衛のための武力行使は「防衛行政」であり、行政の一種だと解釈してきた。だからこそ、自衛隊は「行政各部」の一つであり、その最高司令官は、行政の最高責任者たる首相となる(憲法72条参照)。

仮に、憲法に根拠規定がないなら、主権者国民は、自衛隊を組織・指揮する権限を内閣負託していないことになる。そうなれば、その最高責任者が首相である理由も説明できなくなり、自衛隊の合憲性は全く説明できなくなってしまう。

安倍氏の発言は、自身の率いる安倍内閣憲法解釈と齟齬(そご)をきたす。「自衛隊の存在自体が違憲」との論者を払(ふっ)拭(しょく)できないのも、首相政府解釈を適切に理解できていないからではないか。

憲法論議は、正しい憲法理解を前提に行うべきだ。 (首都大学東京教授、憲法学者

[](大弦小弦)この手のうそをいつまで言い張るつもりだろう… - 沖縄タイムズ(2018年5月8日)

http://www.okinawatimes.co.jp/articles/-/248519

https://megalodon.jp/2018-0508-1311-40/www.okinawatimes.co.jp/articles/-/248519

この手のうそをいつまで言い張るつもりだろう。米海兵隊トップのネラー司令官は2日、「普天間飛行場の建設時の写真を見ると、数キロ内に人は住んでいなかった」と述べた

▼何度でも書く。飛行場の土地は戦前、宜野湾村の中心地として栄え、約9千人が暮らしていた。沖縄戦米軍はこの地を国際法に違反する形で奪い、14集落をつぶして基地を造った

▼簡単に調べられる史実であり、諸説はない。だが同様の発言は2010年に元在沖米国総領事ケビン・メア氏、15年に作家の百田尚樹氏も述べ、ネット上で生き続ける。うのみにする人も少なくない

▼なぜこんなうそが繰り返されるのか。民有地収奪の基地建設を正当化したいからか。「危険な飛行場」になったのは、故郷を奪われて周辺に住まざるを得なかった人々の責任にしたいからか

▼字宜野湾郷友会は16年、お年寄りから聞き取りを重ね、戦前の集落をCGで再現したDVDを作った。百田氏の発言を受け、「私たちの故郷が間違いなく存在したことを発信したい」との思いからだった

▼基地建設時の写真に人が映っていないのは当然だ。米軍が人々を収容所に閉じ込めている間に、集落を跡形もなく壊したのだから。発言が勉強不足か意図的かは分からないが、そこに生きた人々の記憶や歴史まで奪おうとするのは冒涜(ぼうとく)だ。(磯野直)

[] 米海兵隊司令官発言 普天間巡るうそ撤回を - 琉球新報(2018年5月8日)

https://ryukyushimpo.jp/editorial/entry-714407.html

http://archive.today/2018.05.08-041245/https://ryukyushimpo.jp/editorial/entry-714407.html

またもや耳を疑う発言が飛び出した。影響力のある米海兵隊トップが発した言葉だけに、看過できない

米海兵隊のロバート・ネラー総司令官は2日、国防総省での会見で、米軍普天間飛行場について「非常に古い施設で第2次世界大戦にさかのぼる。建設当初の写真を見ると、数キロ以内に住む人はいなかった。今は飛行場周辺の市街地がフェンスのすぐ近くに広がる」と述べた。

大きな誤解を招く問題発言である。

普天間飛行場はアジア太平洋戦争の戦中・戦後にかけ、住民が収容所に入れられ隔離されている時期に、集落があった土地を米軍が奪って造った基地である。戦前、飛行場が建設された場所には集落が存在し、宜野湾村役場や国民学校があった。戦後、収容所から故郷に帰った住民は、飛行場周辺に住まわざるを得なかった。ネラー氏はこの事実を完全に無視している。

あたかも住民が自ら飛行場に近づいたかのような、うその事実を作り上げ、基地被害の責任を住民に転嫁する意図さえうかがえる。許し難い内容だ。それこそフェイクニュースと言わざるを得ない。

米関係者らによって、これまでも普天間飛行場建設後に住民が周辺に住み着いたという発言が繰り返されてきた。

2010年、在沖米四軍調整官事務所長のケビン・ビショップ大佐(当時)は「周辺には最初(住宅など)何もなかったが、みんなが住むようになった」と主張した。同年にケビン・メア米国務省日本部長(当時)も「もともと田んぼの真ん中にあったが、今は街の中にある」などと述べた。作家の百田尚樹氏も15年、自民党若手国会議員勉強会で「普天間基地は田んぼの中にあり、周りには何もなかった」などと言い放った。

 ネラー氏の発言は、これらの誤解を補強するものだ。影響力を持つ米関係者や著名人の発言は、誤りでも事実であるかのようにインターネット上などで拡散し、誤解を生む。それだけに放置できない。発言の撤回を求める。

 そもそも普天間飛行場の成り立ちは戦前にさかのぼる。米軍沖縄戦前の1943年の段階で、普天間飛行場が造られた場所での滑走路建設を検討していた。米機密文書によると、建設場所は人口密集地であることを把握していた。

普天間飛行場は、国際法であるハーグ陸戦条約に違反する基地である。条約は戦争の必要上やむを得ない場合は敵の財産の破壊や押収を認めているが、民間地の奪取は戦争中でも禁じている。これに照らせば、民間地だった普天間飛行場は本来、戦後すぐに住民に返されるべきものだ。

住民は土地を奪われた上に、米軍機の墜落や落下物などで生命が脅かされ、騒音被害も著しい。人権じゅうりんが続き、住民を不安に陥れている普天間飛行場は即時に返還されるべきだ。

[][] 憲法記念行事シンポジウム憲法改正国民投票〜私たちの責任を考える」 - 日本弁護士連合会

https://www.nichibenren.or.jp/event/year/2018/180512_2.html

2018年5月12日(土) 13時00分〜16時30分

場所:弁護士会館2階 講堂「クレオ  arrow_blue_2.gif会場地図

東京都千代田区霞が関1−1−3 地下鉄丸ノ内線日比谷線千代田線霞ヶ関駅」B1−b出口直結)

参加費:無料

参加対象:どなたでもご参加いただけます

内容(予定)

第1部 基調報告「改憲問題と国民投票〜主権者の一人として考える」

愛敬 浩二さん(憲法学者 名古屋大学大学院法学研究科教授)

第2部 日本国憲法施行70年記念憲法ポスター展 作品紹介

映像とナレーション

第3部 パネルディスカッション憲法改正国民投票〜私たちの責任を考える」

パネリスト

 愛敬 浩二さん(名古屋大学大学院法学研究科教授)

 本間 龍さん(ノンフィクション作家)

 伊藤 真さん(弁護士 日本弁護士連合会憲法問題対策本部副本部長)

コーディネーター 伊井 和彦弁護士 東京弁護士会憲法問題対策センター企画部会長)

[][] 日本国憲法の価値を再確認するとともに、現行の憲法改正国民投票法のもとで憲法改正を行うことに反対する会長声明 - 札幌弁護士会(2018年5月3日)

http://www.satsuben.or.jp/info/statement/2018/03.html