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2018-09-19

[][] 安保法成立3年 「専守防衛」踏み外すな - 東京新聞(2018年9月19日)

ttp://www.tokyo-np.co.jp/article/national/list/201809/CK2018091902000153.html

http://megalodon.jp/2018-0919-1434-00/www.tokyo-np.co.jp/article/national/list/201809/CK2018091902000153.html

安全保障関連法の成立から三年。今、私たちの眼前にあるのは戦後日本が貫いてきた「専守防衛」を踏み外し、憲法九条が蔑(ないがし)ろにされている現実だ。

安倍晋三首相率いる内閣が「平和安全法制」と称し、強行した安保関連法の成立から、きょう九月十九日で三年を迎えた。

安倍氏は、連続三選を目指す自民党総裁選演説会などで、安保法について「日米はお互いに助け合うことのできる同盟になった。助け合うことのできる同盟は、その絆を強くするのは当然だ」と、その意義を強調し続け、支持を呼び掛けている。

違憲性は拭い去れない

「助け合う同盟」とは、集団的自衛権を部分的ながら日本も行使できるようになったことを指す。

おさらいになるが、集団的自衛権とは、自国と密接な関係にある外国に対する武力攻撃を、自国が攻撃されていないにもかかわらず実力で阻止する権利のことだ。

日本の歴代内閣憲法九条に基づいて、集団的自衛権について、主権国家として有してはいるが、その行使憲法上、許されないとの解釈を堅持してきた。

この解釈を変え、集団的自衛権行使を一部容認したのが二〇一四年七月一日、安倍内閣閣議決定であり、安保法はこの閣議決定を基に策定された。

戦争放棄と戦力不保持の憲法九条が、日本国民だけで三百十万人の犠牲を出し、交戦国にとどまらず、近隣諸国にも多大な犠牲を強いた先の大戦に対する痛切な反省に基づくのは論をまたない。

日本防衛のための必要最小限の実力組織として自衛隊が発足したが、専守防衛に徹し、他国同士の戦争には加わらない九条の精神を一内閣の判断で独善的に変えていいわけがない。安保法の違憲性は引き続き問われるべきだろう。

◆活動拡大で既成事実化

にもかかわらず、国会での追及は手ぬるいと言わざるを得ない。安保法成立当時の最大野党民主党は分裂し、野党共闘にも影を落としている。安保法廃止を求める野党各党はいま一度結束して、憲法論争に果敢に挑むべきである。

安倍政権が成立後の三年間に進めたのは、安保法の既成事実化と自衛隊の活動領域の拡大、その裏付けとなる防衛費増額である。

ここ数日、自衛隊をめぐる報道が相次いだ。その一つが、政府秋田、山口両県への配備計画する地上配備型迎撃システム「イージス・アショア」について、だ。

北朝鮮が、米空軍が戦略爆撃機配備する米領グアム島弾道ミサイルを発射した場合、日本の地上イージスが迎撃することもあり得ると、防衛省が認めたという。

日本を守る名目で導入される防衛装備品が、米国防衛する集団的自衛権行使にも使われて当然という、安保法に基づく日米の軍事的一体化を象徴する事例だ。

安倍内閣はまた、エジプトシナイ半島イスラエルエジプト両軍の停戦監視活動をする「多国籍軍・監視団」(MFO)に、陸上自衛隊の幹部自衛官数人を、司令部要員として派遣することを検討しているという。

国際平和への貢献は必要だとしても、国連が統括しない米国中心の軍事的活動だ。参加打診は以前からあったとされるが、なぜ今、という疑問は拭い去れない。

国連以外の国際機関の要請でも自衛隊派遣できるようになった安保法の適用事例拡大に主眼があるのでは、と疑わざるを得ない。

海上自衛隊潜水艦ヘリコプター搭載型護衛艦が十三日に、南シナ海で対潜水艦戦の訓練を初めて実施したこと看過できない

南シナ海は、日本にとっても重要な海上交通路であり、中国が一方的に権利を主張し、軍事拠点化を進めることは、航行の安全確保の観点からも認められない。

首相は「特定の国を想定したものではない」とするものの、中国けん制の意図があるのだろう。

かといって中国をはじめ各国が領有権を主張し合う「係争地」に乗り込んでの訓練が緊張を高めるのは当然だ。それが、武力による威嚇を、国際紛争解決の手段としては放棄した日本の役割なのか。

自衛隊明記で9条変質

自民総裁選で優位が伝えられる安倍氏自衛隊の存在を明記する九条改憲を訴え、連続三選を果たした後、今秋の臨時国会自民党改憲案を提出し、二〇年中の改正憲法施行を目指すと明言した。

しかし、集団的自衛権行使など安保法の違憲性を問わず、その活動を行う自衛隊の存在を憲法に明記すれば、他国同士の戦争には参加しない九条の精神を、さらに変質させることになりかねない。

眼前で起きる安保法の既成事実化や自衛隊の活動拡大を放置していいのか。平和国家の道を歩んできた戦後日本の試練でもある。

[][] 安保法成立3年 違憲訴訟原告 「戦争罪に苦しむ人を生む」 - 東京新聞(2018年9月19日)

http://www.tokyo-np.co.jp/article/national/list/201809/CK2018091902000124.html

https://megalodon.jp/2018-0919-1432-24/www.tokyo-np.co.jp/article/national/list/201809/CK2018091902000124.html

他国武力で守る集団的自衛権行使容認を柱とした安全保障関連法を違憲とする集団訴訟が、全国各地で活発化している。同法の成立から十九日で三年。自衛隊の活動範囲拡大に進む安倍政権に対し、軍人の遺族、元自衛隊員、元原発技術者らさまざまな立場の原告が「いつ戦争に巻き込まれてもおかしくない」と危機感を募らせる。 (原田遼)

安保関連法で戦争に巻き込まれれば、罪を背負う人が増えるのでは」。さいたま地裁での集団訴訟で、原告共同代表を務める倉橋綾子さん(71)=埼玉県越谷市=はこう心配する。

父雄吉さんは第二次大戦中、旧日本軍憲兵として中国に赴任。群馬県内の農村に引き揚げ後、よく「戦争は間違いだった」とつぶやいたり、睡眠中にうなされたりしていた。

倉橋さんは一九八六年に父が死去する数日前、「墓に刻んでくれ」とメモを渡された。「中国人民にした行為は申し訳なく、おわび申し上げる」と書かれていた。

謝罪のわけが知りたくて、雄吉さんの軍歴や憲兵の文献を調べ、当時の上司や同僚も訪ねた。資料をたどると、山西省などで軍が掃討作戦を展開した説があり、同時期に父が赴任。同僚や上司に尋ねようとしたが、アルコール依存症で話せなかったり、口をつぐんだりした。「父は掃討作戦に加担していたのかもしれない」と心が痛み、九八年に墓の隣にメモの文面を刻んだ碑を建てた。

自衛隊員イラクなどの海外派遣心的外傷後ストレス障害(PTSD)を負ったケースは少なくない。自衛隊の海外活動を拡大させた安保関連法に対し、「隊員に父のような思いをさせないで」と法廷で訴え続ける。

群馬県原告団に名を連ねる元自衛官の加藤好美さん(66)=青森市=は「本音は誰も戦地に行きたくないはず」と自衛官の心境をおもんぱかる。

二〇一六年、青森から国連平和維持活動(PKO)で南スーダン派遣された部隊に、安全保障関連法に基づく「駆け付け警護」の任務が付与された。加藤さんは昨年、自衛隊関係者から「南スーダンは一触即発の戦闘地。隊員に国の内情を聞かされた家族が心配していた」と聞かされた。

同法が成立した一五年度、幹部ではない一般自衛官の応募者数が前年度から二割減った。「自衛隊の希望者が減れば、徴兵制を求める声が出てもおかしくない」と危険視する。

東京都原告団に参加する、元原発技術者の小倉志郎さん(77)=横浜市=は、東京電力福島第二原発などで設計や保守点検にかかわり、トラブル対応の難しさや放射性物質から体を守る難しさを肌で知る。「戦争に巻き込まれ、原発他国に攻撃されれば、日本の国土は失われる」と心配している。

安全保障関連法> 安倍政権閣議決定した憲法解釈変更による集団的自衛権行使容認や、他国軍への後方支援拡大などを盛り込んだ法律。2015年9月に成立、16年3月に施行された。自衛隊法国連平和維持活動(PKO)協力法など10の法改正を一括した「平和安全法制整備法」と、他国軍の後方支援目的で自衛隊を随時派遣可能にする恒久法「国際平和支援法」で構成。密接な関係にある他国が攻撃を受けて日本の存立が脅かされる場合に「存立危機事態」と認定。他に適当な手段がないなどの「武力行使の新3要件」を満たせば、集団的自衛権行使できると定めた。

[][] 安保法成立3年 「専守防衛」踏み外すな - 東京新聞(2018年9月19日)

http://www.tokyo-np.co.jp/article/column/editorial/CK2018091902000182.html

http://megalodon.jp/2018-0919-1435-48/www.tokyo-np.co.jp/article/column/editorial/CK2018091902000182.html

安全保障関連法の成立から三年。今、私たちの眼前にあるのは戦後日本が貫いてきた「専守防衛」を踏み外し、憲法九条が蔑(ないがし)ろにされている現実だ。

安倍晋三首相率いる内閣が「平和安全法制」と称し、強行した安保関連法の成立から、きょう九月十九日で三年を迎えた。

安倍氏は、連続三選を目指す自民党総裁選演説会などで、安保法について「日米はお互いに助け合うことのできる同盟になった。助け合うことのできる同盟は、その絆を強くするのは当然だ」と、その意義を強調し続け、支持を呼び掛けている。

違憲性は拭い去れない

「助け合う同盟」とは、集団的自衛権を部分的ながら日本も行使できるようになったことを指す。

おさらいになるが、集団的自衛権とは、自国と密接な関係にある外国に対する武力攻撃を、自国が攻撃されていないにもかかわらず実力で阻止する権利のことだ。

日本の歴代内閣憲法九条に基づいて、集団的自衛権について、主権国家として有してはいるが、その行使憲法上、許されないとの解釈を堅持してきた。

この解釈を変え、集団的自衛権行使を一部容認したのが二〇一四年七月一日、安倍内閣閣議決定であり、安保法はこの閣議決定を基に策定された。

戦争放棄と戦力不保持の憲法九条が、日本国民だけで三百十万人の犠牲を出し、交戦国にとどまらず、近隣諸国にも多大な犠牲を強いた先の大戦に対する痛切な反省に基づくのは論をまたない。

日本防衛のための必要最小限の実力組織として自衛隊が発足したが、専守防衛に徹し、他国同士の戦争には加わらない九条の精神を一内閣の判断で独善的に変えていいわけがない。安保法の違憲性は引き続き問われるべきだろう。

◆活動拡大で既成事実化

にもかかわらず、国会での追及は手ぬるいと言わざるを得ない。安保法成立当時の最大野党民主党は分裂し、野党共闘にも影を落としている。安保法廃止を求める野党各党はいま一度結束して、憲法論争に果敢に挑むべきである。

安倍政権が成立後の三年間に進めたのは、安保法の既成事実化と自衛隊の活動領域の拡大、その裏付けとなる防衛費増額である。

ここ数日、自衛隊をめぐる報道が相次いだ。その一つが、政府秋田、山口両県への配備計画する地上配備型迎撃システム「イージス・アショア」について、だ。

北朝鮮が、米空軍が戦略爆撃機配備する米領グアム島弾道ミサイルを発射した場合、日本の地上イージスが迎撃することもあり得ると、防衛省が認めたという。

日本を守る名目で導入される防衛装備品が、米国防衛する集団的自衛権行使にも使われて当然という、安保法に基づく日米の軍事的一体化を象徴する事例だ。

安倍内閣はまた、エジプトシナイ半島イスラエルエジプト両軍の停戦監視活動をする「多国籍軍・監視団」(MFO)に、陸上自衛隊の幹部自衛官数人を、司令部要員として派遣することを検討しているという。

国際平和への貢献は必要だとしても、国連が統括しない米国中心の軍事的活動だ。参加打診は以前からあったとされるが、なぜ今、という疑問は拭い去れない。

国連以外の国際機関の要請でも自衛隊派遣できるようになった安保法の適用事例拡大に主眼があるのでは、と疑わざるを得ない。

海上自衛隊潜水艦ヘリコプター搭載型護衛艦が十三日に、南シナ海で対潜水艦戦の訓練を初めて実施したこと看過できない

南シナ海は、日本にとっても重要な海上交通路であり、中国が一方的に権利を主張し、軍事拠点化を進めることは、航行の安全確保の観点からも認められない。

首相は「特定の国を想定したものではない」とするものの、中国けん制の意図があるのだろう。

かといって中国をはじめ各国が領有権を主張し合う「係争地」に乗り込んでの訓練が緊張を高めるのは当然だ。それが、武力による威嚇を、国際紛争解決の手段としては放棄した日本の役割なのか。

自衛隊明記で9条変質

自民総裁選で優位が伝えられる安倍氏自衛隊の存在を明記する九条改憲を訴え、連続三選を果たした後、今秋の臨時国会自民党改憲案を提出し、二〇年中の改正憲法施行を目指すと明言した。

しかし、集団的自衛権行使など安保法の違憲性を問わず、その活動を行う自衛隊の存在を憲法に明記すれば、他国同士の戦争には参加しない九条の精神を、さらに変質させることになりかねない。

眼前で起きる安保法の既成事実化や自衛隊の活動拡大を放置していいのか。平和国家の道を歩んできた戦後日本の試練でもある。

[][] 安保法3年 「実績」作りに走る危険 - 朝日新聞(2018年9月19日)

https://www.asahi.com/articles/DA3S13684892.html

http://archive.today/2018.09.19-053333/https://www.asahi.com/articles/DA3S13684892.html

集団的自衛権行使に道を開いた安全保障関連法の成立からきょうで3年。安倍政権自衛隊米軍の一体化を急ピッチで進め、新任務の「実績」作りに前のめりである。

これ以上、既成事実を積み重ねるべきではない。安保法の見直しが急務だ。

政権は、10本の法改正と1本の新法を一括し、わずか1国会で強行成立させた。このため、議論が積み残されたままの課題が少なくない。

典型的なのが「国際連携平和安全活動」だろう。国連平和維持活動(PKO)でなくても、それに類する活動であれば、自衛隊派遣が可能となった。

この規定を根拠に、新たな動きが出てきた。政府は、エジプト東部のシナイ半島イスラエルエジプト両軍の停戦監視をしている多国籍監視軍(MFO)の司令部に、陸上自衛隊員2人の派遣を検討している。

PKO参加5原則が条件とされるが、そのつど法律をつくらなくても、自衛隊国連のお墨付きのない活動に従事できるようになったのは、大きな政策転換だ。にもかかわらず、国会での議論は不十分だった。

なぜシナイ半島なのか。中東政策全体の中での位置づけも明確でない。実績作りのための「派遣ありき」ではないか。

この3年、政権安保法に基づく活動を拡大させてきた。海上自衛隊の米艦防護や南スーダンPKOへの駆けつけ警護の任務付与……。その多くは国民や国会の目の届かないところで行われてきた。一連の日報問題に象徴される防衛省自衛隊隠蔽(いんぺい)体質と文民統制の不全を改めることこそ優先すべきである。

重要な問題を置き去りにしたまま、軍事優先の安保政策を推し進めるこの政権の姿勢には、強い危惧を禁じ得ない。

北朝鮮政策でも安保法を背景に日米で軍事的な圧力をかけ続けた。米軍が攻撃に踏み切れば、日本が巻き込まれる恐れが強い。それが本当に正しい政策なのか、再考すべきだ。

中国軍事拠点化を進める南シナ海でも、海上自衛隊潜水艦護衛艦が、対潜水艦戦を想定した訓練を実施した。中国への牽制(けんせい)が狙いだろう。公海での訓練に法的な問題はないとしても、緊張を高めかねない。外交努力と組み合わせた抑制的な対応が賢明ではないか。

何より、安保法の違憲性は変わっていない。法の欠陥を徹底的に議論すべきだ。立憲主義民主主義を取り戻し、安保政策を立て直す。政府独断専行は許されない。

[](大弦小弦)「死を疎むことなく、死を焦ることもなく… - 沖縄タイムズ(2018年9月19日)

http://www.okinawatimes.co.jp/articles/-/316844

https://megalodon.jp/2018-0919-1437-59/www.okinawatimes.co.jp/articles/-/316844

「死を疎むことなく、死を焦ることもなく。ひとつひとつの欲を手放して、身じまいをしていきたいと思うのです」。15日に亡くなった女優樹木希林さんを起用した数年前の新聞広告のメッセージ。穏やかで信念に基づく死生観が胸に響いた

▼テレビやCM、映画などでさまざまな顔をみせてきた樹木さん。全身がんの公表後も高い演技力はもちろん、個性的で飾らない言動や自分らしく生きる姿は、多くの人を魅了した

▼幼少期は友達はいない、スポーツは苦手、人としゃべらない、一人で遊んでいたという。そんな自分を恥ずかしくないと思ったきっかけは水泳大会の「歩き競争」。1位を取って味をしめ、人と自分を比べないという価値観を持てたそうだ

▼その価値観こそが、演技だけでなく、生き方、死への向き合い方を形作ったのだろう。カンヌ映画祭最高賞の「万引き家族」では人が老いて、壊れていく姿をみせたいと入れ歯を外した。人間のありのままを演じるこだわりだ

▼樹木さんは、番組収録のため新基地建設が進む名護市辺野古のゲート前を訪れ、市民の声に耳を傾けたことがある。沖縄の現状をありのまま受け止めたに違いない

▼生きづらさを抱える若者にも言葉を残した。「人間は自分の不自由さに仕えて成熟していく」。自分らしく生き抜いた樹木さんそのものだ。(赤嶺由紀子)

[][]「辺野古の海は、新法がなければ基地にはできない」木村草太教授インタビュー - ニューズウィーク日本版(2018年9月18日)

https://www.newsweekjapan.jp/stories/world/2018/09/post-10964.php

辺野古の海の埋め立てに法的根拠はあるのか――木村草太教授(憲法学)に聞く>

沖縄アメリカ軍普天間基地名護市辺野古への移設めぐり沖縄県は8月31日、埋め立て承認を撤回した。撤回により埋め立て工事はいったん停止されたが、政府は法的な対抗措置を取る方針だ。

9月30日投開票の沖縄県知事選でも辺野古への基地移設が争点となり、埋め立てをめぐって沖縄県と国が対立を続けるなか、1つの疑問が浮かんでくる。辺野古の海は、そもそも誰のものなのか。沖縄県名護市辺野古の海について、沖縄県の権利は及ばないのか。辺野古埋め立ての法的根拠について、首都大学東京の木村草太教授(憲法学)に本誌・小暮聡子が聞いた。

◇ ◇ ◇

――そもそも辺野古の海は誰の所有、あるいは管轄なのか。埋め立てたらその土地の所有者は誰になるのか。基本的なところから教えてほしい。

法律家として基本的なことを答えるのであれば、日本法においては、海や海底というのは個人の所有権の対象にはならない。

――では、誰が埋め立ててもいいということか。

それは違う。埋め立てという行為は法的にみると、海を埋め立てて新しい土地を作って、その土地の所有権を取得してそこで事業を行うということだ。埋め立てたい場合には、埋め立てを考えている事業者が都道府県知事に対して、公有水面埋立法という法律に基づいて申請をする。公有水面埋立法に基づいて許可を得た人が埋め立て事業を行って、埋め立てによって生じた土地の所有権を取得するというのが日本法のスキームだ。

――公有水面埋立法第一条には、「本法において公有水面と称するは河、海、湖、沼その他の公共の用に供する水流又は水面にして国の所有に属するものをいい、埋立と称するは公有水面の埋立をいう。」とある。

埋立前の海や川というのは公有地であって、個人的な所有権の対象にはならない。しいて言えば、国が所有していることになる。

――埋立後には、誰かの所有になるのか。

埋め立てて生じた土地は、所有権の対象になる。埋め立てていいかという許可を都道府県知事に対して申請して、その許可を得て埋め立てて、土地が生じることになる。

――埋め立てていいかという許可は、国に対してではなく、都道府県知事申請すると。

公有水面埋立法では、そうすることになっている。

――辺野古沖縄県名護市なので、辺野古を埋め立てたい場合は、沖縄県知事申請をする。

そうだ。今回の場合は国が事業者なので、国が申請をした。

――それを、13年12月27日に仲井真弘多・前沖縄県知事承認した。

承認した。

――埋め立てた後、その埋め立て地は誰の所有になるのか。

事業者が国なので、国の所有になる。

――国の所有になった後には、沖縄県はその土地に手を出せなくなるのか。

国が所有する土地について、国の所有権を尊重しなければならないのは当然だ。ただし、都市計画や環境規制など、沖縄県名護市行政権が及ぶ。

――国が埋め立てた場合も、沖縄県名護市行政権の対象になるのか。

沖縄県内、名護市内の土地なので、本来は、行政権の対象になる。

――埋め立てた土地を米軍に貸した後も、県や市の行政権が及ぶのか。

米軍基地には日米地位協定適用されるので、県や市の行政権は大幅に制限される。

――木村教授は、基地問題に関しては沖縄県住民投票を行わなければならないと主張している。

米軍基地にすると日米地位協定適用されるので、その結果、その土地について沖縄県名護市自治権が排除されることになる。しかし憲法92条は、地方公共団体の組織・運営に関する事項を定めるのは「法律」だとしている。自治権をどのように制限するかも、地方公共団体の組織・運営に関する事項なので、自治権制限には法律根拠が必要だろう。では、法律を決めるのは誰なのか。

――国会だ。

そうだ。憲法41条にあるとおり、法律を定めるのは国会だ。<第41条 国会は、国権の最高機関であって、国の唯一の立法機関である。>埋め立て地に名護市の権限が及ぶかどうかは第92条に「法律で定める」とあるので、例えば、それを内閣政令で決めたら憲法92条違反だろう。

したがって、名護市自治権が及ぶかどうかは、法律という形で決めなくてはならない。次に、「沖縄県および名護市辺野古自治権行使してはならない」という法規範を定めるなら、それは沖縄県名護市にしか適用されない。

憲法95条は、特定の地方公共団体にのみ適用される法律を制定するためには、住民投票が必要だと定めている。<第95条 一の地方公共団体のみに適用される特別法は、法律の定めるところにより、その地方公共団体の住民の投票においてその過半数の同意を得なければ、国会は、これを制定することができない。> 

――住民投票をしないで埋立を進めるのは憲法違反だ、と言えるか。

今述べたように、ある土地を米軍基地として、日米地位協定適用するには、自治権制限の根拠となる法律が必要になる。辺野古の埋め立て地は、そのような根拠法が存在していない。そうすると、法律上は、埋め立てをしても、米軍基地として運用できないことになる。今回の埋め立ては、基地建設が目的なのだから、そのような埋め立ては合理的ではないだろう。

そうなると、公有水面埋立法の「埋め立ての合理性」の要件を満たさないので、埋め立て承認処分は公有水面埋立法に違反している、というのが私の主張だ。埋め立てても使えないのであれば、埋め立てることに合理性がない。<「公有水面埋立法 4条 1項 1号『国土利用上適正且合理的ナルコト』>

公有水面埋立法上の合理性要件を満たすには、埋め立てた後に基地として使えないといけない。基地として使うためには、沖縄県名護市自治権を排除する法的根拠が必要だ。その法的根拠を整えるには、法律を作らなければならない。その法律を作った場合は特定の自治体適用されるので、住民投票が必要だ。

――住民投票が必要だったとして、では住民投票をするためにはどうすればいいのか。

埋め立て承認の取り消し訴訟の際、今話したこと沖縄県側も主張した。これに対して16年9月16日、福岡高裁那覇支部は、基地使用に伴う自治権の制約は、日米安保条約日米地位協定という条約に基づくものだから、法律根拠がなくても憲法上の問題はないとした。また、この判断を、最高裁も支持した。

しかし、自治権の制限には何が必要なのか。法律だ。それなのに、条約があれば足りるとする判決高裁最高裁が書いていて、私はそもそもその判決が不当であるという立場だ。

最高裁は真面目にこの争点を判断していないので、新しい県知事なり名護市長がこの理屈でもう一度提訴してみる価値はあるのではないかと思っている。この点を争点にして、そもそも自治権制限の根拠がない状態では米軍基地として運用できないはずであるから、(埋め立て承認を)撤回するという主張をしてみてもいいと思う。

[](政界地獄)農相は辞表書いて矜持見せては - 日刊スポーツ(2018年9月19日)

https://www.nikkansports.com/general/column/jigokumimi/news/201809190000245.html

http://archive.today/2018.09.19-010511/https://www.nikkansports.com/general/column/jigokumimi/news/201809190000245.html

★農相・斎藤健が安倍陣営から「安倍応援団の1人から『石破さんを応援するんだったら辞表を書いてからやれ』と言われた」と語った問題。首相安倍晋三は「そんなことはしていない」と否定しながらも「決して脅しとかではないと思う。自由に闊達(かったつ)に、みんな一生懸命応援したらいい」「昔はもっと激しかった。そこでひるんではならない。それでもなおという勇気が必要だ」と、そんなものは序の口だとの考えを示した。

★それに呼応するように党幹事長二階俊博は「どんな選挙でも、日を追うごとに過熱する。そういう中での発言だろうから、党として改めて取り上げる必要はない」とえこひいきのような援護射撃をした。安倍陣営選対事務総長・甘利明は「斎藤さんもあんなことうじうじ言ったら斎藤健の価値が下がる。歯牙にもかけるなと」と発言。安倍応援団が「気にするな」ということ自体が既におかしな構図だとは思わないのだろうか。

★無論、安倍陣営が問題にしないとしても有権者がこの物腰や言い分を「感じ悪い」と感じるだろう。首相は17日のテレビ討論で「加計さんは、いずれ利害関係者になる可能性があった。まずかったという気持ちはあるか」と問われると「利害関係があったから親しくするというのではなくて、元々の友人」とかわし、「学生時代の友達でも、金融庁幹部とメガバンク頭取はゴルフをしてはいけない」と問われると、「ゴルフに偏見を持っておられると思う。いまオリンピックの種目になっている。ゴルフが駄目でテニスはいいのか、将棋はいいのか」と子供のようなへ理屈で応じた。

★だが、公務員倫理規程でも「遊技またはゴルフ」とゴルフは唯一禁止されている。首相だけれども友達付き合いも大事というならば、首相をお辞めになって遊べばいい。首相は権力はあるが、けじめがないと言わざるを得ない。斎藤は政治家の矜持(きょうじ)として堂々と辞表を書いたらどうか。その方がずっと筋が通っている。(K)※敬称略

[]「良心に背く出版は、殺されてもせぬ事」。出版各社が「新潮45批判RT新潮社アカウントに援護射撃 - BuzzFeed News(2018年9月19日)

https://www.buzzfeed.com/jp/keiyoshikawa/shincho-45-hihan

新潮社創業者・佐藤義亮の言葉「良心に背く出版は、殺されてもせぬ事」をツイート岩波書店河出書房新社Twitterアカウントが共感の声を示した。

自民党杉田水脈衆院議員(比例・中国ブロック)が月刊誌新潮452018年8月号で、同性カップルを念頭に「生産性がない」などと主張し、人権侵害などと批判を受けた問題で、同誌は18日発売の2018年10月号で杉田氏への批判反論する記事を掲載した。

同誌は「そんなにおかしいか『杉田水脈論文」と題した企画説明の中で、杉田氏への反論について「見当外れの大バッシング」「主要メディアは戦時下さながらに杉田攻撃一色に染まり、そこには冷静さのカケラもなかった」と主張している。

これに対しTwitter上では、「ヘイト論文掲載について開き直り正当化する態度」「慄然とする」など、「新潮45」編集部や新潮社に対する批判が相次いでいる。

一方で、新潮社の社内アカウントが、今回の新潮45への批判意見を相次いでRTしている。社内にも批判的な見方をしている人がいるようだ。