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2018-11-08

[] 中間選挙とトランプ氏 国民統合の価値を悟れ - 東京新聞(2018年11月8日)

http://www.tokyo-np.co.jp/article/column/editorial/CK2018110802000154.html

https://megalodon.jp/2018-1108-0908-59/www.tokyo-np.co.jp/article/column/editorial/CK2018110802000154.html

トランプ大統領に厳しい審判である。中間選挙排他的なトランプ流の限界を示した。万人のための大統領に変身し、社会融和を図るべきだ。

南部ジョージア州で高校の総代に選ばれた黒人女生徒が、知事公邸での祝賀会に招かれた。車を持っていないので、女生徒と付き添いの親はバスで公邸を訪れた。それを見て警備員は「あなたたちが来るところではない」と門前払いしようとした。女生徒が語る一九九〇年代初めのエピソードだ。

◆女性らがうねり起こす

そんな差別と偏見を味わった女生徒が、連邦議会選と同時に行われたジョージア州知事選で大接戦を演じた。民主党のステイシー・エイブラムスさん(44)だ。ジョージア州共和党地盤、いわゆる「レッドステート赤い州)」。六〇年代は人種差別撤廃を求める公民権運動が燃え盛った地だ。当選すれば米国史上初の黒人女性知事の誕生である。

エイブラムスさんは共和党支持層に訴えることはしなかった。それよりも従来の民主党支持票を掘り起こすとともに、黒人やヒスパニック中南米系)のマイノリティー(少数派)票の開拓に努めた。民主党支持の多いマイノリティーだが投票率が低い。投票に必要な有権者登録をしていない人も多い。投票に行ってもらえたら勝算は生まれる、と懸けた。

過去の中間選挙投票率は平均で40%前後だが、今回は大幅に増えるのは確実だ。

マイノリティーと若者が投票に行くかどうかが、中間選挙の大きな焦点だった。民主党下院で多数を占めたのは、この二者の投票行動によるところも大きい。

政治の担い手になろうと立候補した女性も急増した。米ラトガース大学の「米国女性と政治センター」によると、上院選には二十二人、下院選には二百三十五人の女性が出馬し、ともに過去最多。民主党が両院で七割以上を占めた。トランプ政治への危機感がばねになった。

前向きな面ばかりではない。より鮮明になったのは、社会分断の底知れない深さである。

共和党はより保守化し、民主党は一層リベラルに傾いた。両極化につれて、考え方や価値観の異なる者を理解しようともしない傾向が強まった。

エイブラムスさんのように、対立する政党の支持者の取り込みを、はなから期待しない選挙戦術の背後にはこんな現実がある。

◆あおられる憎悪と対立

だが、政治は本来、立場の違う者を説得して幅広い合意形成を目指すのが望ましい。聞く耳持たない姿勢では、激しい党派対立に明け暮れるだけになってしまう。

分断はイデオロギーだけではない。信仰や人種などにも及ぶ。対立や憎悪をあおり、偏見を解き放ったのはトランプ氏である。

十月にペンシルベニア州ユダヤ教会堂で起きた銃乱射事件は、憎悪犯罪ヘイトクライム)の疑いが濃厚だ。地元のユダヤ教指導者はトランプ氏に公開書簡を送り「犯行はあなたの直接的な影響が頂点に達したものだ」と断罪。差別をやめない限り、現地への弔問は控えてほしいと求めた。書簡には八万を超える人が署名した。

ところで、議会に「ねじれ」が起きることは、トランプ氏へのブレーキになる。立法権を持つ議会の権限は強い。予算も大統領は予算教書として方針議会に示すが、編成権を握る議会がこれに従う義務はない。トランプ氏に必要なのは議会との対話である。

トランプ氏が最も神経をとがらせるのは、下院過半数の賛成で大統領を弾劾訴追できることだろう。大統領選へのロシアの介入にトランプ陣営も結託していたという「ロシアゲート疑惑」の捜査は続いている。

大統領就任以来、支持者受けする政策を繰り出し、支持固めを図ってきたのがトランプ氏だ。おかげで支持率は四割ほどと低いものの安定はしている。だが、今回のように投票率が高くなれば、支持層だけでは追いつけない可能性がでてくる。

分断は社会の緊張を強め、エネルギーをいたずらに消耗する。悪くすると国は自壊に至る。指導者は国民統合の先導者であるはずだ。トランプ氏は異なる意見に耳を傾けなくてはならない。

◆米第一主義の旗降ろせ

一方、日本を含む国際社会中間選挙を機に、米国第一主義の旗を降ろして責任ある行動をとるよう、トランプ氏に働き掛けを強めるべきだ。

不毛な貿易戦争をやめ、地球温暖化対策の国際的枠組み「パリ協定」や環太平洋連携協定(TPP)からの離脱を再考することが、米国ばかりかトランプ氏自身のためになることを粘り強く説いてほしい。

[] 米中間選挙とトランプ政権 「憎悪の政治」に終止符を - 毎日新聞(2018年11月8日)

https://mainichi.jp/articles/20181108/ddm/005/070/035000c

http://archive.today/2018.11.08-000933/https://mainichi.jp/articles/20181108/ddm/005/070/035000c

憎しみや対立をあおり、時に暴走とも独走とも映るトランプ米大統領の政治に、女性たちが敢然と「待った」をかけたように映る。

米国中間選挙上院共和党過半数を保つ一方、下院民主党過半数を奪還し、政権与党共和党が上下両院を握る構図は崩れた。

大きな揺り返しである。その原動力となったのは、トランプ政治に対する女性たちの疑問と怒りだろう。

中間選挙出馬した女性候補者は上下両院で計250人を超え、過去最多を更新した。下院で当選した女性候補圧倒的多数民主党だ。

その中には先住民イスラム教徒も含まれる。先住民イスラム教徒の女性が下院議員になるのは初めてで、イスラム蔑視女性差別が指摘されるトランプ氏への反発が追い風になった。

女性が「待った」かける

米CNNなどの世論調査によると、両党に対する男性の支持はほぼ拮抗きっこう)するが、女性では約6割が民主党を支持した。学校での乱射事件を受けて銃規制を訴える若者たちが、規制反対の共和党候補を批判する動きもあった。

米国社会では、セクハラ告発する「#MeTоо」運動が高まっている。女性たちは、「米国第一主義を掲げるトランプ氏の政治が、少数者差別白人至上主義、男性中心主義に通じることに、いち早く気付いたのではなかろうか。

とはいえトランプ与党の敗北とも言いがたい。上院共和党議席を伸ばす勢いだ。定数(100)の3分の1ずつ改選される上院選で、今回40人以上の共和党議員が非改選だったのは確かに有利だった。

だが、4年の大統領任期の真ん中で行われる中間選挙与党に厳しい審判が下るのが常だ。好調な経済下での「とてつもない成功」(トランプ氏)とは言えないが、痛み分けとも見える上下両院の「ねじれ」は民意の分断を象徴している。

この選挙は、中米からの移民希望者の列(キャラバン)が米国に押し寄せる中で行われた。トランプ氏は「侵略」という言葉を使ってキャラバンを警戒し、軍を国境地帯に派遣する異例の措置を取った。

これが保守層の結束を促したのは間違いないが、一方では移民をテーマに政権共和党側が作成した選挙広告が「人種差別的」との批判を浴び、政権寄りのメディアも放映を見合わせた。軍派遣への「過剰反応」批判も含めて、行き過ぎがクローズアップされたのは、トランプ氏にとって誤算だったはずである。

移民への対応は欧米に共通する難しい問題であり、移民希望者を力ずくで追い返せば片付くわけではない。トランプ氏の言動人種差別的な傾向を帯び、移民社会でもある米国の精神と真っ向から対立していることを憂慮せざるを得ない。

懸念は大統領令の乱発

今後、トランプ氏の議会対策が難しくなるのは間違いない。ロシアとの癒着疑惑などに関するモラー特別検察官の捜査によっては、下院大統領弾劾の動きも出てこよう。疑惑解明に向けた民主党議会活動も活発化するだろう。共和党主導の下院とは事情が全く異なるはずだ。

2020年大統領選での再選をめざすトランプ氏には望ましくない状況である。心配は二つある。

一つはオバマ政権時に見られたように、大統領議会対立で「決められない政治」が続くこと、もう一つはトランプ氏が業を煮やし、議会の同意を要しない大統領令を乱発して強引な措置を取ることだ。

その場合、対外政策が中心になりそうだが、政権の実績を上げようとして日本を含む友好国に無理難題を押し付けたり、スタンドプレーに走ったりすることも懸念される。

特に心配なのが北朝鮮への対応だ。中間選挙の結果を見て北朝鮮が対米姿勢を微妙に変えることも予想される。場当たり的とも言われるトランプ氏は、くれぐれも軽はずみな対応をしないでほしい。

今の世界では「ミニ・トランプ」とも言うべき強権型の指導者が増えている。だが、国際協調に背を向けて自国の利益を強引に追求する政治スタイルの限界は、今回の中間選挙ではっきり見えたのではないか。

意外性を政権求心力に利用する傾向があるトランプ氏はこの際、協調重視の新しい政治スタイルを模索してはどうか。対立をいとわず憎しみをテコとするような政治は、もともと超大国に似合わない。

[](余録)「米国民主主義は… - 毎日新聞(2018年11月8日)

https://mainichi.jp/articles/20181108/ddm/001/070/067000c

http://archive.today/2018.11.08-001122/https://mainichi.jp/articles/20181108/ddm/001/070/067000c

米国民主主義は権力を委ねるべき人間の選択をしばしば誤る」。19世紀の仏思想家トクビルの言葉である。彼は民主政治には優れた人を選ぶ能力が欠けているばかりか、時としてその意志も好みもないと言う。

すぐさまある人物の顔が浮かんでくる警句だが、トクビルはこうも述べている。「米国人の大きな長所は、失敗を正すことができるところにある」。米国民主政治の強みは正しい選択をすることではなく、失敗を正せる力にあるのだ。

そこで世界が息をのんで見守ることになった米中間選挙である。むろんこれがトランプ米大統領の2年間への国民の審判となるからだが、結果は全議席の入れ替わる注目の下院選で野党民主党が8年ぶりに過半数を奪還、勝利した。

トランプ政権移民政策やリベラル派攻撃が米国社会を真っ二つに分断した中での審判である。歴史的な高投票率がとりざたされるなか、大統領侮蔑(ぶべつ)的な発言に眉(まゆ)をひそめた女性の票が現代米国の「失敗」を正す力になったようだ。

「大成功だ」とは何とトランプ氏のツイートで、与党共和党の改選議席が少なかったために過半数を維持できた上院勝利アピールしたらしい。だが民主党下院政権とは、米国で「分割政府」と呼ばれるねじれ状態に陥った。

国内の政策で手足をしばられるトランプ氏だが、大統領再選の狙いは変わるまい。では大統領権力の大きい外交で今後どんな手に出るのか。取り返しのつかぬ国際政治の「失敗」を考えれば空恐(そらおそ)ろしい。

[](大弦小弦)時給300円、月165時間の時間外労働… - 沖縄タイムス(2018年11月8日)

https://www.okinawatimes.co.jp/articles/-/341632

http://web.archive.org/web/20181108001553/https://www.okinawatimes.co.jp/articles/-/341632

時給300円、月165時間の時間外労働、恒常的な暴行・脅迫…。法務省が今年発表した外国人技能実習生への「不正行為」には、数々の人権侵害事例が並ぶ

▼日本で知識や技能を学び、母国で生かす技能実習制度政府発展途上国に技術を移転する国際貢献だと説明するが、賃金不払いや違法残業が横行する実態を政府自身が報告している

▼実習生にも労働基準法最低賃金法適用される。厚生労働省が昨年、監督指導した5966事業所のうち7割超の4226事業所が残業時間や安全基準賃金などで法令に違反していた。一部の悪徳業者による例外ではない

法務省によると昨年、失踪した外国人実習生は過去最多の7千人に上った。今年は6月までの半年間で4千人。2013年からの5年半で失踪者は3万人を超えた。「実習生」という名の実質的な労働者を違法状態で働かせた結果だ

外国人労働者受け入れ拡大の国会論議が始まった。限られた熟練労働者以外は家族帯同を認めないほか、日本人と同等以上の報酬は法案になく後に省令で定めるとする。使い勝手のいい安価労働力という考え方が透けて見える

▼受け入れるのは血の通った人間だ。それぞれに生活や家族がある。現行の技能実習制度の矛盾を放置、温存したまま、受け入れ拡大の新制度創設は許されない。(田嶋正雄)

[]<金口木舌>いつのまにか・・・ - 琉球新報(2018年11月8日)

https://ryukyushimpo.jp/column/entry-830810.html

http://archive.today/2018.11.08-001612/https://ryukyushimpo.jp/column/entry-830810.html

京都南座が約3年ぶりに再開場した。正面には歌舞伎役者の名前を書いた「まねき書き」が並ぶ。「勘亭流」という独特な筆書きで、これを見ると冬の到来を感じさせる

▼勘亭流とは違うが、学園紛争が盛んな頃は「ゲバ文字」や「全学連漢字」と呼ばれる文字が立て看板に躍っていた。マス目いっぱいの独特の字体で、「闘争」を「斗争」、「労働」を「労仂」、「職業」を「耺業」と略すのも特徴的だ

▼かつては都内でも「ゲバ文字」の立て看をよく目にした。ある大学は道路に面して威圧感のある文字が掲げられていたが、今では一掃されて見違えるほどだ。景観は良くなったものの、何だか「らしさ」がなくなった感じがしないでもない

京都大学が5月、サークルの勧誘やイベント告知などで大学の外壁にかけられた立て看を撤去した。京都市から屋外広告物条例違反と繰り返し指導されたためだ。設置場所を限定する新ルールを適用した。京大名物の立て看の撤去は「表現の自由を脅かす」と論争にもなっている

東京都新宿区は8月、デモで使える区立公園を4カ所から1カ所に減らした。音量や交通規制で住民に配慮したというが、「デモは迷惑行為か」との議論もある

▼何とも息苦しい。立て看もデモも自分には関係ないと思っているうちに、いつか身の回りが規制だらけということにもなりかねない。