2011-07-10
■twitterに書いた「褒めることと叱ること」
知り合いの会社でボーナスが出て,それに伴って社長からご挨拶みたいな書類が配られたらしいんだけど,読ませてもらったらすっごい上から目線だった。「俺はちゃんとやってるけどお前らはどうなの?」みたいな。松本元復興担当相みたいな人って少なからずいるんだなと感じた。
内田樹は「怒鳴られてやる気出すやつはいない」って書いてるけど,褒められて図に乗るやつも少なくない。多くの経営者は経験的に「褒められたら図に乗る人>怒鳴られたらやる気なくす人」だと思っていて,だからこそ「相手の悪いところを探す」タイプの指導を続けるんだろうなと思う。
恐らく理論的には(理論なんてものが最終的に提出されうるとは思わないけど)「褒める」ことと「叱る」ことの効果は同程度。重要なのはバランスであって,ごく簡単に言えば1回叱ったら1回褒めるぐらいでいいはず。でもどちらかに偏っているのを見ることがすごく多い。
なぜ「褒める」なんていう七面倒くさいことをしないといけないのか。なぜなら,悪いところを指摘するばかりだと悪いところは改善に向かうかもしれないけど,同時に良いところも改悪されてしまうから。こういうのを内藤朝雄は「見当違いの自己改善」と呼んでいる。
これは心理学的にすごく面白いところなんだけど,人は「良いところは言わなくても分かってもらえるけど,悪いところは言わないと分かってもらえない」と思いがち。なのでついつい褒めずに叱ってばかりということが起こる。
これは多分,恋愛にも似てる。好きだということはいちいち言わないけど,相手の悪いところはしょっちゅう指摘する。洗濯をあんまりしないとか,料理の味つけが薄いとか。結果,一年中憎まれ口ばかり叩き合っている夫婦が完成する。
それでもそれなりに世の中が回ってきたのは,乱暴に言えば世の中自体がうまく回っていた時期だからだと思う。今みたいな,全体がどうもうまく回っていない時期は,人間関係に気を使うべき時期。感謝の言葉をしっかり口に出す。相手の批判は慎重にする。
「叩いたほうが伸びる」と思っている人は本当に多い。驚くほど多い。そして自分がそう考えていることに無自覚な人もすごく多い。このタイプは,叩いて伸びた人のことは覚えていても,叩いて駄目になった人のことはすぐ忘れる。
「短期的な結果と長期的な結果を見分ける」。これに尽きる。本当に我々はついつい,自覚していても短期的な結果に右往左往しがち。でもぐっとこらえて,長期的な結果に目をやる。ただし上司がそういうこと出来ない人の場合は,その上司がどっか行くのを待つのみ。
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