10/25 ヤクルト−広島(明治神宮野球場)

 カープの関東最終戦は、2011年プロ野球のレギュラーシーズンを締めくくる試合に。石井弘寿引退試合でもあり、見送り人としての仕事も全うしようと行って来ましたが、まさかこんな試合になるとは…。

サヨナラ2011年の広島野球 S2x-1C


 球場に着いたのは4回裏。既にカープファンはすごい数になっており、レフトのポール際というかなり端での観戦に。相変わらずカープファンのモチベーションの高さは凄いものがあります。マエケンがノーヒットに抑えており、今日は調子いいですねーなんていいながら見ていましたが、まさかこれが9回まで続くとは。
 5回のインターバルの時間で、今期限りの退団が発表されて帰国している、ガイエルからのビデオメッセージが流れました。広島ファンの自分からしても、独特の魅力にあふれた素晴らしい外国人選手だったガイエル。帰国後にこういった形でもファンに挨拶しようとする姿勢は素晴らしいと思います。場内も大きな拍手に包まれました。


 ビデオメッセージ、字幕がついていたので写真に収めてきました。一部ボケてしまいましたが、これで全てだったかと思います。
 試合は両者淡々とした攻撃でサクサクと進みましたが、6回にヒット→バント→松山タイムリーで先制。自分が見に行くと松山が活躍してくれることが多いですね。ロマンあふれる左の生え抜き長距離砲でもあり、来期にかなり期待しています。

 そして7回表にこの日で引退となる石井弘寿が登板。自慢のスピードボールはなく、MAX130km台でのストレートでしたが、三球をなかなか良いコースに投げ込んでいました。全盛期の石井弘寿は何度も神宮で見ていたんですが、五十嵐を含めて、全く打てた記憶がありませんね。故障で晩年は残念な形になってしまいましたが、高卒生え抜きで日本代表クラスまで上り詰めた、名選手でした。

 こうなってくると後は、マエケンノーヒットノーランに興味は集中します。7回あたりから明らかにスタンドの空気が変わって来ました。8回からは一球一球への歓声が、普段の1アウトくらいの大きな盛り上がりに。自分自身、人生の大きな夢として生でノーヒットノーランをひいきチームが決めるということがあります。ガトームソン楽天ノーヒットノーランされてから、ようやく訪れたリベンジの機会だと、異常な興奮でした。長いこと現地観戦をしていますが、味方の攻撃がさっさと終わって欲しいと思うのも初めての体験でしたね。
 そして9回裏1死まで、やってきたのです。

 打者には途中から守備で入っていた藤本。直前にホワイトセルを抑えていたこともあり、ちょっと見ている方としても気が抜けていました。そこで放たれた流し打ちの打球はギリギリラインの中に落ちるレフトへのツーベース。大きな悲鳴と共にノーヒットノーランは夢と消えました。それでも25のアウトまでのノーヒットは立派なものでした。ただの消化試合をこれだけ熱い試合にしてくれたことには感謝、感謝です。しかし、そのまま一気に攻めこまれサヨナラ負けするのは予想外だったよ…。序盤は踏ん張りながらも最後に完全に息切れという、ある意味、今年のカープを象徴するような試合でしたね。

 最後には石井弘寿の引退セレモニー。目に涙を溜めながらも、しっかりと前を見据えての力強い声が印象的でした。そして驚いたのが、神宮でのヒーローインタビューの経験が一度もないとのこと。目立ちにくい中継ぎのポジションではありますが、まさかヒーローインタビュー経験がなかったとは。最後の最後に、素晴らしい挨拶でした。残ってる広島ファンを気遣う台詞も、ありがとうございました。

 これで今年のひいきチームの観戦は終了となりました。例年より長いシーズンになりましたが、生観戦としてはやり切れた一年でした。そして、二年間着用してきた川口盛外ユニフォームも、戦力外に伴いラストゲームとなりました。一度一軍で投げている姿を見たかったのですが、こればかりは仕方ありません。昨年由宇でサインをもらったときに、ユニフォームを見て本当に喜んでもらえたのが強く印象に残っています。これからは球団職員として、カープを支えて貰いたいです。

観戦成績