Not but Flowers 〜 聖言に仕えしものたち 〜
かの勇壮帝団にも超えられぬ壁があった
世代を悠々と超えていった かの麗しき先人たちの常識を破壊する力に、勇壮帝団は常に憧れもしていた
『パルナックよ、我ら時代を超越する改革者
どうして私たちは出会ってしまったのか
出会わなければこんな苦しい想いも辛く深い哀しみも経験することもなかった』
『それは時代がそうさせたのだろう。潮目には色んなものが集まる。海を操るお主がその原理を知らぬはずもなかろう
人生において楽しさや明るさだけがそれを成熟させるものだとも思ってはおらんのだろう
改革者は苦しみの中から光を導く先導者
まさにプロメテウスの加護を受けし神の申し子
お前も深い闇の中でその光を見たのであろう
闇に墜ちないものは光さえ見ることはない、という先人ルシフェルの言伝えを魂で理解したものたちはこの時代に多い
そこに流れができるのだよ。我ら同士ユンダ卿もこう言っておった
“咲かずして咲け”と
not but flower は恐ろしく強い。北方のオグマでさえそのロゴスの力に怖れを為していたらしい
言葉の力とは恐ろしいものよ。人間はまだその可能性すら全て知り尽くしているとは言い難い。しかしかつてバビロニアの伝記には“東方に聖言に仕えし種族あり”と記されていたらしい。バビロニアで話題になるぐらいであるからよほどのことであるのだろう。わしもいつか日の出づる方角へと旅してみたい。時代は決して良い方向に動いているとは言い難いから。。。』