藤子不二雄ファンはここにいる/koikesanの日記 このページをアンテナに追加 RSSフィード

2007-04-20 「アメトーーク」でドラえもん芸人放送 このエントリーを含むブックマーク

 19日(金)テレビ朝日の深夜バラエティー番組『アメトーーク』で「ドラえもん芸人」が放送された。司会は、雨上がり決死隊の2人、ドラえもん芸人として、柴田理恵、千秋、千原兄弟有野晋哉品川祐関暁夫が出演。『ドラえもん』をテーマに熱いトークやクイズが繰り広げられた。



『ドラえもん』に対するマニア度という面から見れば、当然ながら濃度が薄く、披露された知識の多くが精密さ・正確さに欠けていたが、ドラえもん好きの一視聴者として、素直に面白がって観ることができた。(最初から、大らかに屈託なく観ようと決めていた・笑)



 やっぱり柴田理恵さんの泣き芸が出た。彼女が出るからにはこれしかない(これ以上のものは期待していない)。今回は自分で「のび太の結婚前夜」について語っているうち感極まって泣き出すパターンではなく、他の芸人さんからドラえもん感動話を聴いているうちに思わず泣きじゃくってしまう、というかたちだった。柴田さんは、『ドラえもん』に関する知識は乏しいが、素直に(ちょっと過剰なほどに)感動できる心を持っているので素敵ではないか。私は、柴田さんが感動話で簡単に泣いてしまう人だと知っていながら、彼女の泣きにつられてホロリときてしまったw (番組的には、柴田さんの泣きから視聴者の笑いを誘発したいのだろうが)

 知識の多寡や薀蓄を披露する才気も大切だけれど、純粋に愛情表現ができたり素直に感動できたりする感性を保持し涵養していくほうが、より根源的に大切なことだなあ、としみじみ思った。



 千原Jr.は、藤子・F・不二雄先生が描いた3つの最終回話を披露。3つのうち1つはてんとう虫コミックス第6巻で読める「さようなら、ドラえもん」だが、あとの2つは単行本未収録作品(「小学四年生」1971年3月号と同誌1972年3月号で発表された作品)である。彼がこうして単行本未収録作品について語れるのも、2002年6月放送のCS(フジテレビ721)の番組で「ドラえもんの最終回を訪ねて」という企画をやったからであろう。この番組のなかで千原Jr.は、単行本未収録の最終回2作を実際に読んだのである。そのときの記憶が曖昧になっているためか、今回はストーリーの細部をかなり誤って語っていた。

 ちなみに、「小学四年生」1972年3月号で発表された最終回は、1973年に放送された日本テレビ版アニメ『ドラえもん』の最終話の原作として使われているそうだ。



 有野さんはあまり出しゃばらなかったが、彼が語ることは勘違いや混乱がなく、しっかりと知識を押さえている印象であった。マニア的には、有野さんあたりに最も好感がわくかな。

 クイズで優勝した有野さんは、アニメ『ドラえもん』に出演が決まったけれど、いったいどんなかたちでドラえもんやのび太に絡んでくるのだろう…

 あと、上京したばかりで不安なとき映画ドラばかり観て救われた、という宮迫さんの話に少しグッときた。



 さて、屈託のない気持ちで観ていたとはいえ、アニメ『ドラえもん』を放送しているテレビ朝日が全国のお茶の間に不正確なドラ知識を流しっぱなしでは、変な誤解や噂が広まる原因にもなりかねず、その点は心配だ。個人的に気になった点をここで訂正しよう… と思ったら、「『修魑』流ブログ 魑道をゆく」さんが、私がやろうとしていた以上に多くの点を訂正をしてくださったので、そちらをご参照いただきたい。

http://blogs.yahoo.co.jp/shu_chi_shu_ra/archive/2007/04/20



「『修魑』流ブログ 魑道をゆく」さんが指摘されたほかに私が触れたいことはこれといってないのだが、私がすでに書き進めていた部分だけは、せっかくなのでアップさせてもらいたい。たいていのドラえもんファンには周知の内容だが、一般の視聴者が混乱を招きやすい部分を整理しておきたかったのだ。


●品川さんが語った知識「ジャイ子の兄ちゃんだからジャイアンという仇名になった」は、公式設定でも何でもなく、ひとつの仮説である。ひところアニメ・マンガの世界観やキャラクターなどに解説を加えたりツッコミを入れたり科学的な分析をほどこしたりする“謎本”なる非公式本が流行ったが、そうした謎本の一冊『野比家の真実』のなかでこの仮説が示されたのだ。あくまでも謎本を書いた人による一つの仮説でしかなかったものが、あたかも公式設定であるかのようにネット上で広まってしまって、今でも「ジャイ子の兄ちゃんだからジャイアンという仇名になった」と信じ込んでいる人が多くいる、というわけだ。



●品川さんが「ドラえもんが青色になった理由」として、「もともとは違う色で耳もあって、ネズミにかじられて、そのときの恐怖で青くなった」と説明し、その補足みたいな感じで関さんが「で、3日3晩泣き続けて、それでメッキが剥がれて青くなった」と付け加えていた。でも、これだけの説明だと話がごっちゃになって混乱を招いてしまう。

 ドラえもんが青色になった理由が初めて示されたのは、方倉陽二先生の描く『ドラえもん百科』においてだった。ネズミに耳をかじられたドラえもんが自分の姿を鏡で見て青ざめてしまった、というものだった。この方倉設定が、1980年1月2日放送のアニメ「ドラえもんのびっくり全百科」のなかで紹介され、「ドラえもんが青くなった理由」として本格的に流布していったのだ。私の世代では、この方倉設定に馴染みの深い方が多いんじゃないかと思う。

 ところが、1995年に公開された映画『2112年ドラえもん誕生』(監督・脚本 米谷良知)において、この方倉設定が覆される。工作用ネズミロボットが誤ってドラえもんの耳をかじってしまい、ドラえもんは耳を失う。そこでドラえもんは元気を出そうと「元気の素」を飲むのだが、それが実は「悲劇の素」だったため、3日3晩泣き続けることに。そうやって泣き続けた振動で黄色のメッキが剥がれ、地の青が露出してしまった、という新たな設定が提示されたのである。さらに原作者の藤子・F・不二雄先生が、「混乱している情報を整理する意味でこのアニメを作りました。もう二度と変えませんから信じてくださいね」と、この映画で描かれた内容こそ決定版の公式設定だと明言したため、旧来の方倉設定は退けられてしまったのである。

 つまり、品川さんが語ったのは『ドラえもん百科』で提示された方倉設定、関さんが捕捉したのは映画『2112年ドラえもん誕生』で提示された決定版設定、ということであり、2人の発言は別個の設定なのである。

やなやな 2007/04/21 00:30 私は1995年の映画『2112年ドラえもん誕生』を未見ため、方倉陽二先生設定しか知りませんでした(^^ゞ
でも藤子・F・不二雄先生が決定版として、『2112年ドラえもん誕生』を認めたんですから、そちらが正解なんですね☆

しゅうきちしゅうきち 2007/04/21 01:08 僕もテレビ朝日版「ドラ」フィーヴァーの最中に熱心なコロコロ読者であったため、「2112」を拝見した際、それどころか藤本先生がその映画を公認されたという報を目にした際にも新設定を素直には受け入れ切れませんでした(個人的には片倉先生設定を公式設定と現在も固く信奉し続けておりますので…笑?)。誤解を恐れず申し上げてしまえば、片倉先生の暴走ともとれる設定は僕たちの世代にはあまりにもインパクトが強すぎ、いささかトラウマとも言える状況になっているようですね。

因みに今春公開の「新魔界」でドラの四次元ポケットの中の様子が公開されましたが、雑巾のような下敷きの上に乗せられた各秘密道具がポケット内で整然と配置されているといった片倉設定から抜けきれずにいる僕としては、あの場面はかなり納得のいかない場面のひとつでもあったりします(まぁどうでも良いんですけど)。

TOJHOTOJHO 2007/04/21 01:20 「2112年ドラえもん誕生」公開以降でも、大山のぶ代さんはテレビに出てドラえもんが青くなった理由を話す際には「びっくり全百科」の方の理由を話していました。笑っていいとも!のテレホンショッキングに出た際に千秋に話していた記憶があります。まだ大山ドラの頃です。当事者自身から混乱を呼ぶ発言がなされていたわけで。

koikesankoikesan 2007/04/21 01:44 >やなさん
私は両方の設定を知ったうえでも、やはり方倉設定のほうがしっくりきます。F先生が認めてしまわれたので『2112年ドラえもん誕生』のほうが正解となるわけですが、それもまだ方倉設定への未練があるんですw

>しゅうきちさん
私もしゅうきちさんと同じ思いですよ。『ドラえもん百科』直撃世代の我々にとって、良くも悪くもこのマンガの影響は大きかったですからね。次々考え出される勝手な新設定、鼻水をたらす間抜けなドラえもん、急に等身が増えてリアルになるドラえもん、そんな一つ一つの要素が脳裏に刻みついていますw 私は、藤本先生の認めることならたいてい素直に受け容れられるんですが、この設定ばかりはずっと違和感をぬぐえません。

>TOJHOさん
大山さんの発言をいろいろうかがっていると、設定関係のことにはあまり詳しくないというか疎いというか、無頓着なところが見受けられましたね。
そもそも、「2112年ドラえもん誕生」の新設定を藤本先生が認めた事実を大山さんが知っていたのかどうか… そのへんからして怪しいです(笑)

aki-radioaki-radio 2007/04/21 04:41 僕もちらっと見ましたが、まぁ無難な感じでしたね(笑)

とりあえず、皆さんのドラえもん愛みたいなのは感じましたけども。

設定の話は、未だに僕もごちゃごちゃです(笑)
藤本先生本人が「2112」の方を公式な設定といっているのならそれが正しいのでしょうけどね。。。
大山さんの発言云々で言えば、大山さん自身(失礼な話)ドラえもんそのもの、というか実写版ドラえもんみたいな方なので、気にしてないと思いますねw

ところで、5/18にドラえもんにて、去年「秘密道具コンテスト」で最優秀賞をとった「あの人は居間」が放送されるみたいです。
完全オリジナルストーリーだと思いますが、果たしてどんな風になるのか…。大晦日の道具紹介のアニメの感じでいくと、パパの昔の恩師に会う・・・ところから端を発するのでしょうか。

修魑(しゅうち)修魑(しゅうち) 2007/04/21 09:53 リンクありがとうございます。私はざっとツッコミを入れたんですが、それ以上に、koikesanの書き進めていた解説がすごく詳しくて丁寧ですね!トラックバックさせていただきます。

修魑(しゅうち)修魑(しゅうち) 2007/04/21 09:57 トラックバックがシステム上できなかったのでリンク貼らせていただきます。

人間やじろべえ人間やじろべえ 2007/04/21 13:23  どちらかと言えば、R−1などイベント出場者にこだわりが強い自分は、あまりトーク番組を拝見しないのですが、見てましたよ。たいへん楽しい番組だと感じました。
 そして、何故このネオユートピア会員の俺を呼ばないんだ(あたいまえだろ)。私自身、国民アニメとしての『ドラえもん』は大好きですが、あくまでもそれ以上に、藤子先生の作品として『ドラえもん』が大好きなので、藤子ファン的見解で『ドラえもん』を語ってみたかった(どさくさに紛れて、2人で1人の藤子不二雄先生や、藤子作品年表史を語ってみたり)。でも、TV的にはそれってどうなんだろう?国民アニメとしての人気が1人歩きしてる『ドラえもん』ですが、デビュー19年目を費やして誕生した作品ですよね。表層のみで捉えたら『ドラえもん』と同じ系統の作品でも、年季を重ねることで常に進化されてますよね。たとえば柴田理恵さん、千秋さん、相武さきさんと言った『ドラえもん』大好きの女性タレントの間で根強い人気を誇る「結婚前夜」にしても、F先生ご自身が3人の娘さんの父親だということがとにかく大きくて、見方を広げれば『エスパー魔美』『チンプイ』に通じることも可能だと思うのですが、いかがでしょう?
 品川さんが発言されてた「小池さん」は小池家でラーメンを食べてた鈴木さんというのはどこから広がったのですかね?スタッフで『まんが道』読んでる人間いないのかい?

koikesankoikesan 2007/04/21 21:42 >aki-radioさん
真面目にドラえもん論やドラえもんの知識を語る番組ではなく、お笑い主体のバラエティー番組ということで、最初から過度な期待はかけていませんでしたから、がっかりしたとか裏切られたという気持ちは感じませんでした(笑) 芸人さんたちが地上波のテレビ番組でドラえもんをテーマに一生懸命トークしたりクイズしたりする光景を見られただけで満足しておきます。
「2112年ドラえもん誕生」の設定よりもずっと先に方倉設定を知ったので方倉設定のほうに愛着があるという面もありますが、それだけでなく、「2112年」の新設定はちょっとややこしいですし、ドラの耳をかじったのがネズミではなくネズミ型ロボットだというところに、どうしても抵抗を感じてしまいます。
「あの人は居間」は、はたしてどうなるんでしょうねえ…

>修魑(しゅうち)さん
修魑さんが多くの箇所に訂正を入れてくださったおかげで、私は限られた点について集中的に書くことができました。連携プレイができましたね!
トラックバックとリンク、ありがとうございます!

>人間やじろべえさん
私も、細かい点に引っかかりを感じながらもトータルでは充分に楽しませてもらいました。
ああいうバラエティー番組で披露する知識となると、あまりマニアックすぎてもいけないし、トークによって笑いや楽しさを生まなければいけないわけで、濃い藤子ファンの目線で見るとどうしても物足りなく映りますが、人間やじろべえさんが出れば、芸人の資質と藤子ファンの知識を駆使して、我々をも満足させてくれるトークを展開してくれそうですね。
真面目なドラえもん論、硬派の藤子マンガ論を語るには、バラエティー番組ではダメですね。ちゃんとした教養番組やカルチャー番組、ドキュメンタリー番組で識者やファンがドラについて論じるような企画があるといいなあ、と思います。
人間やじろべえさんがおっしゃるような、F先生が3人の娘さんの父親であるという切り口から複数のF作品を横断的に論じていく展開は、一つの正しい道筋だと思いますよ。面白そうだなあと興味をそそられますし。
品川さんが語った「小池さんは、実は小池さんの家の鈴木さん」という知識は、小池さんのモデルである鈴木伸一先生がスタジオ・ゼロ時代に小池さんという方のお宅に下宿していた事実から来ているんだと思います。鈴木先生をモデルにしたあのキャラクターが「鈴木さん」ではなく「小池さん」と呼ばれるようになった背景には、鈴木先生が現実に小池さんのお宅に住んでいたという事情があるわけです。ちなみに、小池さんという方は鎌倉の名士で、この方の家に行くと今でも鈴木伸一先生の肖像画が飾ってあるそうです。

ハマーンハマーン 2007/04/24 00:27 どうもですぅ。『アメトーーク』、僕は少ししか観れなかったのですが、改めてドラえもん好きな人がたくさんいるんだなあと思いました。柴田さんが映画を観て涙を流すのもいいエピソードですね。僕なんか『のび太の恐竜2006』で、音楽が流れただけで泣きそうに。。。
有野さんがクイズに優勝して、『ドラえもん』に出演が決まったらしいですが、僕としてはあまりよろしくないですねぇ。これまでの芸能人絡みのテコ入れや、声優の芸能人起用などで、いささかうんざりしてたもんですから。まぁ、芸能人達も『ドラえもん』に出演するのが夢でしょうし、それが実現した時の喜びは計り知れないでしょう。無難な形で登場するならまあ許容範囲です。
後、ドラえもんの青い理由、自分は『2112年ドラえもん誕生』を先に見ましたから、そっちの方が設定としてはしっくりくるんですね。リニューアル版ではこの設定が受け継がれてるのかどうか分からないですけど、藤子先生本人が太鼓判を押したこの設定は無しにしてほしくないですね。
余談ですが、姉はのび太君達の新ファッションは結構ショックだったと言ってました。僕の場合はどこかのBBSで汚い言葉でそれを中傷する方のがショックでしたけど。
更に余談ですが、最近久々に『ドラえもん ギガゾンビの逆襲』をやりました。元々RPGは苦手なので、敵の強さに苦戦してます。

koikesankoikesan 2007/04/24 01:18 >ハマーンさん
「アメトーーク」は、ドラえもん好きの芸人さんたちが熱心にドラえもんについて語っているというその状況が単純に楽しかったし、ちょっと胸の熱くなるところでした。柴田さんの号泣は、「もうげんなり」という人もいらっしゃいますが、私は彼女の涙を見るたびに心を動かされますw
私も芸能人を作品本編に入れ込むような企画は好ましいとは思わないのですが、有野さんみたいな地味なキャラがドラの作中でどう生かされるかという点に少し関心をおぼえます。
「2112年ドラえもん誕生」の設定を先に知った方はそれがデフォルトになるので、逆に過去の方倉設定に違和感をおぼえることになるのでしょうね。我々の世代だと、小学生時代に方倉設定に出会い、それに親しんできた経緯があるので、やはり「2112年」設定のほうにどこかしら抵抗を感じてしまうんですよ。
のび太らの服装が変わるニュースに触れた反応、私はハマーンさんのお姉さんに近いかな。アニメドラの動向に対して賛成であるにせよ反対であるにせよ、下劣で侮辱的な罵詈雑言が飛び交っている状態を見ると胸が痛みますよねえ。