世田谷ピンポンズのライブへ

 もう4週間ほど前の出来事ですが、6月1日、シンガーソングライターの世田谷ピンポンズさんのライブへ行ってきました。会場は名古屋の「鑪(たた)ら場」です。
 
 

 世田谷ピンポンズさんの世界観は、六畳半フォークと呼ばれたり呼ばれなかったりするとか。お笑い芸人ピースの又吉さんと親しくされており、又吉さん作詞の曲を歌ったりもしています。今年2月26日放送の日本テレビダウンタウンDX』では、又吉さんの友人としてVTR出演されていました。
 ピンポンズさんは藤子マンガのファンでもあり、歌詞に「藤子不二雄」が出てくる曲が、私の知る限りで2曲あります。また、ピンポンズさんはかつてお仲間と「藤子・F・しげる」という音楽ユニットを組んでいたそうです。明らかに藤子F先生リスペクトのユニット名ですね(^^) 私はまだ聴けていませんが、藤子・F・しげるの曲には『パラレル漂流記』『まんが道』『君はエスパー』『バケルくん』などがあるとか。これらの曲もタイトルからダイレクトに藤子リスペクトが伝わってきます♪

 
 ライブの1曲目に歌われた『オレンジジュース』は、まさに“歌詞に「藤子不二雄」が出てくる曲”のひとつでして、「藤子不二雄の漫画本を読んでいる♪」というかたちで登場します。この曲は恋人と寄り添い合って暮らす若者の心情、生活を歌っており、いわゆる四畳半フォークの世界観を踏襲しています。“夏の終わりが僕の肩を叩く”とか“夜が顔を出すのが早くなったこの街で”とか、そんな季節の移り変わりの表現がとてもステキです。


 今回のライブでとくに胸に響いたのが『名画座』です。三軒茶屋にあった映画館のことを歌っており、私は先月生まれて初めて三軒茶屋へ行ったばかりとあって、なんだかタイムリーな気分になりました(^^)通いつめた映画館が壊されると知って自分らの思い出が踏みにじられるような気持ちを抱いたのだけれど、自分らもまた、自分らより前にこの街に住んでいた人々の思い出を踏み荒らしてきたのかもしれない…。街の新陳代謝は、その街の思い出を傷つけながら進んでいく…。傷ついた思い出が積もり積もって街は新しい顔を見せていく…。街に住む人は誰もが、かつて同じ街に住んだ誰かの思い出を傷つけながら、そのうえで自分の思い出を傷つけられているんだなあ…。なんてことを頭に思いめぐらしました。


『喫茶ボンボン』は、名古屋にある喫茶店がモデルだとか。この喫茶店がお好きなのだそうです。そのほか、『紅い花』『トロワ・シャンプル』『ファミリィレストラン』『グッドバイ』『歌子ちゃん』といった曲を聴けました♪


 ピンポンズさんの曲は、実在する具体的な街や店などがイメージされ、そこで地道に暮らす人の生活感や息遣いや心情や体温を伝えてくれます。固有名詞が使われていてもいなくても、固有名詞的な存在であろうとしている。人や街が記号化されてしまうことに対し、ゆるやかに抗っているようです。


 ライブ後、ピンポンズさんとお話をさせていただくと、何年も前から当ブログを読んでくださっていたそうです。私がピンポンズさんのライブへ行くのはこれが初めてでしたし、お会いするのも初めてだったのですが、それよりずいぶん前からこのブログを読んでくださり、私の存在を知っていてくださったんだと思うと感無量です。
 藤子マンガ好き同士なので会話のネタが尽きません。ピンポンズさんは、以前に『のび太の鉄人兵団』のリルルをイメージした曲を作ったこともあるのだとか。聴いてみたい〜!
 
 ・世田谷ピンポンズさんとツーショット! 


 
 ・この日のピンポンズさんは『のび太の大魔境』Tシャツを着ておいででした!

 
 
 ・物販では、ピンポンズさんのCDを3枚購入。ピンポンズさんはご自分で作詞作曲して歌うシンガーソングライターですが、この3枚のうちの1枚は、ピースの又吉さんが作詞した曲を収めたCDです。3枚ともにサインをいただきました。ありがとうございます!


 またライブに足を運びたいです♪