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2016-08-31 07:35

「築地市場移転延期」で人気取りを狙う小池百合子とそれに加担する宇都宮健児

小池百合子が決断した築地市場移転延期と小池に助言した宇都宮健児という構図を見て、私が2001年に小泉純一郎政権発足早々に決断したハンセン病訴訟控訴断念と小泉にそれを助言したとされる故筑紫哲也という構図を思い出した。両方のケースに関して、為政者の決断がいかに「正しい」ものであろうとも、ともにポピュリストにして新自由主義者である*1為政者にとっては人気取りの手段でしかなく、「リベラル」人士が「改革ファシズム」とでも呼ぶべきものの後押しをしてしまった、と思われる。

東京新聞:ページが見つかりませんでした(TOKYO Web)

築地市場の移転延期へ 都知事意向 土壌の安全性検証

2016年8月30日 夕刊

 東京都小池百合子知事が、十一月七日に予定されていた築地市場中央区)の豊洲市場江東区)への移転を当面、延期する意向を固めたことが、関係者への取材で分かった。豊洲の土壌汚染に関する安全性の最終確認などに時間が必要と判断した。

 小池知事は三十日午前、庁舎内で記者団の取材に「まだ精査しているところだが、近々会見などを開き、きっちりと話したい」と語った。

 新市場用地にはかつてガス製造工場があり、都は土壌に残っていたベンゼンヒ素、鉛など高濃度の汚染物質の対策工事を八百五十八億円かけて実施した。完了後、二〇一四年十一月から定期的に七種類の物質について、約二百地点で地下水の水質を調べてきた。

 過去七回の調査では環境基準をクリアしたが、小池知事は最低二年間の調査が必要と判断。今年十一月十八日に採水を始める調査を詳細に検討する見通しだ。結果は来年一月中旬から二月ごろに出る予定。

 小池知事選挙中から移転について「立ち止まって考える」と発言。二十六日の会見では「(調査結果が出る前の開場には)大きな疑問を持っている。お構いなしに決めてしまうような、これまでの都の対応はいかがなものか」と述べていた。新市場の使い勝手や、五千八百億円まで膨らんだ移転費についても問題視しており、開場までに改善や検証に取り組む。

 延期した場合、築地市場に加え、豊洲市場の維持管理費がかかるほか、引っ越し準備をしている関連業者への補償などが必要になる可能性もある。

 また、二〇二〇年東京五輪パラリンピックの競技施設が集中する臨海部と都心部を結ぶ「環状2号」の完成時期に影響する恐れもある。有明から虎ノ門などに続く環2は、築地市場内を通過する計画のため、市場の解体が必要。都は「現行計画でもぎりぎり」としており、五輪までに建設を間に合わせる工夫が必要となる。

築地市場の移転問題> 1935年に開設した築地市場の施設が老朽化し、手狭になったことから東京都は2001年、江東区豊洲地区にある東京ガスの工場跡地への移転を決定。しかし、土壌から高濃度のベンゼンなどの有害物質が見つかり、都は汚染物質を除去する対策を実施し ̄4年12月、豊洲への移転を16年11月にすることを正式に決めた。ただ、その後も土壌や空気汚染への懸念や交通アクセスの悪さを指摘する声があり、一部業者が移転の延期を求めていた。

東京新聞より)

昨日(8/30)午後、宇都宮健児小池百合子会談した件は、昨夜のTBSNEWS23』も報じていた。

TBS NEWS - TBSの動画ニュースサイト

小池都知事築地市場移転延期の方針固める

 東京都小池百合子知事が、築地市場豊洲への移転を延期する方針を固めたことが、関係者への取材で分かりました。

 30日午後、都知事選への立候補を見送った弁護士宇都宮健児氏と会談した小池知事。最初の話題は・・・

 「ぜひ築地移転に関しては、一旦停止をして、関係者、当事者からちゃんと話を聞いて対応していただきたい」(宇都宮健児氏)

 「関係者が多いですから、一番いい方法は何だろうかということを、まさしく模索しながら、とはいえ、時間があんまりありませんから、予定が11月なので。明確な態度を本当に早めに発表させていただきます」(小池百合子 都知事

 築地市場豊洲への移転問題。豊洲新市場の開場予定が11月7日と目前に迫る中、小池知事は、自身の掲げる「都政改革」のひとつに挙げて、「一歩立ち止まるべき」という立場を示してきました。そしてヽ0日。都の関係者への取材で、小池知事築地の移転を延期する方針を固めたことが分かりました。豊洲市場の土壌汚染や交通の不便さなどを理由に、移転の延期を求めていた業者は・・・

 「まだ小池知事の正式な発表がないですから、 半分うれしくて半分は半信半疑ですね。ただ要望書を出してますから、小池知事はやってくれるだろうと思っていた」(株式会社関富 関戸富夫氏)

 しかし、移転延期となると、様々な問題が浮上します。築地市場の土地には4年後の東京オリンピックに向けて、都心部選手村を繋ぐ道路が建設される予定で、移転が遅れると、オリンピックに間に合わない可能性があります。

 また、移転推進派によると、豊洲市場の建物建設には築地市場業者も自腹で多額の資金を使っており、さらに、延期しても維持管理に1日700万円ほどかかるといいます。小池知事は一両日中にも会見を開き、移転延期について自ら説明を行う予定です。(30日16:42)

TBS「News i」より)

この件に関して日記にいただいたコメント4件を、一部の不要な改行及び誤記を除いてそのまま転載する。但し築地市場移転、小池百合子宇都宮健児等に関係ない部分は割愛した。

http://d.hatena.ne.jp/kojitaken/20160830/1472514854#c1472558978

id:mtcedar 2016/08/30 21:09

そういえば宇都宮健児築地市場豊洲移転問題に関して小池都知事に直談判して、それを受けてか(?)豊洲移転を土壌調査の最終結果が出るまで先延ばしするってメディアでは話題になっているんですよね。

何というか、豊洲移転は移転地決定時の土壌汚染問題とその対策から騒がれて利害関係者が賛否両論百出して当事者からもある程度は専門的な観点からの意見(築地市場自体既に施設的に老朽化していて食品衛生面でも問題が指摘されているなど)はあるんですけど、宇都宮小池の"直談判"って絵に多くの"政治的関心高い"系が反応してこれまた拍手喝采ってことになりそうな・・・・・(嘆

http://d.hatena.ne.jp/kojitaken/20160830/1472514854#c1472569121

id:pomme1919 2016/08/30 23:58

宇都宮小池の"直談判"って絵に多くの"政治的関心高い"系が反応してこれまた拍手喝采ってことになりそうな・・・・・(嘆

反自民勢力小池百合子が一手に吸い寄せる「東京大阪化」が着々と進んでいるようです。もはや誰も相手にしないような鳥越氏や野党・市民連合など「リベラル」の無為無策の結果であることはもちろんですが、宇都宮氏が「左からのファシズム補強」に大いに貢献していることも確かでしょう。この他にも橋下の番組に出演したり「正論」最新号に「野党共闘の被害者」として登場されています。氏の掲げる政策にはほとんど共感できながら、この人には政治家として不可欠なこらえ性が欠けているのではないかという懸念は残念ながら本当だったようです。こんな程度の人を過剰に持ち上げる一部左派も「左からのファシズム補強」を後押ししているわけです。

http://d.hatena.ne.jp/kojitaken/20160830/1472514854#c1472580111

id:axfxzo 2016/08/31 03:01

(前略)

久しぶりに骨無しクラゲ(星浩を指す=引用者註)の番組をみて、宇都宮小池と会見するざまをみた。当てこすりみたいにも思えた。

サンダースさんみたいでね…』と小池に(取り下げした時)ヨイショされた宇都宮、か。

内輪ネタくらいにしか響かないガンサバイバーネタに固執し、無差別テロにすらなりかねない豊洲移転問題に『白紙撤回』とギャンブルすら打てなかった鳥越さん。立ち止まって考えると、案の定クリンチ仕掛けてきた小池大敗した。私はあの小池が移転計画を中止するなんて到底思えない。

それはそうと、宇都宮は中止する側ではなかったのか?

都政ウォッチャーとして小池に『立場を越えて』もの申すこの姿。この、一見ご立派な振る舞いはどんな政治的危険性を孕むか、宇都宮って分からないのか?

なぜ、ウォッチャーとして冷徹な振る舞いをやれないのか?

『フライング男』などとここで彼を批判する声があったと記憶するが、やはりそうした指摘は的を射ているのでは?

私が宇都宮ならば絶対に小池に進言なんてやれない。小池が嫌いだからではなく、小池が危険極まりないからだ!観察者ならば小池が自力でどうやるか、ヘマも期待して観察すればよい!小池を助けて…マスコミ的に成功したぞと評価させる報道をやらせることが、その後のヤバすぎる極右路線を(半ば)看過させる可能性は、ハッキリ言って十二分に出てくるだろう。因みにその可能性は無限大になかろうが(笑)、宇都宮がポスト小池候補者としてシャシャリ出る可能性を作るとしたら、小池のもたつきなどをウォッチャーとしてコテンパン批判し、かつ(マスコミどものお気に入りな)『対案』をアピールしたら、でもあろう。

実質的な初仕事が大日本帝国憲法復活を都議会提案して駆逐されたキ印極右元都議を特別秘書にした女にへいこらとついて踊る宇都宮の政治的センスって何なんだよ。

食と健康の問題は誤魔化してはならぬテーマであり、党派性という話でもない。但し、眼前にコレラなどの逼迫した問題があるわけではなく、そもそも(あれだけ反対したのに)石原どもがごり押し豊洲と決めてしまって、しかも後二ヶ月で移転という局面でもある。これを『白紙撤回』などに持っていくにはそれなりの覚悟と政策などがないと厳しい。

鳥越を批判するのはそこらが欠如していた(その勇気すらなかった!)という点である。では『政策通』という宇都宮ならばどうなのか?

小池とはこの問題でも真逆であろうから、何も(どう見ても鳥越への保険をかけたクリンチだろう、立ち止まって考えるなんて!)ノコノコこの局面で小池に進言なんてやることはない。もしかして、東京大改革に参加したいのか?

些か狭量な物言いだが、あえて宇都宮批判をしてはみた。

http://d.hatena.ne.jp/kojitaken/20160830/1472514854#c1472580525

id:axfxzo 2016/08/31 03:08

酒を飲みながらの戯れ言故に論旨に揺れもあったよう(笑)。

無差別テロにすらなりかねないというのは、中長期的に見てということですな。眼前にコレラなどの問題がある所にそもそも移転なんてするわけもない(笑)、ここも今コレラなんかの緊急事態があるわけではなく、くらいに書き直さないと酷すぎるわな(笑)

たしか豊洲はコーティングして盛り土してと、それなりの工夫はしているはず。ただ、それでも今後の使用で不安がありうるという懸念。

食と健康という点では無差別テロになりかねない可能性も否定はできないってことですな。と、それなりに書き直してはおきます。

私も宇都宮健児の政治的センスに多大な疑問を感じる。

過去、2012年の都知事選で私は宇都宮氏に投票したが、2014年都知事選では澤藤統一郎氏が告発した宇都宮選対の問題を看過できないとの立場から白票を投じた。ちょうど1か月前の都知事選では「鼻をつまんで」鳥越俊太郎に投票した。

宇都宮氏は、政策はいつも一番良いのだが、明らかに政治家としての適性を欠く。何より、氏の「軽さ」が私には耐え難い。氏は、ある種「滑稽なポピュリスト」ともいうべき言動を繰り広げるが、熱烈な「信者」たちはそんな氏に熱く共感する。私には理解を超えた心理規制なのだが、現にそうした光景が病的に展開されたのが先の都知事選であって、その余波は今も残っている。ネットでは、未だに宇都宮氏の梯子を外した共産党や、もう世間一般の多くの人はとっくに関心を失った鳥越俊太郎への悪口雑言をいまだに止めることなく垂れ流し続けている人たちが存在するのだ。

「改革ファシズム」に明らかに加担している宇都宮氏と、氏に心酔する「リベラル左派」系の「信者」たちは、自らが自陣営の劣化にさらに拍車をかけていることすら理解(自覚)できないのであろう。

*1小池百合子の場合、それに加えて極右でもある。小泉純一郎の場合は政治思想的な極右とまでは言えなかったが、イラク戦争協力でアメリカに追随するという事実上の戦争犯罪を犯したから極右と同罪であると私は考えている。

2016-08-03 08:31

小池百合子の正体と小池に投票した左翼・左派・リベラルの「病理」

今回の東京都知事選及びそれに当選した小池百合子については、下記のさとうしゅういち氏のエントリ2件に示された分析が妥当だと私は考えている。

野党側、候補擁立で精一杯、準備万端の小池氏に大きく遅れ : 広島瀬戸内新聞ニュース(社主:さとうしゅういち)2016年8月1日)

今回の東京都知事選挙は、はっきり申し上げて、以下のように総括できます。

  • やっとのことで、民進党から共産党まで乗れる候補者を擁立するには擁立した。
  • しかし、候補者の擁立だけで精一杯だった。
  • 政策や、候補者決定の透明性が不十分なまま公示を迎えた。
  • こうしたことも背景に「右側」連合東京は鳥越候補を推薦せず、「左側」の宇都宮健児陣営も鳥越応援でまとまらず、小池候補に一部支持が流れた。
  • このため、鳥越候補は前回の宇都宮健児さんの票は上回ったものの、宇都宮+細川の合計票を大きく下回った。
  • 小池候補は、先手必勝でかなり準備をしていたと考えられる。実質的には、小池候補が大きく先行し、そのまま逃げ切る選挙戦だった。
  • 清新イメージをうまく醸しだし、左翼票の一部も切り崩す形で大勝した。翼賛選挙での四王天延孝中将の全国最高点での当選を彷彿とさせた。

小池新知事は「安倍より右」の劣化ウランより硬い新自由主義者 : 広島瀬戸内新聞ニュース(社主:さとうしゅういち)2016年8月2日)

小池百合子知事は、一言で言えば、安倍晋三総理よりも経済政策では「右」の「劣化ウランより硬い新自由主義者」です。

安倍総理は、乱暴に表現すれば ̄980年代の日本を牛耳った金丸信や竹下登ら古い自民党政治家と似たような経済政策です。

ただし、それが、時代状況に適合していないと言うことです。

小池知事は ̄992年に参院議員に当選、翌年に衆院議員に転じました。

国会議員時代を通じて、「渡り鳥」「信念がない」などと罵倒されていますが、小池知事は確固たる信念をお持ちの方です。

それは劣化ウランより硬い新自由主義者であると言うことです。

(※劣化ウランは鉄より硬い金属で、アメリカ軍の戦車の装甲や砲弾に使われています。湾岸戦争やイラク戦争では猛威を振るいましたが、一方で、放射能汚染が広がり、イラクの市民はもちろん、米軍兵士も含む多くの人が苦しんでいます。)


小池知事は、以下にお示しするように、その時代ごとに「最も新自由主義的な政党」に属していただけであり「最も新自由主義的な親分に仕えていた」だけです。

ぶれているのは政党や親分であり、小池さん自身のスタンスは一ミリもぶれていないと断言できます。

日本新党(細川護煕)→新進党(小沢一郎)→自由党(小沢一郎)→保守党(扇千景)→自民党(小泉純一郎

それぞれ、時代を代表する「新自由主義」政党であり、親分(党首)です。

「介護士や保育士の給料は改善せずに、空き家を貸せば良い。」

という趣旨の演説は、正に「新自由主義」そのものです。

そして、安倍総理の経済政策を「東京発」で「右より」に引っ張っていくことは間違いありません。

ちなみに、増田寛也候補を表現するとすれば「田舎ならどこにでもいるような与野党相乗りのフツーの官僚知事」です。

増田候補を挟んで野党連合と対極に小池知事はいる。

しかし、清新イメージを醸しだし、無党派層をつかんだという案配です。

蛇足ながらつけ加えると、小池百合子政治思想面でも、2000年に現行憲法停止を主張して石原慎太郎と意気投合し*1、2003年には日本の核兵器保有を場合によっては認めても良いと毎日新聞のアンケート(「えらぼーと」の前身と思われる)と答え*2、2003年には月刊誌『Voice』で日本の核武装に関して極右の田久保忠衛及び西岡力との鼎談で「東京に核ミサイルを配備しよう」とブチ上げる*3など、筋金入りの極右である。

つまり、小池百合子とは筋金入りの新自由主義者にして筋金入りの極右政治家にほかならないのであって、左翼、左派リベラルのいずれかを自認する人間であれば絶対に投票してはならない候補だ。だから、政治勢力のうちどのくらいの人たちが都知事選小池百合子に投票したかが政治勢力の理非を測る尺度になり得ると私は考えている。

共同通信(他の多くのメディアの協力を得て行ったと思われる)の出口調査によると、共産党支持者の17%、社民党支持者の18%がそれぞれ小池百合子に投票した。これは、39%が小池百合子に投票した民進党支持者や、この記事の末尾に示す東京新聞の記事を参照すると民進党と同じくらいの比率しか鳥越票を確保できなかったという生活の党と山本太郎となかまたち支持者と比較して、共産党や社民党の支持者の方に理があることを示している。

前回の都知事選宇都宮健児に投票した人は、同じ共同通信の調査で29%が小池百合子に投票している。これは、民進党や生活の党よりはマシだが、共産党や社民党と比較してはるかに悪いスコアだ。

宇都宮健児支持者の中には、共産党や社民党だけではなく、民進党や生活の党の支持者も少なからずいるであろうから、両政治勢力の中間であって当然だと思われるかもしれないが、少なくとも、宇都宮健児支持者の集団は、東京都の全有権者と比較して、政治的識見の高低において特に優れているわけではなく似たり寄ったりであるとは断言できる。少しでも真面目にものを考える(括弧の有無を問わない)左翼、左派リベラルであるなら、「小池百合子にだけは絶対に投票しない」などというのは最低でも満たさなければならない必要条件であると私は確信するからだ。

今回の都知事選では、これまで共産党批判したことなど一度も見たことがない人たちが、激烈な言葉で共産党を非難する例をちらほら見かけた。今回の「野党共闘」の候補者選びには大いに問題があったことや、鳥越俊太郎が物足りない(ある人たちにとっては許せない)候補であったことは事実だ。しかし、自陣が「野党共闘」に加わった共産党や社民党の支持者の集合と比較して、有意差のある高い比率で小池百合子への流出を招いたことを批判せずして今後の前進はあり得ない。その点で宇都宮健児支持者たちの自己認識は甘過ぎるし、支持者たちも、それに何よりも(以前から組織内においてファッショ的な性格があるとの批判を受けてきた)宇都宮選対もあまりに自分たちに甘過ぎると思うのである。

「きまぐれな日々」に、かつて2005年の郵政総選挙の結果に危機感を抱いてブログを始めたはずなのに、今ではその小泉郵政選挙を再現したとしか言いようがない小池百合子に対して「大甘」としか思われない記事*4を書くようになったブログ『日本がアブナイ!』や、今や政治への影響力をほとんど失った小沢一郎なんかを叩くのは止めて、巨悪を叩けなどと書いてきたコメントがあったが、安倍晋三への悪口などネットでもう10年以上書き続けている(安倍晋三が初めて総理大臣になる直前の10年前に、私は「AbEnd」なる造語を編み出し、「安倍晋三を終わりにする」などというスローガンを掲げていた)。その経験から、「下々」の人間の一人一人がいくら安倍晋三や橋下徹や石原慎太郎らの悪口を書いたところで、リーダーたちがしっかりしていなければどうしようもないことを痛感している。その観点からいえば、自陣営から29%もの人間が小池百合子に投票したことに何の問題も感じず、自己批判も政治勢力内での相互批判もできないような政治勢力には、その体質が改められない限り何も期待できないし、その体質に対して「下々」の人間は強い批判の矢を放たなければならないと私は確信している。もっともしっかりしてもらわなければ困る人たちが全くしっかりしていないから私は激怒しているのだ。民進右派だの連合だの、前回細川護煕に投票した人たちだの、ましてや自公支持者やネトウヨどもなどには期待するところなど何もないから、彼らに対する批判宇都宮支持者や宇都宮選対の責任者たちへの批判よりもトーンが弱くなるだけの話である。

なお、上記コメントをいただいた方の他ブログにおけるコメントを私が誤読して筋違いな文章を書いたとのご指摘だったので、それに対しては遺憾の意を表明する。

以下は未明にいただいたコメント。

http://d.hatena.ne.jp/kojitaken/20160802/1470097124#c1470174589

id:axfxzo 2016/08/03 06:49

先程、東京新聞を買おうとして、やめてしまった。

くせでチラリと『本音のコラム』を覗いて買うか否かを決めるのだが、流石にこれは…な内容だったので。


文芸評論家斎藤さん。彼女の言葉にこそ『小池に投票するリベラルな女たち』の思いが詰まっていた。

イチイチゴモットモな鳥越批判である。しかし女性問題のくだりで彼女の底の浅さがわかってしまった。

女性の人権問題、所謂セカンドレイプということも含めて、文春などのあの見出しと中身などを比べてみての、これは胡散臭いのでは?政治的な(右翼側の)バッシングでは?と訝しいと思うが故の、それでもやっぱり安倍晋三じゃなかった(笑)、鳥越さんというのが私などの選択肢だった。

斎藤さんのコンパクトな鳥越批判は傾聴に価はする。されど、そこまで叩く彼女にはこうも聞きたくなる。

で、あなたは誰に投票したの?と。


宇都宮さんファンというのは彼の獲得投票実績と支持政党層との兼ね合いから見ても、そんなに多くはあるまい。せいぜい在特会上がりのあやつの投票数に毛が生えたくらいではなかろうか?そんなにあるのかとも疑問だが。

コジタサンは左派のあり得ない投票先のことを『病理』と呼ばれた。

コンビニ戦略などでのいろはであろう『差別化』商法にずば抜けていた

小池百合子を支えたのは女性とテレビなどはレクチャーしていたが、元来は鳥越さんに批判票を投じる女性層が『寝た』というよりか、都政を語っていた(少なくとも鳥越さんよりはと、斎藤さんは指摘したかったのだろうがと、怒りを抑えてこの表現にしておく…)小池百合子に雪崩れたのが実情だろうと、このコラムを読んで直感させられた。

相手候補に同様な疑惑報道があったら黙っているのか?とも彼女は批判する。かなり、頭に来ているのだろう(笑)。それこそ誰かではないが、ファクトに基づいた批判をしなければ激しく(右翼に)反撃されてしまうではないか?

人権などを熱く語る者が、かくも単純に文春に与してバッシングする。

くだらんね。

ああ斎藤美奈子ですね。私も直近の斎藤氏の論考には全く感心しませんでした。一昨年の都知事選では「U(=宇都宮健児氏、引用者註)は下りたらいいのに」*5と思ったという斎藤氏は(都民であるかどうかは存じ上げませんが、もし都民でいらっしゃるなら)前回は細川護煕にでも投票したんでしょうかね。今回は、まあさすがに小池百合子には投票しなかったと思いたいですね。実際にはどういう投票行動をとられたか知りませんが、多分鼻をつまんで鳥越氏にでも投票されたのでしょう。

鳥越俊太郎のスキャンダルに関しては、絶対に許せないと思うことには理を認めますし、また鳥越氏の政策に関する理由で、左翼、左派リベラルであって鳥越氏には投票しないし、小池や増田にも投票しないという選択もありだと私は思っています(私自身、前回の都知事選でそのような投票行動をとりました)。しかし、左翼、左派リベラルの増田や小池、特に小池への投票行動は「病理」として分析されるべき対象であると私は考えます。左翼、左派リベラルの立場の人間が小池に投票することは、自らの思想信条や主義主張をかなぐり捨てることを意味しますからね。

さて最後はこの記事の途中で言及した東京新聞の出口調査記事。見覚えのある数字が並んでいるから、共同通信か朝日(最近はいつも東大と提携しているようだ)のどちらか(前者だろうな)に乗っかったものだろう。

東京新聞:ページが見つかりませんでした(TOKYO Web)

自民票も小池氏へ 出口調査の集計結果分析

2016年8月1日 朝刊

 元防衛相の小池百合子氏が初当選した東京都知事選で、無党派層や各政党の支持者はどう動いたか。有権者は何に期待して一票を投じたのか。東京新聞が都内の投票所で実施した出口調査の集計結果から分析した。(集計数字は小数点第二位以下を四捨五入)

◆30ヾ0代半数超が小池

 「支持政党なし」と答えた無党派層は37・5%と、最も多い自民支持層の38・3%とほぼ同じ割合だった。前回の四割より減ったものの、無党派層の半分以上が小池氏に投票し、一定の影響力をもった。鳥越氏の20・1%と増田氏の18・8%を足しても小池氏には及ばなかった。

 年代別にみると二十〜五十代ではいずれも無党派が四割を超え、最も多い四十代では五割だった。高齢者では六十代が33・5%、七十歳以上は19・4%だった。投票の際に重視した基準では「お金に対するクリーンさ」を選んだ人の四割強が無党派層だった。当選後に最優先での取り組みを希望する政策は「景気・雇用」が最多だった。

 一方、政党支持層を合わせた年代別では、小池氏が三、四十代の半数以上の支持を得た。鳥越氏は十〜四十代で一割強の票しか得られなかった。

◆増田氏4割しか自民固められず

 支持政党別の投票先をみると、小池氏は政党の推薦・支持がなかったにもかかわらず、自民やおおさか維新支持層の五〜六割を固め、民進支持層も四割弱取り込んだ。共産支持層からも二割弱得票した。自民推薦の増田寛也氏以上に自民票を得たことが、無党派票と合わせ、他候補を突き放す要因となった。

 増田氏は公明票を七割固めたものの、自民支持層から四割しか票を得られず、他党支持層へも支持が広がらなかった。

 鳥越俊太郎氏は推薦を得た四党のうち、共産支持層こそ七割弱を固めたが、社民はほぼ六割、民進、生活の支持層はいずれも五割程度しか固め切れなかった。

 野党勢力の分散を避けるため、告示直前に立候補を断念した宇都宮健児氏に前回投票した人は鳥越氏に半数しか投票せず、三割弱が小池氏に流れた。増田氏に投票した人は一割程度だった。

◆「貧困対策」鳥越氏へ4割

 当選後に最優先で取り組んでほしい政策を八項目挙げて聞くと「景気・雇用」を選んだ人が最多で、「医療・介護」「教育・子育て」「行財政改革」の順。各項目を重視する人ごとの投票先をみると、七項目で小池氏がトップだった。

 唯一、「貧困対策」を重視した人々は、四割以上が鳥越氏へ投票し、小池氏には三割弱だった。増田氏には「東京五輪パラリンピックの準備」を重視した人の三割強が投票した。

 投票の際に最も重視した事柄を尋ねると、「政策」「人柄」「政治経験」が多かった。都知事が二代続いて失脚した要因である「お金に対するクリーンさ」を重視した人も一割弱いて、その45・5%が小池氏に投票し、鳥越氏へ32・4%、増田氏には16・7%にとどまった。増田氏には「行政経験」、鳥越氏には「支援する政党や団体」を重視して投票した人が多かった。

 ▽出口調査の方法=都内60カ所の投票所で、投票した有権者に質問用紙を渡し、示した回答から選択肢で答えてもらった。10代〜70歳以上の男女計2623人から回答を得た。

東京新聞より)

[追記]

今し方、「きまぐれな日々」にいただいたid:suterakusoさんのコメントに気づいて承認したので、これを紹介します。

http://caprice.blog63.fc2.com/blog-entry-1448.html#comment19788

上のバードストライクさんのコメントを見て、kojitakenさんの当該記事を見て、さらにバードストライクさんがリンクをはったコメントだけ(他のバードストライクさんのコメントは見ていません)見て、論点はなんなのかな?って思いました。

まず、kojitakenさんは、今回の選挙での宇都宮選対に対する批判は、「フライング」に対しては少ししているけど、あとはしていないと思います。宇都宮選対批判は前回の選挙でのことですよ。澤藤氏のブログから漏れた情報などを通して。宇都宮選対のせいで鳥越が負けたなんてことは言っていません。

それから、kojitakenさんは、バードストライクさんが「共産党の支持者」を「上意下達」であると言うところに、バードストライクさんの侮蔑の情を読んでいるとはいえ、その真偽を争ってはいませんよね。そして、そうした支持者の一部こそが小池になびくのだから、情を重んじるべきだというバードストライクさんの主張に対する批判が主眼ですよね。

まあ、選挙で情を重視するバードストライクさんが勝つのか、理というか原理原則というかを重視するkojitakenさんが勝つのか、あるいは、選挙ではなく、もっと射程の長い闘いにおいてどちらが勝つのか、というのは、この選挙においては、ある意味、バードストライクさんの勝ちといえるでしょう。ただ、そんなことでは…というのがkojitakenさんの主眼だと思いますがね。結局、小池が勝つのでしょう? それは、バードストライクさんの闘いにおいても勝ちではないでしょう? だから、選挙の構図を変えることも考えなくては…ということなのでしょう。

小池に投票した共産党支持者の内実はなかなか分からないので、「上意下達」の共産党支持者が小池になびいたかどうかということは、なかなか判断しにくいですね。

あと、菊池桃子、湯浅誠の件は、べつに危惧であって、予言じゃないと思いますよ。

2016.08.03 08:32 suterakuso

宇都宮選対批判は前回の選挙でのこと」というのはその通りです。今回は、選挙が終わるまでは宇都宮選対に言及することは、選挙への悪影響を考慮して極力控えていました。鳥越俊太郎氏に対して私がずっと抱いていた危惧(それゆえ、今回の選挙で鳥越氏を強く推すことは私にはできませんでした。消去法で鳥越氏に投票はしましたが)についても、選挙が終わるまで、例外の記事はありますがほとんど書かなかったのも、同じ理由に拠ります。選挙が終わったので、今ではこの記事に書いたように「自陣営から29%もの人間が小池に投票したのに自己批判勢力内相互批判もしようとしない」宇都宮選対と宇都宮支持者を叩いていますし、鳥越氏の難点(スキャンダルは私は問題にしませんが)についても書いています。言わずもがなですけどね。

ま、そんなところです。もっとも他のコメンテーターは、バードストライク氏に加勢して、私(古寺多見=kojitaken)が敵味方思考をしているとか何とか書いてましたけど、人の書くことをいちいち気にして相手にしてたらブログなんか運営できませんから、そんなコメントは承認してブログに掲載はしますが右から左に読み流しておしまいです。悪いけど。

*1http://www.jcp.or.jp/akahata/aik16/2016-07-22/2016072202_02_1.html

*2http://blog.goo.ne.jp/raymiyatake/e/eeda1defb4e910addcde48b53de611c1

*3http://lite-ra.com/2016/07/post-2438.html

*4http://mewrun7.exblog.jp/24565912/

*5http://www.gendaishokan.co.jp/article/W00101.htm

2016-07-13 23:32

宇都宮健児氏が立候補見送り表明 東京都知事選(朝日)

帰宅してテレビをつけたら、報ステで都知事選「3候補」と言っていて、宇都宮健児の姿がなかったから降りたことがわかった。ネットを見ると案の定だった。

お探しのコンテンツは見つかりませんでした:朝日新聞デジタル

宇都宮健児氏が立候補見送り表明 東京都知事

2016年7月13日21時24分

 14日告示の東京都知事選で、立候補を表明していた元日本弁護士連合会会長の宇都宮健児氏(69)は13日夜、都内の事務所で会見し、出馬を取りやめることを表明した。これにより、元防衛相で自民党衆院議員の小池百合子氏(63)、元総務相で岩手県知事を務めた増田寛也氏(64)、ジャーナリストの鳥越俊太郎氏(76)を中心とした知事選の構図が固まった。31日に投開票される。

 宇都宮氏は、野党4党が「統一候補」に決めた鳥越氏と2度面談。「鳥越さんが、私と支援者の政策はほとんど賛成と話した。総合的に判断した」と述べた。

 自民党と公明党は増田氏の推薦を決めたが、小池氏の立候補により17年ぶりの「保守分裂選挙」となる。宇都宮氏は「保守がせっかく分裂してくれた。そのチャンスを生かせないのはどうか」とも語った。

 民進、共産、生活の党と山本太郎となかまたちの3党は13日、鳥越氏の推薦を決めた。社民党も同氏の推薦を決める方針。一方、民進の支援団体の連合東京は同日、自主投票の方針を決めた。岡田啓会長は「今回は政策を検証する時間もない」と説明した。日本のこころを大切にする党は同日、増田氏の推薦を決定した。都知事選にはこのほか ̄1人が記者会見を開いて立候補を表明している。

(朝日新聞デジタルより)

ま、落ち着くところに落ち着いた感はある。鳥越俊太郎が最善の候補とは必ずしも思わないけれど、

今回の騒動で驚いたのは、一部宇都宮健児支持者の熱誠ぶりだった。

たとえばあるブログのコメント欄では、「宇都宮にせず鳥越を統一候補にするなら小池百合子を考える」とのっけから宣言したコメンテーターが、こんなことを書いていた。

増田と小池に保守分裂が起きれば、宇都宮なら勝てる。

先の参院選は、東京選挙区は蓮舫がいるからだが自民より得票が上である。共産系を入れればもっと多い。宇都宮なら勝てる。

間違っても民進は馬鹿な選択をしないように。

自民は民進を刺しに来ているのである。おおらかな博愛主義ではなく自民を全滅させに行くくらいでないととてもじゃないが選挙に勝てない。

はっきり言って何を考えているのかよくわからない。

東京選挙区で蓮舫が圧倒的な得票をしながら、小川敏夫は私のような「全幅の信は置けないが、田中康夫を『お維落とす』ために鼻をつまんで投票した」人間がいたりとか、田中康夫と支持層がかぶる三宅洋平が予想外に大量の得票をして田中康夫の票が食われたりしたことによって、辛うじてというか幸運にもというか当選できたのに過ぎなかった。

このことは、民進党支持者の中にリベラル層は存外少ないことを意味する。実際、東京の民進党で選挙に強いのは、松原仁や長島昭久などの右派である。東京も、大阪や兵庫や神奈川の影に隠れてはいるが、なかなかに手強い右翼と新自由主義者の牙城なのだ。左派色の強い宇都宮健児で民進を丸ごとグリップするのはできない相談だった。

上記のコメントから思ったのは、宇都宮健児陣営にはカリスマ性の強い人でもいるのかなあということだ。忌憚なく言えば、何か強力な「同調圧力」の力場を感じる。宇都宮健児を支持するのは、何も筋金入りのリベラルばかりではなく、4年前に孫崎享のトンデモ本『戦後史の正体』に感激していた人間もいるし、「小沢信者」系と思われていた某ブログも、意外にも生活の党が推す鳥越俊太郎熱烈推しではなく、宇都宮健児への同情を強くにじませていた。上記のコメントなど、一種異様で宗教的な信念みたいなものを感じてしまうのである。

もっともテレビのワイドショーでは宇都宮健児はボロクソだったという。それはそれでまた嫌だなあと思う。選挙は出たい人が出れば良いのであって、「○○は割れてはならない」「××はまとまらなければならない」と言った類の言説は、私のもっとも嫌うところのものだ。2009年の政権交代前に私がいた集団では、「『右』も『左』もない」なるスローガンのもとに、平沼赳夫や城内実への応援を強要するようなとんでもない空気があった。もちろん、小沢一郎は「神聖ニシテ侵スヘカラス」だった。そんなものには到底我慢ならなかったから、私は「政権交代」が実現する約半年前にケツをまくったのだった。

それで良いのだ。個人個人の思うように行動すれば良い。今回、仮に宇都宮健児が降りずに出馬して、その結果増田寛也なり小池百合子なりが当選したとしても、「宇都宮野党票を割ったから負けたのだ」式の非難だけはするまいと私は思っていたのだった。

野党の一本化はなったけれども、鳥越俊太郎が勝つのはそう容易ではないと思う。増田寛也と小池百合子とであれば、増田寛也の方が強敵であろう。なぜなら、保守陣営においては、増田寛也に投票せよというきわめて強い「同調圧力」が働いているように私には思われるからだ。

2014-03-25 09:00

高額納税者が支持していた「細川護煕」

経済学者・松尾匡氏が書いた 今頃の東京都知事選挙分析2014年3月23日)を読んだ。

記事中に、宇都宮健児と細川護煕の得票率差と自治体住民の一人当たりの税額との相関がプロットされており、高額納税者ほど細川護煕に投票したことがはっきり示されている。これは、かつて東京都中央線沿線の居住経験があり、現在は東京都東部に住む私の生活実感とピタリ合うものだ。細川護煕を熱心に応援した人たちは、中央線沿線や世田谷区あたりの住民の匂いをプンプンさせていた。東京都東部で舛添要一と宇都宮健児の得票率が高かったのは、この地域では公明党と共産党が強いことを反映したものでもある。極右の安倍晋三一派は「公明党切り」を目論んでいるとも言われているが、それをやったら安倍晋三と自民党は東京都東部から手痛いしっぺ返しを受けるだろう。

以下、松尾氏の記事より引用する。

(前略)

 私は、開票日以前の都知事選挙の最中の2月4日のエッセーで、細川さんから小泉改革、民主党政権に至る、この20年の「改革」って何だったのかという怨嗟の気持ちが大衆の間に満ち満ちているので、「改革」の立役者が雁首揃える細川陣営が票が取れるはずがないと書きました。舛添さんは、細川さん宇都宮さんの票を合わせたよりも多くの票を取ると思うので、脱原発派の「統一」を気にして細川陣営に遠慮することはもともと意味のないことだ、「都知事選挙の結果は、おそらく、総需要拡大政策を汚いもののようにみなす「改革」の時代の終焉を見せつけるものになると思います」と書きました。

 本当にその通りになったと思います。

赤字ボールドの部分は、私もずっと言ってきたことだった。


 上にあげたことからわかることは、ロスジェネ・若者層からは、新自由主義改革の担い手であった細川=小泉は支持されておらず、この「改革」で苦しめられた自分たちの暮らしを救ってくれる候補こそが望まれているということです。国粋主義に賛成か反対かなどということは、この層の人たちにとっては二の次で、どっちにでも動くのだということです。宇都宮陣営が一生懸命福祉や反貧困や労働条件の問題を語ってくれたおかげで、これらの層の、決して自覚的に左翼ではない多くの票をつなぎとめることができたと思います。

 だからはっきり言えることは、仮に「細川一本化」がなされたならば、宇都宮票の多くの部分は、細川さんに行ったのではなくて、舛添さんか田母神さんに行っただろうということです。そうならなくて本当によかったです。

さすがに宇都宮票が田母神に行ったとまでは思えないが、細川に流れない票は多かったことは間違いない。今回の都知事選で私は「有力4候補」の誰にも投票しなかったが、前回(2012年)の都知事選では宇都宮健児に投票した。その私にとっても、細川護煕は「絶対に投票したくない」候補者だった。


 自民党は、都知事選挙に先立って世論調査を何度も行い、一度自民党を飛び出した舛添さんを、あえて絶対勝てる候補として選んだそうです。細川一本化論を唱えて宇都宮さんに降りろと迫った有名人たちは、ちゃんとそれぐらいの調査をして事実をふまえて言っていたのでしょうかね。

 コトは、東京だけの話ではなくて、これから全国にとっての教訓にすべきことです。だってこのかん、何度も何度も何度も同じような失敗が繰り返されてきたじゃないですか。


2012年総選挙 日本未来の党:121人立候補→当選9人。現職5人落選。

2013年参議院選挙 生活の党:11人立候補→当選0人。 みどりの風:8人立候補→当選0人。 緑の党:10人立候補→当選0人。

そして2014年都知事選:細川惨敗です。

 もちろん、民主党や社民党の凋落もこの一環に入るでしょう。もういいかげん目をさまさないといけません。

細川護煕の惨敗を、12年総選挙の「日本未来の党」惨敗、13年参院選の「生活の党」その他の惨敗と重ね合わせるのもその通りだと思う。余計なことを書くと、今回の都知事選では「小沢信者」たちまでもが「分裂」した。教祖(小沢一郎)や宣教師(植草一秀)は細川護煕を支援したが、有名ブロガー「きっこ」は宇都宮健児を応援した。おかげで、どちらにもつくことができずに固まってしまった有象無象の「小沢信者ブロガー」どもが多数いた。


 「狭い左翼層を脱して保守層にも手を広げて…」という問題意識は悪くはありませんが、実際には、かえって民衆から見放される方向に行ってしまったのが、厳然たる事実です。

 ロスジェネ世代以下には、細川−小泉−民主党の「改革」時代の膨大な犠牲者がいるのです。このような多くの人たちは、今、景気回復でようやく光明を見出しているのです。何か政府がおカネを使うことが汚いことのように宣伝されて、それをなくす「改革」をしないと日本は復活しないと言われてきたのに、「改革」してもしても暮らしは苦しくなるばかりで、結局今、政府がおカネを使えば問題が解決しちゃったというわけですから、何のために「痛みに耐えて」きたのか。怒るのは当然です。

 上記の「失敗」の繰り返しは、これらの本当に苦しんでいる層に対して、生活が救われてもっと豊かになれることをアピールできなかったところに敗因があると思います。端的に言えば、みんな「なんか景気が悪くなりそ〜」というイメージがあったと思います。

「細川−小泉−民主党の『改革』時代の膨大な犠牲者」が「見出している」という「景気回復」の「光明」は幻想だと私は思うが*1、その点以外は同意。


 「市民社会フォーラム」のメーリングリストでも言ったのですが、ここから言える教訓は、次のようなことだろうと思います。

  • 狭い左翼層を超えて、保守・中道とも手を組もうというときには、旧来の政治的左右の一本軸だけで組む相手を測るのではなくて、相対的に生活が苦しいロスジェネ以下世代の層の支持が得られる相手と組むこと。つまり、過去20年やられてきたような、緊縮的「改革」を志向するイメージのない人と組むこと。むしろ、保守本流の方が「改革派」よりマシということです。
  • もちろん、安倍自民党や極右と組むことはあり得ませんけど、その場合には、彼らよりももっと、雇用が拡大し、暮らしが豊かになることをアピールできる政策を掲げること。そうでなければ、本来こちらの支持者になってしかるべきだった相対的に生活が苦しいロスジェネ以下世代の層を、民族差別や戦争政策や人権抑圧の支持者に追いやってしまうことになると思います。

私も長い間「保守本流」シンパだったのだけれど、過去の自民党政治を振り返ると、大平正芳あたりが「小さな政府」を目指したことが(それは加藤紘一などにも受け継がれた)日本経済の現在の惨状を招いた原因になったと今では思っているので、この文章には多少の引っかかりを感じる。

ただ、安倍晋三が今なお新自由主義に執着していることは*2、不幸中の幸いといえるかもしれない。というのは、安倍晋三のような極右の国家主義者が「再分配重視」の政策をとった時、その時にこそファシズムの脅威が強まると思われるからだ。

*1安倍政権の経済政策からは「再分配の強化」がそっくり抜け落ちているので、緩和されたお金は投資にしか回っておらず、もはや景気の先行指標になっていない株価をつり上げただけだと私は考えている。

*2単に過去のしがらみから抜けられないだけの話だろうけれど。

2014-02-09 20:05

都知事選の2位争い、NHK出口調査では宇都宮>細川>>田母神の順

タイトル通り。舛添は思ったほど伸びず、得票率予想は50%を切っていたが、宇都宮、細川両候補にはダブルスコア以上の圧勝の模様。つまり、宇都宮+細川は舛添を下回りそう。

宇都宮と細川の比較では、宇都宮が少し上か。

田母神の没収点クリアは微妙。というか供託金没収じゃなかろか(笑)

kojitaken
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