2月1日(水)抄読会

2月1日の抄読会で、社会人大学院生の先生から、4月のヨーロッパ感染症学会に採択となった演題についての進捗発表と、下記の論文紹介がありました。

"In vitro neuraminidase inhibitory concentration (IC50) of four neuraminidase inhibitors against clinical isolates of the influenza viruses circulating in the 2010-2011 to 2014-2015 Japanses influenza seasons"
Ikematsu et al. J Infect Chemotherapy 22:599-604, 2016

日本臨床内科医会の池松先生の論文でインフルエンザウイルスのNA阻害剤に対する感受性を過去4シーズンでみた論文です。
H275Y変異株が数%みられた以外は大きく、感受性の変化はなかったというものでした。
池松先生は毎年インフルエンザの感受性調査とNA阻害剤治療後の解熱時間の論文を出されており、誠に頭が下がります。

当教室でも過去のデータが蓄積されていますので、がんばって論文化していきたいと思っています。

東大 高齢社会総合研究機構を訪問してきました!

お伝えしていますように、新潟県の豪雪地・十日町市で高齢者研究を進めています。

今までも、認知症スクリーニング検査の実施方法等、多くのアドバイスをもらっている村山洋史先生の研究室を訪問してきました!

村山先生は以前、東京都老人総合研究所(都老研)で研究されていましたが、今は東京大学高齢社会総合研究機構というところにいます。

本郷キャンパス工学部8号館の7階にありました。

写真を撮り忘れましたが、研究室が広い!
さすが、東大!

高齢者研究の企画でブレインストーミングし、次々にアイデアを膨らませました。

1つ1つ論文として形にしていきたいと思います。


写真 天気のいい東大本郷キャンパス(正面は安田講堂

1月27日ラボ(教室)ミーティング

 1月27日ラボ(教室)ミーティングについて報告します。

 国内調査のインフルエンザ検体は順調に集まっていて、あと1〜2週間で流行のピークを迎えそうな地域もあります。ウイルス培養、リアルタイムPCR共に順調に検査が進んでいます。今のところA/H3N2が主流ですが、地域によってはA/H1N1pdm09も散見されます。

ミャンマーの2016年株も解析が進んでおり、流行後半のB型はビクトリアだったようです。

流行株の遺伝子解析も順次進めていく予定です。

社会疫学チームは県内のワークショップにむけて準備中です。

ラボチームも社会疫学チームも年度末なので、報告書や来年度計画に追われております。

合間を縫う形で少しずつ論文化を進められればと思います。つい、論文を一番後回しにする傾向がありますが、「論文をたくさん書くにはどうしたらよいか」という本を読むと1日少しずつでよいから論文を執筆(あるいは準備)する時間を確保すること、とあります。
昨年、新潟大卒業生でアメリカで教授として活躍されている先生のお話しを聞いたところ、15分でも隙間時間があれば論文を書く、と言っていました。このぐらいでないと、論文をたくさん書くことはできないのですね。モチベーションを高める意味で競争も大事ですね。

 1月26日に新潟市内でインフルエンザの研究会がありました。

講師は、静岡厚生病院 小児科 田中敏博 先生です。

今回、田中先生は、二年ぶりの新潟講演です。

雪が心配されましたが、先生のパワーで雪は降らず、わずかに道路に残る程度でした。

田中先生は第一線の小児科臨床医であり、そのなかでさまざまな研究者と連携して臨床研究を行っています。
今回は、インフルエンザの「診断、予防、治療」というトピックについて先生の行っている臨床研究の結果を元に講演がありました。

ちょうどインフルエンザ流行時期ということもあり、フロアからも熱心な質問が続きました。
先生の日常診療を学問につなげる熱意に感銘をうけました。

当教室で、今シーズンから田中先生のインフルエンザ検体も検査させていただいており、講演でも教室の名前を出していただきました。ありがたいばかりです。

検査がんばりましょう!

講演終了後、先生を囲み、教室有志と東京から教室にこられた方と共に、ぶりしゃぶと日本酒で歓談しました。田中先生、お疲れのところありがとうございました。

新潟市医師会地域医療研究助成発表会

 1月28日(土)、新潟市医師会地域医療研究助成発表会が、新潟大学医学部で行われました。

新潟市医師会では、新潟市で行われる公衆衛生、災害医療、検診などを対象にした研究に対して助成を行っています。

公衆衛生分野を対象とした助成はめずらしく、新潟市の施策にも取り入れられ、新潟市民の健康の向上に結びつくものも多数みられます。当教室の准教授の菖蒲川先生も昨年まで助成を受けていました。

新潟市の高齢化の問題を反映して、高齢者の調査が多いですが、小児の栄養調査も助成の対象になりました。

臨床の結果をまとめて、疫学的に集約解析することが国民の健康の向上につながります。これが公衆衛生の醍醐味と思います。

医学生の皆さんも、ぜひ一緒に解析してみませんか。
あなただけの発見が必ずあるはずです。



またもや本文と関係ないランチ写真。
護国神社近くのミューズ、お魚料理がとてもおいしいです。

疫学会 in 甲府 1/25-27

今週後半は日本疫学会学術総会に参加してまいりました!

学会は甲府駅すぐ近くのベルクラシック甲府(なんと結婚式場!)で開催されました。

とにかく天気がよく、3日間快晴でした。
雪の新潟から出てきたので、その違いにショックでした。。。


富士山もきれいに見えました!

初日は疫学セミナーに参加しました。
各講師の先生からとても実践的でためになる統計・疫学の講義がありました。
企画して下さった先生方に感謝です。

また、疫学会には「若手の会」というものが存在し、若手研究者の研究のモチベーションを上げるような企画が毎回用意されています。
今回も、そこが聞きたかった!という苦労話や裏話が満載で、大変ためになりました。
特に東京医科歯科大学藤原先生の「疫学研究者サバイバル11箇条」はとてもためになりました(公開禁止とのことで具体的に紹介できないのが残念・・・)。

学会の合間に武田神社に行ってきました。

そこで大変なことに気づきました。



今年は「本厄」のようです。。。

負けずに頑張ります!

発表も無事に終え、多くのアイデアやヒントを得ることができました。

来年は福島で開催だそうです。
解析データを示せるように、研究を進めて行きます!

by Yugo