大魔王桃子

ほら、よくですね
『小悪魔』って表現、使うじゃないですか?
女の子の男心をくすぐるチャーミングな様子を指して
そう、普通の女の子が小悪魔ならね
僕が座間で見てきたあれは…










大魔王だよっ!
大魔王バーン様だよっ!!!!!





そう、誰のことか言わずとも分かるでしょう
はい、嗣永桃子さんのことです
今日は座間の恐怖体験のお話をしようと思います





ま、昨日も書いたんですが
雅ちゃんがステージにいるときは
流石に雅ちゃんばっかり追跡する仕様になっておりますが
流石にステージの上にいない雅ちゃんまで見えるほど
何かスピリチュアルな世界にまでは飛び立てない僕は
性根がケチな事もあり
雅ちゃん以外の子を見て楽しんでいた訳で
まあ昨日の吉でっせ!とともに
アルバム曲にあった分割曲の一曲である
『私がすることない程 全部してくれる彼』では
嗣永さんと菅谷さんを見ていたわけですがね…





いやあ…





もう、お前!
嗣永!!!!
出てくんなっ!
俺の前に出てくるなよっ!!!!!
思わずそう叫びそうになりました





あ、誤解のないように言っておきますが
僕は嗣永さんが嫌いなわけではありません
いや、むしろ好きです
かなり好きです
そう、かなり好きなんですがね
でもね、あの曲での嗣永さんを見た僕の感想
と言うか、感情は上のようなものでした





僕はですね…
もう…これ以上…過ちを犯したくないんです…





そう、今まで幾度となく過ちを犯してきました
そしてその度に雅ちゃんを泣かせてきました
でも、それはあくまで過ちで
自分の悪いところを反省して
弱点を克服し、より強く、より逞しくなり
そうして雅ちゃんに許しを請い帰ってくる
そんなことを繰り返してきたんです
確かに今までは許してもらえました
去年はもう本当にダメだと思いましたが
それでも許してもらえました
でもね
だからといって
今年も許してもらえるか?というと
そんな保障は何処にもなく
いや、寧ろもうそろそろ
そう考えるほうが自然なわけでして
だからですよ
だからこそ
もう過ちを犯さない!
そんな絶対的な決心の元に
他の女の子を見るんです
他の女の子は
客観的かつクールに
一アイドル評論家としてのこまきまことして見るんです
いや、そういう風にしか見えないんです
雅ちゃん以外は評論の対象としてしか見えないんです
えぇ、見えないようになりましたよ、って話なんです
そうなったのは今までの女の子とのことを反省し
もう雅ちゃんを泣かしてはいけない
そう思ったからなわけなんです





そうなんですがね…





そうなんですがね…






あの女が…





いや…





あの魔王が僕の前に立ちはだかるんです…





『私がすることない程 全部してくれる彼』のときに





もう…





もう僕は雅ちゃんと二人っきりで幸せになりたいんだっ!
これ以上、僕の人生に登場人物は要らないんだよっ!
お前なんかが入ってくる余地なんてないんだよっ!!!!!
そう、思ってはいるんですがね…
そうなんですがね…





それでも…奴は僕の前に立ちはだかるのです…
僕の恋路を退屈凌ぎで邪魔しようとしている
そうとしか思えないくらいに




冗談抜きに
僕は出来るだけ菅谷さんを見るようにしてました
『私がすることない程 全部してくれる彼』の曲中は
出来るだけあの魔王を見ないようにしてました
本当に心の中では耳を塞いで
目を閉じたかったくらいでした





でも…





でも…あの女は
菅谷さんの後ろにあったモニターにアップで抜かれ
そこでいつもは絶対に見せない
切ない表情が大写しになってました





えぇ、菅谷さんを見ていて油断していた僕は
危うくまた新たな一夏の過ちを犯すところでした





だいたいね、ズルイんですよね
桃子の切ない表情、とか
素っぽい表情ってのは
嗣永さんはもはや職人的アイドルスキルにより
童貞どもを落としてきたわけですが
その嗣永さんが写真集『momo』にあったような
所謂、素の表情をフッと見せたり
切ない表情をスッと見せたりされると
その職人技を純粋に職人技として楽しんでいたヲタも
『あの表情…
 いつもプロだ職人だと言われていた嗣永も
 人間の15歳の女の子なんだよなー
 いや、あの嗣永さんがそんな表情を見せるなんて…
 アレはひょっとして…俺にだけ見せてくれているんじゃないか!?
 それってひょっとして俺に助けを求めているんじゃないか?
 それってつまり…嗣永さんは俺に気があるんじゃないか!?』
そんな風に思うのは仕方ないと思うんですよね
で、再び過ちを繰り返すのが男というものでありまして…





って、いやいやいや
そんなことないからっ!
僕に限って…
そう、僕に限っては
もう流石にそんなことはないんですけどね
そうなんですけどね
けどね…





いやあ…





本当に危なかったですよ…
本当に本当に
この夏の嗣永は危ないです…





嗣永はいつも危ないよっ!
それくらい常識じゃん!
何を今更言ってんだか…
多分、これを読んでいる人は思うでしょう
でもね…悪い事は言いません
あなたが思っている嗣永さんの
36倍くらい危険、と見積もっておいたほうがいいですから
それくらいに思っていれば
『私がすることない程 全部してくれる彼』
これを凝視しても大丈夫ではないか
そんなことを考えたこまきまこでした
いやぁ…それにしても
嗣永さんは怖かったなあ…