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恍惚都市

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2016-07-30

どろり『あの子と遊んじゃいけません』

今年度ベスト確定。

「オモコロ」「けつのあなカラーボーイ」で掌編を発表し始めた時から、その特異さに毎回驚かされていた「どろり」氏の、オモコロに数年間にわたり掲載されてきた作品群と描きおろし2編を収録。

氏がマンガやアニメやゲームのキャラクターをたびたび登場させるのは、共感を得るための手段ではなく、脈絡を拒否するための手段として選ばれているように見える。拒否された脈絡が、突然登場する「別次元」のキャラクターが、切なさを加速させる。拒否された脈絡というテーマは、不条理とは似て非なるものである。不条理が見たいのであれば、ワードサラダを食べればいい。辞書を逆から読めばいい。そこに最北端がある。

氏は、Twitterにて「2014年に発表した「しん」(全6p)は諸事情により今回の単行本には収録されていません。」と述べている。氏は、とりわけ「しん」が好きなのだろうか。それはわかる。というか、俺も大好きであるし。インターネットにおいては大丈夫だった「絶頂」や「女優への道と救済」のオチが修正を余儀なくされたことについて、氏(かつ単行本の発行に関わった方々)が何も思わないわけがない。「絶頂」では、実在する企業「LION」が「LIOM」に。「女優への道と救済」では、『ブラックジャック』からの引用が、少しぼやけた表現に、それぞれ変更されている。

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恍惚都市 菰川 @makikawa