SOKA薬王のBlog

SOKA薬王のBlog

「頑張らなければいけない」空気に、人が組織で取り囲まれる怖さ 同調圧力


週刊アゴラ より
http://agora-web.jp/archives/1440415.html
「頑張らなければいけない」空気に、人が組織で取り囲まれる怖さ

2人とも渡辺氏のことは決して悪口は言わず、尊敬の念を示していた。しかし社内のことには言葉が少なかった。2人とも会社を去った。幹部は過労のようだが、病気になって退職していた。


渡辺氏は気配りが細かく、仕事の詳細な報告を求める。苦労する社員に渡辺氏は、正論で諭し、そして励ますそうだ。「頑張れ、君ならできる。俺だってやり遂げたんだ」と。これはきつい言葉だ。


渡辺氏のような、仕事のできる「完璧人間」には、誰もがなれないだろう。辞職の理由をこの2人の退職者は口を濁していたが、おそらく完璧人間と一緒にいて疲弊したのだろう。しかも、相手が「正しい」ので、それを他人に言うと、弁解じみて聞こえるから黙ってしまったのだと思う。



同調圧力組織に加わる-状況に人間が支配されないために


成果を出している組織には一体感、そして勢いがある。それが成長とか、大もうけ、成功などの成果によって生まれる場合がある。しかし、それは個人でも、組織でも消えやすいものだ。賢い組織創立者は勢いをコントロールしようと、理念を重視して組織の中に埋め込んでいく。それが、渡辺、木村氏のようにトップの個性が濃厚に反映された形で出る場合がある。


ワタミの例で示した女性社員は「しなければならない」という命題に満ちた組織、そしてその状況に取り囲まれた時に、逃げられなくなってしまったのではないか。私やワタミの社員がそう感じたように。「人間が状況を支配できるのは一瞬のみ。残りは状況に人間が支配される」(ニコロ・マキャベリフィレンツェルネサンス期の政治思想家)。私たちは集合意志に取り込まれてしまう。