そこがミソ。-ドラマや特撮感想などを気ままに

ブログ、感想は見た日の分にアップしたいので過去ログがいきなり埋まってることもあるってよ。

それでも、生きてゆく#3

http://www.fujitv.co.jp/ikiteyuku/index.html
脚本:坂元裕二 演出:宮本理江子
 
内容は見たまんまそのままだから分かりやすいし、語りたいこともあんまりないというか、今週も面白かったとしか(笑)
本当にこのドラマは、希望のキャスティングが通った時点で8割方成功したも同然だよね。満島ひかりもだけど大竹しのぶもハマりすぎというか殆ど当て書きレベル。洋貴が子供の頃に謝ったときに母親の響子(大竹しのぶ)に言われた「大丈夫」とか、容易に脳内で再現できるレベル(苦笑)
結局その響子が、双葉のうちに嫌がらせをしていたわけか。そして洋貴の弟の耕平(田中圭)も知ってて容認してたと。というか、そうしないと母親が壊れるからといって、ひとつの家族を追い詰めていいって理屈は通じないと思うんだけど、弟の中では母親のほうが大事で、加害者家族に人権はないってことでOKになってるんだろか。そうだとしたらそれもどうかと思うけどなあ。
響子の心配は1話から思ってたんだけど、ああいう犯罪者が必ずしも性的に何かするわけでもないだろうから五分五分かなとは思ってた。ただこのドラマってそれが問題なんじゃなく、それをどう感じるのかから、それぞれの登場人物が自分の気持ちを再確認して立ち直っていくきっかけにしてるというところがあざといくらいにわかってても面白いんだよなあ。「子どもを殺されたあとの母親の生き方なんて誰も教えてくれない」とか(ちょっとウロ、あとで見返す)、毎回あざとさギリギリのセリフが結構来るよなあw
お父さん(柄本明)が凧揚げに付き合わなかった後悔や、洋貴が亜季の面倒をちゃんと見てなかった後悔、響子が亜季に膝が出るような短いスカートを履かせた後悔とその結果を知ることの「怖さ」を、それぞれお互いに謝って償おうとすることで事件を見つめ直すことが立ち直るきっかけになってるんだよね。ただなんとなくそうやって謝ってすむ話なら、結局傷の舐め合いで前には進めない気がするんだけど。
でもそうやって過去に向きあっても娘が殺されたことは、母親(たぶん父親も)にとっては、誰かのせいでなければ「なぜ?」としかいいようなくて、なぜであるならもう答えはないんだよね。それがどんなに理不尽なことであっても。その理不尽さを受け入れていかなければいけない被害者家族と、そして加害者家族の再生の話‥‥と言ってしまえば簡単に終わっちゃうんだけど、そういうことなんだよな。今回もちょっとだけ前進して再生しました‥‥みたいな言い方だとあれだけど、そういう感じ。でもその明るさがこのドラマを救ってると思う。
そしてそのそもそものきっかけは加害者側である双葉の嫌がらせ犯人を突き止めようという行動だったっていうことを考えると、結局巡り巡ってそれが響子の怖さを晴らすことなるのも皮肉という気がするけど。双葉がそう思ったのはお祖母ちゃんがホームに入ることになったのがきっかけだし、やっぱり止まったまま我慢したままってのは良くはないってことなんだろうな。フィクションだからそう言っちゃうけど。
なんか分かんないけどこのドラマはそこら辺の加減が上手くて、重い話なのに嫌な気分にならずに、素直にその結果に面白いと思えるのがすごいなあと。
あとビジュアルとのリンクというか、文也が置いてった蜜柑とか双葉が着てたゴリラTシャツのビジュアルからネタへの絡め方が小癪なくらい上手いよなw
どうでもいいけど双葉の性格というかしゃべりがちょっと痛い系なのが妙にツボる。満島だからかあれを自然だと思えるのか?w
次回、何の真実が明かされるのかドキドキするよ。