そこがミソ。-ドラマや特撮感想などを気ままに

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絶対零度 〜未然犯罪潜入捜査〜#1

http://www.fujitv.co.jp/zettaireido/
脚本:浜田秀哉 演出:佐藤祐市
 
ぶっちゃけ前のシリーズ、1の未解決事件の方はともかく2の特殊犯罪潜入捜査の方ってあんまりよく覚えてないし当時も確か続編としては結構違和感あった記憶があるんだけど(そもそも未解決事件=コールド・ケースって意味での絶対零度だと思ってたから)、今回みたいに上戸彩の桜木泉はキーマンとして出てくるけど完全に違う話だとどう捉えていいのやら。
まったく別のドラマじゃダメだったんだ?(たぶんダメw)あ、今関東では夕方再放送してるから見れたら見よう。
雰囲気的には沢村一樹が主人公、あの元公安エリートの井沢範人のキャラも相まって、本当に全然違うドラマだったと思うんだがw
ただ桜木泉が失踪・行方不明になってるって設定でかつてバディを組んでた山内(横山裕)が出てくるから、これ桜木の話もガッツリやるんだよね?
ってか、その桜木がベトナムで調べてたことに関わってるのが、井沢と冒頭で井沢が追い詰めてた「ウサミヨウスケ」…ってのは、最終的に当然回収されると思うけどどうなのか。てか直前に失踪っていつの話なんだ?

初回は1時間半枠だけど、ダレることなくキャラの説明描写も完璧、突っ込みたいところは全部劇中で突っ込んでるしフォローもあるからさすがというか、その上で話も二転三転して面白かった。
ただそもそものテーマがいま現時点では違法な監視カメラや通信傍受、ネットワーク監視による推定な犯罪者の犯罪を予見するシステムによる未然犯罪を防ぐって話なのがファンタジーギリギリ。というより、それやっちゃいけないやつだってダークナイトでアルフレッドも言ってた!あかんやつやん!
ビッグデータで犯罪を起こしそうな人物をAIで特定した上で捜査する、しかもその結果は正しいとは限らない…って、今回はそれがまさに正しいとは限らなかったケース。
というか、「いつ」「どこで」はともかく、「誰が」「なぜ」の部分は捜査次第になる、しかも状況によってはミハンシステムとしてAIの結果を検証しないといけないという部分もあり結構サスペンスフル。
この手の話だと「マイノリティ・レポート」とかもあるけど、結局「動機」部分がポイントになるからコロンボ的に犯人がわかってて追い詰めるわけでもなく、確かにこういう話なら警察モノでもちょっと新しいかも。その分難しそうだけど。
犯罪のネタとして金塊密輸の利ざや稼ぎはちょっと前に実際あったやつで、筋立てはちょっとわかりにくいけど大体は井沢が説明してくれてるから話がわからないわけじゃないし(でもそれはかなり強引かとw)、それを殺人予測システムと絡めて上手く使ってるなあって感じ。その上初っ端のNo.4のケースで潜入捜査部分もあるってのを見せてキャラを紹介していくとか、ソツがないですね。
やたら明るい沢村一樹は笑顔がとても胡散臭そうだし、本田翼は荒事専門みたいだけど「格闘に精通してます」って感じじゃなく単に「暴れたいだけの雑に乱暴な人」って感じなのが良い。スッキリしたとか言ってるし、本田翼の柄に合ってるキャラだなあとw 時生はいい感じにひょうひょうとしてるし、平田満のキャラとかも結構ヘンテコかも。
あと骨伝導スピーカーはいいなあ、ずるいなあ!山内に付けるあのシーン笑ったw
それにしても話の顛末。須藤が親友で金塊密輸の共犯だったはずの前川を殺そうとしていたこと、いつの間にか一線を越えてたっての、それがいつなのか、人が人を殺すことの理屈と狂気…っていうテーマがちゃんと犯罪予測というドラマのネタと上手く噛み合ってて面白い。
見ててずっとこのドラマはなんで絶対零度のシリーズなのか、別のドラマでも良かったんじゃないの?って思ってたんだけど、人を殺すその一線を越えることの狂気を感情の絶対零度というなら、コールド・ケースというのとは別の意味で確かに「絶対零度」な案件って意味なのが哀しいな。
ところでミハンのAIにはなんか名前とか付けてないの?そういうドラマではないのか?