そこがミソ。-ドラマ特撮感想などを思ったままに このページをアンテナに追加 RSSフィード

2018-09-26

[][] 累-かさね-

http://kasane-movie.jp/

監督:佐藤祐市 脚本:黒岩勉 原作:松浦だるま

f:id:korohiti:20180927013150j:image

キスをすると顔が入れ替わる不思議な口紅に導かれた2人の少女を主人公に、美醜をめぐる人間の業を描いた松浦だるまの同名コミックを、土屋太鳳芳根京子のダブル主演で実写映画化。

伝説の女優を母に持つ淵累は、天才的な演技力を持ちながら、顔に大きな傷がある自身の容姿に強いコンプレックスを抱きながら生きてきた。一方、舞台女優の丹沢ニナは美貌に恵まれながらも花開かず、女優として大成することに異常な執念を募らせていた。累の手元には、その口紅を塗ってキスをすると顔が入れ替わるという、母が遺した1本の不思議な口紅があり、ある日、導かれるように出会った累とニナは、互いの足りない部分を埋めたいという目的のため、口紅の力を使って入れ替わることを決断する。

ニナ役を土屋、累役を芳根がそれぞれ演じるほか、横山裕檀れい浅野忠信らが出演。監督は「キサラギ」「ストロベリーナイト」の佐藤祐市。(「映画.com」より)

 

一体これは何なのか!? 何を見てるのかわからなくなるぐらいのスピード感が爽快でもあり不安にもなるよ。

土屋太鳳史上最高も土屋太鳳だったし芳根京子の演技の凄まじさよ。いやーもっと早く見にいけばよかった。

原作は読んでないけどこれ以上のキャスティングはないと思わされる、いい意味で思ってたものとまったく違うものを見せられた。面白かったし、すごい吸引力で画面に釘付けだった。

あらすじだけ聞いてたときはゴージャス☆アイリンかと思ってたけど、むしろ話の展開は「ブラック・スワン」だった!うっかりするとホラーだよ。

wikiザクッと原作を確認したけど話は相当違うじゃん。

結構ややこしい話をの累とニナの部分を土屋太鳳と芳根京子のダブル主演の話として上手くまとめてあって、とても面白かった!今回も黒岩勉氏はいい仕事した!w

もちろん朝ドラヒロイン対決、「まれ」VS「べっぴんさん」なんだけど、オレ的には「まれ」の悪夢をやっと払拭出来たw とにかく土屋太鳳のダンスが200%生かされてるのも素晴らしい。

女優の話だけど映画やドラマじゃなく舞台の話なのは口紅の時間縛りがあるからかなと思ってたけど、この2人の激しさは舞台女優ならではなのかもと。オーディションから舞台とのシンクロ具合もすごかったし、最後のサロメのラストカットといったらゾクゾクした。

あの口紅の秘密とか(そもそも何ヶ月も使って無くならないのか?)謎の眠り姫病とか、細かいところについての突っ込みを一切受け付けないストーリーのたたみかけと女優2人の演技の迫力。

というか、まさか横山裕がただの当て馬だとは…(ジャニーズ的にいいのか?!)

ブラック・スワンは主人公の妄想世界をオカルティックに現実と幻想の混ざった感じで映像化されてたけど、こっちは本当に顔が入れ替わってるわけで。(wikiみたら一応理由らしきものはあったけど)

演技としては「累」と「ニナ」を二人でやってるんだけどなぜか観ててどっちがどっちだかわからなくなる瞬間が結構あった。

ニナの、顔を貸してることで自分の人生乗っ取られていく恐怖と不安(才能こそが代え難いのになぜあとでリカバリー出来ると思ってたのか)。

累が美しい顔を持った途端に内面とのギャップで余計に魅力的になるさまを演じる土屋太鳳の光り輝く美しさと、醜いキズがあっても堂々として揺るがないニナを演じる、累である芳根京子の闇を宿した強さが絶妙な対比で、やたらハラハラドキドキするよ。

そいや顔の交換は望まないとダメなのか、首だけの人形とキスしたらその顔になるんじゃないかと思ってヒヤヒヤしたよw(男性相手ならどうなるんだ?)

あとせっかく太鳳が最高なパフォーマンスで踊ってるのに顔が元に戻るんじゃないかというストーリーの方が気になって気もそぞろだったけど、やはり何気に佐藤監督の演出が効いてるよ。フジ枠映画だけどこれはとても出来の良い映画だと思うな。

累の醜い外見とねじくれた内面だからこその演じたいという欲望に天賦の才能を与えられ、その累が美しい外見を手に入れたらどうなるのか。

女優として美しい顔をしてるものの演技は凡庸、しかも女優として演じたいわけじゃなく単に烏合に見初められたかっただけということに気がついたニナ。

その二人の顔を巡るバトルは、女優というものは美しいのは内面か外見か…という問いかけが意味をなさないほど異能の存在なんだということを思い知らされるよ。

オレはどうも土屋太鳳の演技は嘘くさくて好きじゃなかったんだけど(たぶんあの声のトーンのせい)、今まで見たことない土屋太鳳を見せてもらったし、芳根京子が演技派なのはわかっちゃいたけど、こういう凄まじいまでの激しさというのは普通のドラマじゃ見られないだろうから、やっぱり滅多に見られないものを見せてもらったって感じです。

顔立ちとしては似てないはずの2人がすごく似て見えるときがあったのはそういう意図なのかな。最後のサロメのクライマックスで入れ替わってる(ように見える)のはまた別の演出意図ってことだけど。

本当になんか凄いもん観たわー。

2018-08-21

[][] 銀魂2 掟は破るためにこそある

http://wwws.warnerbros.co.jp/gintama-film/

監督・脚本:福田雄一 原作:空知英秋

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空知英秋による人気コミックを小栗旬主演&福田雄一監督のタッグで実写映画化し、2017年の邦画実写でナンバーワンの大ヒットを記録した「銀魂」の続編。原作の「真選組動乱篇」と「将軍接待篇」を融合させたストーリーが展開される。

金欠で家賃も払えない万事屋の3人は、ついにアルバイトをすることを決意。しかし、バイトに行く先々で天下の将軍様と遭遇する羽目に。同じ頃、内紛に揺れる「真選組」はかつてない危機に見舞われていた。それはやがて将軍をも巻き込む陰謀へとつながり、江戸中で大騒動が勃発。万事屋と銀時も最大の危機に立ち向かうことになる。

主人公の坂田銀時を演じる小栗のほか、菅田将暉橋本環奈ら豪華主要キャストがそろって続投。(「映画.com」より)

 

完全に柳楽優弥オンステージ feat.三浦春馬マッドマックスバージョン、ジブリもあるよ〜編だった!堪能した!楽しんだ!

てか原作もアニメも観てないんで(基本的には銀魂に興味ない)アレだけど、 漫画っぽさ担当として小栗旬、菅田将暉、岡田将生(出番少なっ)、堤真一。そして柳楽優弥と三浦春馬、中村勘九郎は三者三様に全然違う方向で本気リアリティ度が高いというカオス空間になってんのに、全体としてよくまとまってるなあと感心しきり。

いまあらすじ見たら真選組の話と将軍接待の話の2エピ合体みたいだけど、前回のカブト狩り&紅桜編よりは面白かった。というかアニメオタクのトッシーが何もかも持っていった。鬼の激ヤバ副長はカッコイイしアニオタトッシーはキモすぎるし、柳楽優弥半端ないって!(そういや岡田将生とはゆとりですが〜だし、菅田将暉とはディストラクション・ベイビーズ、三浦春馬とは以外にも15年ぶり共演って←初耳)あ、直虎はそういやニアミスだった!→『銀魂2』で約15年ぶりの共演! 柳楽優弥と三浦春馬が現場で共有した“感性”とは? https://entertainmentstation.jp/264609

全体には前回みたいにいかにも映画っぽい大きなバトルを入れてCGがチャチくて興ざめするよりは、真選組の絆の話のほうがグッとは来るよなあ。

そういや原作読んでないからなにげに違和感なんだけど、なんで江戸に真選組がいるのかというのはそもそも言ってはいけない話なのかw

でも勘九郎近藤さんで柳楽優弥が土方、沖田が吉沢亮という真選組幹部の並びは完璧。その上で伊東鴨太郎(伊東甲子太郎芹沢鴨?)が粛清される話だったので主人公たちよりも真選組かっけーってなるような。(いいけど吉沢亮の総悟は本当に美しいな!)

今回キャストの情報もまったく知らなかったんで伊東が春馬なのも全然知らずに見て「えっ!」て思ったんだけど、原作読んでないからとしか言いようがないけど、前回の映画のときにいなかったんで結構唐突感が。

そういや堤真一の松平片栗虎や、今回やたら目立ってた山崎退戸塚純貴も前回いなかったよなあ。てか三浦春馬になんでえっと思ったかと言うと、小栗旬つながりだけど福田雄一の作品に出るタイプじゃないと思ってたからだよ。

でも将軍の終始無表情な上様@勝地涼は原作知らなくても笑えるww

あとしばらく誰だろうと思って気がつかなかった人斬り河上万斉が窪田正孝。本当になかなか気が付かなかったよ…万斉とオグリンと二人アクロバットアクション担当で、この辺ちゃんとカッコよくて、列車の方とシンクロさせるのも盛り上がってよかった。

というか佐藤二朗は反則だよな、銀時たちの女装以上のインパクト(爆笑)菅田将暉もオグリンもみんな素で笑ってんじゃんよw

しかも今回はキャバクラ店長だったけど前回は武市さんだったよな?なんでだよww

なんかとにかくキャストがハマりすぎてる。原作知らないけどわかる。変なリアリティがあるんだよ(笑)

この映画、オレは完全に俳優パフォーマンス目当てで観に行ってるけど、俳優とかにあまり詳しくない原作ファンはこの俳優共演てどう見えてんだろう。見た目だけじゃなくキャラクターとして再現度高いのは分かるんだけど、どう捉えてるのかすごく気になるわ。

その点に関してはあの面子の中に三浦春馬が入るの、特に菅田将暉や柳楽優弥とかに混じると春馬はやっぱりちょっと真面目すぎるというか彼は考えすぎだと思うから、もう少し気楽にやってはどうだろうかと感じたわ。良くも悪くもひとりだけ空気違うし。

もちろん今回の話だと伊東鴨太郎のあの頑なさと寂しさと生き様の儚さがその春馬の真面目さにちょうどハマってたというのはあるんだけど、そもそも彼の柄や演技はこ映画の雰囲気にマッチしてないと思うんだ。

ライバルが柳楽優弥でそばにいるのが勘九郎だとどうしても負けるというか、もう少しキャパがあればなあ…と思いながら見てたんだけど、それでも彼が裏切り者の伊東鴨太郎を演じることでやたらシリアスな方への振れ幅大きくて、逆に最期は近藤さんや土方の無念さをいや増してたように感じたんで、終わってみると春馬で良かったんだよな。春馬は空気に馴染むタイプじゃなくリアリティレベルを引っ張っていった湯タイプだと思うんだけど、今回は良かったかと。(ちょっとヒヤヒヤしながら見てた)

あ、つい春馬のことばかり語ってしまったが、なんだかんだ言ってオグリン銀時は決めるとこは来てくるのがすげーカッコイイです。同じような真面目顔のショットが前半は真面目ギャグに、後半の万斉とのバトルでは決めのカッコ良さになるなるのがさすがかと。

それにしても高杉はほぼお座敷と屋形船にしか出てこないし、これまだ続くの?第3弾あるの?桂さん、女装はともかくそんなに出番なかったからもうちょい見たいですよ。

あと前作はメーヴェ、今回は猫(アライグマ)バスって、相変わらずジブリネタがやばい上に、今回エヴァまで…ミサトさんがゴツすぎ。新八の綾波はハマりすぎw桂さんの女装は美女すぎるw

そしてエンドロールwwww(爆笑)いやもう始まって小栗旬@銀時が歩き出した瞬間わかった!踊る大捜査線wwwwいや歌もなにげに「Love Somebody」だし (笑)

つか若者わからないよね?そんなことないか?なぜ2018年の今それをやるwww勇気wwww

2018-06-16

[][] 空飛ぶタイヤ

http://soratobu-movie.jp/

監督:本木克英 脚本:林民夫 原作:池井戸潤

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テレビドラマ化もされた池井戸潤の同名ベストセラー小説を、長瀬智也主演で新たに映画化。

ある日トラックの事故により、1人の主婦が亡くなった。事故を起こした運送会社社長、赤松徳郎が警察から聞かされたのは、走行中のトラックからタイヤが突然外れたという耳を疑う事実だった。整備不良を疑われ、世間からもバッシングを受ける中、トラックの構造自体の欠陥に気づいた赤松は、製造元であるホープ自動車に再調査を要求する。しかし、なかなか調査が進展を見せないことに苛立った赤松は、自ら調査を開始。そこで赤松は大企業によるリコール隠しの現実を知ることとなる。

長瀬が主人公の赤松役を演じる。監督は「超高速!参勤交代」シリーズの本木克英。(「映画.com」より)

 

池井戸潤の原作はリコール隠しとそれに伴う「横浜母子3人死傷事故」の方が元ネタなんですね。確かに当時、あの事件は相当衝撃的だった。

映画自体は良くも悪くも普通。見てる間、ぶっちゃけただの運送会社社長として長瀬はカッコよすぎだろ…という感想しか出ないですよ。しかも奥さんが深キョンてどんなファンタジーだ。TBSの日曜劇場か金曜ドラマなら許せるかもってくらいのリアリティレベルw

そして要所要所にイケメンが。いやイケメンはいいんだけど、誰も彼もイケメンすぎてどの程度のリアリティで観ればいいのかとても戸惑ったよ。

大体からして今言ったように街の運送会社の二代目社長が長瀬でその奥さんが深田恭子っていう時点でありえんとしか思えないように見えるのがまずいんですかね?高橋一生と小池栄子ならまああるかもって思えるんだけど、ディーンも役柄的にクリーンでもダーティでもないから雰囲気的にはもう少し深みがほしいところ。

 

ネタバレもなにもない話なのでそのまま感想書くけど、とにかくすごく面白いところもない代わりにすごくダメなところもない。

原作知らないからあれだけど、監督が「超高速!参勤交代」の人、脚本は林民夫さんで、何が起こってるのかはとてもわかりやすくて、うまく脚本を端折ってるから必要な情報は入ってくるし。(ムロツヨシとディーンの関係や彼らの家庭事情をあのワンシーンの会話だけで理解させるとかすごく上手いのに)

その上で淡々と話を積み上げていって最後にちゃんと問題解決のカタルシスもそこそこあるという、良くも悪くも真面目でわかりやすい、邦画っぽい映画だけど、つまらなくはないのでこれはOK。

ただなんというか、リアリティがないなあと思ったのは、あえてなのかどうかわかんないけどこれ起こった出来事を追っていくわりに日付表記がないからなんとなく絵空事っぽくて。赤松の戦いをドキュメンタリー風にしてくれれば緊張感も出るし、もっとみんなが一丸となってこの財閥系巨大企業に戦いを挑む、巨像と蟻の蟻たちのような挑戦に思えたのにと。なんかなんとな〜くで解決してんだよね。

しかもこの話自体、それぞれの人間がそれぞれの場所で正しいことをやった結果、大企業の不正を暴いた…という話だけど、そこに関連性があるわけでもなく赤松(長瀬智也)の運送組、沢田(ディーン・フジオカ)のホープ自動車内部組、井崎(高橋一生)の銀行組、高畑刑事(寺脇康文)たち警察組のみんながバラバラに動いてて、一応週刊誌記者の榎本(小池栄子)は情報提供や取材自体はしてるけど彼らを結びつけもせず…だから、なんとなく運が良かったからホープ自動車の不正を暴桁みたいな感じにも取れるし。なぜそこで決定的証拠があった!内部告発があった!警察が動いた!銀行は金貸さない!で盛り上がらないのかなあ。

暴いたあとも、小説ならそれぞれ協力や尽力した人たちがそれぞれに喜び戦いが終わった…でもいいんだけど、映画だからもうちょっと違う見せ方してほしかったかも。原作がどうなのかは知らないし、小説なら全然いいと思う、これで。「クライマーズ・ハイ」とか見てないんだけどどうなんだろう?みんながつながっててわー!って感じのとこほしいよねえ?

まあラストで赤松と沢田がそれぞれちょっとだけ理解してあそこで別れるってのはいいけど、沢田途中で降りたじゃん?赤松と共闘するでもなく(立場的なものはともかく)一度降りたけど自分の処遇に不満だから内部告発しましたって感じなの、キャラとしてどうよっていうか、それすごい気になるんだよね。

まあみんなが巨大企業に泣き寝入りしたのに赤松だけが諦めず、なんとか真相を探ろうとしたその理由がなんの落ち度のない人がひとり死んでるから、突然家族を奪われ残された家族の気持ちに寄り添いたいという真摯な気持ちがあるから諦められなかった…っていうのを最後まで通したのは良かったと思う。

ただオレとしてはなんか座りが悪くて気になるのは、カッコ良すぎるとはいえそういう役柄として長瀬はぴったりなんだけど、キャスティング全体としては長瀬や深キョン、ディーン、高橋一生、ムロツヨシに中村蒼や小池栄子、佐々木蔵之介、亡くなった主婦が谷村美月だったり、出てくる人がほぼドラマや映画で脇じゃなくレギュラーレベルのモブから浮くような人たちばかりで、パッと見で重要人物ってわかりやすすぎて目がスルーできないから気になってしょうがなかったし、それ以上に「絵柄の違う人たちの集まり」って感じで、ビジュアル的なまとまりもないと思う。

一人の監督が集めたキャストって気がしないんだよね。また悪役側は地味めな人ばかりだし。いろいろ大人の事情はあったんだろうけど、映画はキャストの雰囲気はある程度統一してほしいかな。

2018-06-06

[][] OVER DRIVE

http://overdrive-movie.jp/

監督:羽住英一郎 脚本:桑村さや香

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東出昌大と新田真剣佑が公道自動車レース「ラリー」に生きる兄弟を演じるヒューマンエンタテインメント。

真面目で確かな腕を持つメカニックの兄・檜山篤洋と、世界ラリー選手権へのステップアップを目指す天才ドライバーの弟・檜山直純。篤洋の助言を無視して、無謀で勝気なレースを展開する直純はラウンドごとに篤洋と衝突を繰り返し、いつしかチームにも険悪なムードが漂い始めていた。ある日、直純の新しいマネジメント担当として、ラリーの知識がまったくない場違いな遠藤ひかるがやってくる。そんな彼女を待ち受けていたのは、檜山兄弟の確執に秘められた過去、そしてチーム全員を巻き込む試練だった。

東出が兄の篤洋、新田が弟の直純、森川葵がひかるをそれぞれ演じる。監督は「海猿」「暗殺教室」など数々のヒット作を手がけた羽住英一郎。(「映画.com」より)

 

東出くんと真剣佑が兄弟で羽住監督なら観ざるを得ないでしょう。

とはいえ、今現在ラリーがはやってるわけでもなく原作があるわけでもないまったくのオリジナルで、なぜこの映画を作ろうと思ったのか…謎すぎる。

でもまあレースシーンは迫力あって格好良かったし、とても楽しめた。ギリギリのドライビング映像はむしろ体感的で迫力ありすぎて怖いくらい。

羽住監督はモータースポーツファンらしいけど、その点ではすごく臨場感あふれるレース映像にこだわってて素晴らしいです。どの程度CG使ってるかわからないけど、ラリーカーが飛んだり猛スピードでダートコースを滑るように走って行くのは爽快というより恐ろしいくらい。

東出昌大と新田真剣は檜山篤洋・直純という兄弟の間の微妙な確執と絆をきちんと演じてて、目標は同じなのにお互いのすれ違いかがもどかしく、その二人が段々と同じ方向を見て最後で昔の信頼感を取り戻すところはそれまでが長かっただけに思わず涙したよ。

ただお話としては、最終的には面白かったからいいんだけどどうにも脚本がダメダメすぎると思うんだ。

以下ネタバレはそんなにないけど結構辛口です。

 

 

ぶっちゃけ展開として雨の嬬恋はもう15分早くするべきだし、北九州はせめてもう10分長く描いてほしいし、最後のレースはあと5分足してちゃんと見せて欲しかった。うっかりいつの間にゴールした?ってなったもん。なんで嘘でもいいからゴール前のジリジリとしたカウントダウン的な盛り上がりなかったの?ライバルどうしたの?レース自体を描いてよ!

ストーリーは設定というより人物配置としては割とありがちな幼馴染の彼女を軸にした兄弟の確執で、そこにヒロインらしきキャラが絡んで、しかもそいつがラリーはド素人だから観客目線でラリーを紹介していく…というとてもオーソドックスな流れでいいはずなのに、ヒロインポジションのキャラがうざいのでラリーの魅力まったく伝わりませんよ?

というかラリー自体の面白さは殆ど描かれなかったような気がするし。檜山兄弟にしても、延々と描いてる割に前半は二人の何が問題なのかよくわからなかったし。

そしてそこに絡むヒロインポジションだろうはずの森川葵の遠藤ひかるは、特になにもないというかその二人の物語に対しては完全に添え物。恋愛が入らないから(これで入ったらそれも興ざめだけど)何のためにいたのかという。まあ町田啓太と同調するキャラだからそれはそれでいてもいいけど、別にラリーというものがわかりやすくなったわけでもないし。眼の前の仕事にはちゃんと向き合おうぜ!って言うだけのキャラかよ。

というか、森川葵が上手いだけにあのキャラすごいむかつくわー。

初っぱなからラリーコースにヒール靴でくるような使えねー女はラリーのルールすら知らずにピットに入って来て騒ぐし、だいたい広報担当?のスタンダードな仕事が何なのかを説明してないからただの邪魔くさい派遣社員レベル。それだけでもやる気が空回りしてる仕事できないキャラなのはわかるから前の仕事を取り上げられた話もいらんし、上司(要潤)はその後出てこないから単にめんどくさいところに飛ばされたお荷物女でしかないので、現状に腐っててもそりゃそうだろうよとしか。

どういうキャラ狙ったのかはわかるんだけど、正直彼女の話いらんよマジで。とにかくそこ。

その分削って幼なじみの話入れてくれた方が良かったし、メカニックチームをもうちょっと描写してくれても。

それでもやっぱりスタンダードなベタ展開ですらないから脚本自体がわかってなくて下手なのかなあ。できればせっかくなのでラリーをもう少し面白く紹介してください、本当に。なぜもう少しベテランの結果を出してる脚本家に頼まなかったのかと。正直オレは雨の嬬恋までは退屈で死にそうでした。映画の前半がつまんなすぎだよ。

たださすが羽住監督、嬬恋からの北九州ラウンドは盛り上がった。弟が自分を見つめ直し兄ちゃんがチャレンジ、そして水没からの復活。(弟のあのセリフに泣けた)最後は兄弟の絆復活できっちり盛り上げてくれたんだけど、そこから最後のレースをもっとじっくり見せてくれれば…レースシーン短すぎだよ。なんでライバルとの駆け引きないのさ。そこがクライマックスのメインじゃないの?兄弟の確執が解けたー良かったーで終わらせないでほしいな。

まあとにかく、後半に限ればつまんなくなかったけど、全体としてはどうだろうというちょっと残念というかもったいない感じが…

レースシーンは十分以上に入ってる。でもなんとなくぼんやりした映画だった気がするなあ。檜山兄弟は最後の締めまで良かったけど。

あとまっけんの体は凄すぎです。あいつは何を目指してるんだ?w

そういえば劇中、北陸ラウンドの合掌造りの世界遺産のある集落を走るやつ、ラリーカーが世界遺産に突っ込んだらどうすんの、やめてー!と思ってハラハラした。このコース、マジでありなのか?

f:id:korohiti:20180607033747p:image ※パンフより

2018-05-23

[][][] 仮面ライダーアマゾンズ THE MOVIE 最後ノ審判

http://www.amazons.jp/

監督:石田秀範 脚本:高橋悠也(監修:小林靖子)

f:id:korohiti:20180524040147j:image

Amazonプライム・ビデオ初の日本オリジナル作品として2016年に2シーズンが配信された「仮面ライダーアマゾンズ」を映画化。配信版シーズン2の後の物語となり、人工生命体「アマゾン」をめぐる新たな計画や、水澤悠/仮面ライダーアマゾンオメガと鷹山仁/仮面ライダーアマゾンアルファの信念がぶつかり合う激闘が描かれる。

人間による人工生命体「アマゾン」の殲滅作戦が佳境を向かえ、残りは生存が確認されている2体のアマゾン、水澤悠/仮面ライダーアマゾンオメガと鷹山仁/仮面ライダーアマゾンアルファを狩れば、すべてが終わるはずだった。しかし、アマゾンをめぐる新たな計画「アマゾン畜産計画」や謎の養護施設の存在が明らかになり……。(「映画.com」より)

 

とりあえず黒崎と札森は生き残った!めでたしめでたし。これに令華さんを混ぜて(すでに存在意義のなくなった4Cを牛耳って)政府の秘密組織が活躍するなんかカッコイイアクションものでもやってほしい。いやマジだよマジで。黒崎&札森コンビ最高じゃないですかw

でまあ、映画としてのアマゾンズ劇場版、ぶっちゃけ昭和の東映怪奇特撮でしたよ。

とにかく話の意味がまったくわからない。こんな支離滅裂な脚本でも石田監督のスタイリッシュ映像で見られたことがせめてもの救い。シーズン2でそこそこきれいに終わってたのになぜこんな劇場版を作る必要があったのか本気で問いたい。いや本気では言い過ぎ、そこまでアマゾンズは思い入れないから。でももうちょっと面白いものが見られると思ってたけど…ってくらい。

だいたいアマゾンのためのアマゾン牧場ならまだしも人間が食べるためってマジ意味が分からないし、何のための家畜化?橘局長が気が狂ってたってだけとしか思えない、そんな映画だった。

えーと、あまりに脚本に対するツッコミ感想しかないのでこういう映画自体は別に嫌いではないと言っとく。俳優さんたちもよかった。

てか藤田くんほくろ取ったんだ?!ってびっくりした。前から取ればいいのにって思ってたよ。美形度5割り増し!悠は更に精悍さを増して切なげでよかった。何をやってるのかはさっぱりわからなかったけど。

もひとつ、黒崎役の三浦孝太が三浦涼介のお兄さんだって全然知らんかった!えー!全然似てないよね?

以下ネタバレで。

 

 

シーズン1でただ生きるために生きるアマゾン細胞に魅せられた男(天条隆顕)が、生きるために生きるだけの生命を肯定するという意味ではオチはついていたと思うけど、でもシーズン2で千翼が言っていた「僕たちはなぜ生きてちゃいけないのか」ということに対して、アマゾンは人を食うから生きていちゃいけないと言えるけどアマゾン牧場の彼らはその生きていることに何の意味もないというのがものすごく無意味だなと。

とにかく脚本って意味でのストーリーも物語もまったくぶつ切れ、ただそのシーンを成り立たせるためだけすぎて突っ込みようがないよ。

高橋悠也さんそれでいいの?普通のドラマでも時々脚本家さんは何が悲しくてこんな脚本書かされてんだと思うことはあるけど(上からですまん)、それにしたって、だよ。プロットもっと詰めようよ…(でもオレはエクゼイドもキャラこそ面白かったけどお話はまったく面白いと思ってないからこの脚本はとても納得なんですけどね)

あの養護施設(アマゾン牧場)のぱっと見が「わたしを離さないで」なのはいいんだけど(ありがちだけど)その設定自体の意味が本当に分からないんだ。

すごく基本的なこというけど、本当になぜ、なんでそのプロットでいいと思ったのか?そもそもアマゾンを養殖して誰が食うの?って話だよ。どう考えても牛や豚を飼育したほうがいいに決まってるでしょ。アマゾンって美味しいの?っていうそれすら何の言及もなかったから、なぜアマゾンを養殖するのかってとこにまったくエクスキューズないじゃんよ。

つか見る前にアマゾンの養殖って聞いた時点で、アマゾンを餌にする特殊なアマゾン兵器を局長が作ってそのための養殖で鷹山はそれに利用され悠はそれを阻止しようとしてるんだと思ってたのに、実際は人間が養殖アマゾンを食べる話だった、しかも意味もなく…ってなんじゃそりゃとしか言いようがないよ。食べる部分たぶんメチャ少ない上に56番とか相当食べ残してるって、それの何をして家畜なのかと。もったいないお化けが出るぞ。

だから将来的に食料が足りないからアマゾンを家畜にするって橘局長の説明自体が破綻というか意味わかんないんですけど。

しかもアマゾンの草食化に成功しましたーって、成功してないじゃん!ちょっと高ぶるとアマゾン化して手に負えないし人を食おうとするし、シーズン2の時のマモちゃんの仲間の食べられなくなったアマゾンたちと違ってそこに葛藤自体がないから、食べようと思えば人を食べられるじゃん!

あと養護施設の園長、ネオアルファの御堂ってアマゾンじゃないの?人間が仮面ライダーという意味でのアマゾンに変身できるの?そこがまったくわからないのに、鷹山さんが御堂を殺したときに「人間を殺した」ってなるのがよくわからない。

というかその鷹山はなんであの施設に捕まってたのか。それで血を取られてアマゾン培養って、何やってんの鷹山さん。結局アマゾン全部殺せなかったじゃん…いやそれ以前に2年であんなに大きなアマゾンっ子の子供たちが出来るのか(悠と同じ?)そもそもあれって鷹山クローンじゃないの?何が何だか。

悠が2年の間捕まらずに逃げてるのもまあ4C無能すぎるとしか言えないけど、そもそも切れ者っぽい黒崎たちが局長がアマゾン牧場を経営してることに気が付かないってどゆこと?出来る秘書・札森は何してたの?ちゃんと仕事しろよw

いやそもそも残ったアマゾンは鷹山と悠しかいないはずなんだから4Cの規模大きすぎでしょ。

しかも黒崎さんたち、悠に向けてはともかく、なんの確認もしないで元駆除班に向けてマシンガンぶっ放してんだけど、ヤバイでしょそれ。

あと元駆除班も、マモちゃんのこと以降「誰も見捨てない」のはいいけど、今回はやっぱり存在する理由がわかりません。この2年間何してた…ってそういや令華さんに雇われて悠を探してたんだっけ?いやあの装備で?大体からして彼らは今回のお話に対しては何のために存在してるの?というか牧場の子供らの成長期間を考えたんだろうけど、時間経過としてはせいぜい半年後くらいじゃね?もっと説得力ある設定練ろうぜ…

そして最後は悠も人を食っちまいましたーって、なんでそうした?美月は悠のこと待ってるって言ってたけど、いやさすがにアマゾンとはいえ人の形をしたものを食ってしまったんだから帰ってこれないでしょうよ。一見悠を待ちながら…的にきれいに終わってる様に見えるけど、絶対帰ってないよね。そこまで考えたの?この脚本。待つだけ無駄でしょ。

まあ待つというかむしろ遠くへ旅立って終わったけど。そこに、今そこに、施設の外にいるじゃんよー。生きるために生きるのはいいけど生きる目的がないのは辛いと思うよ?>悠

そしてあの草食アマゾンの子たちってどうなるの?アマゾン化できるんだから、何かあっても美月だけじゃ抑えられないよ?なんでそんなとこに残した。むしろ4Cの管理下におけよ。

いや令華ママたちはそれはわかってるのかしら。とりあえずアマゾンの肉を食った人たちがどうなるのか気になるよ。アマゾン細胞が体内に入っても大丈夫なの?それとも最後に天条隆顕が意味ありげに食べてたユッケはアマゾン肉なの?だからあの人前より元気になってるの?どうなの?

あとどうでもいいけど、56番を食べ残したおじいちゃんズはゲイなの?なんで手を繋いで一軒家レストラン(というには薄気味悪すぎ)から出てきたの?男の子を選んだのはそもそもそういうことなの?いろいろ気になって仕方ないよ!

これで終わりじゃなんだからもう一回最後に言っとく。映像はスタイリッシュでした。石田信者としては監督を信じる。

  • 石田秀範監督『仮面ライダーアマゾンズ』は監督人生のベスト1、棺桶に入れて持っていきたい (1) 見ごたえを悪くする、わかりやすくしない、すぐに答えを出さない | マイナビニュース https://news.mynavi.jp/article/20180517-632140/

 

結局元々のアマゾンのデザインを踏襲してるのはアルファだけだったね…なんでそんなにメカメカしくなるのか。

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そしてパンフレットは売り切れ。実は念のためにと日曜日に劇場に行ったとき早めに買っとこうと思ったのにすでに完売。土曜日に公開して日曜の午後には完売ってさすがに刷り部数少なすぎでしょ東映さん。転売ヤーも横行してるよ?