モバイル検索ビジネス勉強会

勉強のため、グリー、国際大学グローバル・コミュニケーション・センター主催の第1回「エマージングビジネス勉強会」に行ってきました。 テーマは『サーチはモバイルをどう変えるのか? 〜 キープレイヤーに聞く、モバイル検索の未来』。


後日GREEのページで講演資料や音声ファイルが公開されると思いますが、参考までに、自分用のメモを上げてみます。 話を聞きながらタイプしたので、間違っているところがあるかもしれませんが、ご容赦ください。

「モバイルビジネスの変化」(GREE屋島さん)

  • 日本のネット人口の1/3(2,340万人)は携帯メインでネットを使っている
  • 2007年3月にはパケット定額制加入者が2,600万人(3割超)になる
  • パケット定額制加入者は1日30分以上携帯ウェブを使う人が61.1%。PCの利用時間と同じくらい携帯ウェブを使っている
  • モバイルビジネス市場は7,512億円。
  • モバイル広告市場は前年比60%増加の288億円。1999年のネット広告全体と同じくらい
  • モバイル検索連動型広告の市場は76億円?(GREE試算)
  • 企業の出稿意欲も増している
  • 現在は全アクセス量に占める一般サイトの比率は70%程度。公式サイトより多い
  • モバイル検索エンジンの利用経験率80%

パネルディスカッション「サーチがもたらすもバイルビジネスの変化」

パネラーはCROOZ!ウェブドゥジャパン)取締役古瀬さん、SeafTyy(シーエーモバイル)取締役小野さん、F★ROUTEビットレイティングス)佐藤社長。 モデレーターはグロービス小林さん。

  • PCとモバイルの検索の違い(SeafTyy小野さん)
    • 1. IP制限 : モバイルサイトの多くはキャリアIP帯以外からはアクセスできない。ページをクロールするのが大変
    • 2. 画面のサイズ : モバイルは画面サイズが小さい。 PCとはページの作り方も変わる
    • よくユーザーが検索するキーワードの検索結果は人力で作っている(人力型検索エンジン
    • それ以外の情報はロボット検索で
  • CROOZ!
  • SeafTyy
  • F★ROUTE
    • 検索結果にはロボット検索とディレクトリ検索を組み合わせて表示している
  • モバイル検索広告市場ってどうよ? GREE試算では76億円
    • 市場は伸びているものの、現場感では市場規模は20-30億円/年程度だと思う(小野さん)
    • 小野さんと同感。 もうちょっと少ないと思う(古瀬さん)
    • PCのように複数キーワードを組み合わせて検索している人は少ない(佐藤さん)
  • モバイルのロボット検索はどうなる?(→CROOZ!古瀬さん)
    • モバイルサイトはリンクを張り合う文化がないので、PageRankのようなアルゴリズムを作るのが難しい。
    • 信頼性の高いサイトからリンクを貼られているサイトは重要度が高い、のようなアルゴリズムを考えている
  • 人力+ロボット検索はどうなる?(→F★ROUTE佐藤さん)
    • 人力型+ロボット型検索結果をミックス表示する(?)クラスタリング技術を採用。 よく検索されるサイトは人力。 それにロボット検索を加えてカバレッジを上げる。
    • ロボット検索を入れてから検索クエリー数が2倍になった
  • 人力+ロボット検索はどうなる?(→SeafTyy小野さん)
    • 人力型検索は突発的に流行したキーワードに弱い。 そこをカバーするためにはてなKizashiと組んだ
    • ロボット検索を入れてから2倍とまでは言わないが検索クエリー数は増えた
  • Googleモバイル検索ってどう?
    • Googleのモバイル検索は、フルブラウザと連携してモバイルのページを用意していないサイト(企業の会社案内とか)を見るのに便利。(佐藤さん)
    • モバイルをヘビーに使うユーザーにとってはイマイチ。 例えば、「着メロ」で検索してみると分かる。 エンタメ系の情報を探しているユーザーは満足できない。(古瀬さん)
    • モバイルで一番使われる「着うた」のようなキーワードで検索するとイマイチ。 でも、GoogleマップGoogleローカルは素晴らしい。(小野さん)
  • 各キャリアはどうなる?
    • Yahoo!ディレクトリは優れている。Googleはロボット検索の市場拡大に貢献してくれている。でも、iモード検索がもっともユーザビリティがよいだろう(小野さん)
    • 公式サイトのPV比率が全体の30%程度になったとはいえ、1サイトとしては巨大サイトであることに変わりはない。 各キャリアが公式に検索サービスをはじめることでモバイル検索がもっと普及するだろう。(古瀬さん)
  • ライバルはどこ?
    • SoftBankYahoo!連合。すごいことやってきそう。でも、今のVodafoneは使いにくい。(小野さん)
    • Yahoo!よりR25が怖い。 携帯のことだけやっているから。 F★ROUTEの方向性と似ている。(佐藤さん)
    • 検索という意味ではF★ROUTEに注目している。 でも、まだユーザーは検索エンジンの質を選べるほどリテラシーが高くないので、入り口(提携サイト)の確保が重要。(古瀬さん)
  • iモード検索結果の1ページ目に入れる検索エンジンは最大5サイト。 どこが入る?
    • 今その競争の真っ最中。 どこになるか分からないが、Googleが1位かも?
    • 検索で勝てなくても、検索連動型広告エンジンで勝つという方法もある
    • 数年後に生き残っているサイトはGoogleYahoo!+数社程度だろう