ペネロピアド

遥かな町へ (ビッグコミックススペシャル)  ペネロピアド (THE MYTHS) ピーター・フォーク自伝 「刑事コロンボ」の素顔  午前零時のフーガ (ハヤカワ・ポケット・ミステリ)  アイアン・ハウス (ハヤカワ・ポケット・ミステリ)  フリント船長がまだいい人だったころ (ハヤカワ・ポケット・ミステリ)  小さいおうち  子規、最後の八年  百番目の男 (文春文庫)



「百番目の男」 ジャック・カーリイ  文藝春秋 ISBN:4167661969 C0197

「子規、最後の八年」  関川夏央  講談社  ISBN:9784062167079 C0095

「小さいおうち」  中島京子  文藝春秋 ISBN:9784163292304 C0093

「フリント船長がまだいい人だった頃」  ニック・ダイベック  早川書房  ISBN:9784150018627 C0297

「アイアン・ハウス」  ジョン・ハート 早川書房 ISBN:9784150018559 C0297

「午前0時のフーガ」 レジナルド・ヒル  早川書房 ISBN:9784150018436 C0297

コロンボ自伝」刑事コロンボの素顔  ピーター・フォーク  東邦出版  ISBN:9784809409059 C0074

「ペネロピアド」 マーガレット・アトウッド  角川書店  ISBN:4047915092 C0097

遥かな町へ」  谷口ジロー  小学館  ISBN:4091837158 C9979

またまた久し振りの更新。先月から図書館を替えて本漁り。一番つきあいの長いS図書館は比較的近場なので頑張ればお気楽に通える。 やむをえない事情でペーパードライバーを返上して通い始めた県立図書館は旧市街県庁そばにあり、駐車が無料になる週末通い。 今回訪ねている市立図書館はショッピングモールの近くで買い物が一緒に出来る利点はあるが駐車場は週末は混雑。 いろいろ事情はありますが三つの図書館を巡れる環境は感謝しないといけませんね。 更新を怠けすぎて読んだ本の内容が頭からすでに蒸発しかけている。コメントより題名の方が長い、なんてこともあるやもしれませんが完全に忘れちゃった場合の自分のための備忘としてまあ書いておきましょう。 というのも、「ペネロピアド」既読のような気がして。多分以前訪れた時に立ち読みしたのだろうと推測してはいるのですが。

「百番目の男」
ジャック・カーリイの処女作初邦訳の作品。結構前の刊行文庫本なので図書館では探し当てられず気になっていた作品。 どこかの本の解説者に「動機を知って脱力した」と言わしめたというので読んでみたかったのです。 主人公の事情はこの作品のあとで徐々に明かされるのですが、 ともかくシリアルキラーより主人公の兄ちゃんの方が危なくてしかも頭脳明晰魅力的というとっても楽しいシリーズです。 先日亡くなった殊能将之の本を古本屋で探していて見つけたお宝本。 しかし犯罪動機は自分には問題無し。皮を着たいという「レッドドラゴン」と似たようなものかと。 それよりそんな動機を考えつく作家の頭の方が数段驚異的。この作家買い、なり。

「子規、最後の八年」
坂の上の雲と、漱石の時代と、その他明治初期の青春群像を総括したようなそういう一冊。読む価値あり。 子規についての本は自分殆ど読んだ経験が無いと再認識させられた本です。此の頃は「人生50年」の時代だったのだと思い知らされる。

「小さいおうち」
文学賞をとって絶賛されてた作品という認識。気になってはいたのだが、なかなか新しいものに手が出ない。頭が老いた証拠。 結果、たしかに絶賛納得。向田邦子風味から少し棘を抜いて油断させておきながら最後でぐっさりとどめを刺された。 女優さんでいえば吉田日出子さんのイメージ。のほほんとしていそうで、当然震えが来る程恐ろしい。

「フリント船長がまだいい人だった頃」
絶賛、推奨、スタンド・バイ・ミー、などいろいろ言われておりまして。なるほど。しかしあっしには辛すぎます。

「アイアンハウス」
ジョン・ハートはすでにブランドであります。面白い、けど重い。ハード。結末の謎解きは、ええ〜!の連続でした。

「午前0時のフーガ」
ヒルの最後の作品。ペーパーバックで読みかけでしたが最近そっち方面を全然進めていないので邦訳に逃げました。 ダルジールシリーズは謎解きというより物語の迷走というのが主眼で読んでいますので、いまさら感想も何もありませんが。 脳腫瘍で逝去されたレジナルド・ヒルの頭の中の迷走状態が妙にリアルに感じられたりして。こっちは単なる認知症でしょうが。

コロンボ自伝」
話を聞いていたら一日でも聞いていたい楽しい人物っていますよね。きっとピーター・フォークってそういう人だったんでしょう。 腫瘍で片目摘出して義眼。それをネタに同僚を脅かしてみたり、爆笑ものです。 まずはじめに歯のブリッジを取りはずし、義眼を取り出し、次にズボンをまくりあげた(義肢を取り外すような仕草)をはじめた途端に相手は逃げ出した、とか。 Yutubeの「コロンボが有名なTVショーに招かれた」という設定の動画をみました。例の迷走した喋りも面白く同席のデイーン・マーチンやシナトラが涙流して笑っていました。 紙ナプキンをシナトラに渡してなにを言うかと思えば「サインしてくれ」といってしかもあれこれ注文をつけまくるので、シナトラは別のナプキンに書き直したり。 小咄満載の楽しめる自伝でありました。

「ペネロピアド」
アトウッドとおもって構えすぎてしまう。自分の立ち位置が明確でないとどう読んでいいのか判らなくなってしまい。難しい。 話としては世紀末ロセッテイなどが好んで描いた、パリスだのトロイの木馬の出て来る神話の中にでてくる「貞節の鏡」と言われる?婦人の話を古典劇風に著述したもの。

遥かな町へ
谷川ジローは、既読の漱石鴎外ほかを扱った漫画の作者。あれは関川夏央の原作でした。これはオリジナル。 タイムトラベルもので、昭和30年代あたりの鳥取県倉吉市が舞台か。