梨木香歩 村田エフェンディ滞土録

村田エフェンディ滞土録 (角川文庫)

村田エフェンディ滞土録 (角川文庫)

「家守綺譚」の綿貫の家が、最後に出てくる。綿貫より先に主人公の村田を迎えたのは死者である高堂。村田がトルコから持ち帰ったサラマンドラを死者は持ち帰り、神々のにらみ合いも終了する。
それら神々の集合離散の部分と、あとトルコ女性ハミエットの予言あたりはどうもわたしには眉唾で困ってしまう。鸚鵡もちょっと擬人化されすぎ。つまりはこういう物語のアトモスフィアを味わうファンタスティックな心情を持ち合わせていない(擦り切れちゃった)。
とはいえ、スタンブールでの村田の暮らしや交友、トルコの国柄などのパートは楽しく読めたしいくつか当時っぽい気分も味わえた。ああ、そうかトルコは同盟側だったんだね。ガリポリ戦役についてはウィキで。帝制末期のトルコの国情、革命前夜にしてはわりとのんびりの女性軍だったりして、もしかすると物語上では平板に見えてる彼の国の風情がけっこうそのとおりだったりして。

http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%AC%E3%83%AA%E3%83%9D%E3%83%AA%E3%81%AE%E6%88%A6%E3%81%84

トルコでの村田の暮らしや研究振りはまったくのフィクションではなく、そういう立場にいた研究者の手記が元になっているのだろう。最初の数行くらい擬古文でも面白かったのでは。
著者の思惑より、作中の大勢の登場人物たちは歴史の証人として活躍したかったのではないかと、すこし不満は残るが、この長さの作品では多くは望めぬか。

文藝春秋の新刊 2003・2 「煙草の箱」 ©大高郁子

白い箱のゴールデンバットを見つけられない。タバコの通販のページには、《販売終了》ではあるがボックスのゴールデンバットが置かれている。けれどそちらの蝙蝠ってば、洞窟の天井に止まった形なんですよ。

http://www.tabako-sakuranbo.co.jp/goods/group-c01-g03.php

全然かっこよくないデザインだよね。
ウィキペディアの記事では宮城県のみで売られていたボックスだそうですが、どうして宮城県なんだ。

派生商品
2004年7月から宮城県内でゴールデンバット・ボックス(紅茶風味)とゴールデンバット・メンソール・ボックス(カシス風味)が販売されたが定着せず、2005年1月をもって廃止が決定された。

ウィキペディアの「ゴールデンバット」項目は以下に。タバコに歴史ありですなあ。

http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%B4%E3%83%BC%E3%83%AB%E3%83%87%E3%83%B3%E3%83%90%E3%83%83%E3%83%88

その歴史はよく分かったのだけれどイラストに描かれたパッケージを、いまのところ発見できないわたしです。たばこと塩の博物館所蔵の“ゴールデンバット、パッケージの変遷”にもないよね。

http://www.jti.co.jp/Culture/museum/tabako/topic/golden.html

♪金鵄あがって 15銭  榮(は)えある光 30銭
   朝日は昇って 45銭 鵬翼つらねて 50銭
   あゝ 一億の 金は減る (「紀元2600年」の替え歌)♪

さあてこの唄、お袋あたりが教えてくれたのだったか。♪見よ、とおちゃんの禿頭〜♪みたいなどうでもいい替え歌をいくつかわたしは知っています。
私はゴールデンバット吸ったことはない。朝日もないな。わたしがタバコを吸い始めた時期、バットが30円、朝日が40円で、最低価格のタバコだったが周囲で吸ってる奴はいなかった。節度というのか、申し訳ないというのか、よく分からんが高校生はセブンスターでも吸うのがお似合いというのかな。
わたしが高校2年生時代の担任だった老数学教師(名前失念!失礼)が朝日のヘビーユーザーで、吸い口を手で潰してから職員室で美味そうにすっていた。
Youtubeでは、RCの動画は見つかりませんでした。「ぼくの好きな先生」でも聞こうか。

http://www.youtube.com/watch?v=W5BUJ3SbTbY

高校1年生の秋に、はじめてタバコ吸いました。ハイライトが初体験。河原でタバコ吸ってるうちに頭がグラグラ倒れかけたとか、舌が焼けて味蕾がざらざらになったとか、そうこうするうち中毒になる。銘柄にはこだわらなかったな。新しいタバコが発売されるとけっこう購入したし、貧乏な時にはわかばやエコーも。おしゃれな洋もくなんぞにも手を出した。JPSのプラスティック缶入りとかね。
30代半ばには、何を勘違いしたのかエピックとかヴォーグとか、オカマが吸うようなタバコにはまったり。今にして思えばバットも朝日も一度は吸っておくべきだったな(きざみの桔梗は経験したが)。
AL CAPONE(アル・カポネ)はシガー。葉巻とパイプはほとんど経験ないです。ボニータなんて吸い口つきの細いシガーを購入したことあるが、楽しい経験じゃなかったな。

http://www.kagaya-smokeweb.com/archives/2006/09/171952.php