支援ツール:インスペクター 自身を解析する

前述したツール(インスペクター)を改良します。後に示すコードを実行すると、起動したインスペクターの状態を、その「インスペクター自身」で確認できます。


リスト項目にあるのは、起動したばかりの Inspector のメンバー特性です。そこには(後述する)クラス Inspector で定義したフィールド panel のほかに、メソッド show などを確認できます。ここで、1)リスト項目から panel を選択したまま、2)ボタン 'inspect' を選択します。すると、次のように、


3)新たに起動したインスペクターを使って「最初に起動したインスペクターのフィールド panel が保持する」InspectorPanel の状態を確認できます。リスト項目には(後述する)クラス InspectorPanel で定義したフィールド buttonView などを確認できます。また、テキスト領域には、次のような情報(text= に着目)が表示されます。

《承前》

javax.swing.JButton[,0,0,0x0,invalid,alignmentX=0.0,alignmentY=0.5,border=apple.laf.AquaButtonBorder@911b9f,
flags=16777512,maximumSize=,minimumSize=,preferredSize=,defaultIcon=,disabledIcon=,disabledSelectedIcon=,
margin=javax.swing.plaf.InsetsUIResource[top=3,left=14,bottom=3,right=14],paintBorder=true,paintFocus=true,
pressedIcon=,rolloverEnabled=false,rolloverIcon=,rolloverSelectedIcon=,selectedIcon=,text=inspect,
defaultCapable=true]

ここで、4)ボタン 'inspect' を選択すると、次のように、


5)新たに起動したインスペクターを使って「最初に起動したインスペクターのフィールド panel が保持する、InspectorPanel のフィールド buttonView が保持する」javax.swing.JButton の状態を確認できます。
リスト項目から text を選択すると、テキスト領域には、最初に起動したインスペクターのボタン 'inspect' と同じ文字列が表示されます。
《Tips》インスペクターを利用すると、Swing/Jython のリソースの境界は曖昧になり、区別する必要さえないことを体感できます。アプリケーションの状態を実行時に確認できるので、デバッガーと比べて小回りのきく簡易ツールとして、重宝します。


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