ターニングポイント

目の前で起こるミクロ現象に目を向けることも大事ですが、起業においては社会全体が動き始めるマクロの流れを認識しないと大きな失敗を犯します。東日本大震災の発生を契機に、この国ではマクロの変化がはじまる予感があります。
第一に、東北、北関東から他の地域へと、大規模な人口移動が起こると思います。既に、緊急避難というカタチで長年住んでいた街から、遠くは関西や北海道、また首都圏などへ移り住んでいる人がいます。
今は、緊急的な移動ですが、そのまま移り住んでしまう人、津波原発とは直接影響はないけれど、将来を考えて温かな南の土地に移る人もでてきます。大震災を経験したことで、まったく他の土地に移る人口移動が数百万人規模で起こりそうです。

第二に、東日本では恒常的に電力不足が数年に亘って続きます。省エネは、常に住民に求められる課題です。これまで、エコ対策がビジネスに求められてきました。エコばかりでなく、これからは省エネがついて回ります。現在の政治的な混迷では、短期間にエネルギー問題を解決することは期待できません。そのため、ビジネスでの意思決定をする際には、常に省エネ型のビジネススタイルを選択する必要がありそうです。

第三に、政府はほとんど審査を緩めて損害保証や緊急支援を行なうようですが、いよいよ財政は切迫しそうです。

第四が一番の重要事項です。国民の心理が、これまでのように政府や勤める会社頼りでは、もういられないことを肌で感じたことです。大震災によって、100年に一度のリーマンショックどころか、1000年に一度の巨大津波でさえ発生することを知りました。

今後、国民の危機管理意識は高まりますし、世の中自分自身の手で可能性を切り開かないことには、何も出来ないで年老いていくことを知ったと思います。起業する人も、今後は増えるような気がしています。

地ブランド

STEP1
・地域をそして日本をもっと元気にする。それが地ブランドです。
・地ブランドには以下の三つの組合わせで相乗効果が得られます。
買いたい価値=特産品ブランド
行きたい価値=観光地ブランド
住みたい価値=暮らしブランド
*ボ−ダレス化が進む一方、徹底した地域でのこだわりが必要。
*「地産地消」を進め、生産者と消費者の顔が見える関係を大切にし、トレーサビリティーシステムの導入など。
STEP2
・「ブランド=高級品」ではありません。受け手が価値を感じるもの全てがブランドです。
・「ブランドとは送り手と受け手の絆です。」
STEP3
・「強いブランドには四つの特徴」
オリジナリティー
ブランドアイディア
インターナルの信頼
継続性
・ブランド作りはbrand cycle managementと呼ばれる円構造を利用して進める
中心はbrand value
2つ目の円はbrand style
3つ目の円はbrand touch point
STEP4
・町作りとブランド
・英国のブランディング
・日本ブランド世界へ発信
・推進母体作り→シンボル作り→接点作り
・日本を市民の手によって成熟した社会にし、幸福を求める生活者革命を成し遂げる
STEP5
・大切なことは自分たちの地域を深く見つめることで、強いコンセプトが生まれる
・地域を歩き、見て、聞いて、記録して、考える活動を通じ住民同士が交流しあいながら地域のオリジナリティーを発見していく
SWOT分析(強み、弱み、機会、脅威)
・他者から見たブランド価値を知る
・何を期待されているか
・ブランドのコアコンセプトを表現するダグラインとステートメントの決定
STEP6
・ブランドを成功に導く7つのヒント
1、ブランドに大も小もありません
2、問題がある方がブランドは育ちます
3、隣の芝生はよく見える物です
4、ブランド作りとは絶えざる過大評価です
5、馬鹿者、切れ者、よそ者がブランドを作ります
6、トップの本気がないとブランドはできません
7、地域こそグローバルに考えましょう