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気まぐれ読書手帖

気まぐれ読書手帖

2016-06-28

日曜は憧れの国(★★★★☆)

日曜は憧れの国 (創元推理文庫)

日曜は憧れの国 (創元推理文庫)

内気な中学二年生・千鶴は、母親の言いつけで四谷のカルチャーセンターの講座を受けることになる。退屈な日常が変わることを期待して料理教室に向かうと、明るく子供っぽい桃、ちゃっかりして現金な真紀、堅物な優等生の公子と出会う。四人は偶然にも同じ班となり、性 格の違いからぎくしゃくしつつも、調理を進めていく。ところが、教室内で盗難事件が発生して…というお話。
円居さんの作品にしてはインパクトが足りないなと思いましたが、タイプの違う高校生が事件を通して少しずつお互いのことを知って仲良くなっていく様子が丁寧に描かれていました。カルチャーセンターの響きが懐かしい、今はユーキ○ンとかの通信講座に押されがちであまり目にしなくなったような気がします。
一番最初の「レフトオーバーズ」は衛生的によいのかしら、とつい思ってしまうような真相でした。この人の講座はとりたくないわ−。「幾度もリグレット」は私も課題について考えてしまいました。千鶴の小説は確かに素敵でした、私だったらどうかいていただろうか…。憧れの先生の講座ということで張り切る公子が可愛かったです。またこの四人組で何かしらのお話をかいてほしいです。

2016-06-27

君と時計と雨の雛 第三幕(★★★★☆)

君と時計と雨の雛 第三幕 (講談社タイガ)

君と時計と雨の雛 第三幕 (講談社タイガ)

全4部作の内の3作目。前半は芹愛視点でストーリーが進んでいきます。芹愛の胸中が描かれることがなかったので、いかに彼女が大切なものを守るために一人で戦っていたかがわかりました。綜士に対しては複雑な感情を寄せているようですね、でも修復できそうな気もするので綜士には頑張ってもらいたいです。
雛美の秘密については驚きました。それが全てではないようですが、彼女なりに苦労してそうで少しでも報われてほしい。そして千歳先輩の想い人が…!片想い連鎖が切ない。千歳先輩本当にかっこいいな。最後の展開はいつかくるんじゃないかと思ってました。あの人がいたからこそ綜士はここまでたどり着けた、ここからが本当の頑張りどころだと思うので最後まで諦めずに駆け抜けてほしい。

2016-06-26

道然寺さんの双子探偵(★★★★☆)

福岡県の夕筑市にある寺院・道然寺には、中学2年生の双子が住んでいる。「寺の隣に鬼が住む」が信条のレンと、「仏千人神千人」が主義のラン。性格が正反対の双子たちは、それぞれの論理で事件の謎を解決しようと試みるのだが…というお話。
2人がそれぞれ別の角度から事件を考察して、解決していく展開は新鮮で面白かったです。見方が違うだけで色々な考え方ができるんだなと。2人の兄貴分である一海視点でストーリーが進んでいきますが、一海さんが双子を大事に思っている心情がダイレクトに伝わってきてこの人視点で正解だったと思います。真海さんもいいお父さんでした。
最後の話で双子のお母さんがわかるかと思いきや、そんなことなかったのはちょっと拍子抜け。あのクールなレンが思いっきり泣いている姿は年相応で可愛かったです。一海の言う通り母親のことはレンやランが楽なやり方で思ってればいいと思うよ。温かい家族がいたからこそランとレンは自分の考えをきちんと持てる子に育ったんだろうね。

2016-06-25

玩具都市弁護士(★★★★☆)

玩具都市弁護士 (講談社タイガ)

玩具都市弁護士 (講談社タイガ)

知能と感情を持つ玩具が生み出され四十年。人に捨てられ荒んだ玩具と、落ちぶれた人間が集まる街は「悪魔のおもちゃ箱」と呼ばれるようになっていた。街に住む元弁護士のパン屋・ベイカーの前に現れたのは、キャプテンメレンゲ率いるキッチン玩具団で…というお話。
世界観がユニークで、人工知能を持つ玩具相手ならではの犯罪も新鮮でストーリーに引き込まれていきました。主人公・ベイカーと謎の少女・ミズキのコンビもまるで兄妹のようで、なんだかんだいいつつ良いチームワークでした。ミズキの正体はずっと気になっていたのできちんと解明されてよかった。でもミズキが抱える問題はそのままなので続きがあるのかな?
事件のトリック自体は図も掲載されていたので割りと分かりやすかったです。玩具都市を取り締まる天使が自分の出世の為に嘘ついたらダメでしょ、レイエルみたいな奴がいるからベイカーも弁護士をしてるんだろうけど。ジュジュエルは随分と話のわかる人間になってましたね、最後のキッシュをねだる場面が可愛かったです。

2016-06-24

ロクでなし魔術講師と禁忌教典 (6)(★★★★☆)

シリーズ6冊目は表紙のセリカがメイン。最初のグエンの論文提出のくだりはいつものギャグっぽい展開だったけど、遺跡に着いてからは始終シリアスで物語が大きく動いた重要な巻だったなと。素直に遺跡に行きたい、と言えないシスティが実に面倒くさい(笑)それに比べてルミアの正妻っぷりが半端ない、リィエルは着実に成長している様子。
セリカとグレンのスキンシップが微笑ましくて思わずにやけてしまった。セリカにとってグレンと過ごした月日はかけがえのないものであり、救いだったんだなと。2人の絆の強さに乾杯!魔法がまったく使えなくなったわけではなくて良かった。
謎の少女・ナムルスの正体が気になります。ルミアを憎んでいるのは何故なのか。ピースが揃いつつあるので次巻に期待したいと思います。