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気まぐれ読書手帖

気まぐれ読書手帖

2016-08-28

無欲の聖女1(★★★★☆)

無欲の聖女 1 (ヒーロー文庫)

無欲の聖女 1 (ヒーロー文庫)

孤児のレオは筋金入りの守銭奴。ある日、路上に何かを描いていた美少女の頭上に屋根の重石が降りかかろうとしているのを見つけ、その少女を救う。しかしその結果、少女の描いていた魔法陣に足を踏み入れ、二人の体が入れ替わってしまう。少女は貴族社会を追われた侯爵令嬢の娘・レーナ。貴族の集う学院に招集されてしまうのが嫌で魔術を使って逃亡を試みていたが、それを邪魔したレオは魔術を掛けられ、片言でしか会話できなくなってしまう。腹を立てるレオだが報奨の金貨につられて学校に行くことに。二人は契約を交わし、それぞれ学院生活と孤児院生活を送るのだが―。
孤児院で暮らす守銭奴のレオと伯爵令嬢の娘であるレーナの体が入れ替わってしまうお話。レオの思惑とは裏腹に周囲の勝手な勘違いによって、どんどん信頼を得ていく展開は面白かった。レオは金にがめつ過ぎるところはあまり好きになれないが、面倒見が良いところもあって孤児院の子供達から慕われているのが微笑ましい。特にレオに構ってもらいたくて、わざと子供っぽいふりをしているブルーノが可愛い。
レーナは孤児の過酷な環境に苦戦中。王子は見事にレオが演じているレーナに恋しているようですが、入れ替りが終わったらどうなるんですかね。レオの場合は過去に町にお忍びで出掛けた王子と出会った際に気に入られたようで、王子も再会したら「一生彼を離すことはしないだろう」とかいってるので、案外将来は王子の部下になったりして。続きが出たら読みたいです。

2016-08-27

七日目は夏への扉(★★★★☆)

七日目は夏への扉 (講談社タイガ)

七日目は夏への扉 (講談社タイガ)

学生時代の恋人・森野の訃報。初めて聞くはずのそれをわたしは知っていた。残された証拠から推測すると、森野は自殺したのかもしれない。それも殺人を隠蔽するために。死の真相をさぐるうち、わたしの一週間が崩れだす。火曜日の次の日は月曜日。次は水曜日で……。意味がわからない。けどこれだけは言える。あいつが死ぬのは七日目だ。なら、やるべきことは決まってる――。
主人公の朱音がサバサバした性格なので、淡々とストーリーが展開していく印象が強かったです。ストーリーが進んでいく内に朱音の曜日感覚が段々と狂っていき、朱音は森野を救うことができるのか、とドキドキしながら読みました。森野の死を止めようとして、必死に森野に呼び掛ける朱音。二人の会話が軽快で、読んでいて心地よかった。姪とのスキンシップが微笑ましい、朱音のお父さんと先生は良い人だ。
最後はいつも通りの二人が読めて一安心。また復縁するのかな?でも朱音の態度からして親友という関係に落ち着くのかな。森野が抱える闇を照らせるのは朱音だけど、あまりにも眩しすぎて逆に困ってしまうということだろうか。朱音タイムリープしたからくりは明かされてないけど、それは主題な訳じゃないからいいのかな…゜

2016-08-23

ハーメルンの誘拐魔(★★★★☆)

ハーメルンの誘拐魔

ハーメルンの誘拐魔

障害を抱える15歳の少女が誘拐された。現場には「ハーメルンの笛吹き男」を描いた絵はがきが残されていた……。警視庁捜査一課の犬養は相棒の高千穂と捜査に動くが、同一犯と思われる第二の誘拐事件が起こり……。
今回は子宮頸がんワクチン副作用について。未来を奪われた女の子達やその両親からみればたまったもんじゃないでしょうね。同じ女性として他人事ではないので、自分のメリットしか考えない産婦人科協会製薬会社厚労省には呆れるしかない。槇野にいたっては自分の娘に注射させてないとか完全に自分の非を認めてるようなものだし。最後にやっと首謀者が判明しましたが、この人を責めることはできないなと思いました。
犬養さんと娘さんの仲が少し修復したようで何より。最後に香苗の記憶力が回復したのは特に良かった。今回の犬養さんの相棒である高千穂が少し苦手。直情型で思いやりがあるのはいいけど、自分が納得できないからって犬養さんを冷酷と口にするのは後輩としてどうかと思う。

2016-08-22

St.ルーピーズ(★★★★☆)

St.ルーピーズ

St.ルーピーズ

聖央大学の超常現象研究サークル「Spiritual Lovers & Searchers」に入会を希望した理工学部応用物理学科のビンボー1年生・二神雫。「SL&S」はおばかなイケメン会長・綾崎航太のせいで、“St.ルーピーズ・サナトリウム(聖なる愚か者の療養所)”と呼ばれ学内で敬遠されていた。試用期間の課題としてトンネルに現れた幽霊の謎を解明することになって…というお話。
やっぱり個人的にはこの作者の作品では消失シリーズが一番好きだなと思った。根っからの文系なので正直理解が追い付かない部分もあって残念。でもそれぞれのキャラがたっていて、そこが魅力的だなと。主人公の雫は何だかんだいいつつ有能で良い子。後半で航太への恋心を自覚していましたが、どうなるのか。花蓮のこともあるけど、最後は結構いい雰囲気になってたので頑張ってほしい。
結局のところ航太の母親については自分勝手にしか思えないんだが…、航太を捨てたことに変わりはないし。真面目な孔明さんが素敵だなと、後は航太ともう少し仲良くしてほしい。いつもはクールな智久が父親のことになると感情を取り乱すのが面白かった。SL&Sが解散しなくて良かったね。

2016-08-19

きみの分解パラドックス(★★★☆☆)

物をバラバラにすることに異常な情熱を持つ少女・玲夏と幼なじみの少年・友紀は、総合パズル研究同好会に入部する。とあるバラバラ連続殺人事件の謎を調査する友紀たちだったが、校内で1人の生徒が殺害され――。
ページ数が少ないので、さらっと読めました。物をバラバラにすることに執着する玲夏とバラバラにされた物を組み立てることに執着する友紀、二人の依存関係が個人的に好みでした。玲夏が天道虫の体をバラバラにしたという最初のエピソードだけでひきましたとも。呆れつつも玲夏の行動についていける友紀もまともじゃなかった…。
真相は結構あっさり判明。愛莉はまだ裏の顔がありそうで油断できない。なんかサイコパスっぽい人ばかりで登場人物になかなか共感できなかったのは残念。