七日目は夏への扉(★★★★☆)

七日目は夏への扉 (講談社タイガ)

七日目は夏への扉 (講談社タイガ)

学生時代の恋人・森野の訃報。初めて聞くはずのそれをわたしは知っていた。残された証拠から推測すると、森野は自殺したのかもしれない。それも殺人を隠蔽するために。死の真相をさぐるうち、わたしの一週間が崩れだす。火曜日の次の日は月曜日。次は水曜日で……。意味がわからない。けどこれだけは言える。あいつが死ぬのは七日目だ。なら、やるべきことは決まってる――。
主人公の朱音がサバサバした性格なので、淡々とストーリーが展開していく印象が強かったです。ストーリーが進んでいく内に朱音の曜日感覚が段々と狂っていき、朱音は森野を救うことができるのか、とドキドキしながら読みました。森野の死を止めようとして、必死に森野に呼び掛ける朱音。二人の会話が軽快で、読んでいて心地よかった。姪とのスキンシップが微笑ましい、朱音のお父さんと先生は良い人だ。
最後はいつも通りの二人が読めて一安心。また復縁するのかな?でも朱音の態度からして親友という関係に落ち着くのかな。森野が抱える闇を照らせるのは朱音だけど、あまりにも眩しすぎて逆に困ってしまうということだろうか。朱音がタイムリープしたからくりは明かされてないけど、それは主題な訳じゃないからいいのかな…゜