装幀室のおしごと。2 ~本の表情つくりませんか?~ (★★★★☆)

“本の表情”を創りだすお仕事『装幀家』。次なる仕事は“恩人探し”に“新人探し”――? 会社の合併によりコンビで仕事をすることになった本好きの装幀家・わらべと、売り上げ史上主義で本の内容は気にしない巻島。二人に任せられた次なる仕事には、ふたつの“探し物”が絡んでいた。幼い日、演奏で自分を救ってくれた名も知れぬ恩人に直接お礼が言いたい盲目のヴァイオリニストからの依頼。人気小説家の装画を描いてもらう、新人イラストレーターを探す装画コンペの審査員。『装幀室』で巻き起こるドラマ、全二篇をお届けします。
シリーズ2冊目。個人的には第一章「光をなくした〜」が好きでした。盲目のヴァイオリニストによる恩人探し。恩人の正体は分かりやすかったもののあえて自分の正体を明かさない理由が透さんへの愛情に溢れていて感動しました。恩人さんみたいに厳しそうにみえて実は優しい、というギャップのあるキャラが大好きです。
第二章は新人イラストレーターを探すコンペで審査員になったお話。話が二転三転していきどうなることかと思いましたが、収まるべきところに収まってひと安心。30歳でイラストレーターみたいな才能ありきの職業を目指すのって勇気が必要だろうなぁ…。前回よりもわらべと巻島の親密度が上がっているようで言い合いをしててもイチャついてるようにしかみえない(笑)続きがあるならぜひ読みたいです。