気まぐれ読書手帖

2018-11-03

奇譚蒐集録: 弔い少女の鎮魂歌 (★★★★☆)

骸を撫でる少女たちは皆十八で呪の痣に殺される大正二年、帝大講師・南辺田廣章と書生・山内真汐は南洋の孤島に上陸した。この島に伝わる“黄泉がえり伝承と、奇怪な葬送儀礼を調査するために。亡骸の四肢の骨を抜く過酷な葬礼を担う「御骨子」と呼ばれる少女たちは皆、体に呪いの痣が現れ、十八歳になると忽然と姿を消す。その中でただひとり、痣が無い少女がいた。その名はアザカ。島と少女に秘められた謎を暴く民俗学ミステリ

民族学ミステリ」というあらすじに惹かれて購入。物悲しい余韻が残る中で華族であり帝大講師の南辺田と書生の真汐の主従関係に癒されました。好奇心旺盛な南辺田に時には呆れつつも主人として慕う真汐が好青年。この島特有の葬送の仕方は火葬が普通と考えている私には受けいれられなかったけど、南辺田の言う通り一つの文化として尊重されるべきなのだろう。悪いのはそれを利用して罪のない少女たちを追い込んだ首謀者なのだから。
痣のからくりは科学的に説明されていて納得。終盤で真汐の正体が明かされ、彼は悲しい出来事と向き合わなくてはならなくなる。幸せになってほしかった、真汐の中はそんな気持ちでいっぱいだっただろう。シリーズ化されるなら続きを追いかけたい。

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