気まぐれ読書手帖

2017-07-24

デッドマンズショウ 心霊科学捜査官(★★★★☆)

映画監督小平千手が撮影する映画『生きている人達』シリーズの出演者が次々にバラバラ死体で発見された。映画にかけられた呪いなのか。陰陽師にして心霊科学捜査官の御陵清太郎(みささぎせいたろう)と捜査零課の刑事・音名井高潔(おとないたかきよ)が捜査に乗り出すが、謎は深まるばかり。無情にも新作の撮影が続行されるなか、次の犠牲者を防ぐために霊捜研の研究員・曳月柩(ひきつきひつぎ)が出したとんでもない提案とは・・・!?
シリーズ2冊目。前回よりも読みごたえのある内容になっていたと思います。今回は霊捜研のムードメーカー・曳月がメイン。明るくはっちゃけた性格とは裏腹に彼女の過去が重くてやるせない。一時はどうなるかと思いましたが、清太郎の活躍で彼女なりに自分の進むべき道を探せたようでひと安心。
事件の真相は救いがなくて後味が悪かったです。キーワードは「キメラ」、宇都宮がやったことは犯罪ではないけど倫理的には問題がある気がする。曳月の言う通りそのせいでたくさんの人の人生が狂わされたのは事実。飯山が可哀相過ぎて…。清太郎も音無井も体はって頑張ってましたね。最後に清太郎と話した人物は続きがあるなら、キーポイントになっていくんだろうなぁ。

2017-07-23

学園交渉人 法条真誠の華麗なる逆転劇 (★★★★☆)

七千人が通い、生徒の自治によって運営される白楊中央学園には華々しい実績の裏に、ある掟が存在した。それは「校則を破らない」こと。一見当然のこのルールは学園の特殊性から、法律のような実効力を持っている。そんな学園において唯一、法条真誠という男だけが法外な報酬と引き換えに、校則すらもねじ曲げて依頼人の問題を解決していた。とある事情で法条に借金をしてしまった少女、花咲華織は彼の助手を務めるうちに、法条の真意と学園の不自然な構造に気づいていく。ひねくれ者だが有能な主人公と、猪突猛進なヒロインによる、驚愕の学園逆転劇、ここにスタート!
高額な報酬と引き換えに手段を選ばない方法で依頼人の悩みを解決する法条とひょんなことからその助手をすることになったヒロイン・華織のお話。法条と華織のテンポの良い会話が面白かった。捻くれ者で冷酷に見える法条だけど本当は優しいところもある、反発しつつも法条のそんな側面を知って立ち向かっていこうとする華織の成長に清清しい気持ちになりました。
法条と緑の関係は何となく分かりました。緑が手強すぎなので華織の成長に期待したい。BL大好きな五月女さんみたいなキャラも好きです。法条モテモテですな、個人的には眼鏡をかけてない方がいいと思う。最後の展開からして続きがあること前提みたいですね、楽しみです。

2017-07-22

2017年上期 好きなラノベに投票しよう

今回も参加させていただきます。毎回開催有り難うございます!時間がないので今回はさらっといきます。

俺を好きなのはお前だけかよ(5) 駱駝
【17上期ラノベ投票/9784048928311】
◼終わる世界の片隅で、また君に恋をする 五十嵐雄策
【17上期ラノベ投票/9784048929035】
◼86―エイティシックス― 安里アサト
【17上期ラノベ投票/9784048926669】
◼豚公爵に転生したから、今度は君に好きと言いたい(2) 合田拍子
【17上期ラノベ投票/9784040722368】
ようこそ実力至上主義の教室へ(5) 衣笠彰梧
【17上期ラノベ投票/9784040690179】
りゅうおうのおしごと!(5) 白鳥士郎
【17上期ラノベ投票/9784797390094】
◼暇人同盟 友達いらない同盟(2) 園生凪
【17上期ラノベ投票/9784063816051】
◼ジャナ研の憂鬱な事件簿 酒井田寛太郎
【17上期ラノベ投票/9784094516791】
◼宝石商リチャード氏の謎鑑定 導きのラピスラズリ 辻村七子
【17上期ラノベ投票/9784086801195】
◼D坂の美少年 西尾維新
【17上期ラノベ投票/9784062940658】


2017-07-21

京都あやかし絵師の癒し帖(★★★★☆)

物語の舞台は京都芸術大学入学した如月椿は、孤高なオーラを放つ同じ学部の三日月紫苑と、学内の大階段でぶつかり怪我を負わせてしまう。このことがきっかけで、椿は紫苑の屋敷へ案内され、彼の代わりにある大切な役割を任される。それは妖たちの肖像画を描くこと―つまり、彼らの“なりたい姿”を描き、不思議な力でその願いを叶えてあげることだった…。妖たちの心の救済、友情、絆、それらすべてを瑞々しく描した最高の感涙小説。全4話収録。
絵を通じて妖の願いを叶えることになった主人公のお話。全体的にほのぼのしていて癒されました。第二章の猫と飼い主の話はしんみりとした後味でしたが、せっかく猫又になって長生きできるにもかかわらず普通の猫として飼い主と共に死ぬことを選択したサバの思いにウルっときてしまいました。
第四章は紫苑が自分の境遇と戦う話でもありました。やはり妖と人間との間に産まれた子供は生きにくいんですね、銀は健やかに育ってくれるといいな。椿と紫苑の友情関係も好きです、最後に二人の間にある繋りがあったことが判明します。雲母の紫苑に対して兄のような立ち位置も良かったし、マスコットキャラ的な薊の食いしん坊っぷりが可愛かったです。 続きがあるなら読みたいです。

2017-07-19

六道先生の原稿は順調に遅れています (★★★★☆)

中堅出版社に勤める文芸編集者の滝川詠見は、なかなか原稿が上がらないことに定評のあるベテラン作家・六道の担当をすることに。さっそく詠見は六道のもとへ挨拶(と催促)に向かうのだが、初老だと思っていた先生はなんと憂いを帯びた見目麗しい男子で、しかも街に潜む怪奇を喰って創作をする妖怪だと知ってしまう。出合い頭こそ驚く詠見だが、妖怪だろうと相手は作家。原稿をもらうため、取材代わりの怪奇事件に首を突っ込むことになり…?編集女子と妖怪作家のコンビが綴る、不思議×出版お仕事物語!
妖怪+小説の編集者。ベテランの作家さんなだけに安定した面白さでした。二話の「こんな晩」は後味が悪くて消化不良気味です。あんな奴もっと痛い目にあえばいいのに…。「黒坊主」も地味に怖かった、勝呂の身勝手さは我儘なガキと変わらんね。どの妖怪怨念たっぷりでこの季節読むにはぴったりかもしれません。
主人公・詠見は仕事に一生懸命で読んでいて応援したくなるようなキャラ。最後に六道が再び小説を書こうと思えたのは詠見がいたから。六道の真の姿を目にして「原稿ください」と言える編集者魂が素晴らしい。やっと目覚めたのに立花さんが引退してしまうのは寂しいですね。続きがあるならぜひ読みたいです。