気まぐれ読書手帖

2017-02-26

花屋の倅と寺息子(★★★★☆)

花屋の倅と寺息子 (SKYHIGH文庫)

花屋の倅と寺息子 (SKYHIGH文庫)

人懐くビビリな花屋の息子・高爪統吾と、無愛想でドSな寺の息子・柄沢悟は同じ大学に通う友人同士。正反対の性格の二人だが、実は霊が視えるという共通点がある。幼少期の苦い思い出からそのことを隠している悟だが、ある日、合コンの帰り道で統吾と一緒に男の霊 に出くわす。「手紙……」そう言い残して消えた霊は、翌日、同じ合コンに参加していた女子大生・遠山美波の背後に立っていた。事情を知り、霊を助けたいと言う統吾に悟も巻き込まれ――。
サクッと読めます。悟は「ドS」をそこまで強調されるほど「ドS」かな?普段はクールなのに統吾を苛めている時は思いっきり笑顔なのには確かにSだ〜と思ったけど、無愛想に見えて実は優しかったり、母親の死を未だに引きずっている繊細な部分もあったり…というところの方が印象的でした。お母さんからの手紙にはウルッときた。大切な人が苦しんでいるところを見るのは辛いよね、悟の行動は仕方ないと思うよ。
そして普段は明るくてビビりな統吾にも抱えている秘密があって、守護霊の存在には驚きました。統吾のビビりっぷりが好き(笑)霊が視える人が少ない中で悟と統吾は良き理解者であり、親友なんだなと。種岡も良い奴だし。悟と美波の仲も今後クローズアップされていくのかな?

2017-02-25

装幀室のおしごと。 ~本の表情つくりませんか?~ (★★★★☆)

この本にはどんな表紙が似合うだろう?紙の種類は、帯の有無は、中身の文字組みはどうしよう?こうして試行錯誤を繰り返して、時には編集や作家と熾烈に火花を散らせながらも、その本だけのぴったりなデザイン“本の表情”を生み出すのが『装幀家』の役割だ。それを信条に出版社の装幀室で働く本河わらべは、その男の言葉が信じられなかった。「本の内容には目を通さない主義だ。中身を読もうが読むまいが、売り上げが変わるとでも思っているのか?」
本のデザインを考える装幀家のお話。装幀を「本の表情」という言葉で表現しているのがとても気に入りました。ゲラを読まずに編集者や作者の言葉だけでデザインして読む時間を省く巻島のやり方は合理的だけど、個人的にはやっぱりわらべのスタンスの方を応援したい。巻島に少しでも本を読ませようとするわらべのガッツがすごい、同じ本好きとして共感できる。
湯川の横柄な態度にはムカッときたけど、装幀が原因で自分が伝えたかったことが伝わらなかった時の無念さを考えると仕方ないか。そして巻島が本を読まない理由も明かされますが、そこら辺は少しご都合主義だなと思ってしまいました…。最後は二人で切磋琢磨しながら互いに足りない部分を補うように仕事をしていて、きっとこれからもっと良いコンビになっていくんだろうな〜と思いました。しかし巻島はタイミングが良ければわらべに告白するのかな(笑)

2017-02-23

少年Nのいない世界 01 (★★★☆☆)

少年Nのいない世界 01 (講談社タイガ)

少年Nのいない世界 01 (講談社タイガ)

13匹の猫の首をビルの屋上から投げ落とし、自らも身を投げると異世界にいくことができる。都市伝説のはずだった“猫殺し13きっぷ”は真実となり、猫殺しの犯人に巻き込まれた少年少女たちは、現実世界とかけ離れた最果ての地に散り散りで飛ばされてしまう。絶望と孤独に追い詰められる中、みんなの行方を捜し始めた魚住二葉の存在が、止まっていた時間を動かしていく―。
「少年Nの長い長い旅」は1巻のみ読了済み。二葉が中心になって離ればなれになっていたメンバーが再会していく。幸せそうな子がいなくて改めて異世界に来てしまったことで皆それぞれが大きなダメージを受けているんだなと。音色がまさか野依と離ればなれになっていたとは思わなかった。過去編の1巻では形式上とは野依と結婚してなんとかなっていたのに…。
波留斗は優しいお婆さんに出会えて良かったけど、記憶を封じてしまうくらい辛かったと思うと…。歩巳や文乃もそれぞれ過酷な状況で生きてるみたいだし。二葉は本当に皆と再会したいだけなのか、なんか裏がありそうで嫌な予感がする。とりあえず続きを待ちたいと思います。

2017-02-22

ゲーマーズ!6 ぼっちゲーマーと告白チェインコンボ(★★★★☆)

シュピール王国”の一件で心がクラッシュした天道花憐と上原祐は、ゲーム部でただティッシュを頬張る。そして、亜玖璃と絶賛『修羅場』初体験中の雨野景太が語る驚くべき想い。「天道さんが僕に深く幻滅しているようなら…その時は潔く、別れようと思う」壊れかける恋人達の関係。そんなピンチに乗り出したのは、ほとんど外野なのに無駄に主人公体質なあの青年だった!「異議あり!きっとこれはいつもの勘違い的なアレです!」ゲーム部での逆転的裁判を経て、天道が出した結論とは!「雨野君…こんな関係は、終わりにしましょう」
前回のキス騒動からどうなるかと思いきや雨野が男前なところを見せて結構あっさりと解決。しかし上原とアグリは引きずっているので早く解決してあげて。そして雨野の弟・光正が登場。ブラコンっぷりがヤバい、でも雨野みたいな兄がいたら慕うのも仕方ないか。雨野の異変をいち早く察知した千秋とアグリはさすが。
ラブラブな雨野たちを目の前にしてひっそりと自分の気持ちに悩んでいる千秋が切ない。個人的には千秋派なので頑張ってほしいけど。最後は自分がMONOであることを明かし、その上で雨野に告白。よく頑張ったね!と千秋に声をかけたい。雨野がどんな返事をするのかすごく気になる…!

2017-02-21

地底アパートの迷惑な来客 (★★★★☆)

自称悪魔のメフィストフェレスが大家をつとめるアパート“馬鐘荘”の地下二階に住み始めた大学生、葛城一葉のもとに、高校生の妹二葉が訪ねてくることに。同フロアの住人薫の言葉にショックを受け、部屋を飛び出した二葉が迷い込んだのは、アパートの地下に広がる異次元世界。ふさがっていたはずの入り口を再び開けたのは誰なのか。迷惑な客とメフィストとの関係は? 地上も地下も大騒ぎ、ほのぼのコメディストーリー第二弾!
シリーズ2冊目。迎手に時々訪れる魔神はコバルトなんだろうなぁ。いつかこちらの作品にも登場してほしいです。なんだかんだいいつつお兄ちゃん大好きな二葉が可愛かったです。一葉はいい加減ゲームから離れようよ、全然反省してないじゃん。
そして新キャラのファウストが登場。塞がっていた異次元の入り口を開けた犯人であり、その理由が恐竜と写真が撮りたかったとか呆れるしかない。かなりぶっ飛んだキャラだった(笑)普段はあまり感情を取り乱さないメフィストファウストに対しては思いっきり怒っていて新鮮でした、良いコンビ。タマはいつか巣立っていくんですかね、加賀美がしょんぼりしそうだな。