空き家問題 牧野知弘

空き家問題 (祥伝社新書)

空き家問題 (祥伝社新書)

核家族から高齢夫婦、高齢者単独世帯、そして空き家に。地方の空き家は相続しても住まず売れず貸せず。それは大都市部にも広がる。取り壊しには費用がかかるし、更地にしたら固定資産税負担が急増するから、先送りなのだ。しかし、強制撤去や補助などムチとアメで個別の空き家に対処している段階は過ぎつつある。著者は、都市再開発の手法で空き家や独居世帯をまとめて高齢者施設の入る建物を建てることができるよう、法制度の改正を訴える。また、人口減少による空き家ならぬ「空き自治体」問題にも警鐘を鳴らす。「廃県置州」だ。