今日12月10日は、世界人権デー、ノーベル賞授賞式であり、なんと三億円事件の日でもある。(通算1430日目・1430日間継続中)

◆12月10日は
 ①世界人権デー(Human Rights Day)。1950(昭和25)年の国連総会で制定。国際デーの一つ。1948(昭和23)年のこの日、パリで行われた第3回国連総会で「世界人権宣言」が採択された。「すべての人間は、生まれながらにして自由であり、かつ、尊厳と権利とについて平等である。」で始る全30条と前文からなっている。
 ②ノーベル賞授賞式スウェーデンの科学者アルフレッド・ノーベルが1896(明治29)年に亡くなった日。ノーベル賞は彼の遺言により創設された。物理学・化学・医学・文学・経済学の各賞はスウェーデンの首都・ストックホルムで、平和賞はノルウェーオスロで授賞式が行われる。賞の選考はノーベルが生まれたスウェーデンの研究機関が行い、平和賞だけは、創設当時スウェーデン連合王国だった関係でノルウェーで選考される。賞ごとに選考委員会を作られ、世界中の大学や専門家に推薦依頼を送って、その返答をもとに受賞者が選ばれる。
 ③三億円事件の日。1968(昭和43)年のこの日、東京・府中市東芝工場で支給されるボーナスを積んだ乗用車が、白バイ警官に扮した犯人に強奪される「三億円事件」が起きた。多くの物証がありながら捜査は迷宮入りし、1975(昭和50)年に時効を迎えた。この事件以降、多くの会社が給料の支給を口座振込に切替えるようになった。

◆”最後の手紙”につづられた思い… 作家・野坂昭如さん(85)死去。
 直木賞作家の野坂昭如さんが誤嚥性肺炎からくる心不全のため、85歳で亡くなった。作家だけでなく、63年にレコード大賞童謡賞を受賞した「おもちゃのチャチャチャ」、ハトヤホテルのCMの作詞、テレビ台本など多岐に渡って活躍してきた。私生活ではラグビー好きで、クラブチームも創設した程だった。83年には参議院議員に初当選するも、同年に金権政治を批判するために辞職した。田中角栄元首相の新潟3区から立候補するも落選。また大島渚の結婚30周年パーティーではスピーチを終えると顔を殴るも、後に和解した。2003年には野坂さんは脳梗塞で倒れたが、戦争反対を訴え続けた。
火垂るの墓」は野坂昭如さんの実体験に基づいていて、14歳の時に空襲に遭い、終戦の一週間後に妹を栄養失調で亡くした。反戦の思いの背景には痛切な喪失体験があり、今月7日のラジオ放送「六輔七転八倒九十分」には戦後の日本がたった1日で平和国家に生まれ変わったのだから、たった1日で平和とやらを守るという名目で戦争をすることにだってなりかねないなどと将来の日本に対する警鐘を綴った手紙を寄せた。

<今日の江戸検>
内藤新宿の成覚寺にある「子供合埋碑」。子供とは宿場の飯盛女(女郎)のことで、年季明け前に死去した女たちは「惣墓」と呼ばれる共葬墓所に捨て埋めに。「合埋碑」は惣墓の一角に立てられた目印で、万延元年(1860)に宿内の飯盛旅籠が造立。

<12月10日生まれの先人の言葉>
嘉納治五郎(柔道家
 ・人生には何よりも、「なに、くそ」という精神が、いちばん重要だ。
 ・人に勝つより、自分に勝ちなさい。
 ・何事も、初めからうまく行くことは、少ないものだ。
 ・勝って、勝ちに傲ることなく、負けて、負けに屈することなく、安きにありて、油断することなく、危うきにありて、恐れることもなく、ただ、ただ、一筋の道を、踏んでゆけ。
東郷茂徳(開戦・終戦時の外務大臣
 ・交渉では、自分の国の、眼の前の利益を唱える人はいっぱいいる。でも、誰かが相手のことを考えて、長い目で自分の国にとって何が一番よいかを考えなくてはいけない。最後のぎりぎりの時にそれができるのは、相手と直接交渉してきた人なのよ。その人たちが最後に相手に『51』あげることを考えながらがんばり通すことによって、長い目で見て一番お国のためになる仕事ができるのよ。
寺山修司(詩人・劇作家)
 ・振り向くな、振り向くな、後ろには夢がない。
 ・どんな鳥も想像力より高く飛べる鳥はいない。人間に与えられた能力のなかで、一番素晴らしいものは想像力である。
 ・人生はどうせ一幕のお芝居なんだから。あたしは、そのなかでできるだけいい役を演じたいの。
 ・人生の暗い部分を見ない人間には、その深さはわからない。
 ⇒「生誕80周年 寺山修司展・澤田教一展 〜青森から世界〜」(三沢市寺山修司記念館)http://www.terayamaworld.com/museumnews/
  この展覧会は、青森高校で同窓の寺山と澤田のふたりが、おなじ青森から世界を目指した軌跡を故郷・青森から問い直してみようという試みです。戦後の三沢で小学4年から中学1年まで過ごした寺山。澤田もまた、高校卒業後、三沢の米軍基地内にあったカメラ店に就職し、そこで写真と英語を学びました。青森高校の同窓というだけではなく、寺山と澤田には「三沢」という共通項もあったのです。
村山実(野球)
 ・涙でサインが見えへんから、投げる球はひとつや。
桂文珍(落語家)
 ・本気で遊ぼうと思えば、本気の知識が必要です。
佐藤浩市(俳優)
 ・若い時は大人にバカにされ、年をとったら若者にバカにされる。だから今やるしかない。