ksura64の本と一緒に

2018-04-30 2018.3月 読書メーターまとめ

[] 2018.3月 読んだ本の感想 16:31

3月の読書メーター
読んだ本の数:12
読んだページ数:3581
ナイス数:39

ベスト・エッセイ2017ベスト・エッセイ2017感想
涙腺のゆるい中年のおじさんにとっては、泣ける話が満載だ。あまんきみこ氏の「S先生の話」の中のS先生に今時こんな素晴らしい先生が存在するのかと感心し、「ゾウのはな子」や「ゴジラ」の話に涙する。そして、高橋源一郎の「弱さの研究」や下重暁子の「海月」に感動する。堀江敏幸の「環状に読む」は同じ本好きにとって、うんよく分かる、と思わず納得した。新聞の書評通りに傑作エッセイ揃いである。それにしてもこれらの傑作エッセイ、いくつぐらいの母数からどうやって選ばれるのだろう?
読了日:03月31日 著者:
世界史としての日本史 (小学館新書)世界史としての日本史 (小学館新書)感想
この本を読み始める前は、出口氏が昭和史の著者である半藤氏に昭和に起こったさまざまな事象を聞き出した事を書籍にしたと思っていたが、違っていた。お互いの知識をぶつけたガップリ四つ相撲であった。お二人のほとばしる知識をしっかり吸収させてもらった。その中でも特に興味深かったのは、今の日本政府に物申す箇所だった。驚いたのは出口氏が「人口ボーナス期」と「人口オーラス期」の事を知っていて、今の日本人は根本的に「働き方」を変えなければならないと主張したところである。是非若い人に一読してもらいたい書である。
読了日:03月25日 著者:半藤 一利,出口 治明
文章読本 (中公文庫)文章読本 (中公文庫)感想
著者も本書で主張しているのだが、文章は伝達性が非常に重要である。この事は丸谷氏の文章を読んでいるとよく分かる。実に分かりやすいのだ。頭にスーッと入ってくる。それは著者自身が、伝達性の高い文章を書くことを常に心がけ、実践されていることに他ならない。先刻完読した経済書と比較するとよく分かる。もう一点、良き文章を書く方法として「名文を読む」。著者の選んだ名文を具体的に上げ、解説してくれている。それをどう自分の文章に反映するか意識しながら読むということが重要で、それを気づかしてくれた価値ある一冊であった。
読了日:03月20日 著者:丸谷 才一
資本主義と死の欲動 〔フロイトとケインズ〕資本主義と死の欲動 〔フロイトとケインズ〕感想
二人の泰斗が今日の破滅に向かってひた走る資本主義社会を当時から鋭く予想しどう主張していたかを解説しながら説いていて非常に興味深かった。経済学に精通した二人の著者が綴っただけあって、新聞の書評養老孟司氏が指摘したように一筋縄ではいかず、しばらく一日に何ページも進まないストレスのかかる読書であったが、第一次大戦後から世界恐慌を経て、第二次大戦までの時代が驚くほどに現在の世界と似通っていて、訳者あとがきに書かれている通り、現代世界の危機の根源を解読する読者にとって、貴重な思索の素材を提供してくれる書だと思う。
読了日:03月19日 著者:ジル・ドスタレール,ベルナール・マリス
古典名作本の雑誌 (別冊本の雑誌19)古典名作本の雑誌 (別冊本の雑誌19)感想
毎日新聞「今週の本棚」の「MAGAZINE」でこの雑誌が紹介された。元は先日読了した「大西巨人と六十五年」の中で菊池寛が「古典を千冊読みなさい。それを3回続けなさい。そうすれば古典を3千冊読んだ事になる。」に触発された事による。じゃあ古典とは?それを知るための格好のガイドブックが全国の学校図書館から引手あまたの本書らしい。巻頭で佐久間文子さんと津野梅太郎さんがオススメの古典を対談形式で紹介。お二人は「闇の奥」と「エセー」を必読書として薦めている。その後は代表的な書評家・翻訳者が必読本を薦めている。
読了日:03月17日 著者:
スティル・ライフ (中公文庫)スティル・ライフ (中公文庫)感想
魂が震えるほどの感動を提供する体験をさせてくれる事を読書に求めている者にとっては、「物足りない」が正直な感想である。立花隆氏は「忙しすぎる私にはフィクションを読んでいるヒマはない」と言われているが、今の私のような忙しいビジネスマンも同じ心境である。多くの人が薦める「古典」以外のフィクションは定年後のゆとりと時間ができてからでいいかなあ、と思うきっかけを作ってくれた一冊であった。それにしてもフィクション山本周五郎の一連の著作以上のものはなかなか出会えないということだろうか。宮城谷昌光北方謙三も好きだが。
読了日:03月17日 著者:池澤 夏樹
百年の誤読 海外文学編百年の誤読 海外文学編感想
前著でも思ったことだが、お二人のように死ぬほど本を読んでいる方って、教養の厚みがハンパないって思った。そしてそれによりお二人ともそれぞれ一つの思想に昇華されている。その結晶が前著を含めたこの2冊なんだろう。特にそれが感じられたのが「モモ」「収容所群島」。この二冊に対するお二人の対談は、単なる本の紹介にとどまっていない、二人の思想と本への愛情が結集したやりとりであった。そしてこれが一番だが、読んでて笑えて、なんといっても内容が面白い。こうして私の中で読みたい本が次から次へと増殖していく。
読了日:03月17日 著者:岡野 宏文,豊崎 由美
百年の誤読百年の誤読感想
菊池寛講演での「古典を1000冊3回読みなさい」に触発され、じゃあ古典ってどの本なのよって思っていたところ、偶然新聞を読んでいてこの本を紹介していた。イヤイヤ、お二人ともサイコー!電車内で読んでいなければ、声に出して大笑いしていたところだ。何度もマスクの下で顔がほころんで、横隔膜が震える状態となってしまった。と言いながらも対談の中でお二人の読書に対する思想が溢れていて、それを古典にぶつけていることがよくわかり、今後読む必要のない本を選ぶのにとっても参考になりました、ハイ。それと読書感想を書く際の参考にも。
読了日:03月17日 著者:岡野 宏文,豊崎 由美
新解さんの謎 (文春文庫)新解さんの謎 (文春文庫)感想
池澤夏樹編集、「日本文学全集30日本語のために」の中の「8.現代語の語彙と文体」で丸谷才一文章読本大野晋「日本語練習帳」三浦しをん舟を編む」と共に紹介されていたのが本書を読むきっかけであった。全集には各国語辞典の代表的な単語ごとー恋とかーに読み比べができるようになっていて興味深い。それを読むと「新明解国語辞典」が他の辞書とは際立って相違している事がよく分かる。そこで本書である。これを読んだ後に、実際に辞典を読んでみたが、本書に書かれているように読んでいてこんなに面白い辞書には会った事がなかった。
読了日:03月10日 著者:赤瀬川 原平
アベノミクスによろしく (インターナショナル新書)アベノミクスによろしく (インターナショナル新書)感想
読み進めていて、怒りがこみ上げてくるのを止められなくなる。出口治明氏が真実を知りたければ「数字・ファクト・ロジック」で考えよと言っているが、この本はまさにそれに則って綴られている。この本の内容が真実であれば、アベノミクス捏造ミクス、詐欺ミクスである。国民が景気がいいと実感できないわけだ。それにしても国民をここまで騙して、安倍晋三リフレ派と言われる取り巻きは目指すは政権維持ばかりで国民の事など何も考えていない。そして、日銀年金機構はその走狗と成り果てている。それを責めようともしない野党もだらしない。
読了日:03月07日 著者:明石 順平
大西巨人と六十五年大西巨人と六十五年感想
大西巨人を初めて知ったのは勢古浩爾の「定年後に読みたい文庫100冊」の中の「別格の9作品」の中に彼の「神聖喜劇」が選ばれていた事からだった。そこには「主人公の東堂太郎が壮年大西巨人に重なる」と書かれていて、それ以来大西巨人とはどんな人物なのかずっと気になっていた。先日、新聞の書評を読んでいて本書のことが書かれていたので、早速手にとって読み始めたが、不覚にも読みながら涙が止まらなかった。なぜこんなにも感動したのか?そこには現代の夫婦や家族が忘れてしまった不滅の夫婦愛が描かれているからだ。
読了日:03月06日 著者:大西美智子
メイキング 人類学・考古学・芸術・建築メイキング 人類学・考古学・芸術・建築感想
社会人類学者である著者が、その垣根を取り払い、人類が取得した特有の機能「手」により人類学考古学アート建築にどう貢献したかを大学で講義した内容をそのユニークな講義の模様も紹介しながら書籍化したのが本書である。同時に「分画化」という聞きなれない表現を使い、タイプする事などの現代人の手の使い方を批判している。そして、かつての人類の生産活動を実際に反復することで手を使用する重要性を説得力を持って主張する。関連する職業に携わる読者の知的好奇心を満足させる刺激的な書であった。
読了日:03月03日 著者:ティム インゴルド

読書メーター

[] 2018.4月、つぶやきまとめ 16:31

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2018年3月の読書メーター 読んだ本の数:12冊 読んだページ数:3581ページ ナイス数:39ナイス ★先月に読んだ本一覧はこちら→ https://bookmeter.com/users/764084/summary/monthly 4月も今日で終わり。一年もすでに4ヶ月が経ってしまった。3月は「アベノミクスによろしく」で、現政権の欺瞞に満ちた経済政策に気づかされ、「資本主義死の欲動」で資本主義終焉19世紀フロイトがすでに予測していた事を学んだ。「百年の誤読」シリーズも楽しかった。

ナイス★2

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2018/04/30 16:05

ざこばゆう。

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半藤一利出口治明両氏の対談集「世界史としての日本史」は、自分の中の歴史観を大転換させてくれた書である。その中でも「自尊史観自虐史観は単なる論理の裏表に過ぎない」という記述には、思わず膝を打った。この対談の中で話題に上った出口治明氏の「世界史の10人」そしてその関連の書「全世界史講義」I・IIも同時に読む事にした。

ナイス★2

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2018/04/30 06:26

ゆう。メタン

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去年の12/10の毎日新聞「今週の本棚」で「ボーリンゲン」が紹介されいて、その翻訳者高山宏氏に注目し、AMAZONで検索したところ「見て読んで書いて、死ぬ」がヒットした。図書館で借りて読んでところ、この本はいつも手元に置いて自分に刺激を与えてくれる一冊だと確信し、本屋で探していると隣に「マニエリスム談義」が並んでいた。「見て読んで〜」の中でマニエリスムという言葉が度々登場して、深いところでこの言葉を理解したいと思っていたのと、チラ読みしたらあの「ラス・メニーナス」を解説しているではないか。即、買いである。

ナイス★2

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2018/04/28 09:00

大門寺豪徳ケンケン(sibachi)アイコン変えました💛

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(続き)その姿は画家の視線を小人であるモデルの視線に合わせ等身大に描き、モデルへの愛情と尊敬の念が絵に映されている。この作品をカミングも「画家のよどみない丁寧な筆運びに、レスカーノに対する最上級の敬意があらわれている」と書いている。確かに、一見知恵遅れの小人に見えそうであるが、カミングは、それはレスカーノが宮廷で演じる役割と無関係な表情をして画家の前に立っているからだと、看破する。私も今日この作品を他の画家が描いた小人の道化師と見比べて、その通りだと確信した。並行して読書と絵画鑑賞をした貴重な体験だった。

ナイス★5

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2018/04/07 17:36

大門寺豪徳たろすけnanako物書き・チャンダーラゆう

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上野国立西洋美術館で開催している「プラド美術館展」に行ってきた。今読んでいる「消えたベラスケス」と関連するからだ。この本を読みながら、本の中にも登場するプラド美術館収蔵のベラスケスの実作をタイムリーに鑑賞できる幸福を味わってきた。この本で著者であるローラ・カミングは「ベラスケスの性格やそのたどった人生は彼の作品を見ればわかる」と断言していたが、奇しくも本日その事を私なりに実証する事ができた。その作品は王家お付きの道化師「フランシスコ・レスカーノ」を描いた「バリェーカスの少年」である。

ナイス★4

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2018/04/07 17:13

大門寺豪徳ゆう物書き・チャンダーラnanako


岡田武志氏の「蔵書の苦しみ」の中に映画「いつか読書する日」の話が登場する。主人公役の田中裕子が大好きで、なおかつその役が読書好きというから、思わず本の中で紹介されているメイキング兼シナリオを手に取ってしまった。岡田氏が大先輩と仰ぐ紀田順一郎氏の「蔵書一代」と共に読み進めようと思う。この週末の楽しみだ。

ナイス★2

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2018/04/06 18:37

大門寺豪徳希理子

岡田→岡崎 でした。

ナイス

04/27 10:02

猿田康二

2018年2月の読書メーター 読んだ本の数:7冊 読んだページ数:2071ページ ナイス数:6ナイス ★先月に読んだ本一覧はこちら→ https://bookmeter.com/users/764084/summary/monthly 2月は、小室淑恵氏著「労働革命」との出会いがあった。今はやりの「働き方改革」の本質を突く名著であり、関連の経済書を読むきっかけを与えてくれた書である。日本で働くすべての人に読んでほしい。会う人全てに薦めている。なぜ政府はこの人の主張する通りに政策を進めないのだろう。

ナイス★2

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2018/03/31 07:39

大門寺豪徳禿童子


先日、新聞の書評で紹介され、中村明氏の「笑いの技法辞典」を買った。同時に大好きな米原万里氏の「必笑小咄のテクニック」を偶然図書館で見つけたので借りてきている。確か松岡正剛氏が「多読術」で、興味ある同種の本を同時に読むと良い、と語っていた。それ以来、できるだけ同種の本を同時に読み比べるようにしている。確かにただ一冊だけ読み進めるのに比べ、よく頭に入り、かつ記憶に残る。そして何て言っても読んでいて楽しい。ただ、弊害としてどっちに書いてあったか、混乱することがあることだ。そのためのメモは必要である。

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ナイス★4

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2018/03/31 07:24

大門寺豪徳がんぞ禿童子しんごろ


「百年の誤読」でのお薦めの作品。星のデータはないので、読後の独断と偏見で選ぶ。金色夜叉、「春昼」などの泉鏡花作品、微妙だが「蒲団」、それから、銀の匙羅生門、澀江抽斎、田園の憂鬱、美しい町、恩讐の彼方に、冥途、赤い蝋燭と人魚、「山椒魚」他井伏鱒二作品、銀河鉄道の夜放浪記西部戦線異状なし、「押絵と旅する男」他江戸川乱歩作品、山羊の歌、風立ちぬ、濹東綺譚、夫婦善哉山月記斜陽細雪楢山節考日本人とユダヤ人、ぐうたら人間学、限りなく透明に近いブルーノルウェイの森TUGUMIもものかんづめ。

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ナイス★2

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2018/03/17 18:29

大門寺豪徳りっちゃん


(続き)羊たちの沈黙日の名残りアメリカサイコ海の上のピアニストアムステルダム1900年から2000年だけでもこれだけ必読の小説がある。これ以外でどちらかが4星の作が以下。荒野の呼び声、ブラウン神父の童心、月と六ペンス、夜間飛行、夜の果ての旅、八月の光さらば愛しき女よ、裸者と死者、ソラリス(岡野氏3星)、重力の虹(岡野氏3星)、赤い高粱、恥辱。そして、豊崎氏がカート・ヴォネガットのエッセイを含めた全作を五つ星、レイモンド・カーヴァーイタロ・カルヴィーノボルヘス全作も薦めている。

ナイス★1

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2018/03/17 17:35

大門寺豪徳


「百年の誤読 海外文学篇」100作でお二人がどちらも五つ星を与えている作は以下の通り。三人姉妹、変身、ユリシーズアクロイド殺し灯台へガラスの動物園ボルヘス伝奇集、うたかたの日、遠い声 遠い部屋、ゴドーを待ちながらロリータ、時間割、ブリキの太鼓アメリカの鱒釣り、百年の孤独、スローターハウス5、めくるめく世界、モモ、収容所群島(豊崎氏4星)、シャイニングガープの世界、冬の夜ひとりの旅人が、薔薇の名前ヴァリス、ぼくが電話をかけている場所、ニューロマンサー、存在の耐えられない軽さ、悪童日記

ナイス

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2018/03/17 17:07


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