南アルプス市内の国史跡「白根・将棋頭」遺跡の延長線にあった遺構が国史跡に追加指定されました。

 既に知られていますように御勅使川は、あの御勅使川扇状地を作るほどの暴れ川の歴史があります。この為、竜王はじめ国中(甲府盆地)一帯に大洪水を何回も起してきた歴史があります(これは甲府市朝気の東小学校校庭遺跡の発掘調査をかって私はやりましたが、その時に御勅使川、釜無川の白い砂層と粘土層の互層が2メートルにも、ある一時期(専門用語では鬼高期)に堆積していたことが明らかになっていますが、一気に押し寄せた水害の跡が確認できた訳ですが、これから国人を守った一連の治水施設が信玄の業績としての歴史像が定着しています(当然見直しは行われています)。その石積み出し、将棋頭、堀切、十六石、赤岩、信玄堤、霞堤、そして下流域に雁堤といった、治水の為の遺構が残されていますが、この歴史の究明(遺構の性格)の研究も進んでいますが、その一部にあたる表記の将棋頭の延長線部分が守られたという嬉しいニュースが、齋藤王国プランナー(富士川流域王国Dream学会)より、連絡が入りました。明日の新聞にニュースが載ると思われます。

山梨県内でも笛吹市は重要な歴史遺産が重層的にある地域で、これらを調査し保護していこうという動きが加速しております。

 ちなみに現在、笛吹市一宮の国史跡・国分寺遺跡(尼寺含む)の整備のための調査が進んでいます。さらに白鳳期の山梨県最古の「寺本古代寺院跡」についても、笛吹市の史跡指定から上位の県、国へを視野にした動きも出てきております。
 また笛吹市には山梨県指定史跡であります岡銚子塚古墳、山梨県指定史跡の東日本最大の方墳「竜塚古墳」などの今後の国指定へ向けた動きもあり、このところそれに関わる会議等で私も忙殺状態にあります。

また、金山遺跡につきましては、埼玉県秩父市は、埼玉県・股の沢金山遺跡(戦国時代金山で黒川の金山衆が採掘願いを「寛永17年・1640」幕府に出した経緯がある金山ですが)、金山を活用した活性化の取組みを開始しています。

 来る3月8日には秩父市で「秩父金山と武田の金山衆」と題しての講演をして参ります。

「黄金の国ジパングと甲斐金山展」が4月25日(土)〜6月15日(月)まで開かれます。

 これは国立科学博物館を皮切りに全国5ヵ所において巡回展されるものですが、その一連の流れで開催されます。

以上、一連の流れはいずれも「富士川流域王国」という、冨士山麓と富士五湖、八ヶ岳と清里に次ぐ、山梨県第3の巨大な観光地化への布石になるものです。

 本ものの歴史を積み上げての奥の深い観光資源の開発に結びつけて参りたいと思います。