2007-05-24
Googleに勝つためにMicrosoftに求められるえげつない手段
Nicholas Carrの”Free AdSense”というエントリーが結構面白い。Microsoftがインターネット広告市場に参入したいのだが、手をこまねいている要因を下記のように分析している。
- Googleがインターネット広告市場で他社の追随を許さないのは、広告料金をオークション形式で決定しているから
- 市場を支配している会社の牙城を切り崩すには、より低い価格を顧客に提示してシェアを徐々に奪うというのが常套手段である
- が、Googleの場合は、オークションにより価格は動的に決まり、最終的な価格決定権は広告主側にあるため、より低い価格を定義することそのものが困難であり、価格攻勢で市場シェアを奪うという戦術が利用できない
本文の中では下記の様な表現がなされている。
The barrier that an auction presents to a price war is, as Schmidt implies, crucial to Google's strategy - and doubtless a big source of frustration to rivals, particularly Microsoft.
オークションシステムによる価格競争へのバリアは、シュミットが言うように、Googleの戦略上非常に重要であり、間違いなくライバル会社、特にMicrosoftのフラストレーションの元となっている。
そして、価格競争に持ち込めないところがMicrosoftのジレンマならばと、下記のようなMicrosoftのとるべき戦術として下記が提案されている。
- 価格攻勢のターゲットを広告主ではなく、広告の掲載者、即ちサイトオーナーにすべき
- 広告主と広告を掲載するサイトオーナーの間に立ち、現在鞘を抜いているが、鞘抜きはせず広告出講料をそのままサイトオーナーに渡してしまえばよい
- この作戦は、売上の半分を叩き出すAdsenceネットワークに打撃を与えるだけでなく、痛みを伴いながらもMicrosoftのインターネット広告市場における存在感を高めることになる
もちろんこの戦術をとると、このチャネルからのMicrosoftの売上はゼロになるし、発生したコスト分だけ赤字になる。資金力と他に収益の源泉があるMicrosoftだけができるかなりえげつない作戦ではあるが、他社にはできないことをやるのが戦略のセオリーなので、私はこの戦術はありだと思う。
もちろん、この案はGoogleの支配力をある程度弱める効果はあるが、これ単体ではGoogleとの競争に勝つことはできない。平行して何某かのMicrosoftが支配力を発揮するような施策が求められる。
最近の企業買収の動きなどをみるに、Microsoftもいよいよ本腰を入れてきた感がある。今後どのような大胆かつ、えげつない作戦にでてくるかは楽しみだ。
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