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Casual Thoughts このページをアンテナに追加 RSSフィード

2007-07-22

30代キャリア考 止まらず探し続けること

少し早い夏期休暇を取得し、リアルの世界が充実してたいたため、ブログの更新が滞ってしまった。

休暇中に私の尊敬する人にキャリアの相談にのってもらう貴重な機会があった。

  「いまいくつなんだっけ?」

  「32歳です」

  「いいねぇ、まだ若くて」

なんて出だしで話がスタートした。自分より一回り年の上の方にキャリアの相談をする時に年齢を言うと、「若くてまだなんでもできる年」という反応が大体返ってくるが、「基本的にはまだ何でもできるが、大きな選択ミスをして時間を浪費することはもうできない」という微妙な年頃というのが私の30代前半という年齢感。

30代の前半の前半が終わりに近づいているタイミングで、色々中身の濃いアドバイスを頂き、自分のキャリアについてあれこれ考える機会をえたので、3回くらいにわたって「30代キャリア考」というタイトルで考えたことを書いてみたい。


まず、1回目は「自分の天職探し」をすべきかどうかについて。

30代になってからの2年間を振り返るに、「この仕事が自分は心底好きだ」と思える仕事を探すことに対し十分な時間と労力を費やしてきたかを考えると、私の場合は正直答えはNoだ。

  •  大きな時代の流れの中でその流れにそって社会を変える役割を担うような仕事をする
  •  プロフェッショナルとして自分の能力を切り売りするような仕事をする

というレベルの嗜好に近い仕事感はあっても、自分が心底はまることのできる特定の仕事がみつかるという感覚をどうしても持てずにいた。独りよがりの自己分析に時間を費やし、答えのない自問自答を繰り返すはめになるんではないか、という漠然とした不安感を前にすると、どうしても「自分の天職探し」に取り組む気になれず、仕事で通用する英語力を養うなどのジェネラルに自分の市場価値をあげることに注力してきた感は否めない。そういった自問自答に時間を費やし、情報が少ない中でもがくよりも、なんとなく興味を持つ分野にとりあえず自らの身を投じ、本当に興味があるか否かをクイックに検証したほうが手っ取り早く、効率的なんではないか、とさえ思っていた。


ただ、今回の相談を通して、「自分の天職探し」から目を背けるという己の怠慢を後悔することになる。当然の話であるが、キャリアの方向性を決める上での判断の拠り所は「自分が何に興味がある何者なのか」という点につきる。色々話が拡散し、トピックが多岐に渡ろうが、最後はそこに話は収束していく。なので、キャリアについて相談をする上で、あっていようが間違っていようが「自分が何に興味がある何者なのか」をスナップショットでも披露できないと、話に広がりがでないし、それに伴うアドバイスをえる機会も失ってしまう。「自分の天職探し」に時間を費やすことは、スポーツ選手で言えばランニングに等しい行為であり、きちんとした基礎作りをしていないが故に、動かない足に冷や汗を流す羽目になった。


転職をする際に、その職業が自分の天職であるという確信がなくとも構わないとは今でも思うが、「自分が何に興味がある何者なのか」という問いに対して考える材料にふれ、考え続けることは基礎の基礎であることを痛感した。


ベタではあるが、「ジョブスのスタンフォード大学卒業祝賀スピーチ」から引用を。

Your work is going to fill a large part of your life, and the only way to be truly satisfied is to do what you believe is great work. And the only way to do great work is to love what you do. If you haven't found it yet, keep looking. Don't settle. As with all matters of the heart, you'll know when you find it. And, like any great relationship, it just gets better and better as the years roll on. So keep looking until you find it. Don't settle.

あなた方の仕事は、人生の大部分を占めていくだろうけど、本当に満足できるたった一つの方法は、あなた方が素晴らしい仕事と信じられることをすることです。偉大な仕事をする唯一の方法は、あなたのする仕事を愛することです。まだ見つからないなら、探し続ければよい、止まってしまってはいけない。心の問題と同じように、見つかればすぐ判ります。大きな恋愛関係と一緒で、年をとるほど良くなっていくものです。だから見つかるまで探し続けること、止めてはいけません。

スティーヴ・ジョブスのスタンフォード大学卒業祝賀スピーチ

上記の文章を初め読んだ際は、「自分にとっての天職を見つけることが大事」というアドバイスにしか思えなかったのだが、今こうしてあらためて読んでみると「自分にとっての天職は、長い時間止まらず、探し続けてようやく見つかるものなのである」ということがジョブズの真意なのではないかと思う。

shunsukshunsuk 2007/07/23 08:34 ”Keep looking. Don’t settle. ”デスクトップに貼り付けていつも見ています。
40代のキャリアカウンセラーの方が、40歳になってやっと天職にめぐり合ったと言われていました。キャリアカウンセリングのスキルのない私たち(?)の場合、普段から探し続けるということはやはり基本ですよね。

ktdiskktdisk 2007/07/23 09:03 コメントありがとうございます。普段から探し続けているからこそ、カウンセリングを受けたり、人からアドバイスをえる時に、より価値の高い助言をもらえるのだと、この度痛感しました。

nazoinnazoin 2007/07/23 23:12 ”Keep looking. Don’t settele.”を日本語に直すと、日々是精進というところでしょうか。
そろそろ40代に手が届きそうな自分ですが、最近とみに思います。自分がこれまで蓄積した
こと、これからまだまだ学ばなければならないことを思うと、孔子の
> 吾十五にして学に志し三十にして立つ。四十にして惑わず、五十にして
> 天命を知り、六十にして耳に従う。七十にして心の欲する所に従って矩を
> 踰えず。
という格言をかみ締めてしまいます。

keykey 2007/07/24 00:29 こんにちは。とても興味深く読ませてもらいました。

「偉大な仕事をする唯一の方法は、あなたのする仕事を愛することです。」というのは、どこかにあるはずの自分の天職を探すのもありだけど、今自分の目の前にある仕事を愛してみたらそれが天職になることがあるかもね、っていう気がちょっとしました。

または、天職かそうじゃないかにかかわらず一所懸命に目の前の仕事に取り組めない人は、たとえ天職に触れても逃してしまうというか。

ちょっとずれてる(深読み)かもしれませんが。

ktdiskktdisk 2007/07/24 06:18 nazoinさん
孔子の言葉は深いですね。
http://www.geocities.jp/kanjikazoku/note/fuwaku.html
>狭い枠に心がとらわれるのを惑といい、
>枠にとらわれぬ自由な気持ちになるのを「不惑」という。
私はまだ「惑い始め」という感じですね。
孔子ですら30代の間は惑い続けたと思うと少し気が楽になりますが・・・。

Keyさん
>一所懸命に目の前の仕事に取り組めない人は、たとえ天職に触れても逃してしまう
目の前の仕事に全力投球することが自分の可能性を押し広げたり、自分が何者であるかを考えさせ、気づく機会を多くするのかなぁ、というようなことを頂いたコメントを読んで考えました。

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