「ひとり東京さんぽ」

今月発売のオズマガジンで、
ひとり東京さんぽの企画の中で、
早稲田の穴場スポットとして空音が掲載されています。




※空音が載ってるのは、このページではありません!



都電散歩、いいですね。
私も家からお店へは都電通勤してますが、
都電、いいですよ。



空音店主的におすすめな、都電からの眺めは2つ。



早稲田方面から雑司が谷駅へ向かう時に見られる、
丘の上にサンシャインがそびえ立つ景色。



そして、学習院下駅ー鬼子母神駅の間にあるトンネルみたいな景色です。
とっても短いのですが、緑に覆われどこかジブリ風。
世間知らずな私は、
日本一気持ちよいトンネルなのではと、思っています。




都電に縁がないのに、急に駅名言われても。
と、そんな東京女子、東京男子の方は、
オズマガジンをぜひ。




オズマガジンのサイトはこちらです。
http://www.ozmall.co.jp/ozmagazine/


東京の住宅街も、年末らしいどこか静かな空気です。



みなさんの1年は、どんな年でしたか?
私も、多少は年末らしく振り返って、と思ったのですが、
出てくるのは後ろ向きなことばかり。




1年でお店は30日も開けなかった、
今年、映画を2本しか見てない!とか。
子どもがいなかった頃と同じ時間の使い方はできないことで、
特にお店ではもどかしく感じることもあります。
企画展などもやりたいし、
買い付けもしたい!
でも、いろんなもののやりくりがうまくできず。
今は新しいペースで、できる形を模索中です…




それでも、お店自体を1つの仕事にするつもりはない中で、
休日お店の間、子どもを見ていてくれる家族がいる。
少ない営業日に足を運んでくださる方、
サイトを見てくださる方がいる。
営業日が少なくて、クレームをくださるお客様もいなくて、笑
ずーっとやりたかった金継も勉強できている。
今までとは違うペースでも、
結構好きなことをさせてもらってるのかもしれません。





何かの本で、自分の仕事をしていくことは横糸をつなげる作業、
子ども育てていくことは縦糸をつないでいく作業、
と語られていたのを読みました。
どちらもとても素敵なこと。
子どもが生まれる前の不安ばかりだった時に、
すごく支えになり、ずっと心に置いています。




そして、それから考えているのは、
作家ものの器であっても、
時代を経て受け継がれてきた器に関わることは、
実は横糸だけでなく、自然と縦糸も繋げる作業だということ。
器を使う時も長く、家電などのように消耗期間がない。
器屋として、そのことを強く意識していますが、
器の使い手の皆さまも、この作業に携わっているのだと思っています。
それって、とても素敵なことです!




今年1年、ありがとうございました。
新しい年も小さき器屋を、どうぞよろしくお願いいたします。
皆さま、穏やかなよいお年を。

器を見つめる時間


もう12月ですね。
1年早いですよね、と言葉を交わして、
ため息混じりに微笑むようになり、
何年でしょうか。



前回予告していました、手元の器の見直し方について、
最近思うことを。



お店で時々、器が増えるにつれて、
使わなくなってしまった器があるとご相談頂くことがあります。
生活スタイルや好みが変わって、そういうこともあるかもしれません。



以前は、ある器の見え方が変わっていくことで、
もやもや感じたりもしましたが、
今は、どんな器もありがとう!という気持ちです。



時間を経ることもありますが、
自分の見方や好みの変化を教えてくれているのだと思います。
自分を映すもの、といえるでしょうか。
何かの理由で器を手放さないといけなくなっても、
器が教えてくれたものを心の中にしっかり残すことができるなら、
それも前向きな選択と思えるのです。




そのために、まず。
眠っている器を全部出してみてはどうでしょう。
(ときめく片付けと、たぶん一緒です)



一つひとつ、器を手に取り、じっくり眺めてみてください。
どこが気に入って買ったのか?
見直してみて、いいなあと魅力を感じるところは。
その器と、どんな時間を過ごしてきましたか?
どこが合わなくて(大きさ、形、色?何となくのフィーリング?)、
使わなくなったのでしょうか。



みなさんそれぞれに、使いやすい大きさや形などがあると思います。
好きな作家さんだけでなく、
見直す中でそういう傾向を見つけられると、
次の器を選びやすくなりますね。
作家さんの幅も広がることも。
逆に、持っていない器、あったらいいなの器も見えてきますね。




器を一通り並べてみたら、今度は、
あまり使ってない器をこれからどう付き合っていきたいか、
考え直すたのしい時間をとってみませんか?



今までの使い道で出番が少なくても、
違った使い道で生かせることってありますよね。
私も最近、取り皿から小物置きに転身し、
何だかとってもしっくりきた器があります。
ボウルに、小さなグリーンを植えてみたことも。
新しい息吹に発見があることが、
私自身は楽しいなと思っています。



日常的には使わなくても、
お正月のようなハレの日、人が集まる日なら使いそう、という器は、
取りにくい場所にまとめて置いてもいいですね。
ここを見たらあの器がある、というのを確認しておくと、
必要な時に役に立つし、
同じような買い物をしてしまうのも防げると思います。



つい取りやすいところの器ばかり使ってしまうもの。
気に入っているのに出番が少ない器があれば、
(すでにされている方もいらっしゃると思いますが)
季節毎とか、月毎に、
意識的に器の置く場所を入れ替えてもいいですね。



どうしても使わないなと思うものは、
周りに使ってくれる人がいるか探してみても。
自分に合わなくても、他の人にはあう場合もあります。



年の終わりに、手元の器を見つめ直す。
なんて、目新しいことは全然言えてません。
でも、1年に一度少しとまって、
ずらりと手元の器たちを眺めてみる時間は、
気持ちを満たしてくれるもののように感じます。




器が欠けてしまって、というご相談もよく頂きます。
そんなお声にも、自信持って修理でおこたえできたらと、
ただいま勉強中です。
自分でもびっくりするぐらい、
しっくりと楽しんでいます。


(修理の途中)


それもあり、今はなかなか営業日を増やせません(笑)。
何だか要領がとっても悪いのですが、
近いうちに、
みなさんの器も継いでいけたら素敵だなと思い描いています。



さて今年は、18日日曜日を最後の営業日とさせいただきます。
この日は、雑司が谷手創り市もあります。
http://www.tezukuriichi.com/home.html
よかったら、早稲田から雑司が谷まで、
都電散歩にお出かけくださいね。

朝ごはん(番外編)

東京も急に冷え込むようになってきました。
いかがお過ごしですか?



先日、暮らしとおしゃれの編集室にて、
連載をさせて頂いたことをお知らせしましたが、
今日はその番外編をお届けします。



料理を準備して、器を並べて写真を撮って。
という何てことないはずの一連の流れも、
いつもマイペースな私には結構大変で、ドタバタ。
雑誌などで見ている、美味しそうな料理写真って、
たくさんの労力がかけられているのだなと
改めて実感しました。



撮影の日に限って、
朝早くから邪魔者が起きてしまうこともあり……(笑)


この日は、写真がいろいろ撮りきれず、ボツになりました。



白いお皿は、連載1回目に登場した、石田誠さんのものです。
こんな風に、朝はワンプレート的に使うこともあります。
焼き締めの飯碗も、石田誠さん。



飯碗はひとつで十分、という家庭で育ってきましたが、
こんな風にスープをよそったり、小鉢的に使ったり、
万能選手なので、今はいくつあってもいいです。



質感、色や柄(絵付けなら)、大きさなど、
少しずつ違ったものだと、なおよし。
季節の混ぜ御飯なら、
いつもと違う飯碗でいただきたくなります。



重ねて収納しやすいので、
たくさんあっても負担になりにくいのも嬉しいところ。
器の基本の飯碗は、
お店で手にすっとなじむものと出会えたら
(そんなものには、なかなか出会えないものです!)、
迷わず買うことをおすすめしたいです。




年末は、身の回りのものを整理したり見直したくなる時期。
最近自分自身が考えている、器の見直し方について、
次回お話しできたらと思っています。

秋のおうち茶会

涼しくなってきた、秋の夜。
窓を開けて澄んできた空気を感じながら、
静かな時間をお茶とともにゆっくり楽しめる、
いい季節ですね。



と想像しつつ、
自分はどうかというと、
子どをを寝かしつける時に
うっかり1時間ぐらい一緒に寝てしまった後、
目をこすりながら何とか起きて、
明日の準備などしているうちに、
あれ、いつの間にか寝る時間・・・
この半年近く、そんな笑っちゃう日々です。



それでも朝一番、
白湯やお茶を飲んで、
体に空気と水分を取り込むイメージをする、
ほんのひと時を心がけています。
白湯といっても、体にいいと流行ってるらしいからでなく、
おいしい茶葉がなかったり、億劫だったりするだけです。
しかも、その時間は、立ったままで十分。



以前、フランス人はキッチンで立ったまま
朝食をとる人が多いらしいと聞いたことがあります。
当時、フランスかぶれ気味だった私は、
それを聞いて、余計に好きになったものです。




さて、話はずれてきましたが、夜派でも朝派でも、
日々の中でお茶が欠かせない皆さん、お集まりください。
teteria(テテリア)大西進さんより、茶葉が5種届きました!
今週末より、店頭に並びます。



年に一度のたのしみ、として、今回はネパールのお茶2種が入っています。


セカンドフラッシュとよばれる、夏摘みの茶葉なのだそうです。
淹れたお茶の色がとってもきれいな、オレンジの文字のもの(上)と、
クセになってしまうネパール ブラック(下)。
どちらもそれぞれの美味しい。
毎日飲みすぎて、茶葉がすぐなくなってしまいそう!



ちなみに、いちばん上の写真は、ネパールブラック。
オレンジの方のネパールは、もう少し明るい、
琥珀色」という表現がぴったりです。
(こちらも写真を撮ったら、アップします)



涼しくなったけれど寒くはない、
お茶をじっくり楽しめる今の季節に、
ネパールの繊細な美味しさをぜひ。



他にも、朝向けのブレックファスト、
定番のアッサム(フルリーフ)、
あまーい香りが幸せを運んでくるカモマイルミルク、
と揃っています(各税込1080円)。



残念ながら、当店にカボチャおばけは、いませんが、
器やお茶を選ぶ、ささやかな愉しみを、お届けしています。
遊びにいらしてください。
(今月は、15日、29日に開きます)

秋の便り

朝晩、ずいぶん涼しくなってきた東京です。



10月になると、今年もあと3ヶ月。
空音の年内の営業日は、
数を覚えたての、小さな子でも数えらえるぐらい、
とっても少ないものだと思います。



たぶん空音は、今日本でいちばんでは?と思っています。
何がいちばんかというと、営業日の少なさです。
月に1日だけ営業、なんていうお店があったら、
負けてしまいますけど。
その時は、敬意を払い、いちばんを譲りたいと思います!



今日は、お店に並んでいる器たちの中から、
秋の今の気分にぴたりと私が感じているお品をご紹介します。



まずは、川口武亮さんの三島のマグカップ
たっぷり量の入る大きさで、
スープなどにもよさそうですね。

川口さんの三島は、いつもどこかやわらか。
その中に今回は、ちょっと凛とした雰囲気も感じられます。





1点しかないので、ご家族にはこっそりと。
自分ひとりのゆっくりした時間に、
お供させてやってください。



こちらは、竹本ゆき子さんの粉引の小壺。
細やかな表情が見飽きない、すてきな壺です。


秋の野の花を見つけたら、ちょこんと活けたいですね。




今月10月は、めずらしく3日お店を開きます。
皆さまにご来店頂ける機会はいつもの1.5倍、
秋のお散歩がてら、お出かけくださいませ。